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新世紀ユニオン発行のニュース

新世紀ユニオン組合費等請求事件 控訴審判決文

平成23年2月25日判決言渡 同日判決原本交付 裁判所書記官
平成22年(ネ)第3070号 組合費等請求控訴事件
 (原審 大阪地方裁判所平成21年(ワ)第7921号)

             判     決
           控訴人   ○○ ○○
           被控訴人  新世紀ユニオン


             主     文
      1 本件控訴を棄却する。            
      2 控訴費用は、控訴人の負担とする。


             事実及び理由

第1 控訴の趣旨

 1 原判決主文1項中、控訴人に71万円及びこれに対する平成21年6月18
  日から支払済みまで年5分の割合による金員の支払を命じた部分を取り消す。
 2 被控訴人の上記請求を棄却する。

第2 事案の概要

1 事案の要旨

  (1)被控訴人の原審での請求

    被控訴人の原審での請求は、労働組合である被控訴人が、被控訴人の組合
   員であった控訴人に対し、ア 組合規約に基づき、(ア)平成20年9月から
   平成21年1月分までの組合費1万5000円(1か月3000円の5か月
   分)、(イ)労働争議の解決に伴う拠出金71万円、(ウ)これらに対する本件
   訴状送達の日の翌日である平成21年6月18日から支払済みまで民法所定
   の年5分の割合による遅延損害金の支払を求め、イ 控訴人が組合費及び拠
  出金を支払わずに逃亡したことにより30万円(控訴人の転居先調査費用5
  万円、組合活動上の障害が生じた損失25万円)の損害を被ったと主張して、
  同額及びこれに対する前同様の遅延損害金の支払を求めた事案である。

(2)原審の判断

   原審は、平成20年9月分から同年11月分までの組合費9000円及び
  拠出金71万円並びにこれらに対する本件訴状送達の日の翌日である平成2
  1年6月18日から支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金
  の支払を求める限度で被控訴人の請求を認容し、その余の請求を棄却した。

(3)控訴人の不服

   上記に対し、控訴人は、原判決中、拠出金71万円及びこれに対する平成
  21年6月18日から支払済みまで年5分の割合による金員の支払を命じた
 部分を不服として、控訴を提起した。
   したがって、当審での審理の対象は、前記(1)ア(イ)(ウ)の請求の当否である。

2 前提事実

(1)当事者間に争いがないか、証拠により容易に認定することができる事実は、
  原判決の「事実及び理由」の第2の1(原判決2頁2行目から3頁5行目ま
  で)のとおりであるから、これを引用する(事実認定に供した証拠は引用文
  中の括弧内に記載)。

(2)ただし、原判決2頁25、末行の「弁論の前趣旨」を「弁論の全趣旨」と
  改める。

3 争点

  当審における争点は、被控訴人が、控訴人に対し、本件規約(甲3)に基づ
 き、労働争議の解決に伴う拠出金71万円の支払を求めることができるか否か
 であり、具体的には以下のとおりである。

(1)控訴人が別件訴訟の和解(甲4)で得た710万円の解決金は、本件規約
  6条7項にいう労働争議により勝ち取った慰謝料及び未払い賃金・和解金・
  解決金等に該当するか

 (2)控訴人が被控訴人(組合)に加入する旨の意思表示は、控訴人の動機の錯
  誤若しくは被控訴人の詐欺に基づくものであるか

 (3)10%の拠出金(本件規約6条7項)の相当性

 (4)控訴人が相殺において主張する自働債権(控訴人の被控訴人に対する不法
  行為による1194万円の損害賠償債権)の存否

4 争点に対する当事者の主張

(1)争点(1)(別件訴訟の解決金の性格)について
   上記に対する当事者の主張は、原判決の「事実及び理由」の2(2ド(原判
  決3頁21行目から同4頁19行目まで)のとおりであるから、これを引用
  する。
(2)争点(2)(動機の錯誤及び詐欺)について
   上記に対する当事者の主張は、動機の錯誤に関しては、原判決の「事実及
  び理由」の2(4)の(原判決5頁6行目から同18行目まで)、詐欺に関し
  ては、同(5)(原判決5頁21行目から同6頁5行目まで)のとおりである
  から、これらを引用する。

(3)争点(3)(10%の拠出金の相当性)について

 (控訴人の主張)
  ア 被控訴人が拠出金(本件規約6条7項)として請求する金額は弁護士の
   成功報酬にほぼ相当するものであり、弁護士を控訴人に紹介しただけでこ
   のような金額を請求することは、社会常識を大きく逸脱するものである。

  イ 別件訴訟の控訴審において、控訴人は、被控訴人から助言等の指導を受
   けたことは一度もなく、むしろ裁判の進行を妨害された。

  ウ 別件訴訟の第1審において控訴人は全面敗訴したが、被控訴人は、この
   とき控訴人が56万円(第1審の弁護士費用等)の支出をしても知らん顔
   をして、安易に控訴を提起するよう強く指示した。仮に、被控訴人に71
    万円の請求権があるのなら、71万円から上記金員を控除するのが当然で
    ある。

