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新世紀ユニオン発行のニュース

労働者は会社に持病を告知する義務はない!



 質問なのですが就職や転職する場合に労働者が身体的な持病が有る場合に就職先に選考段階で事前に正直にお話ししなくてはならない告知義務はあるのでしょうか?

 私は実は先天的に[てんかん]の持病がありまして日常的に発作を抑える薬を服用しているのですが、この病気を採用前に会社に知られてしまうと不採用になるような気がして怖いので人事課に持病の事はふせて就職して働いているのですがいつかバレるのでは無いかとビクビクしながら働いています。

 わたしは工場で工員として働いていまして生産ラインで工作機械を動かして仕事しています。持病の事がバレると就業規則の解雇事由にふれ懲戒解雇されてしまうのか心配しています。これまで仕事中では無かったのですが薬を服用していても年に数回意識を失う事があったのですごく不安です。



 会社に隠れてうつ病等の治療をしつつ働いている労働者はたくさんいます。基本的に就職時に労働者が持病を告知する義務はありません。面接時に質問されても個人情報保護法を盾に答える必要はありません。ただし質問者のように工作機械を動かしている場合、「てんかん」の発作が起きたとき危険である可能性があり、持病が露見した時、解雇のリスクはあります。

 先天的[てんかん]の持病が明らかになったとき、持病を隠していたとして、懲戒解雇の可能性はあります。病気を理由に解雇される可能性もあります。しかしその前に解雇回避措置が取られるべきであり、安全な仕事に配置換えしたりすべきで、即刻解雇できる問題ではありません。持病が露見した時に会社がどのような対応をするかは、相手が決めることであり、心配しても始まりません。

 質問者の言う、「これまで仕事中では無かったのですが薬を服用していても年に数回意識を失う事があった」とのことですが、どのような時に発作が起きたのかわかりませんが、仕事中のように気持ちを張り詰めているときに発作が起きていないのであれば、今後も心配する必要はないように思います。

 この点については本人が一番わかることであり、自己責任で判断すべきことです。(どのような時に発作が起きたかは、病気対策上非常に重要と思われます)いずれにせよ、今から会社に先天的[てんかん]の持病を報告すると解雇になる可能性が高いので隠すほかないと判断します。コロナ不況がこれから深刻化するので雇用を守ることを優先したほうがいいと思います。

 しかし仕事の内容がよくわかりませんが、発作が起きたとき危険が伴う可能性がある仕事内容なら、会社上層部に告知して(個人情報を守るように求めたうえで)安全な仕事に回してもらうのがいいです。

 会社には安全配慮義務があり、これを拒否できません。しかしこれは逆に「危険」を口実に解雇を招くことになる可能性があります。社長や上司の性格や人柄を吟味して判断してください。それを判断するのは本人です。いずれにせよ会社に告知する場合には念のため、録音を隠し録りしてください。
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出勤率が悪い時、解雇裁判は避けるべきか?



 先ごろ私は解雇されました、会社は私が病気で長く休んだことを解雇の口実にしてきました。この場合裁判して勝てるでしょうか? 診断書はいらないと上司が言ったので提出していません。出勤率が悪いときは裁判は避けたほうがいいと聞きましたが、そうなのでしょうか?


 解雇は普通職務懈怠、職場規律違反などを口実にしてくるのが多いのですが、交通事故や病気で休んだ時は、それを口実にしてくる例が多いようです。解雇は客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当として是認できない場合には権利の濫用として無効となります。これを解雇権濫用法理といいます。労働契約法16条はこの解雇権濫用法理の規範を明文化したものです。

 解雇権濫用法理の実質は解雇を容易に認めない、という法理です。ですから裁判実務では、労働者から「何ら落ち度なく勤務してきた」などの概括的主張があれば、権利濫用の評価根拠としての具体的事実の主張がされたものとし、使用者側に再再抗弁としての解雇理由となる具体的事実の主張・立証をする責任が生じます。

 しかし病気や交通事故のケガで出勤率が悪い場合、裁判官は解雇を合法とした判断を下すことが多いのは事実です。この場
合相談者の本当の解雇理由が別にあり、それを立証できるのであれば裁判を闘っても問題はないと思われます。しかしその証
拠がない場合は、裁判は避け。労働審判での金銭和解を選んだ方がいいかもしれません。

 裁判官は欠勤が多いと労働能力がなかった、と判断する傾向が強く、出勤率が低い事案では、新世紀ユニオンでも2件敗訴した例があります。参考にしてください。
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請負を口実に社会保険料を逃れるブラック企業



 1か月前にある会社に非正規として就職しました。給与明細をみると、フルタイムですが健康保険など社会保険料が引かれていません。会社に言うと「業務請負だから社会保険はない」といわれました。請負だと社会保険がないのですか?私は請負で入社したのではないのですが?よくわかりませんので教えてください。



 労働者として労基法等の法律の保護を受けるには「労働者性」が証明されなければなりません。最近のブラック企業の手口は税金や社会保険料を払いたくないため「業務請負」や「業務委託」にしてごまかす例が増えています。

