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新世紀ユニオン発行のニュース

学校教育の闇



 学校からの帰り道、お母さんに何て言ったらいいのかわからない。「お母さん、ごめんなさい」何度も何度も心の中で謝った。でも、お母さんに何て言ったらいいのかわからなかった。だから言えないでいた。

 そうしたら、次の日も放課後、先生に残された。先生は、「お母さん、何て言ってた?」孫は、怖くて何も言えなくなってしまった。そうしたら、先生はまた怒り出した。それで、連絡帳に、「お菓子を食べただけでも悪いのに、お母さんにそのことを言わず、うそをついています。

 学校としては、このことを重く受け止めていますので、ご両親そろって学校へ来てください」と書かれてしまった。

 娘は、仕事から帰ったご主人に話をした。婿さんは、金曜日ならなんとか少し早めに仕事から帰ることができるように段取りをした。そこで、先生へのお返事に「金曜日、午後5時半に学校へ両親でうかがわせてもらいます」と書いた。

 すると、先生から「その時間は勤務時間外なので、対応するのは無理です。仕方がないので、明日3時半にお母さん一人で学校へ来てください」と返事があり、この返事を読んでにパニックを起こし、私に電話してきたのだ。

 呼び出しをされるくらい悪いことを自分の愛娘がしてしまった、夫にまで学校へ行ってもらわなくてならなくなったのに、今度は、もっと早い時間に母親一人で学校へ呼び出しされたことに戸惑い、完全に平静を失っている。これをお読みいただいているみなさんはどのように思われるだろうか。

 まず、小学校3年生の子がたまたまポケットに入っていた菓子を食べてしまっただけのことではないだろうか。私なら笑って、今度は気をつけてねくらいかな、と思う。この担任の先生は、万引きと同じくらい悪いことと言ったそうだが、お菓子を食べることと万引きが同じくらいの罪にあたるという感覚は、私にはない。

 親、それも両親呼び出しとはいかがなものだろうか。加えて、勤め人である人がせっかく都合をつけたにも関わらず、「勤務時間外で、もっと早い時間で来い。それが無理なら、お母さん一人で来い」とかいうお返事。この担任の先生は、他の人の都合や、勤務のことへの思いやりというものを持ち合わせていらっしゃるのだろうか。
あまり孫のことで口出しするものではないと思っているのだが、今回ばかりはがまんできなかった。

 お菓子を食べてしまったことで、親を呼び出すのか。万引きと同じという感覚でいいのか。せっかく父親も早退して学校へ行くことにしたのに、勤務時間だからもっと早い時間で来い、あるいは、それが無理なら母親一人で来い、と言われたことはどう思うのか。

 孫は毎日放課後、先生によばれて泣きながら家に帰ってきている、もう3日にもなる。そして、自分を悪い子だと責め続けている。並びに、母親までも先生が怖いと泣いて電話してきた。

 電話をとってくれた教頭先生にこれらのことをお話した。教頭は、担任に話をきいてみないと事実はわからないという。担任は大人だ。何とでも言える、そうではないだろうか?

 小学校という担任が圧倒的に権威をもっている空間で、教員は自戒してほしい。基本的に子どもは、先生が、学校が、ともだちが大好きだ。嫌いになるのには理由がある。

 多くの学校でイジメがなくならない。それは、「イジメられる側にも問題がある」などとわかったようなことを言う教員が多いからだ。イジメられる側にも問題がある、当たり前ではないか。人間は全員もれなく問題がある。

 完璧な人間がいたとしたら、その人は人間ではない。だから、その問題とやらをみんなでよってたかってイジメる。それでいいのか? イジメている側に百パーセント問題がある。悪いのはイジメている側だ、この認識をもたない限り、イジメ問題は解決しない。