   (被控訴人の主張)
    争う。

 (4)争点(4)(控訴人がした相殺の自働債権の存否)について

   ア 上記に対する当事者の主張は、原判決の「事実及び理由」の2(6)(原
    判決6頁7行目から同21行目まで)のとおりであるから、これを引用す
    る。

   イ ただし、原判決6頁12行目の「これにより被告が被った損害は」を
     「よって、控訴人は、被控訴人に対し、不法行為に基づく損害賠償請求
    権を有している。その金額は、」と改める。

第3 当裁判所の判断

 1 争点(1)(別件訴訟の解決金の性格)の検討

 (1)控訴人の主張

   控訴人は、被控訴人の組合規約(甲3、本件規約)の6条7項(以下「本
  件条項」という。)にいう労働争議は、労働組合と使用者との間の集団的労
  働関係において発生する争議を意味し、一労働者個人と使用者との紛争ない
  し裁判は含まれないから、控訴人個人の別件訴訟は組合規約にいう労働争議
  には含まれず、したがって、別件訴訟の和解(甲4)で受領した710万円
  の解決金は、本件条項にいう労働争議により勝ち取った慰謝料及び未払い賃
  金・和解金・解決金等に当たらないと主張する。

 (2)検討

   しかし、本件規約中には、労働争議の意義を控訴人の主張のように制限す
  る規定は見あたらないばかりか、本件条項において拠出金の支払義務の主体
  は組合員個人とされていること、拠出金の支払の原因となる組合員の慰謝料、
  未払い賃金・和解金・解決金等は、むしろ組合員個人が使用者との紛争の解
  決に伴い受領することになるのが通常であると考えられること等に照らせば、
  本件条項にいう労働争議とは、集団的、個別的のいかんを問わず、広く労働
  者と使用者との間の紛争をいうと解するのが相当であり、これが集団的労働
  関係にかかる争議に限られるものとは解し難い。

   確かに、本件規約9条2項は「争議」と「法廷闘争」の語を使い分けてい
  るが、このことが、本件条項中の「労働争議」を上記のとおり解することの
  妨げとなるものではない。また、控訴人は、弁護士が代理した訴訟について
  組合が実質的に成功報酬あるいは紹介料を請求することは一種の非弁活動に
  該当するとも主張するが、本件条項が定める拠出金が、弁護士が代理した訴
  訟についての実質的な成功報酬あるいは紹介料であることを認めるに足りる
  証拠はないから、控訴人の上記主張も採用できない。

(3)小括

   以上のとおりであるから、控訴人の上記(1)の主張を採用することはでき
  ず、控訴人が別件訴訟で受領した710万円の解決金は、本件条項にいう労
  働争議により勝ち取った慰謝料及び未払い賃金・和解金・解決金等に当たる
  というべきである。

2 争点(2)(動機の錯誤及び詐欺)の検討

(1)判断の大要(原判決の引用)
   当裁判所も、原審と同様、控訴人の被控訴人に加入の意思表示に要素の錯
  誤があったとは認めるに足らず、仮に錯誤があったとしても、その錯誤は動
  機の錯誤であり、当該動機が表示されたとは認めるに足りないので、錯誤の
  主張は理由がなく、被控訴人が控訴人の加入時に控訴人を欺罔したとも認め
  られないので、詐欺の主張も理由がないと判断する。
   その理由は、錯誤に関しては、次の(2)に当裁判所の判断を付加するほか
  は、原判決の「事実及び理由」の第3の4(原判決8頁7行目から同末行ま
  で)、詐欺に関しては、同5(原判決9頁2行目から同5行目まで)のとお
  りであるから、これを引用する。

(2)当裁判所の判断(錯誤に関する付加)
   控訴人は、当審においても、被控訴人に加入することとしたのは、被控訴
  人が大阪で会社との団体交渉を行うことを約束したためである等と縷々主張
  する。
   しかし、証拠(甲1、2、6、8、乙3、14)及び弁論の全趣旨によれ
  ば、控訴人は、被控訴人に加入後、当初は内容証明郵便等により、懲戒解雇
  を受けた後は被控訴人から紹介を受けた弁護士を代理人として従業員の地位
  確認請求訴訟(別件訴訟)を提起して、会社と争ったと認められるが、甲6
  (控訴人の被控訴人代表者宛書面)には、別件訴訟の第1審敗訴判決を受け
  た当時の控訴人の心境として、「3年間組合の指示通りに闘ったのになぜ負
  けたのか」との思いが記載されていることが認められ、これに照らせば、控
  訴人が被控訴人加入後に被控訴人から受けた指導等が、控訴人の当初の被控
  訴人への加入の動機と齟齬(そご=くいちがうこと)していたとは認め難い。
   したがって/控訴人の動機の錯誤の主張は、上記観点からしても採用する
  ことができない。

