新世紀ユニオン発行のニュース

新世紀ユニオン2017年度運動方針(案)

(1)国際情勢の特徴点

 世界経済は先進諸国が押しなべてデフレ経済に陥り、低成長と停滞と縮小のサイクルとなり、このため途上国経済も資源価格の低下を受け何処もが不況に陥っている。

 こうした中でアメリカの「息継ぎの和平」戦略の下でアフガン・イラクでの米軍事会社による「戦争の外注化」が進んでいる。アメリカの軍事会社には60万人を超える兵力を持つ会社さえ出現している。

 こうしてアフガン・イラク・シリアでのアメリカの戦争が続く中で、イスラム原理主義のテロが世界中に拡散し、世界的に観光等が減少している。

 ロシアへの経済制裁と中国経済のバブル崩壊で世界貿易も大きく縮小している。アメリカが覇権を一時放棄したことで、ロシアを地政学に目覚めさせ、イランの地域覇権主義を促し、中国の拡張主義が東シナ海と南シナ海で砲艦外交を展開している。世界は多極化の時代に入りつつあると言える。

 北朝鮮の核・ミサイル開発は北東アジアの戦略関係を一気に覆し、韓国と日本は安全保障上の危機を迎えるようになった。とりわけアメリカ大統領選で「アメリカ第一主義」のトランプが勝てば、日本の安全保障は危機に直面し、日本は対米自立し、自分の国は自分で守らねばならない局面が生まれるであろう。

 安倍首相のアメリカに依存する「集団的自衛権」の解釈変更による安全保障路線は対米従属の安全保障と言ってよく、またこの路線は日本企業の海外権益を守るためのものでもある。自衛隊の海外派遣は、アメリカが内政重視の下では「亡国路線」とも言える軍事的冒険路線であり支持できない。

 アメリカの2人の大統領候補はいずれもTPPに反対しており、自由貿易による世界貿易の拡大路線は破綻し、世界経済は同時不況の可能性を次第に強めつつある。世界の多極化は軍事力による国境線の変更の時代を意味し、世界は大軍拡の時代に入りつつある。

 とりわけ中国社会帝国主義は世界で一番凶暴性を持つ戦争勢力=拡張主義であり、日本は中国軍の侵攻の危険に直面している。中国走資派指導部は内的矛盾の外的矛盾への転嫁で危機を逃れようとあがいている。

 欧米の対ロシア制裁による、ロシアを中国の方に追いやる外交は、日本に危険な2正面を余儀なくさせる可能性があり支持できない。日本政府はロシアとの関係を改善し、経済の相互依存関係を強化し、ロシアを中国から引きはがし、中国の侵攻に戦略的外交で備える必要が出ている。

(2)国内情勢の特徴点

 日本の国民は戦後の70年の平和を実現した真の理由を理解しなければならない。共産党や社民党は平和憲法の9条が戦後の平和を生みだしたかのように言うが、実際には憲法9条は日本を非武装にすることで占領軍としてのアメリカ軍がいつまでも日本に居座るための従属法制なのである。

 ところが野党は憲法9条を「日本の宝」としている。戦後の平和はアメリカ軍が居座る日本に誰も侵略できなかったにすぎない。自民と公明は日本の防衛をアメリカに依存する。しかし憲法が相対的に力を失ったアメリカの、その侵略戦争を日本が補完する上で憲法9条が障害となる局面が生まれている。

 すなわち改憲論は対米従属の親米派の中から生まれている事を理解しなければならない。アメリカの戦争に自衛隊を動員する改憲論に我々は反対する。同時に従属憲法にとらわれず、日本の自立による平和主義の堅持を推し進めるべきと考える。

 日本の労働者は戦争一般を悪とする観念論に反対する。戦争には正義の戦争と不正義の戦争がある。侵略戦争は不正義の戦争なので我々はこれに反対する。しかし当面差し迫った中国拡張主義の侵略から祖国日本を防衛する戦争は正義の戦争であり、日本の労働者は支持しなければならない。つまり新世紀ユニオンは護憲派でもなければ改憲派でもない。どちらかと言えば対米自立で、自分の力で日本を防衛する「対米自立による平和主義堅持」派である。

 安倍政権は自民の右翼親米派の政権であり、これを公明党が支えアメリカの戦争に加担する道を進んでいる。すでにこの自公政権は議会の3分の2を押さえ、危険なアメリカの戦争への加担の道を進んでいる。ただ現在のところアメリカが「息継ぎの和平」に戦略転換しているためその危険性が見えないだけなのだ。

 野党第1党の民進党は、民主党政権時に国民を裏切った菅・野田の政権と言ってよく、党首に女性を据えても国民の支持はあり得ない。したがって現在の野党に対米自立と平和主義の堅持を掲げる政党は無く、我々は地道に対米自立の宣伝活動を続けるほかない。何故なら憲法9条の非武装も、アメリカとの集団的自衛権の路線も、いずれも亡国路線に他ならないからである。

 日本経済のデフレは、主要には分配率の低下による個人消費の減退が原因であり、GHQが創出した戦後労働改革の狙いが、経済成長のためには継続的賃上げが必要であること、冷戦後の強欲の資本主義が分配率を不当に切り下げた結果、日本経済は縮小再生産に落ち込んだのである。

 経済の高い成長には大幅な賃上げが必要なのだが、強欲さに目覚めた独占資本にはできない相談である。彼らの労組の家畜化がデフレを招いたと言っても言い過ぎではない。強い労組は資本主義の成長には不可欠なのである。独占資本家どもはGHQの戦後労働改革の経済的意義を学んだ方がいい。

