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新世紀ユニオン発行のニュース

労基法上の「労働時間」とは?

三菱重工業長崎造船所事件 最高裁第一小法廷 平成12年3月9日

 労働法に関する重要な判例を少しずつ紹介し、検討していきます。雇用を守り、労働運動を進めていく上では労働関係の法律や関連する判例などを学ぶことがとても重要です。

 とりわけ判例は抽象的な労働法を具体的な状況に当てはめた生きた教材であり、ある論点についてはこうなるという結論が決まっていることがよくあります。

 ある判断が確定するとその方向に基づいてその後の裁判や労働行政が進められていきます。厚労省の方針がガラッと変わったり、重要判例がそのまま法改正として確立していくこともしばしばありました。

 労働組合の活動を想定してみますと憲法で保障された労働三権、労働協約、不当労働行為(以上前号の記事も参照)などと、活動を進めていくうえで労働者にとってはかなりスペシャルなパワーが与えられています。労働者はこれを活用しない手はないわけで、これら労働組合をめぐる判例も順次取り上げていきます。

【何が問題?(事実関係のまとめ)】
(起訴に至る事実関係をとことん簡略化する)

 就業規則において、更衣所と作業場との間の相互移動、作業服や防護具の装着、資材などの受け出し、作業後の手洗い、洗面、入浴などの時間は所定労働時間外とされていたが、これらの時間は労基法上の労働時間であり、これらの時間のうち1日8時間の所定労働時間外に行った各行為は時間外労働であるとして、割増賃金を請求する訴えを起こした。
【最高裁の決まり文句(判例文のキモ)】
(裁判所判例の中から教科書、判例集などでしばしば引用される判例のキモになる部分を抜き出す)
(i)労基法32条のいう労働時間(「労基法上の労働時間」)とは、労働者が使用者の指揮命令下に置かれている時間をいい、労働時間に該当するか否かは、労働者の行為が使用者の指揮命令下に置かれたものと評価することができるか否かにより客観的に定まるものであって、労働契約、就業規則、労働協約等の定めのいかんにより決定されるべきものではないと解するのが相当である。
(ii)労働者が就業を命じられた業務の準備行為等を事業所内において行うことを使用者から義務付けられ、又はこれを余儀なくされたときは、当該行為を所定労働時間外において行うものとされている場合であっても、当該行為は、特段の事情のない限り、使用者の指揮命令下に置かれたものと評価することができ、当該行為に要した時間は、それが社会通念上必要と認められるものである限り、労働基準法上の労働時間に該当すると解される。

【問題点はどう解決された?】

 裁判所は次の8個の時間帯が具体的に労働j時間になるかどうかを検討した。
1. 始業時間前に門から更衣所等まで移動する時間
2. 更衣所等で作業服や防護具を装着し、作業場、準備体操場等まで移動する時間
3. 始業時間前に材料庫から副資材などを受け出すこと、月に数回行う散水の時間
4. 昼食時に作業場から食堂までの移動、作業服、防護具などを一部外す時間
5. 午後の始業前に食堂から作業場などへの移動、改めて作業服、防護具などを装着
6. 終業時に作業場から更衣所等への移動、作業服、防護具などの離脱する時間
7. 手洗い、洗面、洗身、入浴、その後通勤服の着用などする時間
8. 更衣所から門へ移動する時間

 これらのうちのどれが労基法上の労働時間になるかという最高裁の判断である。読者の皆さんも一度考えてみられてはいかがでしょう。

 ということで最高裁はこれらの8個の時間帯のうち、2、3、6が労働時間に該当すると判断した。それ以外の部分はそれぞれ以下の理由で労働時間とは認めなかった。

 1、8は使用者の指揮命令下にない。

 4、5は休憩時間は自由に利用できる状態であればよい。

 7は特に義務付けられておらず、通勤に著しく困難とまでは言えない。

【解説・今後の展望など】

 労働契約や就業規則では始業時間と終業時間を明確に決めておかなければならない。また就業規則にはその事業場内での実際の作業以外の準備時間などの時間は労働時間ではないとする等の規定があることも多い。

