新世紀ユニオン発行のニュース

日本人が労働意欲を喪失した本当の理由!

 日経新聞によれば、アメリカの調査会社ギャラップが昨年公表した仕事への熱心についての国際比較によると、日本で「仕事に熱意を持って積極的に取り組んでいる」従業員の比率はわずか6%だった。調査した139カ国の中で132位と、最下位級だったという。かって日本の労働者は働くことが生きがいであったのに、いまでは真逆の結果になっている。

 日経新聞社説は日本人の仕事熱心さが後退した理由の一つとして「人員構成のいびつさ」をあげている。しかし私に言わせればそれよりも重大な理由がある。それは以下の4点だ。

 (1)冷戦終了後の強欲の資本主義への転換である。「社会主義国が崩壊したので搾るだけ絞ろう」との方針転換が影響している。身勝手なリストラ経営を繰り返した事が、労働者の企業主義を打ち砕いた。

 (2)能力主義を口実にしたことで、ゴマスリが出世し、真面目に働いても報われなくなった。能力の無い管理職が増え、見せしめのパワハラが蔓延り、強制労働になり、労働意欲が萎えた。

 (3)企業内労組が家畜化したことで、仕事を生きがいにして一生懸命に働いても賃金は上がらず。労働条件は悪くなるばかりで、働く意欲が低下した。

 (4)政府の労働分野の規制緩和が、労働者の待遇を劇的に悪化させた。非正規化や解雇の自由化、「労働の流動化」、退職強要等が続き、まじめに働いても報われなくなった。

 つまり日本人の仕事熱心さが後退した理由は「人員構成のいびつさ」等ではなく、強欲の資本主義が日本の労働者の仕事の生きがいを奪い取ったのである。実際日本の労働者の実質賃金は下がり続けている。すなわちそれは個人消費の連続的縮小なのだ。

 職場がギスギスし、労働者のストレスは増すばかりだ。日本経済がデフレのサイクルにはまり、国民経済が縮小再生産になった。日本の労働者は働く意欲を喪失したその理由がこの4点であることは明らかだ。
!!ここに掲載の広告は 当ユニオンとは一切関係ありません!!
スポンサーサイト

経営者は国民経済を縮小させる「強欲病」を克服せよ!

 日本は政府が「働き方改革」を言いながら、他方で残業の月100時間を容認する上限規制を提唱したり、残業代ゼロ法案や、裁量労働制を営業マンにまで拡大しようとする等、労働時間制の枠を外そうとする時代錯誤的な法制定をすすめ、また非正規化と短期契約雇用化を同時に進めている。

 こうした中で労働者の労働時間は長くなり、賃金は下がり続け、雇用は不安定化している。期間雇用契約の広がりは、違法な「雇い止め」が増えても残りの期間の分しか未払い賃金請求ができない為、「雇い止め」された労働者は裁判がペイできず、事実上解雇の自由化が実現している。

 劣悪な雇用が増えても国民経済の個人消費は拡大せず、したがって日本のデフレ経済は今も続いている。経営者は労働者の労働条件を切り下げて、絶対的剰余価値の拡大を追求するよりも、設備投資で生産性を高める相対的剰余価値の追求の方がはるかに利潤総額が大きいことを知るべきである。

 政府は企業と経営者に相対的剰余価値の追求へと政策誘導が必要な時に、逆に長時間労働を促したり、時間管理を放棄するかの政策は資本主義経済を知らない愚策と言うしかない。必要なのは日本経済の生産性を高め、高賃金と高利潤を保障する拡大経済政策である。

 日本の反動支配層が企業内組合を家畜労組としたのは経済政策上最大の失敗であり、経営者はGHQの戦後の労働改革が証明した、強い労組が経済の高成長に果たす画期的役割を学び直した方がいい。経営者があまりにも強欲になると、資本主義経済を絞め殺すことになる事態が今のデフレ経済だと理解するべきである。

 家畜労組の幹部達は、超過利潤のおこぼれで自分が買収されているので、家畜労組の上層連合である「連合」からは絶対にこうした政策は提起されない。自分がおこぼれを失うことが国民経済の拡大再生産への移行では必要条件なのだと理解しても実行することはできない。

 資本主義は労働者こそが搾取の対象なのだが、同時に労働者の賃金部分が国民消費の7割を占めるので、賃下げが行き過ぎることは国民経済を縮小させる自殺行為なのだと企業経営者が理解するほかないであろう。

 経団連が2018年の春闘に向けて「企業に賃金での還元」を訴えたのは、やっと強欲病から目覚めたというべきかもしれない。労働者と経営者は「対立しつつ統一した関係」なのである。

 それなのに長時間労働を強いて過労死や過労自殺で利潤の源泉である労働者を「食いつぶす」愚かな行為を経営者と家畜労組幹部は恥じるべきである。リストラが企業の利潤を増やすのではない。むしろ労働者のやる気を削いでいることを知るべきである。強欲病はまだ克服できていないのである。
!!ここに掲載の広告は 当ユニオンとは一切関係ありません!!

