郵便事業会社では、郵便配達員はもちろんのこと内務で働くパートタイマーに対してもイベントゆうパック(こどもの日、母の日、父の日、お中元、敬老の日、クリスマス、お歳暮、バレンタインデー、ホワイトデー、お米頒布会、近畿ふるさと会など)や年賀はがき、暑中見舞いはがきの販売目標(ノルマ)が課せられています。
・イベントゆうパック―――商品の良し悪しは別にして、価格競争できる商品はありません。特に、年間契約を要するお米頒布会(旧純米便り)、近畿ふるさと会(旧グルメール)の会員はほとんど局員です。第三者に売れたというのは聞いたことがありません。それ以外でも、各イベントにつき1人2個目標必達となり、昨年度までは1つ買っていれば難を免れていたものが、ノルマが強化され、締め切りの1日前に未達成であれば上司から「今日売ってくれるのか。」と迫られ、自分で必要以上に買い取せざるをえません。
・年賀、暑中はがき ―――年賀の予約は9月1日から始まりました。年賀はがきは職員1人につき9,500枚課せられています。9月10日までに、17%(約1,700枚)達成するように言われています。その17%の中で、自分、家族、親戚、知人など個人間のつながりで頼んでいけと言われています。残り83%が自分の配達区域内での目標だと思います。1,700枚といっても、金額に換算すれば85,000円になってしまいます。前回の暑中のときに、上司から「○○枚未達成だけどいつまでに達成してくれるのか。」と言われて、自分で買い取りました。年賀のときにも同じように言われると思います。深刻な不景気のさなか、第三者である企業や個人のお客様は年賀を出さなくなり、その一方販売目標だけが強化されています。したがって、このようにして買わされた年賀はがきはおそらく金券ショップ行きでしょう。金券ショップでは、年賀と暑中は安く買いたたきます。
ところで、郵便事業株式会社の『コンプライアンス・ハンドブック』の第13項 不適正営業の禁止 によると、「管理者が社員に対して無理やり実需のない買い取りを迫る行為は、パワハラに当たるおそれもありますので、絶対にしてはなりません。」と記載されています。実需に基づかない自社製品の買い取りは禁止されているが、そうせざるを得ない状況に追い込まれています。
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