 たった一言が人を傷つける。たった一言が人の心をあたためる。子どもは未来のお父さん、お母さんだよ。
 
 
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郵政のテレマックス導入は管理の強化

 友人から聞いたのですが郵便会社は配達職員にスマートホンを持たせて、毎朝パスワードを入力し、部、班、区名を選択し、配達にでると自動で位置情報で、バイクのスピードから、軌跡表示、停止時間まで管理するそうです。

 要するに郵便会社は、私たち配達職員がサボっていると考えて、多額のお金をつぎ込んで集配社員の業務内容をGPS衛星を使い、把握しようとしています。実際には物が増えて配達しきれないほどの業務量になっているのに、会社の上層部は、職員がサボっていると思っているのですから呆れます。

 他の企業でも営業社員にスマートホンを持たせて、営業内容を監視するようになっているそうなので、郵便もGPS監視で支配を強化し、サボらないようにしようというわけです。端末には、バイクが15分停止したら黄色、60分以上停止したら赤色、速度を時速50キロ以上出すと赤の表示が出るそうです。

 郵便会社は私たち配達職員にも営業を義務付けています。様々な商品を売ったり、はがきを売ったりするノルマがあります。そんな時に黄色が出たらどうなるのでしょう。査定に響くのでしょうか?「局外業務を可視化する」ということは職員をさぼらせないためであるのははっきりしています。

 郵政のテレマックス(GPS管理)導入は、集配職員の安全管理、管理者とのコミュニケーションに活用することをキャッチフレーズにしています。しかし狙いはサボりの防止であるのははっきりしています。

 時間内に配達しきれない状況なのに、上層部は私たち配達職員がサボっていると思っているのです、全くばかげたことです。私に言わせれば無駄な投資です。
 
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労働委員会は不当労働行為の推進機関??

 雇い止めを巡る労働審判の内容を口外しないよう労働審判委員会に命じられ、精神的苦痛を受けたとして、長崎県大村市の男性(59)が国に損害賠償を求めた訴訟の判決で、口外禁止条項を付けたのは違法と長崎地裁が判断した。

   参照:口外禁止規定は違法、長崎地裁が初の画期的判断!

   http://shinseikiunion.blog104.fc2.com/blog-entry-3234.html

 この国賠請求は、長崎でプラネットシーアールほか事件(パワハラ&解雇裁判の和解で、未払い賃金の他に、前例ないと思われる金額水準の慰謝料を獲得)、狩野ジャパン事件(長時間労働は、疾患を発症せずとも人格権侵害という判決を得た)など労働者にとって励みになる複数の闘いを続けられる弁護士が担当した。これもまた、大いに勇気づけられた判決であった。

 ところでブラック企業が行う違法行為の一つに、不当労働行為というものがある。

    参照:不当労働行為について!

    http://21cunionnews.blog111.fc2.com/blog-entry-1262.html

 私もその被害に遭って知った事だが、実は労働組合法は労働基準法より制定・施行が古い。まさに労働者を保護するため基本中の基本の法規であり、その適正な運用のために労働委員会そして不当労働行為救済制度が存在している。

 上述の提訴した頃の、担当弁護士による以下のツイートに私は関心を抱いていた。

 『県労委の期日で,審査委員長が,組合に和解を説得しつつ,「世の中は最終的には金と権力のある使用者が勝つ。だから組合は命令で勝ち負けをつけるのではなく,和解で実利を取るべきだ」という趣旨の発言をした』。

 理由は審査委員長いわく、『県労委の命令で勝っても,資金が潤沢な会社は,中労委→地裁→高裁→最高裁と行く。その間に組合の金は尽きる。会社は,人事権等で,明らかに不当労働行為とはわからない形で組合を弱体化することもできる。

 会社が命令を争う間に,組合は先細る一方。(これを「兵糧攻め」というらしい)』だと。つまり、長期化すると困るのは労働者側、だから早期に和解せよという趣旨のようだ。

 私は、個人の信条は尊重しようと努めるが、上記発言は労働委員会の審査委員長という立場として如何なものかと、批判の感情を抱かざるを得ない。

 その審査委員長が述べる通り、確かに「会社は,人事権等で,明らかに不当労働行為とはわからない形で組合を弱体化することもできる」であろう。しかし不当労働行為救済制度は五審制、つまり行政や司法への不服を都道府県労委→ 中労委→ 地裁→ 高裁→ 最高裁の五段階で争う機会が認められている。