3 争点(3)(10%の拠出金の相当性)の検討(1)控訴人の主張
   控訴人は、当審において、前記第2の4(3)のとおり主張するが、これは、
  控訴人が同所で指摘する事実にかんがみると、被控訴人が本件規約中の本件
  条項に基づき別件訴訟の和解金の10%の拠出金の支払を求めることは、信
  義則に反して許されないことをいうものと解される。
   そこで、以下、検討する。

(2)認定事実

   証拠(括弧内に引用)及び弁論の全趣旨によれば、本件の経過は、以下の
  とおりと認められる。

ア 会社入社、会社との紛争、懲戒解雇等

 (ア) 控訴人は、平成16年4月、東京に本社のある○○○○株式会
  社に入社し、大阪支店に勤務していたが、平成17年2月以降、会社の
  仕事を家に持ち帰らざるを得なくなり、また4月には降格・減給処分を
  受けたことから、労働組合に加入して団体交渉を行うことを決意した(
  乙29、30)。

 (イ)控訴人は、当初、「○○○ユニオン・関西」に加入し、会社との団体
  交渉を行おうとしたが、団体交渉の場所が東京に設定され、交渉費用が
  高額になることが分かったので、同組合を脱退し、平成17年4月、被
  控訴人に加入した(甲1、乙29、30)。

 (ウ)その後、控訴人は、被控訴人の助言の下で、面談あるいは書面により
 会社との交渉を行っていたが、平成17年9月7日付をもって、会社か
  ら懲戒解雇処分を受けた(甲2、乙3、14、23)。

イ 訴訟提起、1審実質敗訴判決、2審での実質勝訴の和解成立等

 (ア) 控訴人は、平成17年9月、被控訴人から、○○○○弁護士の紹介を
  受け、同弁護士を代理人として、会社を被告として、大阪地方裁判所に、
  従業員としての地位確認、時間外手当の支払等を求める訴えを提起した。
  裁判の進行に当たり、控訴人は、○○弁護士とのやりとりや法廷に提出
  した書類については全て被控訴人に報告し、また、被控訴人代表者は、
  ○○弁護士との重要な打合せに際して控訴人に同行するなどして、控訴
  人に対する助言を与えていた(甲6、乙27の1)。

 (イ)大阪地方裁判所は、平成20年3月7日、控訴人が提起した上記の訴
  えにつき、時間外手当の請求の一部を認め、その余の請求を棄却する判
  決を言い渡した。

   そこで、控訴人は、被控訴人から、○○○○弁護士の紹介を受け、同
  弁護士を代理人として、上記判決に対する控訴を申し立てた。控訴審に
  おいても、控訴人は、○○弁護士に渡す資料等を自ら作成し、これを被
  控訴人に送付するなどしていた(甲6)。

   平成20年7月22日の控訴審第4回弁論準備手続において、上記裁
  判についての訴訟上の和解が成立した。同和解において、会社は控訴人
  にした懲戒解雇処分を撤回し、控訴人と会社は、控訴人が平成17年9
  月7日付で会社を合意退職したことを相互に確認し、会社は控訴人に対
  し、710万円の解決金を支払うものとされ、控訴人は、後日、同解決
  金を受領した(甲4)。

 (ウ) 上記裁判の遂行に当たり、控訴人は、1審訴訟手続を依頼した○○弁
  護士に対し、着手金及び諸費用として合計55万6850円を、控訴審
  訴訟手続を依頼した○○弁護士に対し、着手金、報酬及び諸費用として
  合計123万1000円を支払った(乙27の1ないし3、31の1な
  いし3)。

ウ 拠出金を巡る交渉、組合脱退等

 (ア) 被控訴人は、平成20年9月3日付で、控訴人に対し、解決金710
  万円の10%に当たる71万円を支払うよう求める書面を送付した(甲5)。

   被控訴人代表者と△△○○(以下「△△」という。同人と控訴人の関
  係の詳細は不明であるが、乙29、30によれば両名は事実上の夫婦の
  関係にあると推認される。)は、平成20年9月9日、控訴人が支払う
  べき組合拠出金について話し合いをした。このとき、△△は、控訴審で
  の解決金620万円(解決金の額は前記のとおり710万円であるが、
  △△はこれから控訴審の報酬90万円[乙31の3]を控除した額を考
  えていたと思われる。)から1審に要した諸費用を差し引いた額を支払
  いたいと申し出た。これに対し、被控訴人代表者は1審で敗訴したこと
  から、解決金710万円から1審の弁護士に支払った着手金と控訴審の
   弁護士に支払った成功報酬を控除した額の10%を支払うよう譲歩した
  ものの、最終的な合意には至らなかった。

   被控訴人代表者においては、上記話し合いで、控訴人が被控訴人代表
  者の譲歩案を了承したと認識していたにもかかわらず、その後も控訴人
  が拠出金の支払をしなかったので、同年10月3日付で、控訴人に対し、
  同月末日までに拠出金71万円を支払うことを求める書面を送付した。
  (以上につき、甲5、6)

