新世紀ユニオン発行のニュース

私の経験から~ 面談による労働相談を考えている方へ!

 私が新世紀ユニオンに加入したのは数年前のことですが、その時の労働相談では
モラルハラスメントで闘うにはどうすればいいのかについて委員長にお尋ねしました。ところが何を聞いても委員長の答えは「難しい!」ということで話が進まず終わってしまったのです。

 実はこの時私は、間違った知識による思い込みが強くて、何が難しいのかについてよく理解しようとせず、納得できませんでした。これは即ち、相談する側の知識が片寄っていたり、間違っていたりすると、せっかく面談による労働相談に来ても、自分の考えに固執してしまい、その結果「闘いにはならない」と言われても、そのことが理解できないために話が噛み合わず、結局のところ闘いに向けた次のステップへ進んでいかない…ということを意味しています。ですから、これから面談による労働相談を考えている方は、このような事にならないように注意してください。

 労働相談をする場合、会社側がやってきた事実の何が悪いのかをはっきりさせていく必要があります。その事実が、給料や残業代の未払いであれば誰でもはっきりと会社側が悪いことがわかりますが、労働条件の変更や配置転換やハラスメント等では会社側がはっきりと悪いことを証明するのは難しいと思います。この場合は、会社側がやってきた事実をきちんと記録しておき、できるだけ早い段階から面談による労働相談をして専門的指導を受けながら行動していく必要があります。こうしていく事で、会社と闘うためのステップを次々と進めていくことができます。また労働相談では、闘いの方針・目標を定めておかなければいけません。そしてその方針・目標に沿うように専門的な指導が行われていくことになります。

 しかし闘うという事は戦争と同じ事であり、お互いの攻撃により戦況が変化していくため、目標通りの成果を得られる可能性は低くなります。そのために目標は常に闘いの中で随時妥協点を見いだし、柔軟に変更できるようにしなければいけません。そして何よりも大事なことは、金銭的・精神的ダメージをできるだけ抑えて、闘いの後の生活に支障がでないようにすることです。

 要するに、悪質な会社との闘いで致命傷を負うことは絶対に避けなければいけない、ということです。今現在、会社から不当な扱いを受けており、それを「絶対に許せない!」「何とかしたい!」と考えている方は、面談による労働相談をしてください。

 相談する前に、特に専門的な知識を勉強する必要はありません。専門的知識や実践的ノウハウはユニオンにあります。ですので、あなたが抱えている問題をできるだけ早くユニオンに相談し、専門的説明を聞き、闘うための方針・目標を定め、専門的指導を受け、問題を解決するために前進していってください。

 ただ私のように面談による労働相談をしても、闘えない事案なのに、間違った知識による思い込みが強すぎたために、説明を理解しようとせず、「あうだ!」「こうだ!」と右往左往しないように気をつけてください。

 面談による労働相談では、基本的に以下の三点は必ず持参すべきだと思います。

●雇用契約書
●給料明細書
●就業規則

 この三点以外については、会社と争うことになる事案の書類又はその写しが必要です。

 例えば、解雇であれば「解雇通知書・解雇理由証明書」残業代の請求では、「タイムカードの写し又はそれに準ずるもの」そして労働条件の変更や配置転換・ハラスメントの事案の場合は、違法であることを証明しにくいため、面談による相談の前に大まかな予備知識を持っておいた方がユニオンでの説明が理解でき、私のようにならないですむと思います。

 そのための大まかな予備知識を上げてみますと…会社と闘うという事は、争いになっている問題を法的権利で捉え、法的な争いに置き換えなければいけない、ということになります。ということは会社がやってきた事実が違法である事を証明できなければいけない、ということになります。そこでその違法性を判断するのに一番直接的で確認しやすい方法が、会社の権利行使が濫用になっていないか調べるのが良いと思うのです。

 労働条件の変更や配置転換・ハラスメントの問題で会社がやってくる具体的な事実は、「降格・降級・賃金引き下げ・人事異動・退職勧奨(強要)・長時間労働」などがあります。これは要するに会社が人事権、懲戒権、解雇権、配置転換命令権といった権利を行使してきた事ですから、これが濫用になっていないか調べればよいという事になります。