 安倍政権は来年の通常国会で、ユニオン等民主団体を弾圧する「共謀罪」新設を企んでおり、冤罪を拡大し、組織犯罪としての「テロを防ぐ」ことを口実に人民弾圧法の立法化を企んでおり、我々はこれに断固反対していかねばならない。日本資本主義は世界でもトップクラスの資本輸出国であり、経済侵略のための抑圧法制の立法化は侵略戦争の一里塚とも言える策動なのである。

 安倍政権は巧妙にも「働き方改革」と称し、表向き長時間労働をなくすと公言しながら、実は(1)高度プロヘッショナル制度(=残業代ゼロ法案)(2)企画業務型裁量労働制の拡大(3)フレックス制の清算期間を3倍に拡大、などの規制緩和を引き続き追及している。我々はこうした労働条件の改悪に引き続き反対しなければならない。

(3)運動の基本方向

 日本経済は多くの企業が世界中に進出しており、日本独占資本はこれらの海外権益を武力で守らねばならない。つまり既に日本企業は多国籍化しておりこの経済面での侵略性の強化が、国連の名による自衛隊の「駆けつけ警護」の経済的動機なのである。

 安倍首相ら自民党右翼政治家は、歴史教科書の書き換えと靖国参拝、日の丸君が代強制で中国と韓国を挑発し、これら2国の「反日」を利用し、日本国民の世論を右傾化させ、この右翼バネで政権を維持している。安倍は右翼というよりも親米派というべきであるが、中国と韓国の「反日」と日本の領土への野心が安倍政権を支えているというべきである。

 一層きな臭さを増す世界情勢と、戦争の危機を深める北東アジアにおいて、我々の平和を守るための闘いが一層重要性を増していることを自覚して、新世紀ユニオンは日本の対米自立と平和主義の堅持の路線を一層推し進めなければならない。

 安倍政権の労働分野の規制緩和路線は、日本の労働者の労働条件の悪化と、貧困化を一層推し進めた。リストラ経営が労働者の非正規化(パート化、派遣労働化、期間契約化)を一層進めた。

 新世紀ユニオンのリストラとの闘いは、次第にブラック企業との闘いに集約されつつあり、ブラック企業の攻撃を受けている労働者の闘いを断固勝利させていかねばならない。

 政府の愚劣な補助金・助成金がブラック企業の嫌がらせを拡大し、自己退職に追い込む主要な経済的動機となっている。一人嫌がらせで辞めさせて、新たに一人雇用すると150万円の政府助成金がえられるのだから、自己退職に追い込む嫌がらせは増えるばかりなのである。結果全国のうつ病の労働者は40万人を超えるほどに増えている。パワハラとの闘いは新世紀ユニオンの今ひとつの主要な任務となっている。

 新世紀ユニオンは小さな労組ではあるが、日本のナショナルセンターが放棄した、労組の階級的な役割、労働者の階級的教育やリストラとの闘いの戦術的開拓、ブラック企業の違法な攻撃との闘いなど、その理論と戦術についての、ネットを通じた啓もう活動は全国的な評価を得ており、全国の労組活動家の活動指針となっている。

 新世紀ユニオンは引き続き日本の労働戦線、とりわけリストラとの闘いの先駆者としての役割を果たしていかねばならない。

(4)具体的な方針(案)

1. リストラに反対し雇用を守る闘いを中心に闘う。リストラ無料相談を引き続き実施する。
2. 職場のパワハラとの闘い、ブラック企業の違法行為と闘う。
3. 家畜労組の裏切りに反対し、労組の信頼回復に努める。
4. 解雇の金銭解決制度の導入に反対し、残業代ゼロ法案に反対する。
5. TPP参加に反対し、日本農業と農民を守り食糧自給率を高めるよう求める。
6. 日本の自立と平和のための運動を進める。日本とロシアの平和友好条約の締結。
7. 欧米の介入によるシリアの内戦化反対。中東の宗派争いによる武器市場化に反対する。
8. 中国の地域覇権主義に反対する。東シナ海と南シナ海での戦争挑発に反対する。
9. 中国人民の民主化運動と土地取り上げ反対の闘争を支持する。
10. 日米同盟の強化に反対し、米軍と自衛隊の一体化=集団的自衛権に反対する。
11. 戦争法の廃止を求め、自衛隊の海外派兵に反対する。
12. 武器輸出に反対する。軍需産業化による経済の軍事化に反対していく。
13. 戦争動員のための愛国教育反対。「日の丸」「君が代」の押し付け反対。
14. 日本の民間資金を奪い取るカジノ解禁に反対していく。
15. 消費税増税に反対する。また法人税減税に反対する。災害の無い国作りを求めていく。
16. 「働き方改革」の名による規制緩和反対。残業代ゼロ法案と解雇の金銭解決に反対。
17. 非正規労働の原則禁止。男女同一労働・同一賃金の法制化を求めていく。
18. ハラスメント防止法の制定と人権教育の強化を求めていく。
19. 公益通報者保護法の罰則強化を求めていく。
20. 格差社会の解消を求め、強欲の資本主義に反対する。
21. マイナンバー制度による国民の管理・支配の強化に反対していく。
22. 原発の即時安全装置の設置と自然エネルギーへの転換を求めていく。
23. 労働者への違法解雇等への懲罰的慰謝料を認めよう求めていく。
24. ホームページとブログを充実して、労働者への権利の拡大のために尽くす。
25. ユニオン・ニュースの充実と投稿の活発化を図る。
26. 組合員の宣伝・拡大活動・団体交渉・学習会等への積極的参加をうながしていく。
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新世紀ユニオン2016年度活動総括(案)