 入社時の雇用契約書も渡さない会社は特に注意が必要です。「業務請負」だと労働者ではなく、個人事業主になります。

 つまり請負的・準委任的な偽装で「非労働者」扱いして雇用者としての義務を回避する手口が増えていますから、入職時にきちんと雇用契約書の交付を求めることが重要です。(面接のときは録音を取っておく)

 相談者は給与明細をもらっていますから、給与を受け取っている労働者です。請負や委任だと指揮・命令を受けず、自分で働いて「請負料」もしくは「委任料」を受け取っていることになります。したがって相談者は労働者であり請負契約や委任契約ではありません。

 要するにこの会社は「請負」を偽装して社会保険料を支払わないようにしていると見ていいでしょう。労働者性の判断基準は、事業に使用されていること、すなわち会社の指揮監督を受けていること、使用従属関係にあることです。相談者は給与を受け取っているので明らかに労働者であり、請負契約ではありません。

 もし請負であるなら、指揮・命令を受けず。請負料は正社員よりも高額でなければなりません。年金も健康保険も雇用保険もかけないような会社はブラックであり、すぐに辞めるべきです。なお偽装請負の相談窓口は都道府県労働局ですので相談してください。労働局は偽装請負を止めさせる行政指導をします。


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試用期間の延長と本採用拒否について



 私は具体的な説明もなく、本採用を拒否され2回も試用期間を延長されて、あげく人事に辞めるように言われました。本採用を拒否したり、試用期間を延長することは合法なのですか?、試用期間の間は解雇されても仕方ないのですか?、教えてください。



 試用期間があっても通常の雇用契約には違いありません。ただし使用者には履歴書ではわからない、労働者に適格性があるかどうかを見定める期間が認められています。この期間を「試用期間」といいます。

 試用期間は、法律的には「解雇権留保付きの労働契約」であり、試用期間が過ぎれば自動的に本採用となります。しかし試用期間を延長したり、本採用を拒否したり、試用期間内に解雇することは法律的には「客観的に合理的な理由が存し、社会通念上相当として是認されうる」場合だけ認められます。

 つまり本採用拒否や解雇権行使判例でも通常の解雇と同じぐらい、厳しい制限があるということです。

 通常就業規則が定める試用期間は3か月ですが、相談者が2回も具体的説明もなく試用期間が延長されたのなら完全に違法な延長です。それは事実上の3か月の期間契約です。試用期間の延長が就業規則で認められているのかどうかをまず確認してください。

 相談者は明らかに違法な取り扱いを3度受けています。2回は違法な試用期間の延長、3回目は違法な本採用拒否です。

 たとえ使用者側に正当な理由があっても、本人に説明せずに試用期間を2度も延長していること、さらに本採用を拒否したことは違法の可能性が高いと思われます。ユニオンに加入して雇用を守るために闘うべきです。
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予告手当が支払われない解雇は有効か?




 私は社長から理由もなく、突然「明日から来なくていい、解雇だ」と言われました。このような1か月の予告期間が無く、予告手当が払われない解雇通知は有効なのでしょうか?

 また、私は引き続き働きたいと思っていますが、1カ月分の予告手当を請求するしかないのでしょうか?それとも解雇そのものが無効だという主張ができるのでしょうか?



 解雇については、労基法20条によって、予告期間を30日置くこと、または、即時解雇する時には、30日分以上の平均賃金の支払いを義務付けられています。判例は、解雇予告の除外理由が無い限り、即時解雇としては予告手当が支払われないと解雇の効力は生じません。

 最高裁判例は社長が即時解雇に固執しない場合は解雇通知後30日の期間を経過するか、もしくは解雇通知後に予告手当を支払えば解雇は効力を生じるとしています。

 解雇予告手当の支払い時期は解雇の効力が発生するときです。すなわち即時解雇をした場合はその日に予告手当を支払わねばなりません。よく予告手当を賃金支給日に支払うと通知する例が見られますが、これは違法です。

 したがって相談者の場合「明日から来なくていい」と言われており即時解雇ですので、予告手当が払われなかった場合は解雇通知は効力が無く、解雇は無効です。働き続けたいなら予告手当を請求せずに、解雇の無効を有印の書面(コピーを取ること)で主張するべきです。

 ただし、洪水や地震などやむを得ない事由のため事業の継続が不可能となった場合は解雇予告、又は解雇手当の支払いは要しません。また労働者の責めに帰す事由に基づき解雇する場合は予告手当は払う必要はありません。

 使用者が解雇予告制度に違反した場合、労基法190条で、6カ月の懲役または30万円以下の罰金に処せられます。

 解雇の場合、どのような場合でも、解雇が合法かどうかを判断するうえで解雇理由が重要ですので、どのような場合でも解雇理由を書面で明らかにしてもらうようにしてください。また雇用を守るために信頼できるユニオンに加入して対応するようにしてください。
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