 権利濫用については労働契約法に定められていますが、その権利が濫用となるかについては判例から判断するための基準項目が決まっています。例えば、配転命令について考えてみますと、その権利濫用の判断基準の項目毎に調べていけば良いということになります。

 その基準項目の内容を上げてみますと…

●業務上の必要性があるか
●不当な動機・目的があるのではないか
●労働者への不利益の度合いが大き過ぎないか
●人選の基準に合理性があるか
●手続きや労働者への説明がきちんと行われているか
●育児介護休業法に則った配慮がなされているか

 こういった点に関して会社とのやり取りを記録しながら確かめていけば、会社の違法性を問える事になり、闘うための準備に繋がると思いますまたこれをもう少しわかりやすくしてみますと…【業務上の必要性】と【労働者への不利益】(不当な動機・目的等を含む)

 この2つを見比べて、労働者への不利益の度合いが大きすぎれば権利濫用となる、ということです。業務上の必要性は、企業の合理的運営に寄与する点があれば広く認められているようですが、労働者に生活上の不利益がある場合は、企業側は何らかの、「代償措置」や「負担軽減措置」等を講じていなければ権利濫用となる可能性が高くなるようです。

 会社の違法性を確認するのにこの権利濫用の判断基準は有効だと思います。
(また会社が配転命令を出す根拠があるのかを確かめておく必要があります。これについては、「労働契約書・就業規則」を確認すればわかります)しかしハラスメントの場合は、かなり難しくなってくると思います

 パワハラの場合はパワハラ行為の違法性と会社の管理責任(労働契約法の安全配慮義務)を問う必要があります。そのためには、ユニオンの専門的指導を早い段階から受けながら、パワハラ行為が繰り返されている事を記録し、更には精神的ショックを受けたら随時医師の診察を受けていくようにしなければいけません。

 そして会社の責任を明確にするために、人事権や配転命令等の権利を濫用してくるまで待ったり、或いはパワハラ行為が退職強要になるまで待つ必要があります。また長時間の労働を強いる場合は、その時間や実態を記録していく必要があります。そしてその後に、精神的ダメージがあるはずですから医師から診断書を出してもらって労災を申請しておく必要があります。とにかくパワハラについては徹底的に会社の責任を追及していくことが重要だと思います

 最後に私自身の問題でもあったモラルハラスメントについてですが、モラハラはパワハラと同じで直接取り締まる法律がありません。しかもモラハラはパワハラのように民法の不法行為等に当てはめる事ができないのです。ですから単なるモラハラレベルでは法的争いができないということになります。どうしても闘いたい場合は、モラハラをエスカレートさせて、或いはエスカレートしてくるまで待って、「パワハラ」として闘うしかありません。しかしエスカレートしない場合が多いと思います。

 このように法的争いができない場合、これはブラック企業の若者が潰されている問題にも当てはまると思うのですが、一般的な考え方として、労働者の権利である「辞める自由」を選ぶということです。辞める自由を選ぶということは、悪質な会社にいても待遇は良くならない上に、精神的ダメージも受け続ける事になりますから、ダメージが少ないうちに見切りをつける…という考え方です。

 もう少し細かい言い方をすれば、働いている会社がブラック会社とわかったとしても、法的に闘えない場合、又は法的に闘いたくない場合は、精神的ダメージが酷くならない内に早く見切りをつけて退職し、被害を最小限に抑え、日常生活に支障がないようにし、再就職活動に力を注げるようにするという事です。

 しかしブラック会社とわかっていて、敢えて働く、という考え方もあると思います。この場合は何か特定の目的を持って限定的に働くか、又は何らかの対抗手段を持っているという事だと思いますが、常にダメージの度合いが酷くならないように気をつけなければいけないと思います。

 とにかく、どのような問題にしても、最初の面談でロスの無いように相談して方針を決め、ユニオンの専門的指導を受けて、闘うためのステップを一段づつ上がっていけるようにし、準備体制を整えていく事が勝利的問題解決に繋がる早道だと思います。
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本人申立の労動審判を闘った経験から!

