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新世紀ユニオン発行のニュース

コロナめぐる米中対立の背後に習近平の危機

 中国の習近平国家主席が新型コロナの発生源を特定するよう指示を出して以後「アメリカ軍が新型コロナウイルスの流行を武漢に持ち込んだ」とのアメリカ陰謀論が中国で急浮上した。

 これに対しトランプ大統領は「これ(新型コロナ)は中国で起きたことだ。私は正直中国に少し頭にきている。」と述べた。トランプが頭にきたのは中国の初期段階の対応だ。トランプ大統領は「我々は中国を助けるために人を送った方がいいか尋ねたが、彼らは求めなかった。

 プライドが許さなかったのだろう。もし彼らがそれを受け入れていたら、もっと早く情報が伝わり、兆候が分かっただろう」とのべた。

 トランプ大統領は「中国ウイルス」と呼んで、その呼び方を「発生した場所の名で呼ぶ必要がある」と正当化した。これに対し中国外交部長が「アメリカのこのような嘘や誹謗、泥棒が他人を泥棒呼ばわりするやり方は実に卑劣です」と反撃した。

 今月に入ってアメリカは中国メディア5社に対し、アメリカ国内にいる中国人記者らの数を160人から100人に制限すると発表した。これに対し中国はアメリカの有力紙「ニューヨーク・タイムズ」や「ワシントン・ポスト」など3社のアメリアカ人記者証を返還させ、今後中国での活動を認めないと通告した。

 こうした米中の対立の背後にあるのは、アメリカ側には今年大統領選があり、トランプ大統領にとってはコロナ感染症対策は再選にかかわる事態であり、あたかもアメリカがウイルスを振りまいたかのように言われては反撃せざるを得ない。

 問題は中国の方にある。習近平は「反腐敗の闘争」で対立する政治勢力である江沢民派や団派(=胡錦濤派)や軍の幹部を多数失脚させることで、自己の独裁体制を固めてきた経緯があり、彼は多くの敵を作っている。

 コロナ感染症の初期段階の封じ込めのミスは、習近平にとって今後反対派の攻撃を受けることは避けられない。習近平派は政治局では少数派であるので、反対派を抑え込むのが重要となる。

 中国ではアメリカとの対立を高めれば、国内の反対派の矛先も鈍るというのが経験でわかっている。習近平もアメリカとの対立を高めることで国内の矛先をそらそうとしているのである。

 つまり今回のコロナショックが及ぼす経済的打撃は、中国では容易に権力争いとなり、習近平の失脚につながらないとも限らない重大な問題なのである。

 今回の感染症がパンデミックとなったことで、中国が外国企業の場所貸し経済として、今後も存続できるかどうかという重大な問題となった。

 今後も同様の感染症が定期的に発生するかの世があり、多国籍企業はリスクの高い中国での生産を分散するか、もしくは自国での生産に切り替えるであろう。

 もともと日本や欧州やアメリカの企業は、天安門事件での強力な国家権力を見せつけられて安心して中国に投資し、生産拠点としたのである。つまり中国が「世界の工場」としての地位を得たのは独裁的国家権力のゆえであった。

 しかし感染症は独裁的権力を利用しても防げないことが分かったのであるから、「世界の工場」としての中国の存在意義がなくなったという事なのである。これは習近平の「中華民族の夢」を実現する戦略的経済的基盤の崩壊につながりかねない深刻な事態なのである。

 要するに習近平体制は反対派の攻撃を受けて失脚さえもありうる事態である。しかしコロナ感染症が、もしアメリカの陰謀とデッチ上げれば、習近平はその攻撃をしのげるかもしれない。

 もししのげないなら中国軍の、日本領尖閣諸島での軍事挑発や台湾攻撃もありうるとみた方がいい。中国国内の路線闘争はそれほどに深刻な事態なのである。今年夏の中国の長老たちの北載河会議の行方が注目される。
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アメリカ政治の二極分化で左傾化する若者!

 今、アメリカの大統領選で政治のねじれが現れている。アメリカの産軍複合体と金融資本の政策に、産業資本家の立場から反対するトランプ政権に勝つためには、民主党は左派・中道派・右派を統合できる候補を必要としている。

 ところが予備選では自称「民主社会主義者」のサンダース候補が圧勝し始めたのである。サンダース候補では、中道派・右派層は本選でトランプ支持へと流れる。民主党主流派がサンダース以外の候補を無理やり立てれば、サンダースが無党派候補として大統領選に出ることになり、結果民主の票が割れトランプの再選が確実となる。

 なぜこのようなねじれが生まれたのか?それは冷戦崩壊後の「平和の配当」と称した強欲の資本主義への移行が、アメリカ社会の格差を極限まで拡大した結果である。

 サンダース候補が掲げる政策は(1)中間、低所得者向け住宅建設支援(2)家賃統制(3)所得格差是正(4)最低賃金引き上げ(5)公立学校授業料無償化、(6)国民皆保険制度導入、など社会主義的政策を掲げている。アメリカ人民はこうした格差を是正する政策を求めているのである。

