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新世紀ユニオン発行のニュース

◆仕事上のミスを理由とする損害賠償請求について

 最近は入社に当たって「私が会社に損害を与えた場合損害を賠償いたします」という念書を署名・押印させる会社が増えてきました。とくに営業職の社員はほとんどの人が念書を取られています。

 新世紀ユニオンに最近次のような内容の相談がありました。

 (1)営業の仕事で、取引先会社から手形による掛売りを求められ、それに応じた結果その手形が不渡りとなり、総額3800万円が回収できなくなりました。会社は、相手の会社は倒産していないのに、販売した営業マンに損害賠償を求め、200万円を支払わされ、残金を払うよう求められ、払わないと懲戒解雇すると言われている、というものです。

 (2)以前仕事のミスで出版した名簿の電話番号が違うという理由で、名簿の再発行の費用40万円を会社から支払えと言われているという女性労働者の相談もありました。労働者に対する仕事上のミスを理由とする損害賠償が広くおこなわれるようになっているので注意してください。つまり、労働者が仕事上のミスを理由とする会社の損害賠償請求に対する正しい法律的知識をもつことが重要になっているのです。

 一般的には労働者が仕事上のミスで会社に損害を与えたとしても賠償義務は発生しません。

 例えば(1)の損害賠償は筋違いです。債権・債務関係は掛売りをした会社と、手形を発行した会社の間にあり、相手の会社が倒産していないのですから営業マンに損害賠償を全額求め、払わないと懲戒解雇するというのは違法です。

 次に(3)の問題では、出版社内の校正ミスに対するチェック体制・管理体制の問題であり、これも労働者に損害賠償の責任はありません。

 しかし、仕事上のミスが意図的であったり、労働者側に重大な過失がある場合、賠償義務が発生する場合があります。しかしこの場合でも労働者の収入などの諸事情を考慮して損害金額の一部を支払うことになります。

 それでは会社から、ミスを理由に損害賠償を求められた場合、どう対応すればいいのでしょうか! まずミスの内容と損害額を具体的に聞きだすこと、賠償には絶対に応じないこと、給料との相殺(天引き)にも同意してはいけません。

 もし、ミスが事実であっても、会社の労働者に対する教育・訓練の度合いや労働条件の劣悪さやチェック体制が問題であり、ミスはその結果であることを主張してください。また損害賠償しなければ解雇するとか、自己退職させるとかいうのも、ミスを口実とした違法な退職強要・もしくは解雇といえるものであり、断固拒否してください。

以上の会社とのやり取りは全て記録(ICレコーダーで隠し録り)するようにしてください。

 なお会社が損害賠償についての公正証書に印鑑を押すように求めてきても絶対に応じてはいけません。「印鑑を押さないと会社に訴えられる、そうなると背任行為で刑務所に入らないといけななくなる」などのたぐいの“ウソ”にだまされないようにしてください。

 仕事上のミスで背任行為になるはずがありません。

 仕事上のミスを口実に経営者が詐欺まがいの“ウソ”で労働者から金を巻き上げた上で退職させる新手の“リストラ”が増えているのです。

 会社から、なれない仕事を押し付けられた時は要注意です。充分な訓練・教育期間を要求してください。またあらかじめICレコーダーを用意して証拠を残すようにしてください。
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◆法律無視の職場からの報告

 私は、現在大手機械工場の下請けで働いています。この会社は、関西のある工業団地で高度成長期のときに設立された会社です。品物は、○○工業の精密機械部品を製造しています。

 ラインは、NC・MC旋盤での加工や外観検査、寸法と歪みの検査で成り立っています。一人でもかければ、ラインがストップすることがあります。検査もかなりスピーディーかつ厳密さが欠ければ、工場での再検査や遠隔地での工場での再検査をすることになります。

 勤務時間は、8時半から17時までです。勤務形態は、昼の勤務と夜の勤務に分かれています。従業員は、派遣労働者やパートで占められています。私は、昼のパートの勤務専門です。残業は、課長の命令で就業間際にすることもあります。

 職場は、寸法検査が、円筒型の穴の開いている鉄製のゲージ検査が、部品を穴に手で一定の握力で捩じります。作業する人は、腱鞘炎になって手術をしたりしています。立ち作業が続くために、椎間板ヘルニアに罹ったりしています。

 旋盤加工の仲間は、「重さ10キロ近くの材料を片手で旋盤にセットしてから、製品が完成されてから検査と加工したときの切り子(金属加工したときに出る廃棄物)の処理をさせられて、手が疲れて重いものを持つのがつらい。」と不満を漏らしています。

 職場は、土曜日の休みが月に一日しかありません。健康診断の費用は、従業員負担です。誰一人も健康診断を受けていません。5月は、工場の一部移転が5月の連休前に行われたために、会社が、従業員に5月の2日から4日まで最低1日の休日出勤を募集していました。私も1日出勤しました。この時も、忙しそうでした。

 この職場は、労働基準法や労働安全衛生法無視で、従業員を使い捨て同然で働かせています。私は、職場の仲間と対話をしながら、このような使い捨て同然の会社のやり方を変えるためにがんばって活動していきます。
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◆「整理・整頓・清潔・清掃」を謳っている職場が不衛生!