 しかしながら労基法ではどのような時間がこれに該当するかの明確な規定がないのでそれぞれの就業規則ごとに労働時間の概念が異なるということが起こってくる。

 この裁判では原告の労働者は就業規則で始業時刻前には作業服、防護具の装着を行い、作業場への移動、準備体操の場にいることを義務付けられ、終業時刻にも作業場にいることが義務付けられていた。また、始業前に副資材や消耗品の受け出しをおこなっておくことなども義務付けられていた。

 これらの作業は就業規則の上では始業時刻前、終業時刻後の行為であって労働時間でないとされていたことからこれらの時間も労基法上の労働時間であるとして所定労働時間外に行ったこれらの行為に対して割増賃金の支払いを求めたものである。

 裁判所はこの判例で就業規則や労働協約などで労働時間ではないと規定している時間も実際に使用者の指揮命令下に置かれており、義務化されているような状態であればその時間は労働時間であることを明確にした。

 実際、この判例が確定した後、就業規則を改定して更衣時間を労働時間と規定することにした事業者もあった。

 一方、学説の一部には実際の労働以外の部分については労使協定で決めることも検討課題とするなどの意見がいまだに存在する。

 昨今、ますます労働時間があいまいにされ、成果のみで評価していくとする法制が進んでいるが、今回検討したような労働時間の範囲を労使間でせめぎ合う-明日また元気に仕事に就けるよう今日の糧を確保し、休養の時間を確保する-という観点とは一線を画する乱暴な議論であるといえる。

 今一度、毎日の始業時前から終業時後までの各時間帯が賃金の支払われる時間帯になっているのかどうか検討するなかで、労働組合は作業に関連する時間帯はもれなく賃金の支払われる時間帯にするべく活動を進めることが求められる。

 (この原稿では検索等の利便のため判決の日をあえて「元号」で表示します)
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闘うしか生活を守れない!

 私は在京のオーディオメーカーのエンジニアです。

 今年1月下旬、いきなりweb上で100人の希望退職を募ると発表があり私はアメリカへ出張中だったので、同僚からこのニュースをききました。

 対象者は平成26年12月31日現在、対象会社に在籍し以下のいずれかに該当する者で
 1 45歳以上かつ勤続2年以上の管理職
 2 40歳以上かつ勤続2年以上の総合職一般社員
 3 40歳以上かつ勤続2年以上の有期雇用社員
 退職金は12か月分。

 私は入社14年目の54歳なので、この対象に入っていました。

 会社からの説明会があり、再就職支援が悪名高いパソナにアウトソースしていました。
私はパソナのことはWeb上で非合法組織と関連があり、麻薬に手を出す社長秘書もいたことから、全く信用していませんでした。

 そんな中で、1回目の面談に臨みました。これは対象者が全員面談するという物で、私は特に警戒していませんでした。この時、確かに会社に世話になった事。英語、中国語を会話できるようになった環境に対しての謝意を話しました。また、家族との生活、老後の事、この年齢での再就職が困難なことを考え、退職する意思のないことも伝えました。この面談では働けるならどこで勤務してもいいとも思っていたし、そういう内容の発言もしました。ここからが、すべての始まりだったのです。

 2回目の面談が設定され、この2回目の面談の前に新世紀ユニオンの門戸をたたいたのでした。委員長の話では、「解雇したらどうだ」と言ったら良いとの指導でしたが、これは最初正直違和感を感じていました。解雇=クビという大きな問題に直面した経験が無かったためです。しかし、2回目の面談で退職勧奨に入っていることを確信したため、これは自分の生活を守るなら、戦うしかないを確信した面談でもありました。内容はパソナへの見学のすすめ、会社業績の悪化に伴う退職勧奨、だったのです。

 「会社のために辞めてくれないか?」「勤務地はどこになるかわからない可能性がある」と上司はしきりに可能性の話をするようになりました。持ち帰りの案件もあったため、3回目の面談が設定されました。

 3回目の面談では完全に拒否。退職意思のないことを伝え、また、会社業績の不振の責任をなぜ私に取らせるのかを正しました。上司は回答できませんでした。また、辞めさせる人のリストの有無をただしたところ、「辞めてほしくない人のリストはある」などと、詭弁を使い、あきれてしまいました。どうやら、私は辞めさせたいリストに入っているようでした。