 2015年の秋から2016年の秋にかけての新世紀ユニオンの活動は、そのほとんどがブラック企業との闘いであった。小泉内閣以来、安倍政権へと続く規制緩和路線は、合法化によって労働者の労働条件の悪化を進める路線であり、経済学的に言うと企業経営を長時間労働などの絶対的剰余価値の追求へと誘導し、設備投資による新技術開発などによる相対的剰余価値の追求が軽視される時代となった。

 つまり自公政権の規制緩和が企業経営のブラック化を促したのである。また自公政権は企業に補助金・助成金をばら撒いたため、雇用調整助成金欲しさの退職強要が一層増加することとなった。新世紀ユニオンでは現在ブラック企業との争議を10件ほど持っている。この中の事案は裁判に移行したものもあれば、まだブログで宣伝中のものから、訴状を準備中のもの、交渉で解決を目指すものまである。

 多くのブラック企業の背後にブラック社労士がいて指導しているため、その闘い方には明らかな特徴がある。例えば交渉に入るため、その事案の法的枠組みを理解しょうとして就業規則や、諸規程の開示を求めても、会社側が開示を拒否する。これはこれらの会社が多く労基法違反の違法行為をしているため、就業規則を開示すると不利になり、違法行為ができなくなると認識している結果である。

 本来就業規則は会社側が有利になるように定めている。ところが経営の方向が違法な労働条件を利用する絶対的剰余価値を重視する野蛮な搾取に変化しているため、大阪社労士会の研修では「就業規則は開示するな」と煽り、指導している。こうしたブラック社労士の暗躍は、新世紀ユニオンのように和解が成立しないとすぐ栽判、もしくは労働審判に移行するユニオンには極めて有利に働く。

 裁判官や審判委員は、法律に基づき就業規則や諸規程の開示を求めているのに、開示しない会社には極めて厳しい対応を取る傾向が有るからである。実際に団体交渉で60万円ほどで和解しょうとしていた賃下げ事案が、労働審判で250万円で和解した例もある。つまり経験は、違法行為を指導する社労士が会社の背後にいる場合は、証拠が取れた時点ですぐ裁判に移行した方が解決金が2倍以上増えるのである。

 ブラック企業が懲戒解雇で強硬な姿勢を取る背後には、彼らが有利と思いこんでいる「切り札」がある。ある企業は高速道路利用カードの膨大な利用記録を証拠提出して、原告がサボっていたと、解雇を正当化した。会社側が平気で解雇して来る場合は、何らかの解雇理由の「切り札」と思いこんでいるものを保持している場合が多いので注意が必要である。

 別の会社では懲戒解雇の会社側理由の「切り札」は、4年も前の会社幹部を批判したメールであった。また交通事故の後遺症で多く休んだことが解雇理由の中心である。ブラック企業は労働者の弱みを握るとすぐ処分し、その後「反省していない」などと言って、「懲戒解雇する、そうなると再就職できなくなるので、今なら退職届を出せば退職金を支払ってやる。」と諭旨退職を受け入れるようせまり、これを拒否すると懲戒解雇して来る。このように懲戒解雇させて裁判を闘う人はごくまれで、多くの労働者が泣き寝入りして退職届を出しているのである。

 したがってブラック企業の悪質な手口を暴露し、労働者の被害を防止するには費用対効果からペイしない事案で有っても社会的に影響力が大きい事案の場合は、利益が見込まれない場合でも訴訟を起こす勇気が必要なのである。

 最近多いのがブラック企業から退職強要を受けているので何とかしてくれ、というので新世紀ユニオンの名前で書面で抗議すると退職強要は止まる。しかしそうなると会社はユニオンが怖いので解雇ができず、事案が長引き、労働者の方が「早く辞めたい」と言いだす例が多いことだ。

 つまりブラック企業で退職強要を受けている場合、(1)戦略として解雇させて裁判で多く解決金を取るか。(2)退職強要を止めさせ雇用をまもるか。(3)会社の違法行為を徹底的に暴露し、ブラック企業の倒産を戦略目標に置くか。あらかじめ戦略目標を決めておく必要がある。

 その上で闘争の収束をどのように図るか?という問題が必ず出てくる。なぜなら会社や社長の違法行為を暴露していくと、どうしても闘いが長期化し、本人が「いい加減会社を辞めたい」と言いだし、闘いを継続できず。闘争の収束が必要となるからである。当然にも最初の戦略目標によって闘争の収束形態が違ってくる。新世紀ユニオンでは解決方法は、あくまでも本人の希望を優先することになる。

 (1)の場合裁判で和解すれば、争議は無かった事になる。(2)の場合雇用を守ると会社側の嫌がらせが続き、闘いが長く続く場合がある。これは避けられないのだが、それを承知で雇用を守る方を選択したのだから、闘い続けるほかない。実際そうやって今も雇用を守っている組合員が多くいる。さて問題の(3)の場合の闘争の収束方向である。闘いが長引く中で本人が退職する。しかしネット上の批判文章を残し、引き続き会社に打撃を与える。また闘いを収束しネット上の批判文章を削除することを条件に解決金を受け取って退職する。この2つの解決方法が有る。(この場合は相手の意向もあるので、こちらの思いどうりに解決するわけではない。和解となると譲歩と妥協があるからだ。)企業の倒産を戦略目標にして裁判を闘う場合、判決が出れば収束か控訴かが決まる。普通勝訴で闘いは終わるが、ネット上の批判文章は残すことができる。

