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新世紀ユニオン発行のニュース

仕事で大雨に合い肺炎に、労災は?


 私は障害者枠で、ある企業に入社しました。大雨の日に仕事で同僚と一緒に銀行にいくよう命じられ雨に濡れてしまい、同僚は大丈夫でしたが、私は翌日肺炎になり、数日休みました。この場合労災扱いにできないのでしょうか?上司に雨の日はバスかタクシーに乗ったらいけないか?聞くと「自分のお金ならよい」と言われました。

 休みは年休で済ませました。理不尽な対応なので、私は退職しようと思っています。


 あなたが雨にぬれたのは雨合羽と長くつを用意していなかった自己責任であり、その結果雨にぬれ翌日肺炎を起こした訳ですから労災は申請しても無理です。事実同僚は病気になっていません。パワハラでうつ病になっても労災認定は簡単ではないので、あなたの肺炎は労災申請をしても確実に「私病」となります。

 またあなたは有休で処理できたのですから、会社の神経を逆なでする労災申請はしない方が無難だと思います。会社が自分のお金ならバスに乗ってもいいと言っているのですから、上司の対応は理不尽ではありません。

 この事案の場合、障害者枠は全く関係ありません。障害者枠だから仕事のタクシー代を出せ、というのはわがままというべきです。むしろ障害者枠を大事にする為に退職せず健常者とおなじように働けることを示してほしいと思います。

 なお過労死の場合はその6カ月前からの残業が長時間(70時間~120時間)に及ぶ場合労災認定される場合があります。長時間労働を客観的に立証する事が重要となります。しかし大雨で雨にぬれて肺炎になった場合は雨にぬれたことが肺炎の原因であり、業務起因性ではありません。

 障害者枠だからと、会社に特別扱いを求めるのは間違っています。退職せず、他の障害者の為に働き続けてほしいと思っています。
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高齢者の継続雇用制度について!

 老齢厚生年金の支給開始年齢の引き上げで、定額部分が2013年から65歳、報酬比例部分は段階的に引き上げとなるに伴い、60歳定年後の雇用の場を確保する事が極めて重要となっています。高年法改正(2013年4月1日施行)により事業主は60歳を下回る定年制を設けることができず(高年法8条)また2013年4月1日以降は65歳までの雇用措置を講じなければなりません。

 改正前の高年法は労使協定により、「対象となる高年齢者にかかる基準」(継続雇用基準)を定めることができるとされていた。このため継続雇用を拒否された労働者と企業の間で紛争が頻発した。このため2012年の改正でこの規程は削除され、新たに継続雇用基準を定めて継続雇用対象者を限定する事が出来なくなった。

 つまり2013年4月1日の改正法施行日以降は事業主は継続雇用基準が適用されない高年齢者について、対象者を限定しない継続雇用制度を導入しなければならない。従って原則として希望者全員が定年後も継続雇用されることになる。

 注意すべきは、2013年4月1日の改正法施行日時点で効力を有していた継続雇用基準については2025年3月31日まで引き続き効力を有する(2012年改正法付則3項)という規定があるので、後付けで対象者を限定できる基準をねつ造する例が見られる。

 しかし従業員に開示されていない規則は基本的に無効であるとの立場を労組としては貫くべきである。中小企業の多くが継続雇用制度それ自体を作成していないので、60歳定年までに不当な賃下げを行いつつ退職強要し、改正高年法の60歳定年制ですら踏みつぶし、雇用延長すら期待できない現状が多く見られる。

 日本の高年法は2012年改正法付則で企業側に抜け道(=従前の継続雇用基準を使い)を用意しているため定年後の継続雇用をめぐり今後紛争が増える可能性がある。65歳を超えると仕事を探すことは至難であり、従って改正法付則3項は直ちに廃止し、希望者全員の継続雇用を企業の義務として保証すべきである。

 新世紀ユニオンでは、こうした立場から現在労働審判で雇用延長問題に取り組んでいる。
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大手企業のリストラの手口について

 ブラック企業についてネットで調べていたら、「突き落とし」と呼ばれている大手企業が中高年をリストラする手口が紹介されていました。大企業ではこれと類似・応用したリストラ手法があるようなので、この手口の要点をまとめてみました。

