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新世紀ユニオン発行のニュース

政府の男女平等は賃金格差是正から始めよ!

 OECDの統計によると、男女間の賃金格差は韓国が34.6%、日本が24.5%。欧米諸国が10%台なのに対してアジアの2国だけ突出しています(フルタイム労働者の中位所得における男女間賃金格差、2017年)。

 日本の賃金格差は2005年は32.8%でしたが、その後緩やかに減少傾向にあります。それでも依然として格差は減少していません。つまり男女の賃金格差は日本は世界でワースト2位なのです。

 では日本の男女の賃金格差の原因は何かと言うと、次の2点となります。①正規・非正規の賃金格差と女性の非正規比率の高さ、②コース別人事管理で性別役割の固定化と賃金差別が雇用システムで合法化されていることです。

 つまり憲法24条は男女の平等を定めているのに、非正規とコース別人事管理で男女の賃金差別を合法化しているのです。

 先進国で日本が男女差別で最悪であるのは、ある意味労働組合の責任です。企業内労組の家畜化が日本の労働者の待遇面での向上を妨げてきたのです。

 日本国憲法は、第14条において、すべての国民が法の下に平等であって、政治的、経済的又は社会的関係において性別により差別してはならないとするとともに、第24条では、家族関係における男女平等を定め、さらに法律は両性の本質的平等に立脚して制定しなければならないと定めています。

 ところが日本では法律ではなく、就業規則や賃金制度、雇用制度のレベルで男女の賃金差別が合法化されているのです。ゆえに私は日本における男女差別の問題は、賃金差別から取り組むべきであると考えています。

 同一労働同一賃金を、男女の役割分担や非正規化や、コース別雇用制度で否定させてはいけないのです。

 世界第3位の経済大国がいまだに男女の賃金差別を取り除けないことは情けないことであり、民主国家とは言えないのです。

 日本の各労組がゼネストを構えてでも男女の賃金差別を罰則付きの法律で除去すべきであると新世紀ユニオンは考えています。日本政府と各政党は賃金の男女平等の法律を罰則付きで直ちに制定すべきです。

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日本の女性差別はいかに温存されるか!

 日本は世界でも最悪の女性差別国家です。これは国家が意識的に行っている差別です。高齢者の介護や家事・育児を女性にやれせることが国家として安上がりだからです。「年収103万円以下」であれば「配偶者控除が受けられる」という制度によって、日本は女性をパート・派遣という非正規労働力にしておくことができます。

 日本での男女差別は正社員の場合「総合職と一般職」という形で合法化され、また非正規と正規労働者という雇用形態の違いで差別が合法化されています。非正規労働者の大半が日本では女性なのです。

 こうした欺瞞的形態での男女差別によって女性は低賃金の使い捨て労働力として、社会的に不利な雇用に追いやられています。正規社員であっても日本の労働者の男女間の賃金格差は40%以上と言われています。これは先進国では最低なのです。非正規の賃金は正規労働者の半分以下なのです。

 こうした「総合職と一般職」「非正規と正規」という形での差別は国際的には「間接差別」として扱われます。つまり一方の性に対する不利益を生むので「間接差別」はすべて違法な差別として禁止されています。

 労働基準法や男女雇用均等法で妊娠・出産による解雇や不利益な扱いは日本でも禁止されています。しかし情けないことに日本の現状では出産を理由に退職が強要されたり、不利益な取り扱いが横行しています。

 保育所の数が少ないため女性が子供を預けられず、働けない女性がたくさんいます。日本の男性があまりにも長時間労働であるため家事と育児が女性の肩にかかっています。つまり日本は男女の労働者に対する過酷な搾取のために、女性にしわ寄せがいく社会なのです。女性が働き続けながら子供を生み育てられる社会にしなければなりません。

 しかし実際には労組が家畜化して男性の長時間労働も、女性の使い捨ての補助的労働も悪化するばかりです。世界経済フォーラムが毎年示す「男女の格差指数」調査では日本は136ヵ国中105位なのです。日本の深刻な女性差別について国連女性差別撤廃委員会や人権規約委員会等から繰り返し改善が指摘されていますが、日本政府はその努力をサボタージュしています。

 日本では女性の国会議員や各種議員もわずかです。会社ではいくら優秀でも女性は管理職になれません。日本の女性は高学歴で優秀であるのに職場ではハラスメントやセクハラの対象でしかなく、女性の能力が生かされていないのです。女性はパートや派遣でいつまでたっても正社員にはなれないのです。

 新世紀ユニオンはこうした「総合職と一般職」「非正規と正規」という形での男女差別の温存に反対します。同時に男性の長時間労働にも反対します。男性にも家事や育児に参加できる環境をつくらないと真に男女平等な社会はできません。

 女性が使い捨ての補助的労働力として位置付けられているため65歳以上の高齢の単身女性の2人に1人が貧困状態にあります。日本では女性は死ぬまで差別が続くのです。

 女性に対する違法解雇も多くあり、そのほとんどが泣き寝入りです。新世紀ユニオンは女性の違法解雇に反対して現在多くの裁判闘争を闘っています。

 新世紀ユニオンは今年の大会で女性部を組織し、本格的な女性労働者の権利のための闘いを強化していきます。組合員・サポーターの皆さんのご支援をお願いします。
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