FC2ブログ

新世紀ユニオン発行のニュース

コロナ禍の賃下げは拒否できる!

問1

 社長にコロナを理由に5万円の賃下げを言われ、雇用契約書にサインするように言われました。社長は「受け入れない

問2

 私はホテルで働いていますが、シフトの変更を理由に勤務時間を半分に減らされました。このため私の収入が半分になります。このような措置は法律的に許されるのでしょうか?



 コロナ渦を理由にした労働条件の不利益変更が横行しています。コロナ渦で経営が苦しいなら政府の雇用調整助成金や事業継続助成金などの様々な政府の救済措置があります。したがってコロナ渦を理由にした賃下げなどの労働条件の一方的変更は基本的応じる必要はなく、拒否すべきです。

 労働契約法は第1条で労働者及び使用者の自主的な交渉の下で、労働契約が合意により成立するという「合意の原則」を定めています。また(労働契約の成立)を定めた第6条は労働契約が労働者及び使用者が合意することで成立することを定めています。

 したがって労働者は労働条件の一方的変更について断固拒否し、認めないことが重要です。認めていなければ、もし一方的に賃下げされても、未払い賃金は取り戻すことができます。

 信頼できるユニオンに加入して団体交渉で未払い賃金を支払わせることができます。この場合未払い賃金の時効は現時点で2年ですので、時効にならないうちに請求することが必要です。(最近法改正が行われ、2020年4月1日以降に支払われる賃金の時効は3年になっています)

 したがって、たとえ経営者がコロナ渦を口実にして賃下げを求めてきてきても、労働者は絶対に受け入れたり、合意してはいけません。基本的に会社は労働者の合意なしに、一方的に労働条件の不利益変更を行うことは許されません。

 ましてや賃下げを「受け入れないなら辞めてくれ」というのは、労働条件の不利益変更か解雇かの2者択一を迫ることであり、これは違法なのです。これを「変更解約告知」といいます。

 つまり<問1>の方の5万円の賃下げを受け入れないなら辞めてくれ、というのは「変更解約告知」であり、違法といえます。したがって受け入れる必要はありません。

 もし一方的に賃下げを行ってきても、労働者が認めていない以上未払い賃金部分は後でまとめて請求できます。これを未払い賃金の請求権があるといいます。

 この場合労働契約の一方的変更を認めない、という証拠を残すことが重要です。有印の書面で伝え(証拠のコピーを取っておくこと)ることが重要です。

 コロナ渦の一方的大幅賃下げは、その狙いが自己退職に追い込む狙いが多く、したがって様々なパワーハラスメントが並行して行われる例が多いので、早い段階でユニオンに加入して録音などの証拠を残すようにしてください。
!!ここに掲載の広告は 当ユニオンとは一切関係ありません!!
スポンサーサイト



労働者は会社に持病を告知する義務はない!



 質問なのですが就職や転職する場合に労働者が身体的な持病が有る場合に就職先に選考段階で事前に正直にお話ししなくてはならない告知義務はあるのでしょうか?

 私は実は先天的に[てんかん]の持病がありまして日常的に発作を抑える薬を服用しているのですが、この病気を採用前に会社に知られてしまうと不採用になるような気がして怖いので人事課に持病の事はふせて就職して働いているのですがいつかバレるのでは無いかとビクビクしながら働いています。

 わたしは工場で工員として働いていまして生産ラインで工作機械を動かして仕事しています。持病の事がバレると就業規則の解雇事由にふれ懲戒解雇されてしまうのか心配しています。これまで仕事中では無かったのですが薬を服用していても年に数回意識を失う事があったのですごく不安です。



 会社に隠れてうつ病等の治療をしつつ働いている労働者はたくさんいます。基本的に就職時に労働者が持病を告知する義務はありません。面接時に質問されても個人情報保護法を盾に答える必要はありません。ただし質問者のように工作機械を動かしている場合、「てんかん」の発作が起きたとき危険である可能性があり、持病が露見した時、解雇のリスクはあります。