 つまりブラック企業との闘いは、本人の怒りの報復、という側面と、社会的にブラック企業を残してはいけない、という社会的使命を統一して、闘いの戦略目標を決めなければならない。
新世紀ユニオンが拠点を置く大阪はブラック企業が全国一多く、ブラック企業の広がりは大阪を中心に全国に広がりつつある。したがって新世紀ユニオンがブラック企業との闘いの正反両面の教訓をつかみ、勝利の法則を打ち立てることが全国的意義をもつといえる。

 *組合員・サポーターに置かれては、新世紀ユニオンがブラック企業との闘いをより科学的で論理的なものにして、戦術面での創意工夫を凝らし、経験を総括して教訓化し、今後の闘いに生かしていくために、本大会議案の真剣な論議を訴えるものである。
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新世紀ユニオン2016年度活動総括(案)

 2015年の秋から2016年の秋にかけての新世紀ユニオンの活動は、そのほとんどがブラック企業との闘いであった。小泉内閣以来、安倍政権へと続く規制緩和路線は、合法化によって労働者の労働条件の悪化を進める路線であり、経済学的に言うと企業経営を長時間労働などの絶対的剰余価値の追求へと誘導し、設備投資による新技術開発などによる相対的剰余価値の追求が軽視される時代となった。

 つまり自公政権の規制緩和が企業経営のブラック化を促したのである。また自公政権は企業に補助金・助成金をばら撒いたため、雇用調整助成金欲しさの退職強要が一層増加することとなった。新世紀ユニオンでは現在ブラック企業との争議を10件ほど持っている。この中の事案は裁判に移行したものもあれば、まだブログで宣伝中のものから、訴状を準備中のもの、交渉で解決を目指すものまである。

 多くのブラック企業の背後にブラック社労士がいて指導しているため、その闘い方には明らかな特徴がある。例えば交渉に入るため、その事案の法的枠組みを理解しょうとして就業規則や、諸規程の開示を求めても、会社側が開示を拒否する。これはこれらの会社が多く労基法違反の違法行為をしているため、就業規則を開示すると不利になり、違法行為ができなくなると認識している結果である。

 本来就業規則は会社側が有利になるように定めている。ところが経営の方向が違法な労働条件を利用する絶対的剰余価値を重視する野蛮な搾取に変化しているため、大阪社労士会の研修では「就業規則は開示するな」と煽り、指導している。こうしたブラック社労士の暗躍は、新世紀ユニオンのように和解が成立しないとすぐ栽判、もしくは労働審判に移行するユニオンには極めて有利に働く。

 裁判官や審判委員は、法律に基づき就業規則や諸規程の開示を求めているのに、開示しない会社には極めて厳しい対応を取る傾向が有るからである。実際に団体交渉で60万円ほどで和解しょうとしていた賃下げ事案が、労働審判で250万円で和解した例もある。つまり経験は、違法行為を指導する社労士が会社の背後にいる場合は、証拠が取れた時点ですぐ裁判に移行した方が解決金が2倍以上増えるのである。

 ブラック企業が懲戒解雇で強硬な姿勢を取る背後には、彼らが有利と思いこんでいる「切り札」がある。ある企業は高速道路利用カードの膨大な利用記録を証拠提出して、原告がサボっていたと、解雇を正当化した。会社側が平気で解雇して来る場合は、何らかの解雇理由の「切り札」と思いこんでいるものを保持している場合が多いので注意が必要である。

 別の会社では懲戒解雇の会社側理由の「切り札」は、4年も前の会社幹部を批判したメールであった。また交通事故の後遺症で多く休んだことが解雇理由の中心である。ブラック企業は労働者の弱みを握るとすぐ処分し、その後「反省していない」などと言って、「懲戒解雇する、そうなると再就職できなくなるので、今なら退職届を出せば退職金を支払ってやる。」と諭旨退職を受け入れるようせまり、これを拒否すると懲戒解雇して来る。このように懲戒解雇させて裁判を闘う人はごくまれで、多くの労働者が泣き寝入りして退職届を出しているのである。

 したがってブラック企業の悪質な手口を暴露し、労働者の被害を防止するには費用対効果からペイしない事案で有っても社会的に影響力が大きい事案の場合は、利益が見込まれない場合でも訴訟を起こす勇気が必要なのである。

 最近多いのがブラック企業から退職強要を受けているので何とかしてくれ、というので新世紀ユニオンの名前で書面で抗議すると退職強要は止まる。しかしそうなると会社はユニオンが怖いので解雇ができず、事案が長引き、労働者の方が「早く辞めたい」と言いだす例が多いことだ。

 つまりブラック企業で退職強要を受けている場合、(1)戦略として解雇させて裁判で多く解決金を取るか。(2)退職強要を止めさせ雇用をまもるか。(3)会社の違法行為を徹底的に暴露し、ブラック企業の倒産を戦略目標に置くか。あらかじめ戦略目標を決めておく必要がある。

 その上で闘争の収束をどのように図るか?という問題が必ず出てくる。なぜなら会社や社長の違法行為を暴露していくと、どうしても闘いが長期化し、本人が「いい加減会社を辞めたい」と言いだし、闘いを継続できず。闘争の収束が必要となるからである。当然にも最初の戦略目標によって闘争の収束形態が違ってくる。新世紀ユニオンでは解決方法は、あくまでも本人の希望を優先することになる。