 この3回目の面談で私は強硬に出るようにしました。と言うのは、会社業績の責任を私に負わされるいわれはない。しきりに退職強要とも取れる発言を繰り返すからです。

 私は面談の意図、すなわち希望退職に対する意思確認の面談であることを何度も確認し、上司の回答は「そうだ」との回答していました。にもかかわらず、しきりに「転勤の可能性」「降格の可能性」「職種変更の可能性」「賃金の変更」と処遇にかんする可能性の話しかしません。

 これは委員長からの助言あったように、「可能性」の話をしても仕方がない事だし、転勤、降格、賃金変更は労働事案であり、別案件という事を聞いていたので、労働事案を希望退職意思確認とは別事案であることを上司に伝えました。

 また、希望退職拒否を理由に労働案件をリンクすることもおかしいと思ったのですが、「リンクしてもらわなければならない」とのことなので、私は「もし、報復人事を行うなら相応の措置を取る」と言いました。上司は「措置とは何か。私の考える常識的な人事措置とは何か」と逆に聞いてきました。私は「措置は具体的には言えない。私の考える常識的な人事措置は裁判所が判断することだ」と提訴も辞さない旨伝えました。

 また、明らかにこの面談は退職強要にあたると確信しました。上司が持ち帰りの案件ができたので、4回目の面談を設定され、一度は拒否しましたが、業務命令を盾に拒否することはできない旨つたえられ、しかたが無いので4回目の面談に応じました。

 私の態度が一貫しているので、突っ込むところもなくなり、これ以上の面談は文書で申し入れするよう通告しました。また、短期間における4回もの面談は強要にあたるとも通告しました。ここで、上司はしきりに拒否にたいするリスクは説明し終わったと言って、5回目以降の面談は設定されませんでした。

 その後、「部長付」というわけのわからないポストに就かされ、今日に至っています。さらに3月2日から3月12日までが希望退職募集期間でしたが何もありませんでした。

 部長付になったので、上司に業務内容を聞くと、現在私が行っているすべての業務を後輩、同僚に引き継ぎを行う事で仕事の取り上げが始まりました。

 しかし、取り上げようとしたものの、急な案件で周囲が忙しくなり、仕事が回らなくなって、結局私が部長判断のもと、手伝いすることになりました。

 周囲の後輩、同僚は私の事をありがたがってくれていました。電気回路の設計をしていますので、これまでの培った私のノウハウや経験に基づくことを後輩に教えていくとも後輩たちに言いました。

 結局、会社は仕事を取り上げようとしても仕事がありすぎて困っている。仕事を干そうとしても干せない。面談で私の仕事はここにないといいながら、大量にある。

 そんな矛盾を抱えたままで、さらに転勤を伴う異動を画策しているようです。また、あとでわかったのですが、この募集期間中10回以上、1日に3回以上執拗に面談を繰り返されたもの、精神的に追い詰められ、退職届をだしてしまった者がいたようです。

 私は新世紀ユニオンの門をたたいて、自分の本当に置かれている立場、権利、法で保護されているという事、このような状況になると闘うしか生活を守れないということを再確認しました。

 自分ではある程度わかっていたつもりでも委員長からの指導で目を覚まされたこと。理不尽な要求はきっぱり断ることなど大事なことをこの2か月学びました。

 退職勧奨が始まったら会社は敵だという事を身をもって体験しました。いらぬ仏心はつけ込まれるだけです。
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心のキズから回復した私の経験!

-労災認定された精神疾患からの回復-

自分はハラスメントが原因で休職し、その休職は労働基準監督署(労基署)において労災と認定されました。職場は大学医学部の研究室です。教授と教授に加担した研究室全員からのハラスメントで、心身ともに疲弊しました。

 ここではハラスメント内容ではなく、心身共に疲弊した自分がどうやって回復したかについて書きます。

 自分は信頼できる精神科医に出会えませんでした。職場の関係上、医学部の精神科の教授が主治医でしたが「僕も、大学に雇われているサラリーマンだから」と言ったり、「患者との信頼関係がつくれなくなった」と言い診療を打ち切ったり、労災の申請に必要な署名も一旦は断ったりという方でした(最終的には署名してくれましたが)。