 アメリカ民主党の主流派がトランプ大統領を弾劾に持ち込んだことで、アメリカ人民の支持は左派の社会主義者のサンダースの方に流れたのであるから、民主党の主流派の読みは崩れたのである。

 ワシントン・ポスト紙が「我々は国家的危機に立たされた今、バニー・サンダースというリスクを背負う余裕はない」との批判記事を掲載したのは産軍複合体と金融資本の危機感を反映している。

 トランプの「アメリカ第一主義」の政治を続ければアメリカの覇権が維持できないと考えて弾劾裁判に持ち込んだのに、それが逆にトランプの再選を保証するものになってしまったのであるから皮肉なことである。トランプ陣営がサンダース勝利を願うのは当然なのである。

 つまりアメリカ大統領選は、トランプ再選が決まったということだ。予備選は民主党を団結させるためのものであったのだが、それが真逆になりつつある。

 サンダースが勝てば民主党の中間派などの票は本選でトランプへと流れるであろう。その結果アメリカ人民は、ますます社会主義へと流れる。アメリカの学生たちが社会主義を学習し始めたことはアメリカ人民の左傾化を示すものである。

 アメリカ社会の格差の拡大の中で、アメリカ議会が階級間の利害調整の機能を発揮できなくなりつつあることを指摘しなければならない。これは民主主義的議会政治の終焉であり、格差社会がそれをもたらしたのである。アメリカ資本主義の最後の鐘が鳴り始めた。

 アメリカが復元力を回復するには富裕層への増税などで富の再分配が不可欠だ。だが国家的危機の中でそれを選択できるかは疑問であり、トランプ政治があと4年続くと見た方がいい。これはアメリカの同盟国には災厄でしかない。日本が対米自立を目指すべき時が来ている。
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世界の強権政権の台頭が示す「戦争の時代」

 トランプを支える米共和党は党内の穏健勢力を排除し、過激な右翼政党のようになった。イギリスの保守党も党内の穏健派を排除しEU離脱にまい進した。安倍一強といわれる自民党も以前は半分は護憲派がいたが、今は右翼政党化している。ロシアや中国、イランなどの地域覇権国はいずれも独裁政権である。

 冷戦が終わり、グローバル化が進むと強欲の資本主義が広がり、労働者への分配率が下がり、各国は格差社会となった。内政面で2極分化が進むと、政策遂行のたびに政策をめぐり対立するようになり、階級間の利害調整が議会でうまくいかなくなる。

 つまり議会制民主主義が機能しなくなる。こうして、その国の支配層に強権的な傾向が出てくる。これが世界中で強権的政権が増えた理由である。

 韓国のように、政治家が財閥経済を守るために反日を利用し、国民にうその歴史認識を植え付け、隣国を悪者にして自己の悪政を正当化する国もある。

 総じて政治家が国民の鉾先を外へとかわすために民族排外主義に導き、あたかも国民の反日運動にこたえるかのふりをして民族排外主義を煽り、南北の民族の統合に政治利用する国もある。

 世論の2極分化の時代にあって、多数派に迎合するポピュリズムは、敵を外に求める民族排外主義に突き進む。ゆえに世界的な経済危機の時代は「戦争の時代」となる。

 グローバル経済が資本主義の不均等発展の法則から、アメリカの一極支配は衰え、多極化へと世界の力関係を変化させ、覇権争奪が激化し軍拡競争とすすみ、力による国境線の変更の時代を招くことになる。国際情勢の激化が、世界中の政権を右翼化しているといえなくもない。

 つまり「戦争の時代」は、経済的な不況を背景とし、社会の2極分化と、世界情勢の変化によって、世界中の右翼政権化を促しているということだ。この時代にあって、日本の安全保障は他国に依存してはあり得ない。すべての国が「自国第一主義」の時代には、自分の国は自分の力で守り抜く決意が必要なのだ。

 細切れ野党は統一して、対米自立と、自分の力で平和を守るという2点で、国防政府の自立を目指し、政権の受け皿を作るべき時だ。自公の対米従属路線は亡国路線だということを鮮明にすべきである。
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右手に銃・左手で握手の中国外交!