 このリストラ手法の最大の狙いは、労働者が裁判に訴えた場合でも企業側が負けないような対策をしているということです。即ち、会社は労働法及び主な裁判の判例を研究し、合法的な解雇に匹敵する『突き落とし退職勧奨法』を考え出したのだと思われます。

 この手法のベースとなる判例は、平成20年の東京地裁での日本IBM退職勧奨事件です。
その判決では退職勧奨に違法性が無いと判断されました。『突き落とし退職勧奨法』は、この判例をベースにして、更に他の判例かからも研究した事を取り入れ、応用したものと考えられているようです。これは実質、指名解雇に匹敵するレベルのことを退職勧奨で実現させようとしたものと思われます。

 この特定の労働者を辞めさせるための『突き落とし退職勧奨法』の合法を装う手口の特徴は、表向きは単なる退職勧奨ですが、実際の手順は整理解雇の4要件を満たす様に合法を装い、それに加えて労働者個人の能力不足を理由とする普通解雇を正当化するための手順も踏んでいます。

 これは会社にとって最悪の事態である、労働者が裁判に訴えた場合の事を想定しています。
それは『突き落とし退職勧奨法』は手順を踏みながら、退職勧奨していきますが、最終段階になっても労働者が辞めない場合はロックアウト解雇又はそれに準じた解雇をする予定だからです。

 解雇に対して労働者から裁判に訴えられた場合、通常は会社側がかなり不利ですが、この場合は整理解雇としても、普通解雇として、もきちんと手順を踏んでいるので、解雇の正当性を主張できるようにしてあるのです。即ち、全面的に会社側が負けないための布石を打ってあるということです。

 資金力がある大企業にとって裁判に関する費用は特別な問題ではなく、恐れているのはその企業が持つブランドイメージが害されることです。

 したがって裁判で一方的に負けることは、違法行為をするブラック企業として世間に広まる様になり、信用が失墜し、あらゆる弊害を受ける恐れがあるため、そうならない様な対策を考え出したのだと思います。しかも、労働者の立場からみると、ロックアウトされた時点では、解雇理由が直ぐにはわからないので対応が遅れてしまいます。

 要するに会社側は労働者が解雇について裁判に訴えられたとしても、合法を装う手順を踏んでいるため、正当性を主張できるので一方的に負けないようにしている上に、労働者をロックアウト的に突然追い出すことにより心理的ショックを与え、しかも証拠を取りにくいようにして、裁判での更なる有利性を高めようとしているのです。

 それではこの『突き落とし退職勧奨法』のやり方・手順をみてみます。先ず前段階として、職種を限定した専門的能力のある人材を募集し、採用時に業務成績については社内に評価制度があり、それに基づいて待遇が変動する等の細かい労働条件を記した雇用契約書を明示し、合意を得て採用します。

 この狙いは、社内の評価制度とはいっても、作為的・恣意的に特定の労働者の評価を低くできる様に評価基準・内容を変動できるものであり、実質は辞めさせたい労働者を指名して、その労働者の評価を恣意的に低くしてしまい、リストラの対象者にもっていくためのものです。しかし表向きは客観的・合理的で正しい評価基準により待遇を向上させるためのものとしています。

 また職種を専門的な能力を必要とするものに限定することにより、総合職ではないので、後に整理解雇の4要件の一つでもある、解雇回避努力の手段の中の配置転換・出向の余計な手間を省く意味合いもあります。この前段階を布石にして人員を採用すれば、後に会社に都合が悪くなった労働者を業務成績が悪いことを理由にして、その労働者を指名して退職勧奨する合理的理由にすることができます。

 次に手順の踏み方ですが、この『突き落とし退職勧奨法』はあくまでも単なる退職勧奨ですが、整理解雇の4要件を満たす様に装いながら進めてきます。それは会社が少しでも業績不振に陥った時に、以前からマークしていた辞めさせたい特定の労働者に個別の面談で、現在会社は業績不振であり経営の危機が迫っており、人員を削減する必要に迫られていると説明します。(整理解雇の4要件の人員削減の必要性に相当)