 労基署の担当者が主治医の対応に驚いて「労基署として対応を考えますから、何かあったら申し出てください」と言ってくれたのを覚えています。

 精神科医と信頼関係は築けませんでしたが、居住する市の相談窓口で紹介されたカウンセラーとは信頼関係が築け、3年以上もお世話になっています。もちろん、個々個人で症状も必要な対応も違うと思います。でも精神科医とカウンセラーの両方に相談するのは、一つの解決策かもしれません。

 自分は“胃痛”と“嘔吐”に悩まされました。かかりつけ医として通っていた個人医院(開業医院、内科)で胃カメラでの検査を何回か受け、処方された薬を飲んでも、胃痛も嘔吐も治まりませんでした。起き上がれず、一日中、寝ていました。

 こういった状態で労基署に提出する書類を作成するのは、とてもキツかったです。ハラスメントについて書き出す気持ちはあるのですが、身体がついていかない。なんとか書き出しても、書き出すたびに嘔吐していました。鏡にうつった自分の背中をみて“まるでアフリカの、痩せたシマウマ”と悲しくなったのも覚えています。

 一日中寝ていることが多かったのですが、ある日、突然、理由もなく、むしょうに歩きたくなり、テクテクテクテクと散歩に出かけました。その日を境に、毎日、午前中、2時間ほど散歩にでかけるようになりました。

 散歩に出られるようになった頃、風呂場の湯沸かし器が壊れ、修理に1週間ほどかかる出来事がありました。この間、近くの銭湯に通ったのですが、最近の銭湯は面白い。スチームサウナだの、電気風呂だの、いろいろ種類があって、楽しいので、全種類を試して遊んでいました。

 散歩と銭湯がきっかけでしょうか。“夜寝て、朝起きる”という生活パターンが戻りました。もちろん、一晩中起きている日もありましたが、朝は決まった時間に起きることにして、本を読んだりパズルをしたり。好きなことをしました。

 結局、大学と裁判をすることになり、今も裁判中です。3年以上になります。散歩をするようになっても、裁判の書類を作成するときは、胃痛と嘔吐に悩まされ、寝込むことも少なくありませんでした。

 それでも、裁判のための弁護士やユニオンの委員長方々とのやりとりを通して、自分にふりかかったハラスメントを客観的にみる事ができるようになったと思います。立場の異なる方々の意見や話は、視点が違うので勉強になるし、何気なく言われた言葉で気がラクになったこともあります。

 ハラスメントについて話したり書き出したりしても、胃痛や嘔吐をしなくなったのは、ごくごく最近です。3年はかかりました。最近でこそ胃痛や嘔吐をしなくなりましたが、時々、焦燥感にかられます。でもまあ、慌てる必要は全くないと思っています。

 精神疾患からの回復に大切なのは(1)食べる(2)寝る(3)動く(4)話す、と思います。とりわけ“たらふく食べて、寝る”。体が元気になれば、思考力も戻ってきます。

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解雇の金銭解決の制度は資本主義にとって有害だ!

 安倍政権の規制改革会議は3月25日、裁判で「不当解雇」が認められた原告労働者に被告企業がお金を払えば退職させることが出来る「金銭解決」の制度について導入を検討するよう提言した。彼らの理屈は「解雇裁判で勝っても会社との信頼関係が崩れて職場復帰が困難なため」というものだが、これはおかしい。

 解雇裁判で勝っても被告会社が復帰した労働者を配置転換したり、隔離部屋に閉じ込めたり。嫌がらせを続け、結果再び裁判沙汰になることが問題なのである。裁判所の判決を企業がないがしろにし、原職復帰とは給料さえ払えばどう扱ってもいい、という態度に問題がある。改善すべきはこの点である。

 解雇の金銭解決制度が導入されると、戦後労働組合制度の根幹である不当労働行為制度に風穴があく事を指摘しておかねばならない。労働組合を弱体化するため労組の中心人物を解雇し、裁判で負けてもはした金を支払えば辞めさせることが出来るなら、労組の家畜化が一層進み、結果労働条件の劣悪化が進み、日本経済のデフレが一層深刻化するであろう。