 中国外交部の報道官は11月22日、今後の日中関係について「より堅実、より強靭で、より心温まるものにしたい」(グエン・シュアン)とのべた。同日日本の植村公使は「日中が双方が互いに協力してこそメリットになると認識した」とのべた。

 中国での日中韓の首脳会談では、中国側の日本と韓国とのおもてなしに露骨な格差を付けた。習近平国家主席は文在寅大統領には昼間にランチを共にしたが、安倍首相には夕食会を開催してあつくおもてなしした。

 文大統領はその日に帰国したが、安倍首相には翌日、李克強首相が世界遺産見物に同行するなど、中国側の安倍首相への厚遇が特徴的だ。

 アメリカとの貿易戦争が第一段階で合意がなったとはいえ、第二段階の構造協議は難航が予想される中で、中国側は日本を味方につけようとの思惑がある。四月には習近平主席の国賓待遇での日本訪問が控えている。

 ところが習近平主席を迎える日本では、天皇陛下との面会を含む「国賓待遇」に反対の声が強く、中国側はそれをいたく気にしている。どうしても中国は日本との関係を改善して今後の米中交渉の味方を増やしたいのだ。

 日本側は、尖閣諸島における中国側の砲艦外交が続いており、それは片手で銃を突きつけ、片手で握手を求めるようなものなのに、尖閣諸島の中国公船による恫喝外交をやめるよう強く求めるチャンスなのだが、それを持ち出して「国賓待遇を取りやめる」と駆け引きする気もない。元々島国の日本は根っからの外交下手だ。

 つまり習近平国家主席の日本への「微笑み外交」は、対米交渉をにらんで日本を引き寄せたいというたぶんに戦術的なもので信頼度は低い。中国は本心から日本に「微笑んでいる」わけではない。

 本心から日中関係を改善したいなら、中国訪問中の日本人をスパイ罪で多く逮捕したり、反日ドラマで自国国民に排外主義の教育をしたりしないであろう。尖閣での砲艦外交もきっぱりと無期限に取り止めるであろう。それが「心温まる」関係というものなのだ。

 近年の中国の日本に対する反日運動を見れば、米中関係が緊迫したらとっぜん手のひらを返すような中国の「微笑み外交」は信ずるに値しない。
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トランプの再選阻止はなるのか?

 資本主義の不均等発展が中国の経済的台頭を許し、アメリカのトランプ政権が「アメリカ第一主義」を掲げたことで、覇権の空白地域が生まれた。中国とロシアの軍事地域覇権主義にはまたとないチャンスであり、それが世界を流動化し、不安定にしている。

 いまロシアと中国の軍事同盟の動きが出ている。ロシアの弱点は経済力が無いことだ。中国の弱点はアメリカ市場に依存していることである。この2国がアメリカのトランプ政権に対抗している。ロシアは欧米の経済制裁でアジアと中東に向かわざるを得ない。中国はアメリカとの貿易戦争でロシアと欧州を市場として取り込む「一帯一路」戦略しかない。

 ロシアと中国は、ユーラシア大陸からアメリカを追い出すことで戦略的利害が一致している。アメリカから防衛力の増強を求められているEUは、最近中国企業のファーウェイに5G製品の公式認証を与えた。

 ドイツはロシアから天然ガスパイプラインを引いた。天然ガス代金はロシアのドイツからの工業製品購入資金となる。

 トランプの自国第一主義が、裏で巨大なユーラシア経済同盟を促しつつあることを指摘しなければならない。これに対坑するアメリカは、米・日・豪州・インドの「アジア・太平洋戦略」だ。今のところトランプ政権にはロシアと中国の軍事同盟を阻止する外交的動きは見られない。

 アメリカ大統領選にトランプよりも大富豪実業家で、前ニューヨーク市長のマイケル・ブルームバーグ氏(77)が「ドナルド・トランプを倒し、アメリカを再建する」ために立候補すると述べた。

 ブルームバーグ氏は民主党員であったが、その後共和党員になり、ニューヨーク市長を務め、最近民主党員に復帰している。アメリカ金融資本が、トランプに2期もやらせられない、と決断した可能性がある。

 少なくともトランプが2期もやれば、ユーラシア大陸はEU・ロシア・中国の巨大経済同盟が出来上がる可能性がある。つまりアメリカが覇権を維持するには、トランプの「アメリカ第一主義」は障害となるのだ。

 アメリカが覇権を維持するには経済発展するアジア地域を握らねばならず、そのためには日米同盟が戦略のカギを握る。アメリカにとってEUから離脱するイギリスよりも、日本との同盟が最重要な局面が生まれている。

 ただし、ロシアと中国の軍事同盟は、日本にとっては悪夢となる可能性がある。日本は北と西と南に巨大な軍事大国を敵に回す可能性が出てきた。安倍政権は対ロシア外交を強化して、ロシアと中国の間に外交的にくさびを打ち込むことが最重要となっている。

 来年秋の米大統領選が、トランプ再選阻止となるのかどうかが、今後の世界情勢を占ううえでカギとなるであろう。トランプ政権が産業資本家と労働者の逆流現象=巻き返しであるので、米金融資本が本腰を入れて再選阻止へ動く可能性が出てきたと言える。

 トランプの「ウクライナ疑惑」や、新しい「トルコ疑惑」がどう展開するかは、再選を左右する事態へとつながる可能性が強い。
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