 先天的[てんかん]の持病が明らかになったとき、持病を隠していたとして、懲戒解雇の可能性はあります。病気を理由に解雇される可能性もあります。しかしその前に解雇回避措置が取られるべきであり、安全な仕事に配置換えしたりすべきで、即刻解雇できる問題ではありません。持病が露見した時に会社がどのような対応をするかは、相手が決めることであり、心配しても始まりません。

 質問者の言う、「これまで仕事中では無かったのですが薬を服用していても年に数回意識を失う事があった」とのことですが、どのような時に発作が起きたのかわかりませんが、仕事中のように気持ちを張り詰めているときに発作が起きていないのであれば、今後も心配する必要はないように思います。

 この点については本人が一番わかることであり、自己責任で判断すべきことです。(どのような時に発作が起きたかは、病気対策上非常に重要と思われます)いずれにせよ、今から会社に先天的[てんかん]の持病を報告すると解雇になる可能性が高いので隠すほかないと判断します。コロナ不況がこれから深刻化するので雇用を守ることを優先したほうがいいと思います。

 しかし仕事の内容がよくわかりませんが、発作が起きたとき危険が伴う可能性がある仕事内容なら、会社上層部に告知して(個人情報を守るように求めたうえで)安全な仕事に回してもらうのがいいです。

 会社には安全配慮義務があり、これを拒否できません。しかしこれは逆に「危険」を口実に解雇を招くことになる可能性があります。社長や上司の性格や人柄を吟味して判断してください。それを判断するのは本人です。いずれにせよ会社に告知する場合には念のため、録音を隠し録りしてください。
!!ここに掲載の広告は 当ユニオンとは一切関係ありません!!

出勤率が悪い時、解雇裁判は避けるべきか?



 先ごろ私は解雇されました、会社は私が病気で長く休んだことを解雇の口実にしてきました。この場合裁判して勝てるでしょうか? 診断書はいらないと上司が言ったので提出していません。出勤率が悪いときは裁判は避けたほうがいいと聞きましたが、そうなのでしょうか?


 解雇は普通職務懈怠、職場規律違反などを口実にしてくるのが多いのですが、交通事故や病気で休んだ時は、それを口実にしてくる例が多いようです。解雇は客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当として是認できない場合には権利の濫用として無効となります。これを解雇権濫用法理といいます。労働契約法16条はこの解雇権濫用法理の規範を明文化したものです。

 解雇権濫用法理の実質は解雇を容易に認めない、という法理です。ですから裁判実務では、労働者から「何ら落ち度なく勤務してきた」などの概括的主張があれば、権利濫用の評価根拠としての具体的事実の主張がされたものとし、使用者側に再再抗弁としての解雇理由となる具体的事実の主張・立証をする責任が生じます。

 しかし病気や交通事故のケガで出勤率が悪い場合、裁判官は解雇を合法とした判断を下すことが多いのは事実です。この場
合相談者の本当の解雇理由が別にあり、それを立証できるのであれば裁判を闘っても問題はないと思われます。しかしその証
拠がない場合は、裁判は避け。労働審判での金銭和解を選んだ方がいいかもしれません。

 裁判官は欠勤が多いと労働能力がなかった、と判断する傾向が強く、出勤率が低い事案では、新世紀ユニオンでも2件敗訴した例があります。参考にしてください。
!!ここに掲載の広告は 当ユニオンとは一切関係ありません!!