 (1)の場合裁判で和解すれば、争議は無かった事になる。(2)の場合雇用を守ると会社側の嫌がらせが続き、闘いが長く続く場合がある。これは避けられないのだが、それを承知で雇用を守る方を選択したのだから、闘い続けるほかない。実際そうやって今も雇用を守っている組合員が多くいる。さて問題の(3)の場合の闘争の収束方向である。闘いが長引く中で本人が退職する。

 しかしネット上の批判文章を残し、引き続き会社に打撃を与える。また闘いを収束しネット上の批判文章を削除することを条件に解決金を受け取って退職する。この2つの解決方法が有る。(この場合は相手の意向もあるので、こちらの思いどおりに解決するわけではない。和解となると譲歩と妥協があるからだ。)企業の倒産を戦略目標にして裁判を闘う場合、判決が出れば収束か控訴かが決まる。普通勝訴で闘いは終わるが、ネット上の批判文章は残すことができる。

 つまりブラック企業との闘いは、本人の怒りの報復、という側面と、社会的にブラック企業を残してはいけない、という社会的使命を統一して、闘いの戦略目標を決めなければならない。

 新世紀ユニオンが拠点を置く大阪はブラック企業が全国一多く、ブラック企業の広がりは大阪を中心に全国に広がりつつある。したがって新世紀ユニオンがブラック企業との闘いの正反両面の教訓をつかみ、勝利の法則を打ち立てることが全国的意義をもつといえる。

 *組合員・サポーターに置かれては、新世紀ユニオンがブラック企業との闘いをより科学的で論理的なものにして、戦術面での創意工夫を凝らし、経験を総括して教訓化し、今後の闘いに生かしていくために、本大会議案の真剣な論議を訴えるものである。
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新世紀ユニオン2016年度運動方針(案)

(1) 情勢の特徴点

 世界資本主義は依然として消費不況の中で、財政出動の結果である財政危機を深めている。この危機は旧ソ連が崩壊後、先進諸国が企業の高利潤経営を追求した「強欲の資本主義」の結果なのである。社会主義と資本主義の対立の時代には、制御された搾取が、冷戦の崩壊で野蛮な搾取となり、その結果各国内の分配の不均衡を拡大し、国民経済の均衡を崩し、多国籍企業は大儲けしたが労働者の生活は悪化し、労働条件はより劣悪化した。

 そうした中で資本主義の不均等発展で中国やインドやブラジルなどの経済が発展した。しかしこうした新興国の経済は中国のバブル崩壊で資源価格が暴落し、経済危機と停滞の局面を迎えている。世界経済の停滞傾向は中東やアフリカの宗派対立や部族対立を激化させ、内戦と騒乱の事態を拡大している。世界中で5000万人の難民が発生し、豊かな難民の欧米への非難が津波のように襲っている。

 世界経済はTPPのドル圏、欧州のユーロ圏、中国の元圏など経済のブロック化が進行している。経済のブロック化が世界市場を分断し、発展途上国の騒乱が一層世界市場を狭隘化している。資源と市場の囲い込みが中国の「アジアインフラ投資銀行」の設立で一層激化するであろう。

 日本の大企業は世界市場に進出し、世界各地にその経済権益を拡大している。日本企業の海外での活動の拡大に伴い、また世界情勢のカオス化(=混沌化)が進む中で、アルジェリアでのゲリラの攻撃対象に日本人がなる等の出来事が増えてくることになる。つまり日本企業の多国籍化で日本は侵略性を著しく高めていることを見ておかねばならない。

 つまり日本経済が侵略性を強め、世界覇権を握るアメリカが「息継ぎの和平」の局面で非介入主義を取っていることが、安倍政権が「戦争法」制定に突き進む経済的・政治的動機なのである。こうして日本における反戦・平和の闘いが労働運動の重要な課題として浮上しているのある。

 戦争法制定に反対して日本の若者が立ちあがったことは、大衆運動の面で画期的出来事であり、我々はこの若者の闘いに労働戦線から連帯していかねばならない。日本の労働運動は企業内労組が資本に飼いならされ、家畜化している中で、少しでも労働戦線における反戦・平和の闘いを広げていかねばならない。リストラとの闘いの中で新世紀ユニオンは戦術面で先進的役割を切り開いてきたが、反戦平和の闘いへの宣伝戦をより強化していかねばならない。

 安倍政権は、公明党を戦争体制への支柱とし、集団的自衛権の憲法解釈を閣議決定で変え、「戦争法」を強行採決するなど、強権的な手法をとっており、国論の分裂の中での右翼的政治傾向に、労働者はより警戒しなければならない。

 アメリカの世界覇権は揺らいでおり、中国拡張主義はアメリカのオバマに「新型の大国間係」を提案し、世界を米中で分割支配することを提案するまでに侵略的傾向を示している。中国は既に社会帝国主義に成長しており、世界で一番の侵略勢力となっている。何れアメリカと中国拡張主義は覇権をめぐり軍事的対立に突き進むことは避けられない。

 日本は対米自立し、米中の戦争に巻き込まれないようにしなければならない。日本は戦後70年間堅持した平和主義を守るべきであり、同時に中国拡張主義の侵略に備えなければならない。もはや「非武装・中立」等と言う観念的平和主義が通じる時代ではない。日本は自立・武装で平和主義を貫くべきなのである。

 安倍政権の対米従属政治は、日本を「アメリカの番犬国家」にする亡国路線であり、我々はこれに断固反対していく。新世紀ユニオンはあくまでも対米自立・武装による専守防衛の平和主義を掲げて宣伝戦を強化しなければならない。