 新世紀ユニオンでは最近数件の労動審判を本人申立で闘った。それをまとめるとおよそ以下のような結果である。

●勤続1年の営業職の人への解雇事案、本人が審判を希望、約9カ月分200万円で和解。
●介護関係の人の一時留保した退職届の受理をめぐる事案3ケ月分75万円で和解。
●賃下げ・定年後の雇用延長を巡る事案572万円で和解。
●勤続4カ月半のパートの違法解雇事案、約5カ月分60万円で和解。
●解雇予告金の一部と残業代の請求事案、和解が成立せず労動審判法24条に基づく訴訟への移行。

 このうち賃下げと雇用延長を巡る事案は裁判で闘う予定で有ったが、弁護士がペイしないのではないか、というので労動審判の本人申立で闘ったもの、相手方会社に意外と支払い能力が高く、高額の和解となった。

 一般的に労動審判は相手方にブラック企業が多く、残業代などでは未払い賃金の時効が2年と短いので裁判では弁護士の着手金30万円と印紙代やコピー代などでペイしない例が多い。残業代と同額の付加金を請求しても和解では考慮されないし、請求金額が2年間では少なく、労動審判の本人申立でしかやれない。つまりこれまでは泣き寝入りしてきた事案と言える。

 24条に基づく審判から裁判に移行した事案は、解雇予告金の残額16万円と残業代が約60万円の事案である。これに相手方が何を思ったか「30万円を横領した」として刑事事件にしてきたため労動審判での和解が成立しなかった。

 当初からストーカーのように会長が「2人で話し合おう」と家に押し掛けたり、電話、メールでまとわりつき、訴訟への移行が決まっても「2人で話し合おう」と執拗に電話をかけてきた。つまり24条での裁判移行は変質的経営者の嫌がらせである。この事案は請求金額が少ないので裁判を闘ってもペイしない可能性の強い特殊な例である。

 これらの労動審判の本人申立は、本人が弁護士の着手金が用意できない場合か、もしくは訴訟がペイしない為に本人申立したものである。重要な事はパートであっても、勤続が短くても、請求金額が少なくても諦めなくてもよくなったことである。しかし相手がブラック企業の場合、嫌がらせでお金のかかる裁判を強要できる余地がある事は遺憾なことである。

 裁判所には嫌がらせ目的で、労動審判法24条で審判から裁判に移行する場合、例外的に原告救済の立場から慰謝料も認めるようお願いしたい。そうしなければブラック企業が今以上にのさばるようになるであろう。
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会社に退職願いを提出しましたが拒否されました!



 私は正社員ですが、最近会社に退職願いを提出しましたが、社長に拒否されました。社長は「あなたを雇用する時に、辞める時は半年前に言うこと、と言った。保証人もいるので訴え損害賠償を請求する。」と脅され、やめさせてくれません。私はどうすればやめる事が出来ますか?



 あなたは「退職願い」を提出するのではなく、「退職届」を提出すべきでした。「退職願い」はお願いであるので会社は認めなくてもいいのです。会社が解雇するには労働契約法などの制約を受けますが、労働者が退職するのは自由です。これは憲法の職業選択の自由(憲法22条)や奴隷的拘束を禁じた憲法18条の帰結です。

 と言ってもいつ辞めてもいいという訳ではありません。民法627条により2週間前の予告(退職の意志表示)でやめる事が出来ます。この民法627条は強行法規ですのでこれ以上の予告期間を定めても基本的に無効です。但し就業規則で1か月間の予告期間を設ける事は許されます。ですが相談者の場合のように半年もの退職の予告期間は退職の自由を不当に拘束するものであり明らかに違法であり、無効です。会社は、あなたが若い女性であると舐めて出鱈目を言っているのです。

 ただし、有期契約社員の場合の契約期間の途中の辞職は「やむを得ない事由」がある場合に限られますから注意して下さい。つまり契約社員の契約期間途中での就労拒否は損害賠償の問題が生じるので、契約期間内はキチンと働くようにしなければなりません。契約が期間満了となり自動更新された場合は期間の定めのない契約として一方的解約ができる(民法627条)(同629条1項但書)。つまり辞める事ができます。

