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新世紀ユニオン発行のニュース

請負を口実に社会保険料を逃れるブラック企業



 1か月前にある会社に非正規として就職しました。給与明細をみると、フルタイムですが健康保険など社会保険料が引かれていません。会社に言うと「業務請負だから社会保険はない」といわれました。請負だと社会保険がないのですか?私は請負で入社したのではないのですが?よくわかりませんので教えてください。



 労働者として労基法等の法律の保護を受けるには「労働者性」が証明されなければなりません。最近のブラック企業の手口は税金や社会保険料を払いたくないため「業務請負」や「業務委託」にしてごまかす例が増えています。

 入社時の雇用契約書も渡さない会社は特に注意が必要です。「業務請負」だと労働者ではなく、個人事業主になります。

 つまり請負的・準委任的な偽装で「非労働者」扱いして雇用者としての義務を回避する手口が増えていますから、入職時にきちんと雇用契約書の交付を求めることが重要です。(面接のときは録音を取っておく)

 相談者は給与明細をもらっていますから、給与を受け取っている労働者です。請負や委任だと指揮・命令を受けず、自分で働いて「請負料」もしくは「委任料」を受け取っていることになります。したがって相談者は労働者であり請負契約や委任契約ではありません。

 要するにこの会社は「請負」を偽装して社会保険料を支払わないようにしていると見ていいでしょう。労働者性の判断基準は、事業に使用されていること、すなわち会社の指揮監督を受けていること、使用従属関係にあることです。相談者は給与を受け取っているので明らかに労働者であり、請負契約ではありません。

 もし請負であるなら、指揮・命令を受けず。請負料は正社員よりも高額でなければなりません。年金も健康保険も雇用保険もかけないような会社はブラックであり、すぐに辞めるべきです。なお偽装請負の相談窓口は都道府県労働局ですので相談してください。労働局は偽装請負を止めさせる行政指導をします。


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試用期間の延長と本採用拒否について



 私は具体的な説明もなく、本採用を拒否され2回も試用期間を延長されて、あげく人事に辞めるように言われました。本採用を拒否したり、試用期間を延長することは合法なのですか?、試用期間の間は解雇されても仕方ないのですか?、教えてください。



 試用期間があっても通常の雇用契約には違いありません。ただし使用者には履歴書ではわからない、労働者に適格性があるかどうかを見定める期間が認められています。この期間を「試用期間」といいます。

 試用期間は、法律的には「解雇権留保付きの労働契約」であり、試用期間が過ぎれば自動的に本採用となります。しかし試用期間を延長したり、本採用を拒否したり、試用期間内に解雇することは法律的には「客観的に合理的な理由が存し、社会通念上相当として是認されうる」場合だけ認められます。

 つまり本採用拒否や解雇権行使判例でも通常の解雇と同じぐらい、厳しい制限があるということです。

 通常就業規則が定める試用期間は3か月ですが、相談者が2回も具体的説明もなく試用期間が延長されたのなら完全に違法な延長です。それは事実上の3か月の期間契約です。試用期間の延長が就業規則で認められているのかどうかをまず確認してください。

 相談者は明らかに違法な取り扱いを3度受けています。2回は違法な試用期間の延長、3回目は違法な本採用拒否です。

 たとえ使用者側に正当な理由があっても、本人に説明せずに試用期間を2度も延長していること、さらに本採用を拒否したことは違法の可能性が高いと思われます。ユニオンに加入して雇用を守るために闘うべきです。
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予告手当が支払われない解雇は有効か?




 私は社長から理由もなく、突然「明日から来なくていい、解雇だ」と言われました。このような1か月の予告期間が無く、予告手当が払われない解雇通知は有効なのでしょうか?

 また、私は引き続き働きたいと思っていますが、1カ月分の予告手当を請求するしかないのでしょうか?それとも解雇そのものが無効だという主張ができるのでしょうか?



 解雇については、労基法20条によって、予告期間を30日置くこと、または、即時解雇する時には、30日分以上の平均賃金の支払いを義務付けられています。判例は、解雇予告の除外理由が無い限り、即時解雇としては予告手当が支払われないと解雇の効力は生じません。

 最高裁判例は社長が即時解雇に固執しない場合は解雇通知後30日の期間を経過するか、もしくは解雇通知後に予告手当を支払えば解雇は効力を生じるとしています。

 解雇予告手当の支払い時期は解雇の効力が発生するときです。すなわち即時解雇をした場合はその日に予告手当を支払わねばなりません。よく予告手当を賃金支給日に支払うと通知する例が見られますが、これは違法です。

 したがって相談者の場合「明日から来なくていい」と言われており即時解雇ですので、予告手当が払われなかった場合は解雇通知は効力が無く、解雇は無効です。働き続けたいなら予告手当を請求せずに、解雇の無効を有印の書面(コピーを取ること)で主張するべきです。