 (イ)控訴人は、平成20年11月に被控訴人から脱退したが、平成20年
    9月から同年11月までの組合費の支払をしていなかった。

(3)検討

 ア 解決金の10%に相当する拠出金は社会常識を大きく逸脱するか
   控訴人は、被控訴人が弁護士を控訴人に紹介しただけで解決金の10%
  に相当する拠出金を請求することは、社会常識を大きく逸脱すると主張す
  る。

   しかし、控訴人は、拠出金の支払義務を定めた本件規約を了承して被控
  訴人に加入したと認められるばかりか、甲3(本件規約)及び弁論の全趣
  旨によれば、本件規約が定める拠出金は、被控訴人に加入した組合員の労
  働争議(裁判を含む)に被控訴人が援助、助言を与えることを前提に、被
  控訴人組織の維持のため、組合員の得た利益の一部を組合員が拠出するこ
  とを義務付けたものと認められ、単に弁護士を紹介したことのみをもって
  その拠出が義務付けられていると認めることはできない。
  それゆえ、控訴人の上記主張は採用することができない。

 イ 被控訴人の援助、助言が不十分であり、むしろ裁判の進行を妨害したか
   控訴人は、裁判手続を含む会社との紛争の過程において、被控訴人の援
  助、助言が不十分であり、特に、控訴審手続においては被控訴人の援助、
  助言を受けたことはなく、むしろ裁判の進行を妨害されたとまで主張する。

  しかし、被控訴人の控訴人に対する援助、助言は、裁判手続についての
  み行われるものではなく、現に、控訴人は、裁判提起の以前においても、
  被控訴人の助言の下で会社との面談、交渉を行っていたと認められること
  は、前記(2)ア(ウ)で認定したとおりである。そして、紛争が裁判の場に持
  ち込まれた以後は、弁護士が主体となってその手続を遂行すると考えられ
  るものの、被控訴人がこの段階に至っても控訴人に対する助言、指導を継
  続していたことも、前記(2)イ(ア)(イ)で認定したどおりである。

  もっとも、証拠(乙8ないし11)によれば、被控訴人代表者が控訴人
  に送付したメールには、弁護士に対する控訴人の不審を誘発しかねない、
  相当性の疑わしい文言が含まれることは事実であるが、これをもって、被
  控訴人が、控訴審において、裁判の進行を妨害したとまで認めることはで
  きず、他にこのことを認めるに足りる証拠はない。

  控訴人は、本訴において、被控訴人の助言、指導に対する不満を縷々主
  張し、甲6にはこれに沿う記載も存在するが、控訴人は会社との紛争が控
  訴審で実質勝訴の和解により終結し、披控訴人から拠出金の請求を受けた
  平成20年9月の前月までは、被控訴人に対する組合費を継続して支払っ
  ていた(前記(2)イ(イ)、同ウ(イ))と認められ、これに照らせば、
  がしていた助言、指導に対しても、それなりの価値を認めていたのではな
  被控訴人いかと推認される。
  したがって、控訴人の上記主張も、直ちに採用できない。

ウ まとめ

   以上によれば、被控訴人は、控訴人が被控訴人に加入して会社との労働
  紛争を継続する過程で、控訴人に対し、労働組合としての援助、助言を与
  えてきたと認められるから、被控訴人が本件規約に基づいて拠出金の支払
  を求めることが信義則に反して許されないとはいえない。
  そして、被控訴人が拠出金の請求をするに当たっては、予め控訴人に通
  知した上、△△との交渉を経ていることは、前記(2)ウ(ア)で認定したとお
  りであり、このことからすれば、拠出金の請求の過程においても、被控訴
  人に信義則に反する点があったと認めることはできない。

 (4)小括
   以上によれば、控訴人が被控訴人の拠出金の請求が信義則に反するとして
  上げる点はいずれも理由がなく、本件全証拠を検討しても、被控訴人の同請
  求が信義則に反するとする点は見出し難い。また、他に本件規約が定める拠
  出金の相当性を疑うべき事情も見あたらない。、
  よって、争点(3)についての控訴人の主張は、採用することができない。

 4 争点(4)(控訴人がした相殺の自働債権の存否)の検討

 (1)当裁判所も、原審と同様、控訴人が相殺の自働債権として主張する不法行
  為に基づく損害賠償請求権は、その存在を認めるに足りないと判断する。
 (2)その理由は、原判決の「事実及び理由」の第3の6(原判決9頁7行目か
  ら同12行目まで)のとおりであるから、これを引用する。

 5 結論

 (1)以上によれば、控訴人は、被控訴人に対し、本件条項の定めに従い、会社
  との和解により得た710万円の解決金の10%に相当する71万円の拠出
  金の支払義務を負うと認められる。

 (2)そうすると、被控訴人の請求のうち拠出金71万円及びこれに対する本件
  訴状の送達の日の翌日である平成21年6月18日かち支払済みまで年5分
  の割合による遅延損害金の支払を求める部分は理由があるから認容すべきで
  あり、これと同旨の原判決は相当である。