 最近ブラック企業が増えて劣悪な労働条件で働かせ、退職しょうとすると相談者のように「辞めるなら損害賠償請求の裁判をする」と辞めさせない例が増えています。労働者は就職時に雇用契約を法律通り書面で貰うようにして下さい。また就業規則や諸規程もコピーを貰うようにして下さい。

 また会社を退職するときは有印の書面で「退職届」を辞めたい日の2週間前に出す(コピーを取っておく)ようにすれば、トラブルは起きないでしょう。但し就業規則に1か月前と書いてある時は1か月前に退職届を提出しなければなりません。就業規則が開示されていない場合は2週間前に予告すれば間違いありません。


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仕事に使う工具は自腹なのか

私は関西の機械メーカーに勤めています。私の会社では、以前から仕事に必要な道具を社員が自腹で購入することが多いのですが、今では高価な工具も社員に払わせるようになってきました。

 通常、機器の製造に必要な設備や工具は会社が購入し、それを社員に支給・貸与します。ですが、会社が購入する工具は最安価な物です。作業効率を求める作業者は、質の良い便利な道具を自腹で購入してきました。

 支給されるスパナ(\700)※では、工作物の形状上、ボルトの締め付けが困難なため、より便利なフレキシブルギヤレンチ(\4,500)を各自が購入して使用しています。会社としては、「社員が工具を購入しているのは趣味の範囲なので代金の請求には応じない」としています。

 道具の質は品質に大きく影響します。(一流のアスリートが用具にもお金をかけるのと同様です。)会社支給の工具で仕事をしていては、良い工具を使用している同僚に遅れをとります。私もやむなく工具に投資せざるをえません。私は請負の個人事業主ではなく、基本給20万円程度の社員ですので、税金・職場の組合費・社宅の家賃等を引かれた手取から工具費を捻出するのは大変です。

 さて、近年こうした状況がさらに悪化してきました。会社のコスト削減活動により、高額な工具が故障しても修理・買い替えはされません。工具が足り無くては製造が追い付かず、納期に間に合いません。

 間に合わないと、顧客と直に接する製造現場の社員が顧客より多大な叱責を受け、責任を取らされます。工具購入の決定権を持つ責任者は何の責任も取りません。こうして、高額な工具でもやむなく自腹で購入せざるをえなくなっています。

 インパクトドライバー(\60,000)、レーザー墨出機(\60,000)、溶接機(\165,000)等はほんの一例ですが、これらはボーナスで買わざるをえません。社員は仕事に必要な工具の購入を強制されたことはありません。あくまで「自発的」に自腹を切っています。

 会議の場で社員が「○○を欲しいのですが」と発言しても、管理職は高圧的な態度で「○○を購入頂きたいのですが、検討お願いします。と言え」と怒るだけで、購入はしません。また、「責任感を持て。問題が起きても環境や会社のせいにせず、自分の問題として捉えよ。会社のせいにするような奴は、客からも会社からも信用を失うぞ。」と教育(脅迫?洗脳?)します。

 管理職は、会社保有の工具につて、数・種類・使用者・使用場所は全く把握していません。管理の手間と工具代を削減でき、一石二鳥であるとでも考えているのでしょう。経費を削減し、高評価を得ることができます。この管理職は活発な購買費削減をたたえられ、独り昇格した。

 このような現場を犠牲にした杜撰な管理を続けているせいか、労働災害は頻繁に起こっています。労働災害が発生すれば、現場の社員だけでなく、管理職にもようやく責任が問われます。再発防止策として、ようやく対策品が購入されることもありました。数年前には、経費で業務用扇風機(\6,000)が購入されました。これも以前は社員が自腹で購入していたものです。

 その後も熱中症による労働災害が発生したときは、空調服(\20,000)を全員に支給する案が検討されましたが、費用をどの部門が負担するかで対立し、競合他社や下請会社が導入を進める中、私の会社では導入が見送られました。その結果、今夏も社員が熱中症を発症しています。

 郵便局ではアルバイトでも年賀はがきやギフトを自腹で購入しているそうですが、労働者に事業で必要な経費を負担させるブラック企業の手口が今後増加しないか憂慮します。労働者は自腹しないことで受けるパワハラと闘う覚悟が必要です。

※価格は参考の概算価格であり、実際には店頭やネット通販で安価なものを探して購入します。
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個別査定による賃金切り下げについて!

