職場でのハラスメントの標的になるのは、組合の中心人物、営業成績がずば抜けてよい人、職場で友人が少ない人、上司にゴマをすらない人などである事がわかっています。
悪意のある評判を振りまく、知らぬうちにいたずらし感覚喪失や被害妄想に追い込むこと、嘘のトラブルをねつ造し、あたかもトラブルメーカーであるかのようにでまを振りまく。
標的になった本人は、最初は自分が悪いと思いこまされ、何故皆が変なまなざしで自分を見るのかがわからず悩むことになります。こうした手法で自殺にまで追い込むことを「ガスライティング」と呼びます。この名称は映画の「ガス燈」(1944年)から命名されたそうです。この映画のストーリーは夫が妻をだまし、妻に自分が精神病だと思い込ませることを描いています。
ネット上には「ガスライティング」の手口が詳しく紹介されているので、ハラスメントの加害者はこれを参考にしている場合が多いのです。
最近の労働相談で、こうした職場での嫌がらせを受けている例をいくつか受けました。ある営業職の人は会社中が自分を変人扱いし、仕事中に自分の顔をのぞきに来るので精神的におかしくなったと言います。
別の人(女性)は経営者が夫をも巻き込み自分を精神病だと言いくるめ、精神病院に入れられそうになり、離婚にまで追いつめられています。この人は非正規社員を組織し組合に加入したので、会議や行事の情報も教えてもらえなくなっています。会社は不当労働行為を避ける為「精神病」にして家族まで巻き込み強制的に入院させようとしたのです。
このほかにもモラルハラスメントをうけている人が最近多く相談してきます。モラルハラスメントは証拠が残しにくいので闘いにするのが難しいのです。対応策は加害者を突き止めることです。そのためにはデマや中傷、顔を覗き込むことを出来るだけ無視し、ハラスメントをエスカレートさせることです。
証拠を取らずに問題にすると、仕掛け人の術中に嵌まることになります。ある人は上司の訴えて「訴訟をする」と言った日から上司までもがハラスメントをするようになったそうです。最近は小型ビデオカメラ付きのICレコーダーも売られていますので創意工夫して証拠を残して下さい。
日本の職場は一度うつ病などで休むと「厄介者」扱いをして排除してきます。私は以前会社を批判するビラをまいていたので様々な嫌がらせを受けました。あるときは背中に知らぬうちに「雑用以外使用禁止」と書いた紙が貼られていた事もあります。皆が何故自分を見て笑うのか解りませんでした。何カ月も工場の掃除ばかりやらされた事もあります。
会社(上司)の狙いは私がターゲットであることを周りの人に知らすことで、誰も近寄ってこなくさせます。つまり孤立させるのが狙いなのです。そうした嫌がらせを数々受けてきた経験からハラスメントの相談者の気持ちがよくわかります。
私が職場で活動していた時代は40年以上前ですが、やっていることは愚劣なことに代わりありません。しかし現代はリストラ時代なのでハラスメントが会社ぐるみになりやすいのです。しかも転職が難しい雇用情勢なので、ハラスメントから逃げるわけにはいきません。その結果心に傷を受け「うつ病」になる人が増えていることを指摘しなければなりません。
こうしたハラスメントを防止するには職場に友人を造る事(孤立しない事)が重要です。標的になると情報が制限されるので隠れた友人(情報網)を作っておくことが重要です。現在ハラスメントの標的になっている人を見かけたら新世紀ユニオンに相談することを勧めて下さい。
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