 (3)よって、本件控訴は理由がないから棄却することとし、主文のとおり判決
  する。

(平成23年1月14日口頭弁論終結)
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私がユニオンに加入して良かった事

 労働相談もいろんな機関でされていますが、回答も様々で、不景気だから我慢するか、闘っても勝ち目はなさそうだから和解する、と闘おうともせずあきらめる相談員の回答がとにかくおおなったのです。
 そして私の相談もいろんな所を尋ねて、探し歩いて、よく似た回答ばかりで諦めた頃に「新世紀ユニオン? 最後にここに電話かけてみよう」そして、やっと私との話ができる人に出会うことができました。いろんな機関で「勝ち目ありません」と言われていたその話に天から救いの手が降りてきたのです。
 そのころ私の会社では上司が労災隠しをし、その告発をした私は、パワハラ、配置転換と次々に嫌がらせを受けていました。そして心身ともに憔悴しながらも相談窓口を探し続けていました。「そんなわけない、こんな悪いことをして許されていいのか? いや、絶対許してはいけない」
 そして、委員長に私の話を聞いてもらい、私は一気に突破口が開けてきました。そして、話の結末が、私と同じ結末であったことで「あきらめないでよかった」「泣寝入りしないで良かった」「やっぱり私は間違っていなかったんだ」心からそう思いました。
 ハラスメントのメモ書きや証拠になるものは「何かの時に役に立つのでは」と残していましたが、新世紀ユニオンの委員長にも言われ、テープレコーダーで音声を録音し、証拠書類を集めました。とにかく、ハラスメントの記録を残すことが大変重要と言われ、日付と内容を箇条書きでまとめ、音声を録音しました。
 大変な作業でしたが、それが証拠になり、会社の労災隠しが明らかになり、会社の社長と上司は書類送検され、配置転換も違法となり、パワハラを立証することができたのです。
 労働相談はいろんな機関がされていますが、無料とはいえ、労働者の相談をどう解決しているのか意外と相談窓口でもみ消されてしまうのではないか、と思いました。
 それに不景気な時代が重なり、負の連鎖は次々と自分の身のまわりで起きます。退社する前に最後のあの一本の電話で窮地に立っていた私が会社と対等に闘うことができたこと、そして勝利できたこと、本当に貴重な体験ができたと感謝しております。
 名ばかりの相談窓口や、名ばかりのユニオン、たくさんありましたが、そのおかげで本物のユニオンに奇跡的に出会うことができました。
 私はこの出会いを大切にし、今後も自分を見失わず、自分を守っていきたいと思います。
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解雇された場合の闘争目標について

 新世紀ユニオンの経験では、団体交渉で解雇を白紙撤回させたこともあれば、裁判で勝利したのに会社が原職に復帰させず、大幅な賃下げの上で仕事の無い倉庫に配転し、これを拒否すると再び解雇になるという経験もあります。
 また解雇の裁判で和解し、未払い賃金を受け取った上で原職に復帰した例もあります。
 つまり解雇をどのように闘うかを決定するのは経営者(社長)の人物をどう判断するかが重要となります。
 日本の裁判は解雇に勝利しても従業員としての地位を確認するだけなので、たとえ勝っても原職に復帰できるとは限らないのです。
 逆に経営に将来性があり、社長も温厚である場合は、原職復帰が正しい選択である場合が多いのです。
 また構造的に不況業種であり今後も会社の経営が持ち直す可能性が無い場合は、転籍含みで解雇撤回の裁判を和解による解決金狙いで闘うこともあり得る選択です。
 また違法解雇であっても、労働者の側に証拠が少ししかなく、勝てる可能性が低い場合は、解決金狙いで和解も選択せざるを得ない事があります。
 解雇の中には背景に大規模なリストラが準備されていて、会社の力を見せつけるため、活動的人物を先行して解雇してくる場合があります。このような場合は、裁判でのすぐの和解は不可能であり、勝利するつもりで証拠を十分に準備する必要があります。
 また労働者の仕事中の失敗や事故を能力欠如の理由とする解雇の場合は、入社時の教育訓練が十分でなかったことの証明が必要で、この証明ができないと勝訴も和解も難しいことになります。
 つまり解雇撤回の闘争の方法と獲得目標をどこに置くかは、
(1) 経営者の性格・人物
(2) 事業に将来性があるか
(3) 勝利するに十分な証拠
(4) 会社側の解雇理由の程度
(5) 判決までの家族を含めた生活の保証、裁判費用
 といった諸条件を検討して決定しなければなりません。
 経営者の中には裁判に敗れても絶対に会社に復帰させない、という頑固な人物もいるので、その見極めが重要となります。つまり解雇された場合の闘争目標を定める場合、自分の願望からだけで決めてはいけないという事です。
 先に挙げた5つの条件は相互に関連している場合もあります。
 例えば、(1)と(2)は関連しています。経営者の資質が悪ければ将来性は無いということになります。
 (3)と(4)は表裏の関係にあります。証拠が少なければ会社側の解雇理由を崩せず、証拠が多ければ、会社の解雇理由がでたらめという事です。
 証拠が少ししかないのに現職復帰を目指し判決まで争うのはリスクが高くなります。つまり解雇された場合の闘い方は、様々な側面を考慮しなければなりません。
 自分の願望だけで相手のある闘いを勝利できないのです。
 敵を知り、勝利の必要条件を検討し、証拠をそろえる。資金面も検討しておく、これが「備えてのち闘う」という事です。
 こちらが金銭的和解を望んでも会社側が勝てると判断している場合は、和解ですら難しい場合もあるのです。
 したがって組合員は勝つための努力、証拠の準備と証人の確保、陳述書を書いてもらうための努力を惜しんではいけないのです。
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有休取得中に解雇されました