 その間そして後にも(新世紀ユニオンでは実施している通り)団体交渉で、労働者への攻撃の再発防止の徹底を求め確認する事も、有りだろう。

 労働者は早期解決や目先の実利ではなく、団結権や名誉のために立ち上がり闘い続けなければならない時がある。にもかかわらず、第一段階の都道府県労委がまるで和解推進機関になっている状況は、情けない限りである。

 そしてここで、中労委をはじめ労働委員会までもが、和解条項に口外避止条項(禁止規定)を入れさせようと画策する事が明らかになっている。
前述の弁護士ほか複数の弁護士が、この事に抗議を続けているが、特に東京都労働委員会が醜い。

 都労委はこの問題につき、「第三者非開示条項を入れるのは、当事者の要望あっての事」「労委が推奨しているものでは、ない」と回答していた。しかしその後、別の事件で、事務局が出来合いの第三者非開示条項を“当事者が求めてもいないのに”挿入して来たようだ。指摘すれば事務局員が謝罪し、撤回した。つまり最初の回答は、嘘だったという事。

 (情報源:労働法連絡会・Aspect in labor law 43号など)

 口外避止条項(禁止規定)とはつまるところ、労組に活動状況また成果を宣伝させない、不当労働行為そのものと言える。もはや絶句するしかない、反動ぶりである。私は今後も、情報収集また発信に努めたいが、読者の皆さんも不当労働行為の推進機関に成り下がったような労働委員会には是非とも注意願いたい。
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現状・経過のご報告とハラスメント法制について思うこと!

 2020年4月のユニオンニュース233号で自身の退職強要・パワハラ事件を投稿させて頂いたものです。本稿では、その後の経過のご報告、裁判制度、労働法制について思うことを投稿させていただきます。

 
以下、簡単な事件の経緯です。
① 現在の会社で2013年から営業職として勤務しています。
② ちょっとした労災事故(2018年12月)がきっかけで、会社代表者より「自己都合での退職届を書け」「お前なんかやめてしまえ」等の複数回にわたる暴言(退職強要)
③ 書面・口頭で自己都合退職を断る旨を通知
④ その直後、すべての仕事・業務用PCの取り上げ(2019年4月)。
⑤ 同時に全体朝礼で「即刻営業業務を禁止とせざるを得ないような多大な迷惑と損害を顧客に与えた為(事実無根)、営業担当としてふさわしくない」等の名誉毀損発言
⑥ 弁護士を通じて、「営業職への復帰」・「被った損害の賠償」をもとめて訴外での交渉開始
⑦ 2019年7月 うつ病発症(現在も治療中です)
⑧ 退職に応じないと見るや、月給ベースで約35% 賞与ベースで約90%の減額
⑨ 現在、相手方からの返事待ちですが、約半年間何の連絡もない状況です。


 いわゆるゼロ回答なので交渉解決拒否なら訴訟ということになると思いますが、その前に、今、自分にできうる最高の準備をして、次のステップに進みたいと思っています。

 自分が被害を受ける立場になった時に初めて労働問題を自分の問題として捉え、やがて組織や社会の構造的問題にまで視野を広げられるようになったのは良かったことですが、でもそれではいけないなと、今、自省的に思っています。

(1)私の訴訟に対する考え方

 自身が紛争当事者になってから、SNS等で実際に不当解雇や退職強要、ひどいハラスメントを受けてらっしゃる方の情報発信を拝見する機会が増えました。相手を懲らしめてやりたいから法的手段に訴えるという意見がとても多いように感じます。相手方に酷いことをされた場合に「お金の問題じゃない」「お金よりも、事実を認めて誠実に謝罪しろ」という気持ちになること自体は自然なことですし、理解できます。