 安倍政権は企業側の利益を考慮して解雇の金銭解決の制度を導入しようとしているのであるが、そのことの持つ法律的激変について理解できていない。企業が気に入らない労働者を、お金を支払えば辞めさせられるなら、憲法で保障された労働基本権は空洞化する。つまり安倍政権が進めている解雇の金銭解決の制度は憲法違反の可能性がある。

 少なくともGHQの戦後労働改革で目指した強い労組による個人消費の継続的拡大をテコにした国民経済の高成長の政策意図を破壊することに理解が及んでいないことが問題なのである。個別企業の目先の利益を優先するあまり、国民経済にとってマイナスとなるデフレ要因を増やすのであるから安倍政権の政策的視野の狭隘さを問題にしなければならない。

 同じ事が安倍政権の進める派遣法の自由化、残業代ゼロ法案などの一連の規制緩和政策にも共通する。国民経済を発展させるには企業家の目先の利益を拡大することが重要なのではなく、資本主義の経済を拡大再生産の軌道にのせる為に、継続的な個人消費の拡大が必要であり、その為には強い労働組合が必要であり、最低賃金や同一労働同一賃金などの社会的規制が不可欠なのである。

 ところが安倍政権の政策検討機関(=産業競争力会議などの諮問機関)は経営者の目先の利益を追い求める間違った政策ばかり検討している。愚かというしかない。

 日本経済がデフレによる失われた20年を招いたのが規制緩和路線に原因があることを指摘しなければならない。解雇の金銭解決や残業代ゼロ法案の目指すところは解雇の自由化であり、無制限の長時間労働である。これは労働者を奴隷の地位に落とし込むものであり、日本はこのままでは低賃金の中進国に転落することは避けられない。

 日本国を統治する政治家と官僚達支配層は個別企業の目先の利益ではなく、国民経済の発展・成長をこそ目標にすべきである。労働者は国家を疲弊させる労働分野の規制緩和に断固反対しなければならない。とりわけ我々は解雇の金銭解決と解雇の自由化を断じて許すわけにはいかない。
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上司のパワハラを主張する時の注意!

 労働相談で「パワハラだ」というので話を聞くと、「上司から工場の草むしりを命令された」が「自分だけ草むしりはおかしいので拒否した」と言います。拒否したのならパワハラではありません。自分だけ草むしりを命令されたら、きちんと草むしりをして下さい。それでないとパワハラは成立しません。慰謝料も取れません。

 新世紀ユニオンの壁には「備えてのち闘う」との言葉が額に入れてあります。上司のパワハラだと思ったらおとなしくその命令に従うこと、パワハラの事実を確認してから証拠を残し、闘うのはその後にしなければなりません。

 手 を痛めているのに次の仕事を命じてきた、パワハラだ、というので話を聞くと、本人は次の仕事を断っています。怒った上司は「手が痛いなら休め」と命令しました。これは当然です。パワハラではありません。パワハラだと主張するなら「手を痛めているので時間がかかります。出来れば代わりの人に命じて頂けませんか?」と言ってそれでお前がやれ、と言われたら、手が痛かろうが命じられた仕事をして下さい。仕事を拒否してパワハラだ、という主張は成立しません。手を痛めていることを知らせたのに残業を命じ、作業させられたのなら、それはパワハラです。

 モラル・ハラスメントの場合なかなか証拠を作成できません。いかに我慢して意地悪をエスカレーとさせるかを考えて下さい。職場の情報を封鎖したり、職場ぐるみの嫌がらせは立証が難しく、なかなか証拠を取れません。相手は必ず言い訳できるやり方で意地悪をしてきますから、エスカレートしないと証拠が取れません。職場ぐるみの意地悪の証拠を固める困難は並ではありません。相手の意地悪を無視すれば、相手が意地になってハラスメントを強めてきます。

 意地悪な命令をされるたびに抗議し、反抗し、命令を拒否しているのはパワハラとは言えません。意地悪な命令におとなしく従い、その事実を残すことが次の段階=闘いが可能になるということを理解してほしいのです。労働者が闘うことは重要ですが、闘うのは備えた後だということを理解して下さい。

 言い方を変えると、パワハラの闘いは段階性が重要だということです。パワハラの事実を完結させ、証拠を残し、しかるのち闘いの段階に移行するのです。ただ感性的に上司に反発し、意地悪な命令を拒否しているのではパワハラどころか、業務命令拒否で処分されかねません。囲碁でも闘いの前には布石の段階があり、勝てる段取りがなければ勝てません。「備えてのち闘う」と言うことの意味が分かっていないとパワハラ事案は勝てないのです。
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安倍政権はロシア外交に踏み込むべき!