 そこでその労働者に対し、あなたは社内の成績評価が悪いので退職勧奨の対象者になった事を伝えます。(整理解雇の4要件の被解雇者の人選の合理性に相当)そして今後の選択肢として、この退職勧奨に応じる場合は、退職金の割増と、再就職の支援制度が受けられる用意があると伝えます。(整理解雇の4要件の解雇回避の努力義務の中の希望退職募集による優遇措置に相当)

 しかしこの退職勧奨に応じない場合は、会社として成績評価を上げるために厳しい指導・教育をする改善計画が用意してあり、それを受けなければいけない事を条件とし、そしてこの改善プログラムを受けて改善が認められた場合は、退職勧奨の対象外となり通常の勤務に戻れることを伝えます。

 会社はこの退職勧奨の答えを労働者にすぐに求めず、考えるための一定期間の猶予を与えます。この期間内では、会社との面談が随時できる様にしてあり、会社に残る場合のリスクや再就職支援制度の内容や退職金の割増率の範囲等の話し合いができる様になっています。(整理解雇の4要件の労働者への説明・協議に相当)

 一定期間終了後、労働者が退職勧奨に応じず会社に残る選択をした場合は、その労働者を能力不足を理由とする普通解雇にする場合を想定して更に手順を踏み、普通解雇の正当性を主張できる様にしてきます。即ち、会社は成績評価を上げるために改善計画に基づいた厳しい指導・教育をしていきますが、それは労働者がどう頑張っても成績は上がらないような仕組みになっています。

 要するに、会社としては改善プログラムによる指導・教育をしたが改善されず、業務に支障が出ているという事にしてしまい、その労働者に対し更に退職勧奨をしていきます。しかもこの時点で退職勧奨に応じる場合の優遇措置の内容の退職金の割増率は前回よりも下がっており、また再就職支援制度の内容も悪くしてきます。

 それでも退職勧奨に応じず、会社に残る選択をすると、再び改善プログラムによる厳しい指導・教育を受けることになりますが、当然のことながらその結果は改善されていないと判断され、業務への支障の度合いが強くなったとして、更なる退職勧奨をしてきます。当然、この時点で退職に応じる場合の優遇措置の条件は前回よりも更に悪くしてきます。

 こうして労働者が退職勧奨を拒否し続けるとすると、会社としては労働者に成績を上げるための改善プログラムを受ける機会を与え、再指導・再教育を繰り返し行ったが、その結果、改善されないことを強調し、業務に重大な支障きたしているとして退職勧奨に応じる様に強く勧めてきます。そして退職に応じる場合の優遇措置の条件を退職勧奨を行う毎に低下していき、最終的には退職金も渡さない様な条件にしてしまいます。こうして労働者を精神的に追い込むようにしていくのです。

 会社側は労働者がいつでも気軽に退職勧奨に応じられるように一応窓口は常にオープンにしています。ほとんどの労働者はまだ有利な条件が残っている間に退職勧奨に応じるようです。それでもこの最終段階になってもまだ退職勧奨に応じない場合、ある日突然、その労働者が会社に入れない様にしてしまいます。即ち、ロックアウト解雇されてしまうということです。

 これに労働者が納得できなければ裁判に訴えることを考えますが、ロックアウトの場合は解雇理由の判明が遅れ、違法解雇を突き崩す証拠が不足してしまう問題があります。それにもし裁判をすると、被告会社は一連の退職勧奨は合法的であり、最終的に解雇に至ってしまったのは、入社時に採用条件で明示し合意した勤務評価制度による変動待遇を元に、勤務成績が悪いのでそれを改善させるために改善プログラムを受ける機会を労働者に与え再三指導・教育したにもかかわらず改善されず、業務に重大な支障をきたしてきたため、やむを得ず解雇したとして解雇の正当性を主張してくると思われます。

 これは会社としては、整理解雇の4要件を満たすほどの対応を退職勧奨でやってきたものであり、しかも退職強要となるような違法なやり方ではなく、また解雇に至る手順にしても、当然の流れであり、これは必然の結果としてこのような事になってしまったと強調してくるでしょう。労働者が違法性があることを証明できなければ、裁判は負けてしまいます。