請負を口実に社会保険料を逃れるブラック企業



 1か月前にある会社に非正規として就職しました。給与明細をみると、フルタイムですが健康保険など社会保険料が引かれていません。会社に言うと「業務請負だから社会保険はない」といわれました。請負だと社会保険がないのですか?私は請負で入社したのではないのですが?よくわかりませんので教えてください。



 労働者として労基法等の法律の保護を受けるには「労働者性」が証明されなければなりません。最近のブラック企業の手口は税金や社会保険料を払いたくないため「業務請負」や「業務委託」にしてごまかす例が増えています。

 入社時の雇用契約書も渡さない会社は特に注意が必要です。「業務請負」だと労働者ではなく、個人事業主になります。

 つまり請負的・準委任的な偽装で「非労働者」扱いして雇用者としての義務を回避する手口が増えていますから、入職時にきちんと雇用契約書の交付を求めることが重要です。(面接のときは録音を取っておく)

 相談者は給与明細をもらっていますから、給与を受け取っている労働者です。請負や委任だと指揮・命令を受けず、自分で働いて「請負料」もしくは「委任料」を受け取っていることになります。したがって相談者は労働者であり請負契約や委任契約ではありません。

 要するにこの会社は「請負」を偽装して社会保険料を支払わないようにしていると見ていいでしょう。労働者性の判断基準は、事業に使用されていること、すなわち会社の指揮監督を受けていること、使用従属関係にあることです。相談者は給与を受け取っているので明らかに労働者であり、請負契約ではありません。

 もし請負であるなら、指揮・命令を受けず。請負料は正社員よりも高額でなければなりません。年金も健康保険も雇用保険もかけないような会社はブラックであり、すぐに辞めるべきです。なお偽装請負の相談窓口は都道府県労働局ですので相談してください。労働局は偽装請負を止めさせる行政指導をします。


!!ここに掲載の広告は 当ユニオンとは一切関係ありません!!

試用期間の延長と本採用拒否について



 私は具体的な説明もなく、本採用を拒否され2回も試用期間を延長されて、あげく人事に辞めるように言われました。本採用を拒否したり、試用期間を延長することは合法なのですか?、試用期間の間は解雇されても仕方ないのですか?、教えてください。



 試用期間があっても通常の雇用契約には違いありません。ただし使用者には履歴書ではわからない、労働者に適格性があるかどうかを見定める期間が認められています。この期間を「試用期間」といいます。

 試用期間は、法律的には「解雇権留保付きの労働契約」であり、試用期間が過ぎれば自動的に本採用となります。しかし試用期間を延長したり、本採用を拒否したり、試用期間内に解雇することは法律的には「客観的に合理的な理由が存し、社会通念上相当として是認されうる」場合だけ認められます。

 つまり本採用拒否や解雇権行使判例でも通常の解雇と同じぐらい、厳しい制限があるということです。

 通常就業規則が定める試用期間は3か月ですが、相談者が2回も具体的説明もなく試用期間が延長されたのなら完全に違法な延長です。それは事実上の3か月の期間契約です。試用期間の延長が就業規則で認められているのかどうかをまず確認してください。

 相談者は明らかに違法な取り扱いを3度受けています。2回は違法な試用期間の延長、3回目は違法な本採用拒否です。

 たとえ使用者側に正当な理由があっても、本人に説明せずに試用期間を2度も延長していること、さらに本採用を拒否したことは違法の可能性が高いと思われます。ユニオンに加入して雇用を守るために闘うべきです。
!!ここに掲載の広告は 当ユニオンとは一切関係ありません!!
 ブックマークこのエントリをはてなブックマークに登録 このエントリを del.icio.us に登録 このエントリをlivedoorクリップに登録 この記事をPOOKMARKに登録する このエントリをSaafブックマークへ追加 newsing it!

プロフィール

ユニオンニュース

Author:ユニオンニュース



一人でも入れる労働組合「新世紀ユニオン」が発行するニュースのサイトです。

新世紀ユニオンの組合費、拠出金等に関する高等裁判所の判決文を掲載しました。 拠出金高裁判決

検索フォーム
アーカイブ

カテゴリ

最新コメント
最新トラックバック
RSSリンクの表示
リンク
QRコード
QRコード
  1. 無料アクセス解析