 私はこの職場である某郵便局に転勤してから約一ヶ月たつのですが、作業の効率化と業務事故防止のために、4S(整理・整頓・清潔・清掃)を厳しくしつけられています。

 特に、お客様宛の郵便物が他の書類や私物に紛れて失わないために、職場の整理や不要品の処分に関してはかなりうるさいです。スペースを少しでも広げて働きやすくしようとしているのでしょうか。

 「整理・整頓・清潔・清掃」が徹底している職場のはずですが、いざトイレに行ってみると、手を洗うための自動水栓の水がたったの1秒しか出ないのです。これは、男子トイレが3ヶ所もあるけれど、全ての手洗い場がそうです。緑色の液体石鹸も切らしています。

 こんな状態では、手がきれいになることはありません。用便をしたあと、手をきれいに洗わずに食事をとるのでしょうか。また、郵便配達のあとは、手がかなり汚れているのですが。近いうちに食中毒になると思います。

 私は、先日総務課の担当者に、食堂前の手洗い場の液体石鹸の補充と男子トイレの自動水栓の水量のUPを申し出たのですが、“梨の礫(つぶて)”です。なお、液体石鹸の予備は、某烏龍茶の2リットルのペットボトルに入っているらしいが、ひょっとしたら、人体に危険なものかもしれないということで、私は自分では補充しません。洗剤類などは規定外の容器に移し替えないでほしいです。洗剤の注意書きには『他の容器に入れ替えないでください。』と書いています。

 自動水栓の件に関しては、「手をかざしたら出る。」という返事です。私が聞いているのは、水が全く出ないのではなくて、手がきれいになるほどの量の水が出ないということです。私は、「元栓を絞っているのではないですか。」と言ってあります。

 最近の郵便局は、本社・支社の指示により、あちこちで「経費節減」が徹底しています。水道代も例外ではありません。安全衛生委員会の一員である全逓と全郵政はどうなっているのでしょうか。安全・衛生に関しては、当局側も労働組合側も責任もって仕事してもらいたいです。
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◆新世紀ユニオンに加入するメリットについて

 最近労働相談でよくぶつかるのが、「新世紀ユニオンに加入する」とウソを言って相談を何回も受けながら、加入せず知恵だけを利用しようとする狡い考えの人です。おそらく組合費(収入の0.8%)を支払うのが損と考えているのでしょう。こうした人は相談相手に「ありがとう」と言えない礼儀知らずです。

 こうした人は、新世紀ユニオンに加入すれば、労働組合法の保護を受けられること、したがって戦術の幅が広がり、系統的な指導が受けられ、金額も多く取れること、解決した後の身分保障も確実となるメリットが分かっていないのです。

 金銭解決で退職するにしても戦術次第でたくさん取ることができます。つまり新世紀ユニオンに加入すると、個人で闘うのとでは戦術に雲泥の差が出るし、その結果金額も桁違いに多くなります。

 また職場で「暴力を振るわれた」「監禁された」という労働問題以外の(刑事事件の)相談の場合はユニオンには限界があります。

 弁護士法違反になるような相談はできず、せいぜい「公的相談窓口へ行ってください」「弁護士に相談してください」としか答えられないのです。ところが、その事を説明しても毎日のように無料相談の電話をかけてくる人がいます(新世紀ユニオンの無料相談は原則1回です)。組合員になればそうした問題を指導することが可能ですと言っても、加入しない人がいます。わずかな組合費を惜しんでユニオンに加入せず、結局桁違いの小額の“退職金”で解決する人が多いのです。

 「欲をかいて損をする」いい例です。“餅は餅屋”という言葉を知らないのです。

 労働相談をしていると、労働組合に対する不信感が意外と強いことを感じます。確かにユニオンにもピンからキリまであり、会社と交渉しながら裏で会社の手先となり、組合員を裏切るユニオンもあれば、闘い方が分からず新世紀ユニオンに相談にくる頼りないユニオンもあります。

 新世紀ユニオンに加入して高い指導力を背景にすれば、交渉も審判も裁判も有利に闘えるのです。

 個人紛争は本人が闘わなければならず、誰にも代わることはできません。しかし経験豊富なユニオンの指導があれば安心感が違います。不利な内容で敗北確実であっても巧妙な戦術で不利を有利に変える事ができますから諦めないでください。

 日本は、弱肉強食の社会に突入しており、労働組合に加入していないと安心して働けない時代を向かえていることを知るべきです。新世紀ユニオンにあらかじめ加入して必要な知識を学び、日頃からリストラに備えることが重要なのです。
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Author:ユニオンニュース



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新世紀ユニオンの組合費、拠出金等に関する高等裁判所の判決文を掲載しました。 拠出金高裁判決

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