 このリストラ手法で気になるところは、退職勧奨を断ると改善プログラムを受けさされ、その後に再び退職勧奨され…とこれを繰り返しています。これはもし最初の退職勧奨で応じないことを明白に会社側に示しているのであれば、改善プログラムを受けさされた後に、また退職勧奨を続けていることは違法な退職強要にならないのか?という疑問があります。

 その他は、成績評価制度が不公平な判断基準によって評価されている事を証明できるか?改善プログラムは適正なものではないということを証明できるのか?こういったことが証明できれば違法性を問えるのか?…気になるところですが、具体的な対策は直ぐには思い浮かびません。ただリストラに対する一般的な考え方として、労働者であれば誰でもある日突然にリストラの対象者になるという警戒心を常に持つ必要があると思います。

 そのためには会社とのやり取りで、どんなものが違法性を問えるのかわからなくても、常に証拠を残す意識がなければいけないのではないかと思います。そうすると、採用時の面接段階から録音して証拠を残していく気構えを持たなければいけないのかもしれません。

 また普段から労働者自身がどういう仕事したのかも当然のことながら記録しておく必要があるでしょう。そして何よりも上司との面談は毎回必ず録音して記録する習慣を身につけておくことが大事だと思われます。普段から警戒心を持ち、証拠を残すことを心がけておくことがリストラから身を守る第一歩になるのではないかと思います。
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医療費増加を招く医薬分業

 私は、最近体調不良のため、複数の診療所に通っています。医者にかかったら治療のひとつとして薬をもらうのですが、受付で薬をもらうこともあれば、外の薬局で薬をもらう(院外処方箋)こともあります。特に、最近の医療機関では、クリニック専門のビル内に複数の診療所があり、必ず玄関口に処方箋薬局があります。形だけでも「全国の医療機関の処方箋を受け付けます」と書いてあるのですが、現実には全くよその医療機関の処方箋を持参した場合には在庫がありません。特定の医療機関の下請けといった感じがします。

 従来通り院内で薬をもらう利点は、受付で料金を支払うとともにすぐに薬がもらえるため、急いで薬を飲む必要がある場合に助かります。ただし、大学病院など大規模な病院では、薬をもらうだけで数時間かかるところがあります。院外処方箋の利点は、かかりつけの薬局を1か所に決めてしまえば、何か所診療所や病院に通ってもたった1か所その薬局でもらえるために、薬の管理が容易であることです。

 複数の医療機関へ同時に通っている場合に薬の飲み合わせのチェックを薬剤師にしてもらえることです。また、お薬手帳をつければ、服薬の履歴が残ります。薬に関する説明を丁寧にしてもらえることも利点です。ただし、医療機関へは、院外処方箋料を支払うことになるので、その分割高になります。薬局は、保険薬局へ行く必要があります。ところが、その医薬分業がまともに機能しないのです。

 冒頭で申し上げたように、処方箋薬局が某クリニックと併設となっているために、よその医療機関の処方箋を持参しても在庫がなく、余計な時間がかかります。取り寄せしてもらうか、併設の薬局へ戻るかどちらかしかありません。そうなると、かかりつけの薬局が2ヶ所以上となり、服薬管理がまともにできません。自分の店で販売した薬でしか服薬管理ができないのです。持病がある人には特にしんどいのです。

 院外処方箋のメリットは、現実に患者側にはほとんどありません。医療機関にとっては薬剤師のリストラと薬の在庫負担がないことです。製薬業界にすれば、商品としての薬を卸す手間が軽減されることです。何か所もある開業医に卸すよりも1か所の薬局へ卸す方がメーカーにとっては楽なのです。

 医師によって使う薬と使わない薬は決まっています。その医師が使わない薬を卸しても全くの不良在庫なのです。業界の都合による医薬分業ならいっそのことやめてもらいたいです。
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新世紀ユニオン2014年度運動総括(案)

(1)今年度の世界情勢の特徴について

 世界はドル圏・ユーロ圏・元圏等の経済的にブロック化しつつあり、アメリカの一極支配から多極化しつつあり、各地で内戦や独立騒ぎが激化し、それに伴い軍事力による国境線の変更が現実のものとなってきている。