 しかし、自分で裁判を傍聴に行ったり、実際に裁判を闘った経験者の方のお話を聞いたり、判例や労働法、その背後にある理念や原理を勉強するなかで、やはり裁判制度は所詮ただの手続きに過ぎず、本来守りたい「人格」や「尊厳」、あるいは「真実」とは別次元のものだと思います。

 公判も科刑も手続に過ぎませんし、民事紛争だって全ては手続に過ぎません。日本の法律は原則として金銭賠償しか認めてないので、最後はお金の問題に収斂せざるをえないのでしょう。

 つまり、①法律上請求ができない,②証拠がないもしくは集められない,③請求はできるがコストに見合わない,④回収ができない 以上のいずれかに該当する場合には、訴訟はすべきではないと考えます。

 とくに裁判所が慰謝料を認めること、またその認容金額についても消極的なハラスメント案件の場合、あれだけのことをされて,ここまで頑張ってもこれだけしか得られないのか,というのは逆に人を傷つけることになったり、金額がこれだけにとどまるのだ,という事実を突きつけられたときに人格的尊厳が毀損されたと感じる人や,メンタルがしんどくなる人もたくさん出てくるような気がします。

 残念ながら、裁判や法的手続は魔法でも近道でもない以上、1労働者として1市民として地道に取り組むことで変えていくしかないことも、この世にはたくさんあるのでしょう。
やるべきときには、声を上げたり、誰かを応援したり、運動や発信もしたり・・・

 また、運動まで行かなくても、職場内で勇気をもってまず一言言えた、そのことから、何かが変わっていくこともあるのかもしれません。

(2)改正労働施策総合推進法(ハラスメント規制法)について思うこと

 厚生労働省が2020年7月に発表した「令和元年度 個別労働紛争解決制度施行状況」では職場でのいじめ・嫌がらせの相談件数は8万7,570件で8年連続トップであり、第2位の「自己都合退職」の約4万件と比べても、その数の多さ、相談件数の伸び率からみても、今やハラスメント問題は、労働問題の中心的課題と言えます。

 皆様ご存知のように、パワハラが深刻な問題となっているにも関わらず、これまで日本には全くパワハラを規制する法律が存在しませんでしたが、♯We Too Japanのハラスメントを禁止する法規定を求め1万人以上の厚労省への署名提出や弁護士団体や労働団体からの立法提言、世論の後押しを受けて、改正労働施策総合推進法が成立しました。

 残念ながら、「指導する側が委縮してしまう」など、使用者側の意見も反映され行為者の行為禁止規定、労働者の権利規定といった明確なハラスメント禁止規定は見送られ、あくまでも企業側に防止措置を講じるように法律で義務付けるに留まっています。

 改正労働施策総合推進法の成立を受けて、その内容を具体化するために、ある意味使用者側の弁解カタログのようなパワハラ指針が出され、内容に関してもかなり周知されてきているのは記憶に新しいところです。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyoukintou/seisaku06/index.html

 多くの専門家、労働団体が指摘するように、現実にも、事業主の措置義務が規定されてから10年以上経っても、セクハラがいまだに無くならず、深刻な社会問題となっているように、措置義務のみではハラスメント防止の実効性を欠くことが明らかですが、多くの声が集まって、法律の施行にこぎつけたこと、法的枠組みができたことについては評価できるかと思います。

 その上で、今後ハラスメントのない法整備や労働者という身分である以前に「人が人として大切にされる社会の実現」に向けて私なりに考えたことを書かせていただきます。

① 損害賠償請求の基礎・根拠となる行為禁止規定

 罰則やより高額の慰謝料が認められることによって、ハラスメント行為への抑止効果が 高まる上、訴外での交渉や調停における場面を想定してみても、「事実はこう、法律はこう。だから当方の主張認められるべき」ではなく、「事実はこう、法律はこう。だから訴訟になれば〇〇万円。ただ早期解決のため〇〇万円まで譲歩しましょう」と提案する方が、はるかに効果的だと思うのです。