労動相談で増えているのは、毎年査定・評価が悪いとの理由で一方的賃下げがおこなわれ、その賃金改定が退職強要としての内容を持っていることである。また解雇理由で「業務能力が著しく劣り、または勤務成績が著しく不良の時」という理由での解雇も増えています。従って個別査定による賃金切り下げについての法律的解釈を理解しておくことが重要となっている。

 査定結果を賃金に反映させるやり方には、昇格・降格の判断基準とするもの、一時金(=賞与)の金額のみに反映させるもの、年俸額に反映させるもの(=年俸制)などいろいろある。

 第一に重要な点は、労働契約上の根拠(就業規則・賃金規程)に基づく合理的な査定である事です。つまり労働者に賃金規程を開示していない一方的賃下げは労動契約上の根拠がなく違法だということです。評価基準・評価項目・評価期間が、あらかじめ定められているか確認してください。賃金の変動幅も年俸票などで明示されているか、労働者に適正な最低賃金が設定されているか、確認してください。

 第二に重要な点は、就業規則や賃金規程が開示されていても、評価基準が公平性に欠けていたり、評価方法が合理的な内容でない場合は一方的賃下げは無効です。つまり能力主義の賃金制度の内容が合理的であるか?を見なければなりません。営業職で大口の顧客を持たされている人と、新規顧客の開拓で飛び込み営業の人とを単に営業成績だけで比べるのは公平とは言えません。

 第三に重要な点は、実際の査定の運用が合理的でなければなりません。例えば査定を下す人が一度も現場に来ていないで不当な査定をしている例があり、これは合理的とは言えません。賃金制度が労働者の意向を反映させる仕組みとなっているか、労働者の同意を要するとなっているか、目標設定や評価決定の段階で労働者の意見を聴取しているか、、恣意的・専断的査定となることを防止するため二人以上による評価査定のシステムとなっているか、査定について詳しく説明がされたか、異議申し立てが制度化されているか、等を確認することが重要です。

 制度に反して行われた目標設定・評価査定の場合、また本来考慮すべきでない組合活動や思想信条等を考慮している不当な査定の場合は、使用者の権利の濫用となり賃下げは無効となる。

 最近は不当な査定を続け、賃下げ処分を行ったうえで「労動能力が劣る」との理由で解雇する例が多く見られるが、この場合は二重処分として違法となる。「能力が無い」「勤務成績が不良」であっても、それが解雇理由として有効とみなされるのは不良の程度が著しい場合にがぎられ、しかもいきなり解雇するのではなく、教育訓練や配置転換など解雇回避措置を尽くすことが必要となります。

 いずれにせよ不当な査定や納得いかない賃下げが行われた場合はユニオンに加入して、具体的・継続的に指導を受けるようにすべきです。
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職業選択の自由を奪う入試制度

今年の大学入試センター試験は1月17日と18日の土日の2日間にわたって執り行われました。

 毎度のごとく、高校の学習指導要領の変更により、今回のセンター試験では現役用と一浪のために旧課程履修者用の2種類が用意されています。不幸にも一浪が志望大学にすべて不合格となり、二浪となった場合は、教育課程に変更があった教科・科目については、ゼロから勉強しなおすことになります。高校3年分の勉強をたった1年でしなければなりません。

 実は「大学入試は高校生(高々一浪まで)を対象にしています。」の一言が大きな間違いであり、社会的に糾弾されなければなりません。大学とは、社会人に広く開かれるべきであります。医歯薬および獣医へ転職したければ、その当該大学に入学する以外に方法はありません。

 つまり、現在の高校生と同じ内容の勉強をしなければなりません。しかも、3年分です。その間に学習指導要領が変更されているから、ゼロから始めなければなりません。かといって、高校をもう一回出直す必要はありませんが。20歳前の人に交じって同じ予備校で勉強するのもどうかと思いますが、現在の日本ではそれしかありません。

 もっとも、医学部入試を難しくしたければ、アメリカのように四年制大学卒(いわゆる学士入試)にすればいいだけの話です。そうすれば、日本全国の大学生も大学に入ってからももっと勉強するでしょう。