 シリアは内戦が泥沼化し、イラク北部とシリア西部に過激派の「イスラム国」が出現し、イラクにおける宗派戦争は激化している。パレスチナはイスラエルとの戦争で虐殺を受け、リビアは内戦が激化している。中東だけでなくウクライナは欧米のテコ入れによる軍事クーデターで、怒ったロシアがクリミア半島を併合し、ウクライナ西部の親ロシア派が独立し、ウクライナは欧米とロシアの代理戦争に発展しつつある。

 アメリカのオバマ大統領は秋の中間選挙を前に国民の支持率は低下し、国内では人種差別に反対する黒人のデモが広がった。オバマは経済を回復したいが為、混乱している中東の内戦化を促し、この地域を巨大な武器市場化しつつある。アメリカの「イスラム国」への空爆は法的根拠のない違法な攻撃であり、世界中をテロに巻き込む危険性がある。中東に必要なのは空爆ではなくイスラム教の世俗化であり、政教分離である。中東の独裁政権はイスラムの宗派争いと部族・民族争いを抑圧するために必要悪であった。そのフセインやカダフィを打倒した欧米は大きな間違いをしたのである。

 アメリカはシェールガスと石油の開発でエネルギーの自給を実現した。だから中東とロシアの産油国が戦争に巻き込まれてもいいと考えている。むしろ産油国からのドルの環流の為に、これら地域を支払い能力のある武器市場にする為、意図的に空爆し、戦乱に巻き込みつつあるのだ。この結果オバマは自分のドクトリン(=非介入主義=息継ぎの和平))すらも投げ捨てつつある。

 アジアにおいては、中国拡張主義が1年に50隻以上の軍艦を建造し、ヒトラー以上の大軍拡を進め、東シナ海と南シナ海で強引な砲艦外交を展開しつつある。オバマは中国走資派指導部に資金逃避の場を提供して、資金的うま味を獲得することを優先しているため、中国拡張主義に軍事的対応策を取れないでいる。

 アジアにおける軍事バランスは急速に中国優位に転換しつつある。中国におけるバブル崩壊は避けられず。アジアにおいても経済危機と戦争の到来を現実のものとしている。世界は軍事力による国境線の変更の時代に入りつつある。

 オバマは秋の中間選挙を勝利するため、自らのドクトリン=非介入主義の放棄で、巨大な武器市場を生み出す戦争政策は、世界市場を荒廃させ世界の貿易量を減少させ、経済恐慌を招く可能性がある。今日の世界経済の危機は強欲の資本主義が生み出したものであり、欧米もまた日本の失われた20年同じ事態に入りつつあると見てよい。経済的停滞を軍需産業によって打破しようというオバマの戦略変更は愚劣極まるというべきである。

 我々は世界の各国が民族自決権を認め、相互に尊重し、内政不干渉と平和主義の原則を守るよう、労働者階級の国際責務として言論活動を引き続き堅持しなければならない。とりわけ中国の大軍事力増強による拡張主義の野心に対し、アジア各国と人民が侵略への警戒心を高め、祖国の防衛に備えるよう言論・平和活動に一層力を入れなければならない。

(2)今年度の国内情勢の特徴について

 安倍政権の公共事業の肥大化と復興事業で建設業界は好況が続いている。しかしアベノミクスも消費税増税後は個人消費の減少とGDPの年率換算で7,1%の減少となった。物価が円安で上昇し、実質賃金はマイナスを続けている。日本の国民経済は依然縮小再生産のデフレの悪循環から脱していないのである。

 こうした日本経済の低迷は安倍政権が進める「産業競争力会議」や「規制改革会議」や「雇用ワーキンググループ」が進めつつある解雇の金銭解決・限定正社員制度・解雇の自由化などの規制緩和による野蛮な搾取の強化政策に原因がある。安倍のミクスはグラック企業を生みだし、パワハラ社会を生みだし、新たな男女差別としての非正規化を促している。日本経済に必要なのは所得の格差拡大の中で、富の再分配を強め、社会的規制で労働者の賃金を大幅に上昇させ、個人消費を増大させることなのである。