② 被害者の立証責任を緩和する規定・社会運動など、

 最近の判例を見てみても、裁判所の事実認定が直接証拠の存否に依存している傾向が相変わらず顕著ですが、間接事実を連ねて、事実関係についてはこのように推認するのが合理的であるといった形での弾力的判断を行ってもらいたいのですが、それとは逆行するような現在の状況は、被害者にとって好ましくありません。

 裁判所の消極的態度への社会的批判も十分に必要だと思いますし、例えば、名古屋地裁判例2.2.17ではハラスメントの事実認定のあたり、職場での調査や同僚の証言を基礎として、うつ病に関する医師の診断書がないにも関わらず、ツイッターの投稿から判断した医学的意見に基づいて、うつ病の発病との相当因果関係を認定している点など、参考になる部分も多く、原告側のさらなる事実主張と立証の点において、まだまだ工夫する余地はあると思います。

③ 労働組合の活性化 

 法的、合理的に考えれば労組の仕組みを使う方が労働者にメリットがあることは明らかなのですが、現場の労働者にはそこがなかなか伝わりきっていないように思います。

 組織率自体は2020年6月の調査では約17%強で微増傾向ですが、おそらく分母が減少したのと、非正規の方々の組織化が進んだ結果に過ぎず、さらに言えば日本の大多数を占める中小企業の組織率は、依然として絶望的な数字になっています。

 厚労省の令和元年労使コミュニケーション調査(https://t.co/MCaxn3M4rY)を見てみる と、労働組合に入らない理由は「労働組合や組合活動に興味がないから」37.8%「加入するメリットが見出せないから」37.0%が上位、大学生イメージ調査でも「実際に何をやっているのかわかりづらい」「面倒くさそう」「怖い」などが上位を占めます。

 この結果からみても、労働組合への親しみやすさのアピール・加入メリットの周知、当事者の声として労働者が実感できる情報発信などを行い、具体的な加入・結成イメージを持たせるなどの働組合対外広報が極めて重要で、ただ発信するのではなく、受け手側に伝わる情報発信力に磨き上げていく必要があることがわかります。

 過去の労働問題は裁判ですが、現在行われている理不尽な事に対応するのは、労働組合しか対応出来ませんし、法律に書いてある以上の労働条件を実現させること。これも弁護士や裁判所にはできません。労働組合だけが団体交渉などを通じて勝ち取る可能性を持っているのですから・・・

 加えて、ハラスメントのない職場にするには、個々の事案への対応はもちろん大切ですが、それだけでは難しいと思います。時間はかかりますが、組合の存在と交渉力で体質改善することが絶対に必要です。 労使協議を充実させ、労働法そのものの遵守、ハラスメントに関する職場のルール作りと定着に尽力することが大切な気がします。

④ ILOハラスメント撤廃条約への批准
https://www.ilo.org/tokyo/standards/list-of-conventions/WCMS_723156/lang--ja/index.htm

  日本はILOハラスメント条約の採択には賛成しましたが、国内で発効させる「批准」には消極的な姿勢を示しています。この条約内容としては、当事国に、ジェンダーに基づくものも含め、仕事の世界における暴力とハラスメントを定義し、禁止する法律や規制を制定することを求めています。

 その上で被害者が容易にアクセスできる効果的な救済策と安全かつ公正で効果的な通報・紛争解決制度の確保、罰則の制定、生命や安全に深刻な危険が及ぶ可能性がある場合には労働者に仕事を離れる権利を認めること、即時執行可能な命令の発出等を含め、労働監督署に暴力とハラスメントを扱う権限を認めること等の具体策が必要とされています。

 仮に批准したとしても、日本では一般的に国際条約を批准してもそれを裁判規範として利用することに消極的だと言われています。やはり、真に実効性のあるハラスメント法制を目指す運動は、まだまだこれからなのでしょう。