 電機関連の従業員700人の会社で働いています。私は先日上司より退職勧奨を受けました。退職は断りましたが、移籍先を探す会社に行き、次の仕事を探すことを受け入れてしまいました。
 私は今の会社で働き続けたいと思っていますが、移籍先を探すことを受け入れたのはまずかったでしょうか?
 なお、会社が赤字なのかはわかりません。また会社全体のリストラの目標数など詳しいことは公表されていません。私はどうすれば雇用を守れますか?お教え下さい。


 普通希望退職を募集する場合会社は詳しい経営状態を開示し、希望退職募集の人員と割増退職金の月数を公表して、その上で対象者との面談をして行くことになります。
 ところが、あなたへの退職勧奨は、経営状態の開示がされておらず、したがって退職勧奨の経営上の必要性も明確ではありません。
 また、退職に応じた場合の条件も明らかではありません。また、あなたがなぜリストラ対象者に選ばれたか? 人選の基準も明らかではありません。
 したがって「私は辞めるつもりはありません」と明確に断ることが重要です。
 あなたが移籍先探しを受け入れたことは、事実上退職を受け入れたことですので、できるだけ早く書面で「移籍先探しは本意ではないので取り消します」と断ってください。また会社に対して以下の点について質問状を出してください。
(1)リストラの経営上の必要性を開示すること
(2)リストラの目標数を開示すること
(3)希望退職募集の条件を明示すること
(4)人選の基準について開示すること、期限を切って回答を求めてください。
 今後上司との面談はICレコーダーで記録してください(隠しどり)証拠を残すことが雇用を守る上で重要なことです。
 最近の希望退職募集の場合、多くは移籍先の会社を探す企業に出向の形を取り、期限を切って職探しをさせます。
 今は仕事が少ないので移籍先がないことはわかっています。しかし、この「移籍先探し」が「解雇回避の努力をした」という会社のアリバイ作りであり、整理解雇の口実となるのです。
 したがってあなたは、整理解雇の4要件(新世紀ユニオンのリストラ対処法を参照下さい)を検討しておく必要があります。簡単に説明すると(1)人員整理の業務上の必要性(2)解雇回避措置(3)整理解雇基準と人選の合理性(4)労働者への説明義務の4要件です。
 会社が赤字で経営危機なら整理解雇があり得るでしょう。
 しかし希望退職募集ではなく個別に退職勧奨を行っているのなら、会社は赤字ではないのかもしれません。調査が必要です。
 あなたが会社のリストラの標的になり、移籍先(もしくは出向先)探しを事実上受けてしまったことは性格的な弱さが表れたものと言えます。
 今ならそれを取り消すことが可能と思われます。当ユニオンに加入し、継続的指導を受ければ雇用を守ることが十分可能です。当ユニオンへの加入をお勧めします。
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2012年度新世紀ユニオン運動方針

(1)世界情勢の特徴と運動の方向
 国際情勢の現局面の特徴は、EUとアメリカの金融危機の深刻化である。リーマン・ショック以後の公的資金の投入やアフガンやリビアなどでの戦費の負担もあって国債の格付けが悪化し、またアメリカでは不動産の不良債権が焦げ付き巨大銀行の倒産がありうる状況となっている。
 欧州ではギリシャ、スペイン、ポルトガル、イタリアなどの国債が下落し、大銀行の倒産が発生し始めた。欧州では暴動や抗議行動が各地で発生し、アメリカでは全国で反格差社会の集会とデモが広がっている。
 アメリカは巨額の国防費の10年間の削減が避けられなくなり「息継ぎの和平」への戦略転換の時期を迎えている。また経済的には規制された資本主義への転換が必要となっているが、しかし対外的には自由貿易協定を主にアジアを標的に追求している。
 アメリカは産業の空洞化が進み個人も企業も負債まみれなのでオバマの輸出拡大による景気回復や公共事業による雇用の創出は限界がある。
 オバマの支持率は40%を割るまで低下しており、再選は難しい局面が生れているが、共和党が保守化しているので有力な候補が出てこれない状況にある。オバマ離れをしている層を獲得できる中道候補を共和党が出せるかがカギとなるであろう。戦争から和平へ、減税から金持ちへの増税が大統領選の焦点となるであろう。
 欧州は金融危機を公的資金の投入で回避しようとしているが、これは、さらなる財政危機を拡大させる負のサイクルである。
 欧米の国家的金融危機の下での不況は緊縮財政と増税のほか手が無い状況で長期化が避けられない中で青年が闘いに決起しているのが特徴である。
 1%の金融資本が99%の人民大衆を支配している事へのアメリカの青年達の闘いは、強欲の資本主義に矛先を向けている。
 強欲の資本主義を生み出したものが格差社会であり、それへの怒りが噴出している中では国家財政の赤字を大衆課税で切り抜けようとすれば革命を招くであろう。
 我々日本の労働者は、欧米の青年達の闘いに連帯し、格差社会に反対する運動を強化しなければならない。
 あるべき政治は、強欲の資本主義ではなく、福祉と社会的規制を強化する99%の人民に配慮した政治を目指すべきである。