 消費税増税が日本経済の弱体化を一層強めた事は明らかである。オバマ政権は秋の中間選挙を前にTPPで譲歩する事はできないので、仕方なく軍需産業に武器市場を提供する中東の内戦化を進めている。安倍首相の集団的自衛権の容認への閣議決定は、アメリカの戦争路線へ呼応する道であり、日本をアメリカの戦争に巻き込む誤った「番犬国家路線」であり、亡国路線と断定できる。

 日本経済は対米従属から来る政治上の制限で航空機産業等への産業構造の転換=高度化・精密化が遅れており、いつまでも自動車と電気の生産では韓国や中国に追い上げられ、リストラを繰り返すほかない。日本経済の再生には対米自立が必要なのである。

 戦後69年もたつのにいつまでもアメリカに従属支配され、多額のアメリカ国債を買わされている限り、日本経済の再生はないことを知らなければならない。特に安全保障の上ではアジアの戦略関係が中国拡張主義に有利に変化し、覇権国のアメリカが「同盟国がらみの争いに巻き込まれたくない」(オバマ)と語っている以上、日本は自分の国を自分の力で守れるようにしなければならない。

 そうした意味で安倍政権の集団的自衛権による、アメリカの番犬国家路線は危険極まりないものであり断固反対しなければならない。また「憲法9条は日本の宝」という観念的平和主義・法的観念論の過ちと危険性についても宣伝を強化しなければならない。

 我々は「日本の平和と自立を求める市民連合」のブログを通じてアメリカと安倍政権の戦争と武器市場化の反動路線に一貫して反対の言論活動を展開してきた。また韓国と中国の反日運動による戦争賠償をたかる反動的民族主義の運動にも反対してきた。現代は軍事力による国境線の変更の時代であり、日本が平和主義を堅持する為の備えと、対米自立のために新世紀ユニオンは先進的労組としての言論活動を引き続き堅持しなければならない。

(3)新世紀ユニオン2014年度活動総括

 本年度の新世紀ユニオンの無料労働相談は前年度の約半分近くに減少している。その原因は消費税増税前の駆け込み需要と、アベノミクスによる公共事業の増加で景気が一時的「回復基調」であったこと、さらには4月5月6月と携帯電話の通信不良で、組合員との連絡で通信環境の良い事務所外に出たため、固定電話での相談に、この間応じられない状況となったことが影響している。

 しかし携帯電話の室内アンテナを設置してからは労働相談件数も増えつつある。この間の労働相談は解雇事案が急減し、パワハラと退職強要が増えている。またブラック企業がらみの相談が増えてきたのが特徴である。大阪は全国のブラック企業の約20%が集中しており、ブラック企業との闘い方が重要性を増している。

 その為9月に「ブラック企業対策研究会」を開催し(1)ブラック企業が蔓延る社会的背景(2)就職時にブラック企業を見分ける方法(3)ブラック企業との闘い方の3点について討議を深めたことは我々の実践的課題を明らかにする上で大きな成果があった。

 研究会での生々しい体験談を聞いて衝撃を受けた。会社に酷い目に合っているのが自分だけでない事が分かって、闘う上で励まされた。自分の職場とよく似ているマニュアルがあるのではないか、などの感想が寄せられている。

 本年は解雇の相談件数が減少したが、2つのパワハラ事案で重要な経験を積むことができた。K会社のパワハラ裁判は被告側の次々出る悪辣な準備書面に対し、原告は主治医の建設的意見書とカルテが証拠となり局面を挽回した。

 しかし突然裁判官が部長に交代し強引な和解提案が行われた。この裁判では「確かな野党系の労組「働く**の会」とその委員長が被告会社側に加担し、組合員の個人情報などを被告会社に渡し、「働く**の会」の委員長の裏切りの陳述書までもが提出された。

 こうした中で合計約650万円(18か月分別に退職金)での和解を余儀なくされた。「この和解を拒否したら負ける」と提起されると和解せざるを得ないのである。しかしこの事案はうつ病の労災認定がされていない中での和解なので勝利的和解と言えるものである。