(3)最後に

 まったく、ニュースにすらなっていませんが、SNSを通じて色々情報交換をしたり、励まし合ったりさせて頂いていた、群馬県太田市の物流会社で働いていた40代のHさんが2021年12月29日、わざわざ就業先に出向き、そこで首を吊って亡くなりました。

 約5年前、社内で障害をもつ方への虐待を発見し、社内告発を行ったがために、今度はHさん自身が標的になり、複数の社員から凄絶なパワハラを受け、うつ病を発症しました。

 今回も数度にわたり大阪の本社にパワハラの実情の報告と救済を求めて告発状を送りましたが、会社側の回答は一貫して、大勢の社員の面前での執拗かつ複数回に及ぶ複数人による大声での恫喝・叱責等はパワハラには該当せず、逆にHさんを誹謗中傷する事実無根の出来事が書かれた回答書が届きました。

 あげくの果てに、勝手に離職票を偽造され自己退職扱い(実質解雇)、労災申請も行いましたが不支給、ハローワーク、社内労組、社内健康組合、警察、弁護士、地元の新聞社などにも相談・救済を求めましたが、結局どこからも、何の支援もありませんでした。

 亡くなる前日(12月28日)の彼の最後の発信には、自身の実名・パワハラ加害者全員の実名・会社から届いた偽造文書の写真、死んで不当解雇・パワハラ・労災隠し・離職票の偽造の事実を証明し、抗議するとのメモ書きや、死を覚悟してから、身辺整理の為に、大好きで長年愛用していたオートバイを泣きながら売りに行った写真と「終わりにするときがきました。不思議と怖くも悲しくもありません」というメッセージがありました。

 結局、周りの人々からの「希死念慮がひどいのなら、一旦逃げて下さい」とか「諦めずに、仲間を探し続けて下さい」という声も結局、彼には届きませんでした。もう助けを求めて声を上げる力すら残っていなかったのかもしれません。

 彼と私では、住む場所も、置かれた状況も違いますが、せめて私が最後まで闘うこと、労働問題を考え続けること、声をあげ続けることが、どうしようもない絶望感と無念と孤独の中で亡くなった彼へのせめてもの餞になればと思います。

 おそらくこの先、年単位での長い闘いになると思います。私自身、事案発生当時と比べて数倍怒っていますが、数倍冷静ですし、最後まで頑張れそうです。みなさま、私と一緒に闘っていただけませんか?

 最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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休日出勤増やすのは人権侵害だ!

 私は、休日出勤すなわち廃休が日常的に行われている企業で働いております。

 休日出勤の本来の目的は、繁忙期や特別な行事や事故等でやむを得ない場合に一時的に行うものです。

 うちの会社は、年休消化ができないからわざわざ年休を入れておいて休日出勤させています。年休を割増賃金で買い取っているのでしょうか。これって誰が教えたのでしょうか。割増賃金さえ払えば何をしたっていいのでしょうか。

 私たち労働者は、労働力を売ってお金をもらっているのであって、人生の一部を売っているのではありません。時間を売ってお金にするのは学生バイトと同然です。労働条件の低下というか不利益変更でしょう。

 さて、度重なる休日出勤で仕事を続けていく上で必要なことができなくなりました。その一つが通勤定期券の購入です。最近のコロナ禍の影響で、定期券売場の定休日が増えたり営業時間短縮しています。今までは20時まで開いていた売場が18時までに短縮しました。定期券自販機はあるかもしれませんが、規模の大きな鉄道会社のみです。それでも通学定期券は買えません。

 おかげで、定期券買うのに仕事帰りでは買えなくなりました。休日出勤のために、定期が切れましたでは、貴重な1日を金でもらったとしてもマイナスでしょう。定期券買うために欠勤しますか。

 欠勤を防ぐために週休二日制のほかに年休制度が保障されているのです。それなのにそれが仕事でつぶされ、定期券すら買えなくなりました。私は長時間労働は人権侵害だと思います。
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