 世界資本主義は強欲の資本主義から決別する時が来た。そうしなければ、経済のブロック化は次第に軍事ブロックへと進むであろう。世界は戦争の時代に突き進んでいるように見える。日本の労働者は平和ボケを一日も早く克服しなければならない。内に抑圧・外に侵略という政治局面に日本が立たされていることは疑いないことであり、来年には消費税が10%に増税される。その財源は法人税減税と軍事力増強に使われる。労働者階級への搾取と収奪はより強化される。

 日本の労働者は新しい労組に結集して労働条件と雇用を守るために闘わねば生きていけない時代が来ている。新世紀ユニオンはこうした情勢認識の下で、以下に示す「運動の基本方針」と「具体的な方針」を提起する。

(2) 運動の基本方向

<イ>我々は安倍右翼政権の進める「戦争法」制定に続く戦争路線に断固反対していく。また野党間に高まりつつある戦争法廃止の国民連合政権構想を断固支持する。安倍政権は武器輸出を解禁し、日本経済の軍事化を進めつつある。我々は戦争路線を背景とした経済の軍事化に反対し、日本が戦後の大原則である平和主義を堅持するよう、反戦平和の闘いを進めていかねばならない。

 日本が、アメリカの戦争路線に参加することを意味する安倍政権の「軍事的貢献」は対米従属の戦争路線であり、日本がアメリカの戦争・戦略に巻き込まれる「亡国の道」である。日本が平和主義を貫くには対米自立しかないことを広く宣伝していかねばならない。憲法9条は対米従属条項であり、一部の野党が陥っている「9条は日本の宝」とする法的観念論は、日本侵略を画策している中国拡張主義を利するものであり、日本の国民が早急に克服するべき認識上の課題である。

 世界経済がブロック化の道をたどりつつある時、安倍政権の集団的自衛権は経済のブロック化が軍事ブロック化することであり、世界資本主義が資源と市場の囲い込みのために、戦争への道を促すことになる。日本は第2次世界大戦の教訓を忘れるべきではなく、どのような軍事ブロックにも参加すべきではない。新世紀ユニオンは、日本が平和主義を堅持していくよう宣伝戦を強化していかねばならない。
 
<ロ>我々は日本企業が社会的役割を忘れ、利益第一の拝金思想に取りつかれた強欲の資本主義に反対する。大企業と一握りの金持ちだけが巧い汁を吸う「大ブルジョア独裁」が、日本社会を格差社会にし、社会的弱者が踏みつけにされる理不尽な社会とした。来年春には消費税が10%に増税され、合わせて法人税減税が画策されている。我々はこうした格差拡大の政策に反対し、社会的弱者を思いやる民主的で平等な社会の実現のために活動していかねばならない。

 昨年度の大企業の内部留保は約354兆円となった。大企業と大金持ちだけが肥え太る、配分の不平等は日本社会を歪め、格差を拡大して、国民の活力さえ奪うほどに不平等が拡大している。強欲の資本主義が行き過ぎれば個人消費を縮小させ、国民経済を疲弊させ、日本は2流国へと転落しつつある。新世紀ユニオンは強欲の資本主義に反対し宣伝活動を強化していかねばならない。

<ハ>我々は、格差社会の中であらゆる弱者の側に立って格差と差別に反対し闘う。女性や青年を使い捨てにする非正規雇用の廃止のために闘う。「男女同一労働・同一賃金」の原則を罰則付きの強制法として制定するよう求めていく。
 在日の人達やあらゆる外国人労働者への国籍差別に反対する。とりわけ在日の人達へのヘイトスピーチの民族排外主義に断固反対する。職場でのあらゆる国籍差別とパワハラに反対し闘わねばならない。

<ニ>我々は、安倍政権の進める労働分野の規制緩和に引き続き反対する。残業代ゼロ法案や解雇の金銭解決は、戦後の労働改革の骨を抜くに等しく、労働基準法の8時間労働制を破壊し、労働組合法の不当労働行為を廃止するに等しい改悪であり、労働法制の反動的改悪と言えるものである。

 政治が合法的労働運動の枠を狭める行為は、民主主義を守るためにも断じて許してはいけない。同時に新世紀ユニオンは労働組合が企業の手先として行う裏切りに反対し、これと闘う。家畜労組の裏切りを暴露するとともに、個人加入ユニオンの裏切りとも闘い、労組に対する労働者大衆の信頼回復に努めねばならない。

<ホ>我々は、温暖化問題を重視して発電の自然エネルギーへの転換を求める。TPP参加による日本農業の破壊に反対し、食糧の自給率を高めていくよう求める。林業を「緑のダム」を育て、守る役割と位置付けて、補助金による林業の再生で治山・治水の強化を求めていく。日本農業と農民を守り、地方の地場産業と中小企業を守り、国民経済を守るため貿易の自由化に反対する。

<へ>新世紀ユニオンは引き続き社会的貢献活動として無料電話労働相談を続ける。労働者のリストラに反対し、精神的暴力であるパワハラと闘い、違法な残業代に不払いや、様々な賃金窃盗に反対して闘う。違法な解雇と退職強要に反対し裁判・労動審判・大衆闘争・宣伝戦を闘う。

<ト>新世紀ユニオンは、日本の労働運動を発展させる立場から引き続き言論活動を強化する。とりわけ雇用を守る闘いの戦術レベルを高めるため理論と実践、再実践と再総括の認識運動を展開する。労働運動の理論と実践の面で先進的役割を果たしていかねばならない。