労政審に労働者代表抜き「基本部会」設置!

 「雇用の流動化」の名で労働法制の規制緩和が進められてきました。いま画策しているのは「残業代ゼロ法案」(高度プロフェショナル制度)や裁量労働制の拡大、解雇の金銭解決制度、さらには解雇の自由化などが画策されています。「残業代ゼロ法案」では連合の会長が導入を認める発言をしたら全国の労働者が反対の声を上げたため、連合は「残業代ゼロ法案」容認を撤回しなければならなくなりました。

 そこで労働分野の規制緩和をスムーズに進めるため考え出されたのが、労働政策を審議し法案等に付いて厚生労働相に報告する権限を持つ労働政策審議会(労政審)に新たに基本部会を設置し、この基本部会には労働者代表を入れず規制緩和を進めようと画策しています。

 普通政策審議会には公益委員、労働者側委員、経営者側委員の3者構成が取られています。ところが今回の「基本部会」には公益委員と、経営者側委員だけで審議が進められ財界の主張に基づいた法改正が策動されています。これは異常という他ありません。

 労働者側代表が一人もいないのに「基本部会」の審議が開始され、運営規定が確認される等、異常なやり方が行われています。しんぶん赤旗8月3日号によれば、厚労省が提案したテーマは、「技術革新の動向と労働への影響」「生産性向上、円滑な労働移動、職業能力開発」「時間・空間・企業に縛られない働き方」の3点で、いずれも財界が主張してきた規制緩和を進める事を狙いとしています。

 この「基本部会」に出席の委員からは、厚労相の私的懇談会が打ち出した労働法制骨抜きの提言「働き方の未来2035」をもとに、その実現に向けた法整備を求める発言が相次いでいる、という。こうした動きは今後の安倍政権が進める労働法制の規制緩和が、労働者への犠牲の上に制度を変更し野蛮な搾取を拡大する方向であることを示しています。

 「残業代ゼロ法案」や裁量労働制の拡大や解雇の金銭解決制度や解雇の自由化の法制化は戦後の労働改革の根本的改悪と言えるものであり、国民経済を一層の縮小再生産へと追い込むものとなるであろう。とりわけ解雇の金銭解決制度は裁判で違法解雇が明らかになっても、一定のお金を払えば解雇できる制度であり、これができると違法解雇が続出する可能性があり、事実上の解雇の自由化につながる制度である。

 財界は解雇事案をユニオンが個別労働事案として裁判を闘い、高額の解決金を取られ、敗訴すれば原職に復帰を認めるのが困るのである。労働力の移動は賃金が上がれば自由に、自然に進むものでありなにも制度の変更は必要ないことだ。重要な事は労働条件の改善が個人消費の拡大となり、国民経済の継続的拡大を保障する、戦後労働改革の経済的意義の根幹を廃止しょうとしていることである。たしかに解雇の自由化が進めばユニオンの経済基盤は崩壊します。その為にせよ、国民経済への打撃の大きさを指摘しなければなりません。

 強欲の資本主義が、強欲が過ぎて国民経済が縮小再生産のサイクルにはまりこんでいる現在の状況の下では、たとえユニオン対策であれ、これ以上の規制緩和は資本家階級全体の利益にも反する制度改悪というべきで、愚か極まりない規制緩和というべきです。ところがそれを労働側の意見も聞かずに強行しようとしているところに日本の悲劇があのです。資本主義を理解しない愚か者が、日本経済をますます縮小に追いこむ愚劣は自滅、あるいは自業自得と表現する他ない。

 我々は、今後「野蛮な搾取」に合う労働者の味方であるが、同時にこの規制緩和で国民経済が致命的打撃を受けることになる資本家階級への同情を表明せざるを得ないのです。日本の労働政策審議会に携わる人達は、「戦後労働改革」の経済成長への貢献の経済的意義を学び直した方がいい。間違いは早めに正すべきです。
!!ここに掲載の広告は 当ユニオンとは一切関係ありません!!

政府の「働き方改革」の狙いは賃下げ?