(2)国内情勢の特徴と運動の方向
 欧米の金融危機と通貨安・株安・債券安は世界を不況に巻き込みつつある。
 日本の国民は世界同時不況に加えて東日本大震災によって歴史的民族的危機に直面している。人々が生きるための闘いに直面している時に、日本人は大震災によって競争や拝金思想は無力であり、人は助け合い協力して生きていかねばならない事を学んだ。
 金もうけ第一の強欲の資本主義ではなく、人は団結と助け合いによって災害に強い国作りを進めていかねばならないことを我々日本人は震災で多数の人命を失って、学んだのである。
 格差の拡大と共に日本の年金制度が崩壊の危機にある。これは青年や女性達を低賃金のパートや派遣や契約社員という社会保険も無い非正規労働者にした結果である。人間に身分的格差を押し付けることを我々は拒否する。非正規労働は禁止にすべきであり、また同一労働同一賃金の原則を強制法として制定することを求めていくこととする。
 アメリカが推進した自由化・民営化・規制緩和の政策が日本の社会システムを破壊していることを直視し、社会的規制を強化することで弱者に優しい社会を作らねばならない。
 日本は災害に強い国作りを目指して内需主導の経済を戦略とするべきであり、今以上の自由化は必要ない。アメリカのTPPは日本の農業・医療を破壊するものであり我々は反対する。農業と農民の生活を守り、国民皆保険を守らねばならない。
 脱原発は、石油や天然ガスによる火力発電ではなく、温暖化を防止する自然エネルギーの方向で計画的に進めるべきだ。
 日本社会は、自民党と公明党が進めた自由化・民営化・規制緩和の悪政で未だに格差が開き続けている。弱肉強食の強欲の資本主義とその野蛮な搾取に我々は反対する。
 弱者に優しい公平で民主的に規制された社会を実現するため現状では労働組合の力を強化しつつ民主党政権に弱者にための政治を求めていくほか無い。
 新世紀ユニオンは、労働組合としては小さいが、言論活動において今後とも労働者階級の中で先進的役割を果たしていかねばならない。
 経営者の拝金思想にまみれたリストラや各種の労働者への違法行為と闘うための活動として、今後も無料労働相談を継続し、攻撃を受けた労働者との団結を重視し、雇用を守り、労働者の権利を守る闘いを展開しなければならない。
 以上の運動の方向を実践するため、以下の具体的方針を定めることとする。
具体的方針

(3)具体的な方針(案)
1. リストラに反対し雇用を守る闘いを中心に展開する。
2. リストラ無料相談を引き続き実施する。
3. 労働条件の悪化に反対し、それに加担する労働貴族の裏切りを暴露する。
4. 一部のユニオンに現れた階級協調路線への批判と路線闘争を強化する。
5. 労働組合法の改悪に反対し、労働者から裁判を受ける権利を奪い取る「弁護士報酬敗訴者負担制度」の立法化に断固反対する。
6. TPPに反対し、規制の強化と格差是正を求める!
7. 日本の自立と平和のための運動を進める。自立という民族の課題を軍国主義者にゆだねてはならず、売国政治家を批判し自立のための宣伝活動を強化する。
8. 欧米のアフガニスタン、リビア侵略に反対し、イラクからの即時撤兵を求めていく。
9. 中国の地域覇権主義に反対する。尖閣諸島への侵略的野心に反対する。
10. 日米同盟の強化に反対し、米軍と自衛隊の一体化に反対する。
11. 自衛隊の海外派兵のための恒久法制定反対!
12. 教育基本法改悪による戦争動員のための愛国教育に反対する。
歴史教科書のわい曲反対!
13. 検察組織の民主化と検察審査会の廃止を求めていく。
14. 全国組織を展望し、ホームページとブログをより充実していく。
15. ニュースの充実と投稿の活発化を図る。
16. 支部確立と組織拡大を進めるため「職場活動の手引き」を作成する。
17. 啓蒙活動として推薦図書の普及と読書運動を進める。
18. 組合員の団交、宣伝、拡大活動への積極的参加を勧める。
19. 教宣部の充実・強化によってイデオロギー闘争を強化する。
20. 組合員は労働者階級の先進的部分となるため互いに学びあい、人間として成長するよう努力する。
21. 解雇の合法化とサービス残業の合法化に反対していく。
22. 消費税増税に反対する。
23. 労働者派遣法の早期抜本改正を求める。
24. 非正規労働の原則禁止。同一労働同一賃金の法制化を求める。
25. 「ハラスメント防止法」制定の運動を進める。
26. 公益通報者保護法の改正を求めていく。
27. 格差社会の解消と自立・自主の民主的平和国家をめざす政党・政治家を支持する。
28. 災害に強い国づくりを! 原発の計画的廃止!
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複雑化する世界の戦略関係!