 以上の2016年度の運動の基本方向を実践するため以下に、新世紀ユニオンの具体的方針を定める事とする。
 
(3) 具体的な方針(案)

1. リストラに反対し雇用を守る闘いを中心に闘う。 リストラ無料相談を引き続き実施する。
2. 職場のパワハラとの闘い、ブラック企業の違法行為と闘う。
3. 労組の裏切りに反対し、労組の信頼回復に努める。
4. 解雇の金銭解決制度の導入に反対し、残業代ゼロ法案に反対する。
5. TPP参加に反対し、日本農業と農民を守り食糧自給率を高めるよう求める。
6. 日本の自立と平和のための運動を進める。日本とロシアの平和友好条約の締結。
7. 欧米の介入によるシリアの内戦化反対。中東の宗派争いによる武器市場化に反対する。
8. 中国の地域覇権主義に反対する。中国人民の民主化運動と土地取り上げ反対の闘争を支持する。
9. 日米同盟の強化に反対し、米軍と自衛隊の一体化=集団的自衛権に反対する。
10. 戦争法の廃止を求め、自衛隊の海外派兵に反対する。
11. 武器輸出に反対する。軍需産業化による経済の軍事化に反対していく。
12. 戦争動員のための愛国教育反対。「日の丸」「君が代」の押し付け反対。
13. 日本の民間資金を奪い取るカジノ解禁に反対していく。
14. 消費税増税に反対する。また法人税減税に反対する。災害の無い国作りを求めていく。
15. 改悪した派遣法の再改正を求めていく。残業代ゼロ法案と解雇の金銭解決に反対する。
16. 非正規労働の原則禁止。男女同一労働・同一賃金の法制化を求めていく。
17. ハラスメント防止法の制定と人権教育の強化を求めていく。
18. 公益通報者保護法の罰則強化を求めていく。
19. 格差社会の解消を求め、強欲の資本主義に反対する。
20. マイナンバー制度による国民の管理・支配の強化に反対していく。
21. 原発の即時安全装置の設置と自然エネルギーへの転換を求めていく。
22. 労働者への違法解雇等への懲罰的慰謝料を認めよう求めていく。
23. ホームページとブログを充実して、労働者への権利の拡大のために尽くす。
24. ユニオン・ニュースの充実と投稿の活発化を図る。
25. 組合員の宣伝・拡大活動・団体交渉・学習会等への積極的参加をうながしていく。
26. 組合員は労働者階級の先進的役割を果たす為、常に学習し自己を高めていく。
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新世紀ユニオン2015年度運動方針

 世界資本主義の同時不況は今も続いている。その主要な原因は冷戦崩壊後の世界的な労働者に対する搾取を強化する、米ドル本位制を基礎にした「強欲の資本主義」であり、その結果個人消費が世界中で縮小した。アメリカは深刻な財政危機下で軍縮の最中にあり、欧州は国家財政の危機が続いている。

 日本はデフレを克服できておらず、アベノミクスは円安でも実体経済は回復せず増税と物価高を招いたにすぎない。中国経済はバブル崩壊に直面し、世界中が人為的市場創出策を取ろうとしているが、財政的限界が露呈している。世界は1930年代を特徴づける世界的な支払いの破綻、通貨切り下げ競争、関税戦争、経済のブロック化へと突き進んでいる。

 そうした中で中東でイスラム国へのアメリカなどの空爆が起き、ウクライナのクーデタ―とその後のロシアによるクリミア半島の併合と、ウクライナ東部の親ロシア派の独立で、軍事力による国境線の変更が現実のものとなる時代を迎えた。中国拡張主義がヒトラー以上の海軍力の増強で海洋進出を企て、アジアにおいても戦争の可能性を高めている。

 世界的天候異変と経済危機が、世界中を政治的対立・民族的対立・宗教対立を促し、戦争へと導いており、労働者階級の国際連帯で反戦・平和の運動が今こそ求められている。中国と韓国の戦争賠償を狙いとした強請り外交で、日本の政治が右傾化し、安倍右翼政権による集団的自衛権の閣議決定強行と武器輸出解禁で、軍事面での従属国日本の「アメリカの番犬国家化」が進行している。

 見せかけの社会主義、実際の帝国主義である中国社会帝国主義は、経済危機の中で大軍拡を進めることで次第に拡張主義の危険な姿を露呈している。東シナ海での尖閣諸島をめぐり、また南シナ海全域での砲艦外交はアジア情勢を一層きな臭いものとしている。中国が火を付けた大軍拡競争はアジアから全世界へと拡大しつづある。

 こうした情勢の下で、日本では対米従属法制である憲法9条を、あたかも平和のシンボルであるかの如く持ちあげる「9条の会」の誤った運動が広がり、日本を亡国の危機にさらしている。日本が戦後69年間も平和であったのは、世界最強の米軍が日本に多くの基地を置いているからであり、憲法9条があったからではない。強盗は「強い強盗」の縄張りには手を出すことはないのである。

 古い覇権国のアメリカと、新興の覇権国の中国はいずれ世界の覇権をめぐり軍事的に衝突する。アメリカが一党支配の国を許すわけが無いのである。日本は対米自立し、米・中の軍事的衝突に巻き込まれないようにすべきであり、平和主義を引き続き堅持していくには自立・武装中立の日本を目指すほかない。