 大和総研の試算によると、政府の進める「働き方改革」で労働者の所定外給与が最大8.5兆円減少する可能性があるという。(大和総研の「日本経済見通し*2017年8月」)
つまり政府の進める「残業代ゼロ法案」や裁量労働制の拡大の狙いが「働き方改革」等ではなく、時間外労働をただ働きに切り替え、目先の利潤を拡大しょうとしているだけなのである。

 日本経済がデフレに陥っているのは非正規化などの「雇用の流動化」で労働者の賃金総額が縮小し、結果個人消費が縮小し、国民経済が縮小のサイクルにはまっているのであるのに、さらに時間外労働の賃金が払われないようにすれば、ますます個人消費が縮小し、デフレがひどい状態になる。

 つまり政府の進める「働き方改革」が生産性を高めるため設備投資を促すのではなく、労働者の賃金部分を削減することに目的がおかれていることを指摘しなければならない。日本の労働生産性が欧米に比べて格段に低い理由である。経済学的に説明すると日本政府は絶対的剰余価値の獲得ばかりやり、生産性を高めることで相対的剰余価値を獲得する政策を放棄もしくは忘却しているということだ。

 厚生労働省の2016年判の白書は日本の労働政策性が欧米と比べて極めて低いことを示している。日本の実質労働生産性は38.2ドル、これに対して、フランスは60.8ドル、ドイツは60.2ドル、アメリカは59.1ドルであった。日本の労働生産性は主要先進国中最低だった。

 これは日本の財界が労働賃金を切り下げる政策ばかり追求した誤った認識の結果なのである。労働者の賃金部分は個人消費部分であり、これが縮小すると生産財生産部分も縮小する。「戦後労働改革」を作成したアメリカの学者達は、個人消費の継続的拡大を保障するため労組の権限を強める労働法制を作り、その結果日本経済は急速に復興した。

 ところが日本の財界は強欲さを強め、労組の家畜化を進め、賃上げを抑制した。その結果日本経済は低成長時代から縮小の時代を迎えることとなった。労働運動が持つ国民経済の拡大のテコとしての役割を理解しない愚かさが、日本のデフレ経済を生みだしたのである。哲学的に言うと労働者と資本家の関係が「対立面の統一の関係」にあるということを日本の政策関係者が理解していないということだ。経済学的に見ると企業の利潤は生産性を高めて相対的剰余価値の拡大を目指す方がより儲かるということが分かっていないのである。

 日本の企業は膨大な内部留保を蓄えており、この一部を設備投資に使うような「内部留保増税」で省力化投資を促せば日本の生産性は高まり、賃上げの源資も確保できる。強欲さゆえに労働者の賃下げしか選択肢が見えなくなった日本の財界の強欲を指摘しなければならない。
!!ここに掲載の広告は 当ユニオンとは一切関係ありません!!

先進的労働者の「連合」への抗議行動をたたえる!

 「高度プロフェッショナル制度」とは労働者の間で「残業代ゼロ法案」のことである。家畜化した企業内労組の上層連合である「連合」が労働者を裏切り、「年104日以上の休日確保」を義務付けるなどの条件で賛成に転じたことから、連合内の地方組織や産別などの反対が相次ぎ、「連合」は賛成を取り付けることができない、異例の事態となっている。

 さらに重要な変化は、労働者の代表として政労使合意で労働者を裏切り続けた「連合」が労働者の抗議デモに見舞われる事態となったことだ。この反「連合」デモは連合傘下でない労組の関係者や市民がツイッタ―等で呼びかけたもので、メッセージは「連合はかってに労働者を代表するな。」等のキーワードと共に拡散。デモ参加者はツイッタ―等でデモの開催を知り自主的に仕事帰りに参加した。

 参加した労働者は「労働者に囲まれデモまでされる労働組合とは一体何なのか? 恥だと思って欲しい。」「連合の一部の幹部だけが勝手に政府と交渉し、話を進めているように見える。一般の組合員は納得していないのではないか?」と語っている。(毎日新聞)

 こうしたデモ参加者は「残業代ゼロ法案」の「年収1,075万円以上」の条件がすぐ緩和されて対象が広がることを指摘している。こうした反連合の抗議デモが自然発生的に起き100名以上のデモとなったことは日本の先進的労働者が行動し始めた事を示しており、今までになかった注目すべき事態である。

 家畜労組の代表たる「連合」への抗議のデモが起きるところまで労働分野の規制緩和が進み、危機感を持った労働者が自然に抗議行動に立ちあがり始めたことを高く評価しなければならない。我々は労働者大衆の自主的な「連合」労働貴族への抗議デモを断固支持するものである。
!!ここに掲載の広告は 当ユニオンとは一切関係ありません!!
 ブックマークこのエントリをはてなブックマークに登録 このエントリを del.icio.us に登録 このエントリをlivedoorクリップに登録 この記事をPOOKMARKに登録する このエントリをSaafブックマークへ追加 newsing it!

プロフィール

ユニオンニュース

Author:ユニオンニュース



一人でも入れる労働組合「新世紀ユニオン」が発行するニュースのサイトです。

新世紀ユニオンの組合費、拠出金等に関する高等裁判所の判決文を掲載しました。 拠出金高裁判決

検索フォーム
アーカイブ

カテゴリ

最新コメント
最新トラックバック
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード
  1. 無料アクセス解析