 ところで、医師と並んで社会的ステータスが高い職業とされる弁護士はどうでしょうか。司法試験予備試験から受験する場合は、誰でも受験できます。中卒でいいのです。学費は高いのに本試験に合格する保証のない法科大学院は出る必要はありません。

 ただし、予備試験を合格したり、法科大学院を出たときは、本試験受験資格取得後5年以内に本試験に合格しなければなりません。弁護士でなくてもほとんどの法律系の職業(いわゆる士業)は学歴制限のないことが多いです。

 ましてや、大学法学部を出る必要は全くありません。そのお金と時間があれば、予備校に行けばいいのです。どんな士業でも合格すれば、中卒でも必ず「先生」と呼ばれます。弁護士はもちろん、行政書士も先生です。

 エリートの話ばかりして申し訳ないが、高校卒業までに職業を決定させるようなことは、私たちは反対します。格差社会の元凶だと私は思います。
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解雇自由化をめぐる最近の動きについて!

 安倍政権の産業競争力会議などで進められていた解雇ルールの見直しに反発が強まって、解雇規制の緩和については成長戦略に入らなくなった。解雇ルールの見直しを主張する経済人は「日本は解雇規制が厳しすぎて、衰退産業から成長産業への労働力に動が進まない」「適材適所の人材配置が必要」というものだ。

 しかし労働者側から見ると、大企業でも「追い出し部屋」に放り込み、リストラをしたい放題にやっているし、中小企業では解雇自由であるかのように、退職強要などのほか、事実上の解雇がたくさんやられている。一度失業すると現在では非正規の仕事しかない状況は、企業が正規労働者をリストラし、非正規に入れ替えている結果である。

 OECD(経済協力開発機構)の調査では雇用保護規制の強さでは、日本は30カ国中23位で規制は弱い方に入るのである。ただ年功序列のせいで高齢になると賃金が高く、転職すると賃金が下がるので転職しょうとする動きが弱いのは事実である。アメリカでは転職する度に賃金は上がるが、日本ではそうはならないので労働力が流動化しないのである。

 正社員で賃金が世間並みに有れば労働力移動などいくらでも進むのである。つまり「日本は解雇規制が厳しすぎて、衰退産業から成長産業への労働力移動が進まない」という論は詭弁に近いごまかしと言えるのである。

 そこで解雇自由化に変えて出てきたのが「限定正社員制度」というものであり、これは正社員よりは賃金は低いが社会保険はある、しかし職務がリストラで廃止されれば雇用関係は終わる。つまり解雇自由の2級正社員である。また日本では裁判で負けると現職復帰しか選択肢が無いが、一定額のお金を払えば雇用関係を解消できる制度を入れようという動きが出ている。

 こうして解雇の自由化が成長戦略に入らなくなったことを受けてOECDは、1月19日日本の雇用政策について調査報告書を発表した。報道によると報告は、衰退産業から成長産業への労動移動を促す為、労動移動の政策転換を継続すべきとし、中堅層の労働者が転職や再就職をする際に活用できる技能を書面で示す仕組みの整備を求めた。つまり解雇の自由の政策はまだ生きているのである。

 経済界には、解雇を原則自由にするよう労動契約法を「改正」することや、再就職支援金を支払うことでいつでも解雇できるルール作りを求めており、「労動移動型ルールの転換」を主張している。転職すれば賃金がアップするなら現状でも日本で労動力移動が活発化するのである。ところが日本では転職すると非正規で賃金が半分になるから誰も転職しないのである。賃金を上げずに解雇しようとするところに無理があると言える。

 従って我々は、解雇の自由化に引き続き反対していかねばならないのである。
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戦略的重点が曖昧なオバマ外交について!