 安倍政権は多数派の自民党が公明党を取り込んで「巨大与党」として、集団的自衛権の容認という憲法解釈の変更を、国会の議論もなしに強行する横暴な右翼政権の正体を露わにしている。安倍政権の消費税増税路線は国民の生活を一層貧困化しているのに、なおも消費税を10%に増税し、大企業には法人税減税を企てている。安倍政権の進める残業代ゼロ法案と解雇の自由化などの規制緩和路線にも労働者は引き続き反対しなければならない。

 以上が現在の世界と日本の政治・経済的情勢であり、これらが示しているのは世界が1極支配から多極化しつつあることであり、世界が激動の時代に入りつつあることである。こうした情勢を踏まえて我々は以下の来年度運動方針を定める事とする。


(1)運動の基本方向

(イ)我々は対米自立とへ平和主義の堅持の為に引き続き言論活動を続ける。安倍政権の集団的自衛権の容認は、日本がアメリカの戦争路線に従属国として参加する事であり、戦争の道に日本を巻き込むことであるので、平和主義を日本が貫くには対米自立しかない事を広く国民に知らさねばならない。同時に従属法制の憲法9条を「日本の宝」とする法的観念論の誤りにも反対しなければならない。日本を軍事侵略しようとする中国拡張主義にとって、日本の護憲派は最もかわいい手先なのである。

(ロ)我々は、拝金主義に取りつかれた弱肉強食の資本主義に反対する。一握りの金持ちと、その大企業が巧い汁を吸う「大ブルジョア独裁」の利益誘導の政治に反対し、その格差社会に反対し。社会的弱者を思いやる民主的で平等な社会の実現の為に活動する。

(ハ)我々はあらゆる格差と差別に反対する女性や青年を使い捨てにする非正規雇用の廃止の為に闘う。「男女同一労働、同一賃金」の原則を罰則付きの強制法として制定するよう働きかける。在日の人達への国籍差別と、ヘイトスピーチの民族排外主義に断固反対する。

(ニ)我々は、安倍政権の進める労働分野の規制緩和路線に反対する。派遣労働の改悪と、残業代ゼロ法案、ならびに解雇の自由化に断固反対する。同時に労働組合が企業の手先として行う裏切りに反対し、これと闘う。家畜労組の裏切りを暴露するとともに、個人加入ユニオンの裏切りとも闘い、労組に対する労働者大衆の信頼を回復しなければならない。

(ホ)我々は温暖化問題を重視して、原発の安全化を急ぎ、同時に原発から自然エネルギーへの転換を求める。TPP参加によるアメリカのドル支配に反対し、日本農業と農民を守り、食糧の自給を求めて運動する。地方の地場産業と国民経済を守り、自滅的な貿易の自由化に反対する。

(へ)新世紀ユニオンは引き続き社会貢献として無料労働相談を続ける。労働者のリストラに反対し、精神的暴力であるパワハラと闘い、違法な残業代不払いや、様々な賃金窃盗に反対し闘う。違法な解雇と退職強要に反対し裁判・審判・大衆闘争を闘う。

(ト)日本の労働運動を発展させる立場から引き続き言論活動を展開し、闘う労働運動の発展に努め、実践と理論の面で先進的役割を果たしていかねばならない。

 以上の新世紀ユニオンの2015年度の運動の基本方向を実践するため、以下に具体的方針を定める事とする。

(2)具体的な方針

1. リストラに反対し雇用を守る闘いを重視する。無料労働相談を引き続き実施する。
2. 職場のパワハラとの闘い、およびブラック企業との闘いを重視する。
3. 労組の裏切りに反対し、労組の信頼回復につとめる。
4. 労働組合法の改悪に反対する。また「弁護士報酬敗訴者負担制度」に反対する。
5. TPP参加に反対し、日本農業と農民を守り食糧自給率を高める。
6. 日本の自立と平和のための運動を進める。日本とロシアの平和友好条約の締結。
7. 欧米の介入によるシリアの内戦化反対。イスラム国への空爆反対。
8. 中国の地域覇権主義に反対する。中国人民の民主化運動断固支持。
9. 日米同盟の強化に反対する。米軍と自衛隊の一体化=集団的自衛権に反対する。
10. 自衛隊の海外派兵の為の恒久法制定反対。
11. 日本の民間資金を奪い取るカジノ解禁反対。
12. 戦争動員の為の愛国教育反対。歴史教科書の歪曲反対。
13. ホームページとブログを充実して、労働者の権利の拡大のために貢献する。
14. ユニオン・ニュースの充実と投稿の活発化を図る。
15. 組合員の拡大活動を全組合員の基本活動とする意識性を高めていく。
16. 組合員の団体交渉、宣伝、拡大活動への積極的参加をすすめる。
17. 組合員は労働者階級の先進的役割を果たす。学習会・研究会に参加し自己を高めていく。
18. 消費税増税に反対する。同時に法人税減税に反対する。
19. 労働者派遣法の改悪反対。残業代ゼロ法案と解雇の自由化に反対する。
20. 非正規労働の原則禁止。男女同一労働同一賃金の法制化を求めていく。
21. 「ハラスメント防止法」の制定と人権教育の強化を求めていく。
22. 公益通報者保護法の罰則強化。
23. 格差社会の解消と、対米自立と平和・中立をめざす政党・政治家を支持する。
24. 原発の即時安全装置の設置と自然エネルギーへの転換を求めていく。
25. 労働者への違法な解雇などへの懲罰的慰謝料を認めるよう求めていく。
!!ここに掲載の広告は 当ユニオンとは一切関係ありません!!
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