私の長い労働運動の経験から言えることは、雇用を守る人は自分の考え方と同時に、よく相手の立場・考え方を理解していることです。それと反対に何回も解雇される人の思考方法は、自分の立場からしか思考を巡らせない一面思考の人が多いようです。
職場には様々な矛盾(=問題)があります。上司と部下の矛盾もあれば同僚同士の矛盾もあり、顧客との矛盾もあります。上司が何を求めているか?上司の立場で考える訓練をしておく必要があります。
もし自分を標的として考え始めていると分かったら、解雇されないためには、口実を与えないことを心掛けなければいけません。
リストラ経営の時代には、就業規則をよく読み、解雇の口実にされるようなことは日常的に回避しなければなりません。5日以上病休するときは医師の診断書を提出する、と就業規則に書いてある場合は、必ず診断書を提出しておくようにしなければなりません。
就業規則にパソコンの私的利用を禁止している場合には、絶対に会社のパソコンでインターネットをしたり、私的メールを送ったりしてはいけません。会社がGPSで管理しているのに、営業中にパチンコ店に入ったり、家に帰っていたりして解雇される例が多いのです。
就業規則に会社の情報を漏洩してはいけない、と書かれているときは、不用意に会社のパソコンで会社の情報をUSBメモリーで持ち帰ってはいけません。不正競争防止法違反や窃盗罪で逮捕されることもあり、解雇の口実にされることが多いのです。
会社は常日頃から労働者の違法行為を監視し、解雇の口実探しをしています。それを考えもせずに「容認していた」とか、「診断書はいらないと上司が言った」という言い訳は通用しません。
会社の役員の「不正」を告発して解雇される例が多いのは、それが「不正」ではなく、会社ぐるみの裏金つくりであったため解雇される例が非常に多いのです。
トンネル会社を作り、利益を得ていると告発して解雇された例は非常に多いのです。念のために必ず告発は匿名でしなければなりません。
職場の同僚が上司の悪口を言ってきた時は、それに悪乗りしてはいけません。人事は試用期間内に、その社員の思想や考え方を探るために、同僚を使い、悪口を吹聴して、どのように反応するかを試す場合が多いのです。
ですから悪口に同意を求められたときは「私はそうは思いません。」とか、「私はそのように感じたことはありません」と答えるようにしてください。
職場で上司の悪口に調子を合わせたために、自分が悪口を吹聴していることにされて、退職に追い込まれる人もいます。とりわけ試用期間中は、職場では矛盾を激化させることは避けるように配慮しなければなりません。
職場では、相手が上司であろうが同僚であろうが、顧客であろうが、相手の立場を考えて、対応するようにしなければなりません。掃除婦の人の前で、社内で仕事中にパソコンのゲームをしていて解雇された人もいます。
まさか掃除のおばさんが本社の監視役だとは知らなかったため解雇されたのです。また部下に競業避止義務違反を本社に告発されて解雇された人もいます。就業規則違反のことは絶対にしてはいけないのです。
会社は、その従業員が誠実に働く人かどうかを、常に誰かに監視させているものです。同僚に会社への不満を口にしたり、ユニオンに入ろうか?などと話ししていて、同僚にチクられて解雇された人もいます。自分本意で、警戒心がない人、会社の監視の目を考慮しない人は、たやすく解雇の口実を与えます。職場では常に警戒心を持ち、油断せず、自分以外の人ならどう考えるかを考えて、規則を守ることに常に繊細でなければなりません。
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