 もう一つ重要なパワハラ事案では、E化学の労災隠しの中でのパワハラについては、Yさんが他の多くの労組に相談したが、「負けるから泣き寝入りした方がいい」と言われた事案で、Yさんは四国から新世紀ユニオンに相談に来た経緯があった。その後ユニオンの指導で会社の労災隠しを告発し、会社のパワハラと闘い、2年半のうつ病での労災認定をへて、裁判の中では会社側が労災隠しの裁判記録の開示請求を行い、その中に原告に有利な決定的な証拠が出て勝訴確実となった。その結果裁判官が早期に解決すべきとして和解提案をし、最終的に950万円(退職金込み)で勝利的和解となったものである。

 パワハラ事案は証拠を準備する事が難しく、既成労組が泣き寝入りを進めるほどに闘い方が難しいのであるが、この2つの事案は数多くの教訓を含んでいる。近年解決金の相場が下がっている中での今回の二つのパワハラ事案の和解は、パワハラで苦しんでいる多くの労働者への貴重な励ましとなるものである。

 大阪における労災認定率の低さはブラック企業が多い事と関連していると思われる。K会社が労災認定阻止のために数多くの書面を提出し、加入労組役員まで抱き込むやり方は我々に労災認定に向けたち密な戦略の必要性を教えている。この面での研究を今後実践しつつ深めていくべきである。

 H医科大学のパワハラ雇止め事案では、高裁での反動判決があり現在最高裁に上告中である。この事案では労災が認定されているのにもかかわらず、裁判官がパワハラを否定するという反動的判決となった。日本の司法は大学が被告となる事案では、証拠の如何にかかわらず大学側を勝訴させる反動判決が多く見られる。従って大学における教授の研究妨害やパワハラが抑制されず、日本の若手研究者達を多く潰しているのである。

 日本の階級社会、例えば自衛隊や大学や病院ではパワハラが蔓延り、人権抑圧や解雇権や人事権の濫用が多く見られる。パワハラが原因の自殺が多いのもこうした組織である。我々は精神的暴力も肉体的暴力と同じに刑事事件とするよう引き続き法改正を求めていかねばならない。本来楽しい場であらねばならない労働の現場で、イジメや暴力が横行する現状を改善し、真に民主的社会を目指して、我々は今後ともパワハラ事案を断固闘っていかねばならないのである。

 本年はブラック企業のいくつかの闘いを経験した。おもに労働審判を本人で闘う貴重な経験を得た。こうした場合の重要点は、労働審判が本人しか出席できないため、審判委員(裁判官)や相手方弁護士に巧く誤魔化される可能性があることである。従って審判事案の経験をを重ねることで対応策のマニュアル化を心がけていかなければいけない。この点は新世紀ユニオンの今後の課題と言える。

 労働相談が減少し、新入組合員が減少するとどうしても財政危機が深刻化する。本年は財政危機が深刻化すると思われたがパワハラ事案の勝利的和解で危機を脱する事ができた。しかし事案が解決すると本来は、他の組合員の闘いを支援する側に回ってほしいのであるが、実際には自分の事案が解決すると組合費を払わず脱退したり、音信不通になる例が多い。以前よりは定着率が上がったとは言え、事案が解決すると脱退するのでは労組の力(=階級の力)は大きくはならないのである。この点に日本の労働者の個人主義的弱さが存在している。団結が一時的では階級的力は増大しないのである。

 組合員一人ひとりの存在がその労組の力であるのに、ユニオンを困った時の便利屋のように位置付ける事の誤りを指摘しなければならない。欧州の労働者は一つの組合に死ぬまで加入する。新世紀ユニオンもそうした労組になるために組合費はわずか収入の1%に低く抑えているのであるが、その納入率の低さは引き続き我々の克服すべき課題なのである。

 ユニオンを脱退して、その後で解雇されて再び相談して来る人も増えてきた。今や日本の職場ではリストラが日常のことなのである。ユニオンは困った時の便利屋ではなく常時、労働者の闘いの砦なのである。ユニオンの、その存在価値を組合員が認識上でも、思想的にも自分のものにする事が求められている。