 ただし、洪水や地震などやむを得ない事由のため事業の継続が不可能となった場合は解雇予告、又は解雇手当の支払いは要しません。また労働者の責めに帰す事由に基づき解雇する場合は予告手当は払う必要はありません。

 使用者が解雇予告制度に違反した場合、労基法190条で、6カ月の懲役または30万円以下の罰金に処せられます。

 解雇の場合、どのような場合でも、解雇が合法かどうかを判断するうえで解雇理由が重要ですので、どのような場合でも解雇理由を書面で明らかにしてもらうようにしてください。また雇用を守るために信頼できるユニオンに加入して対応するようにしてください。
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会社に一方的に賃下げされました



 私は残業代を払って欲しいと職場で話した事で会社に睨まれ、様々な嫌がらせを受けています。最近では辞めさせるためだと思いますが、社長が一方的に私にだけ賃下げをしました。仕事の成績が悪いことが理由ですが、これは合法なのでしょうか?どうすれば雇用を守れるのか?不安でいっぱいです。

 


 退職強要の手段として使用者が一方的に労働条件を切り下げることはできません。労働条件は労働者と使用者の合意に基づき決定するのが原則ですので、明らかに違法な賃下げと言えます。会社が賃下げに合意を求めてきても同意してはいけません。たとえ同意を迫られても同意する義務はないのでうす。

 労働条件の変更はたとえ人事権行使の降格などの形態であっても、違法な退職強要としての目的で行われる場合は違法です。なお賃下げの容認が脅迫のような形で行われた場合は「自由な意志でなされた合意」とは言えないので違法です。ですから賃下げの理由を社長に聞きに行き、相手の言い分を隠し録りすることは重要です。

 賃下げを放置しておくと日本では賃下げを容認した事になります。これを「黙示の同意」と言います。有印の書面で抗議し(コピーを取っておく)ておくべきです。

 この書面は年月日、社長宛てにキチンとした書面にして提出するか、もしくは社内メールで抗議してもかまいません。(メールはプリントしておく)抗議さえしておけば賃下げ分はまとめて後で支払い請求できます。賃金は2年で時効ですので、2年以内にユニオンに請求してもらうべきです。

 退職強要が持続している時はすぐに最寄りのユニオンに加入して団体交渉で違法な退職強要をやめるように団体交渉してもらうべきです。賃下げが歩合給の導入等を口実にしてきた場合はユニオンと相談して対応するようにしないといけません。

 また会社が「賃下げを受け入れないと解雇する」と言ってきたときはすぐに拒否しないで、会社に詳しい説明を求めるべきです。賃下げを拒否すると整理解雇の可能性があります。この場合整理解雇の4要件に基づいて対応方針を決めなければなりません。

 相談者の場合はこうした内容ではないので、キチンと一方的賃下げに抗議しておくことが重要です。退職強要が続く可能性が強いので、信頼できるユニオンに加入して対応すべきです。
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会社を辞める方法を教えてください!



 ハラスメントの多い職場で残業代も払わないので辞めようとしていますが、会社が人手不足なので辞めさせてくれません。

 円満に退職する方法を教えてください。また自己退職になると3カ月雇用保険をもらえませんが、次の仕事を探す間の雇用保険を貰いたいのですがどうすればいいですか?
 


 会社側の解雇は労基法や労働契約法の規制を受けますが、労働者側の一方的な契約の解約は自由であり、経営者の承諾は要りません。もし就業規則で「辞める場合は経営者の承諾が必要」と書かれていても、憲法で職業選択の自由が定められているので、そのような定めは無効です。

 民法では、退職するのは2週間前に会社に退職届を提出しなければなりません。就業規則で1ヶ月前に届けるとなっている場合は1か月前に届けなければなりません。

 しかしこの方法だとどうしても自己退職になります。ですから会社にパワハラ加害者の行為を有印の書面で指摘(コピーを取っておく)し、辞めたいので会社都合にして欲しい旨申し入れて交渉して下さい。

 会社の腹が痛まないことなので、会社が受け入れればそれでいいし、ダメな場合でもハロ―ワークにコピーの書面を見せて退職せざるを得ない状況にあったので会社都合だと主張し、離職票にも本人記載欄で、そのように主張を書いて提出してください。

 また退職届の書面を出しても会社が受理しない場合があります。この場合は内容証明郵便で辞める理由(パワハラがあった、とか賃金が安いとか、サービス労働などを)を書いて期限を切って「やむなく退職する」旨申し入れ、離職票は会社都合とするよう申し入れて下さい。2週間後には退職になります。

 この場合、会社が離職票に自己退職と書いてきてもパワハラや嫌がらせや、労基法違反のサービス労働の事を書いた書面(コピー)及び交渉記録をハローワークに提出し、離職票の本人記載欄にもやむなく辞めざるを得ない旨書いて提出し、交渉すれば失業給付が受けられるはずです。
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