 現在のアメリカは「息継ぎの和平」の戦略に転換している。かってカーター大統領が「息継ぎの和平」に戦略転換し、疲弊したアメリカを立て直した事があった。この時のカーターは内政重視が徹底していた。現在のオバマはアフガニスタンに米軍を増派し、「イスラム国」を空爆し、ウクライナの内戦に軍事援助している。戦略転換に徹底性が無いのである。

 しかもオバマの戦略には重点が決まっていないように思う。「反テロ戦争」が重点なのか?それとも対ロシア戦略が重点なのか?対中国戦略が重点なのか?見ていて分からない。戦略転換しているのだから今のアメリカに政策を全部進める事は出来ない、重点が重要なのである。

 オバマが起用されたのは財政再建というアメリカ経済の再建にあたり、黒人暴動を抑制するためだと言われている。その点では成功しているのかもしれないが、外交戦略は酷いものである。アメリカの世界覇権に挑戦しているのは誰の目にも中国であるのは明らかだ。しかしオバマは対ロシア外交を優先しているように見える。

 中東における「イスラム国」空爆は宗教戦争にしつつあり、テロを世界中に拡散し、世界市場を荒らしている点において失敗というべきだ。ウクライナの野党を支援し、武装クーデターをやらせたのも、プーチンにクリミア半島を併合する機会を与えた点で失敗である。

 オバマの最大の失敗は中国社会帝国主義の危険性を軽視していることである。人口14億人の1党支配の軍事独裁国家の危険性は「イスラム国」やロシアの比ではない。中国がいかに国内的脆弱性を持っているからと軽視してはいけない。国内的脆弱性が外への軍事的拡張主義的暴走に転化する可能性が強い事を指摘しなければならない。

 中国が「反日」で日本世論を右傾化させた事は失敗である。安倍政権による戦争体制はアメリカの世界戦略を補強するからである。中国が「反日」をやらなければ、アジアは中国が覇権を握っていたであろう。オバマの戦略的無知がアメリカの覇権に与えるマイナスも指摘しておかねばならない。日本の安全保障について言えば、オバマの戦略なき無原則が、ロシアを中国側に押しやり、日本の安全保障を危機に陥らせているのである。
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安倍首相は国民への説明責任を果たすべきだ!

 今回の安倍首相の「積極的平和主義」の名での、「イスラム国」への挑発が日本人人質事件を招いた。しかも政府はこの「イスラム国」との交渉を何も国民に説明しない。26日に召集された通常国会でも安倍首相は所信表明演説を行わなかった。アメリカの大統領のように常に国民に語りかけよとは言わない、しかし日本は議員内閣制であるから、国会での所信表明演説を行わないのは理解できない。首相は国民に何を隠したいのだろうか?国家機密法を作ったのも国民には知らせたくないからではないのか?

 安倍首相は戦後70年にあたっての新談話を出す事に意欲を燃やしていると聞く。その談話は伝えられるような侵略戦争の否定や、アジアの国々に多大な迷惑をかけたことへの反省が見直されるのであろうか?つまり村山談話や河野談話の否定を企んでいるなら、歴史修正主義としてアメリカや欧州諸国だけでなくアジア諸国と広範な人民の批判を招く事になるであろう。

 分からないのは、安倍首相が国民への説明を回避しながら、集団的自衛権の見直しを閣議決定し、自衛隊の海外派兵を可能にしようとし、合わせて歴史見直しを企んでいることである。正しいと思うのならなぜ国会で所信表明演説で明らかにしないのか?

 賛成派ばかりで構成した私的諮問会議で派遣法の改悪や、残業代ゼロや、解雇の自由化を論議していながら、国民には分からないようにしている政治手法は支持できない。国民に対して説明しない、論議を避ける安倍首相の傾向性が、デフレ克服と言いながら真逆の大衆課税(消費税増税)で景気回復を潰すことになった。デフレ克服の為なら必要なのは富の再分配であった。安倍の政策的間違いは国民への説明を避ける非民主的傾向性が招いたものではないのか?

 安倍首相は「右翼政治家」だという、しかし我々の目には対米追随ばかり目につく。中東で日本は一貫してパレスチナ人民等戦争難民に一貫して援助の手を差し伸べてきた。しかし今回の安倍の「イスラム国」への挑発外交で、日本はアメリカの手先と世界中に見られる事となった。安倍は日本を何処に導こうとしているのか、キチンと国民に説明すべきである。

 「積極的平和主義」とは戦後日本の平和主義の原則を放棄することなのか?アメリカの戦争に自衛隊を参加させることなのか?少なくとも国民にはそう見えるのである。安倍首相が国会の所信表明演説を回避したことは、国民に説明しない政治家と国民には見えるのである。
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