 安倍政権の進める労働分野の規制緩和は、解雇の自由化や残業代ゼロ法案まである。従って今後も労働者にとって生きる為の闘いの時代が続くのであるから、自分たちの砦(=ユニオン)を大きく・強くしていかねばならないのである。労組は労働者を裏切ってはいけない。新世紀ユニオンではK会社のパワハラ事案で元組合員を裏切った「働く**の会」(=ある野党系労組)とその委員長を糾弾する為に、慰謝料請求の訴訟を闘うことを支援する事にした。

 個人加入労組の裏切りを捨てておけばユニオンの信頼を失うことになる。すでに多くの裏切り労組の存在で日本の労働者の労組への信頼は地に堕ちている。我々は労働者大衆に信頼されるユニオンでありたい。そのために新世紀ユニオンの大会代議員などの人達など、多くの組合員の意見集約の上で、裏切り労組を訴える闘いをユニオンとして支援することにしたのである。被告労組がこの訴訟を通じて真に反省されることを希望するものである。

 新世紀ユニオンの社会的役割は労働者の闘いの戦術レベルを上げること、また労働者大衆の側に立つ言論戦を闘うことである。世間ではあらゆる富を生産している労働者の立場に立った言論があまりにも少ないのである。労働者の闘い=実践を正反両面から総括し、教訓を導き出し、文章化して多くの仲間の参考にしてもらうこと、そうした役割を果たす先進労組が日本には一つぐらい必要なのである。

 新世紀ユニオンの組合員は自分たちの社会的役割を、一人でも多くの労働者の中に広げて、今後も団結の輪を拡大していかねばならない。我々がこの1年の実践の中で得た貴重な教訓と課題を、来年度以降に役立て生かしていかねばならない。実践が苦難に満ちたものであればあるほど、人も組織も鍛えられ強くなるのである。
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スコットランド独立投票の持つ波紋!

 イギリスからのスコットランドの独立の是非を問う住民投票は、開票の結果独立賛成45%独立反対55%となり否決となった。イギリスのキャメロン首相はスコットランドへの権限移譲を検討する考えを示した事が否決への流れを作った。

 民主的な投票で、独立を決める今回の投票はイギリスだけでなく、スペインなど世界各地の民族の自決権をもとめる少数民族に大きな政治的影響をもたらすものである。特に中国のようにウイグル族やチベット族など少数民族が独立を求めて武装闘争や抗議闘争に及んでいる国では、このスコットランド独立をめぐる投票の情報を中国政府は封鎖しているがネット時代には封鎖は一時的でしかない。

 地球上最後の植民地と言われる中国の支配する新疆ウイグルとチベットの人達は、中国地方政府が少数民族と華人の結婚に賞金まで出して不当な民族の同化政策(=民族消滅政策)を行っている。地球上の全ての少数民族に民族の自決の選択権が与えられるべきであり、イギリスのように中国政府は自国の全ての少数民族に独立投票を認めるべきである。

 中国政府はひそかに沖縄の独立運動を支持しているが、自国の少数民族問題があるので公式には沖縄の独立運動には言及できなかった。今回のスコットランド独立投票の結果がたとえ否決であっても、世界の少数民族にとっては民主的な投票で独立が認められる社会と、中国のような官僚独裁の専制支配の下では武装闘争以外の方法が無いことを一層固く自覚させるであろう。

 民主的な、スコットランド独立否決投票の持つ波紋が最も注目されるのはスペインではなく、中国だということを指摘しておかねばならない。民族の自決権が無く、信教の自由も無く、華人との結婚で民族が消滅させられようとしている時、イギリスにおけるスコットランドの独立の是非を問う住民投票は、必ず中国政府(走資派指導部)の情報封鎖を打ち破って、ウイグルやチベットの人民を突き動かすに違いない。我々は中国の全ての少数民族の自決権を求める闘いを断固支持するものである。

 オバマは「イスラム国」を武力で押しつぶそうとして宗教戦争を開始した。宗教戦争は終わりなき戦争であり、オバマは中間選挙を前にあせっているのである。イギリスは古い帝国主義であるだけに外交が洗練されている。イギリスは中国の香港の「一国二制度」の維持と、中国の民主化に焦点を当てているのである。
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