 欧州の国債金融危機・アメリカの不動産金融危機また来年には中国とロシアの最高指導者が代わる。
 さらには世界の火薬庫である中東の「アラブの春」といわれる動乱、これらが複雑に絡み合い世界の戦略関係が急速に変化している。つまりこれまでの同盟関係等は関係ない動きが多く出ている。
 例えばアメリカの格付け会社が欧州の国債危機を煽っている。アメリカは将来ドルの地位を脅かすユーロを解体に追い込みたいのである。
 欧州の高官が「金融危機はアメリカの方が深刻だ」と語っているのはアメリカの狙いが解っているからだ。「アラブの春」を利用してリビアを侵略することでは欧米は結託したが、アメリカは欧州のブロック化には強く警戒しているのである。
 中国とロシアは自分たちのリビアの石油権益が危機にあり、今また武器の輸出先のシリアへの国連安保理の非難決議に警戒している。
 欧米の金融危機は、中国とロシアが世界戦略の挽回を図るチャンスであり、特にアメリカが財政危機で大幅な国防費の削減を今後10年間行うことは事実上の「息継ぎの和平」への戦略転換であり、中国とロシアの戦略的攻勢のチャンスなのである。中国は指導者の交代で軍の影響力が今後強まる。ロシアはプーチンの復活で強いロシアを追求することになる。
 アメリカは経済危機を克服し、覇権を維持するにはアジア、特に日本と韓国を従属国として支配し続けなければならない。したがって中国と日本の親中派のすすめる東アジア経済圏構想(アメリカ抜き)に反対してTPPを推進しアジアを略奪の対象として「アジア重視」を打ち出している。
 つまり複雑な戦略関係は同盟国でありながら、同時に経済的略奪の生贄の支配と従属関係を形成するのである。
 中国とロシアは新興の地域覇権国であり、米欧は戦略的には協力しながら経済的にはライバルになりつつある。こうした戦略関係の下でアメリカはアジアを握ることで覇権国として延命を図ろうとしている。
 つまり欧米の金融危機が、中国とロシアの冒険的戦略を引き出し、経済恐慌と戦争の危険を高めるであろうことを日本は考慮しておくべきである。
 日本はこの戦略的複雑化の世界の中で対米自立を果たす好機としなければならないのである。
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TPPが日本の労働者に与える影響について!

 TPPで関税撤廃が全分野に及ぶのか? それとも例外が認められるのか解らないが、自由化は競争力のある大企業に有利であり、逆に競争力のない地場産業や中小企業には不利であろう。
 安い外国産商品の流入で倒産・廃業で多くの雇用が失われることになるであろう。農業や漁業も大打撃を受け、地方経済が疲弊するのは確実だ。
 近年増大している外国人労働力の自由化も座視できない。現状は「研修生」や非合法的流入だが、アメリカやEUでは安上がりな外国人労働力が、良質な労働者にとって代わる例がある。
 「悪貨が良貨を駆逐する」ような事が労働力分野で起こらないわけがない。安上がり労働力の流入は、日本の労働者の賃金レベルを大幅に引き下げ、企業の利益は拡大し、競争力が増すのである。
「連合」傘下の金属労協などがTPPに賛成しているのは、経営側の意向を代弁しているのだろうが、労働組合としては狂気の沙汰というべきだ。
 資本主義では労働力も商品で有り、自由化は全ての商品が対象となるのである。それだけではなく解雇の自由化や解雇紛争の金銭解決のルールを決める事、さらにはホワイトカラーの残業代ゼロというアメリカのルールを押し付けられる可能性が強いのである。金を少し払えばいつでも解雇できるアメリカルールを我々は絶対に受け入れることはできない。
 貿易の自由化が社会的弱者に与える影響は、経済的基盤の破壊で有り、失業で有り、生きる道を断たれることなのだ。貿易は各国の文化的、民族的特徴を尊重し、規制された枠内で貿易をおこなうべきなのだ。
 日本のような高度に発達した資本主義国が自由化すれば、外国人労働力に雇用を奪われることになるのは法則だ。したがって我々は日本のTPP加盟に断固反対する。
 労働組合がTPP加入に賛成するのは、まさに家畜化した労組の裏切りの所業というべきだ。
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