 鳩山政権が「対等の日米同盟」を掲げ、対ロシア関係を改善する意向を掴んだアメリカの圧力で退陣に追い込まれたことが、安倍を一層慎重にしている。当初今年の初めにプーチンの訪日が予定されていたが、安倍はこれを先送りした。これはアメリカの顔色を見てのことであるのは明らかである。

 およそ外交とは、相手国(ロシア)の苦境が好機であり、そのことで成果が得られるものである。ロシアはウクライナを欧米のテコ入れでクーデターを起こされ親欧米派政権が生まれた。プーチンはこれに対し敢然と核戦争をも辞さずと、クリミアを併合し、ウクライナ東部の工業地帯を親ロシア派に決起させた。これに欧米が対ロシア経済制裁を行ったが、安倍はこれに形だけとは言え呼応し、対ロシア制裁に参加した。

 元々アメリカはロシアを普通の資本主義にできるという間違った認識を持っており、危険な中国社会帝国主義に逆に温和な政策を取り、危険性のないロシアへの敵意を募らせている。ロシアは経済規模も小さく、資源輸出国でとても世界覇権をうかがう力はない。ただ旧ソ連時代の官僚達の国家資本主義であり、これを経済制裁することは欧米経済にとってもいいことではない。ロシアを資本主義に近づけるには時間をかけて経済の相互依存関係を深めるほかないのである。

 従ってオバマの対ロシア主敵の戦略は間違いである。プーチンは欧米の経済制裁の結果アジアとの関係を強めようとしている。日本にとって重要なのはシベリアの資源開発という経済的利益だけではなく、日本との戦争を戦略とする中国拡張主義の方にロシアを追いやる愚を避けることが何より外交上の最重要なことである。

 つまり安倍は、アメリカのオバマの間違った戦略にもの申し、ロシアとの相互依存関係の構築に舵を切るべきなのである。今中国とロシアを結びつけると、アメリカと日本は世界の主導権を失う可能性がある。事実中国のアジアインフラ投資銀行には57カ国もの国が参加し、日本とアメリカが孤立しかねない構図が出来ている。

 プーチンは大の親日家であるが、今回の日本のウクライナ問題での経済制裁で、ロシアは最近「日本が自立した外交関係を行う能力がないことを示す明確な証拠と考える」(ロシア外務省)と述べている。安倍は外交的好機を逸しつつあると言える。プーチンが最近重ねて日本との領土問題の解決に言及していることを安倍首相はキチンと受け止め、対ロシア外交を大きく前進させるべきである。

 ロシアを中国の方に追いやるオバマの外交は拙劣で、日本を安全保障上の危機に追い込むものであり、安倍首相は4月末の訪米でキチンとオバマに諫言すべきである。オバマの外交は、アメリカの同盟国を次々裏切り追いつめており、あたかも中国拡張主義を支援しているかのような拙劣な外交であることを断固批判すべきである。
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新日米ガイドラインが役にたつ保証はない!

 報道によると日米防衛協力の指針(ガイドライン)改定の骨格が明らかになった。それによると武力攻撃に至らない「グレーゾーン事態」「武力攻撃事態」「存立危機事態」などについて「切れ目のない日米協力」がうたわれている。

 世界中を対象にアメリカのために自衛隊が機雷の掃海、弾道ミサイル防衛、米艦の防御、「臨検」、米軍への弾薬の提供等が、日本の新たな役割となる。指摘しておくべきはアメリカの戦争に自衛隊が協力しても、アメリカが日本の防衛に責任を果たすかどうかは分からないのである。

 オバマ政権になってのアメリカ外交は、同盟国を安全保障上で危機に追い込む外交ばかりである。ところが対中国外交については、アメリカは中国拡張主義に極めて寛容で、東シナ海と南シナ海で中国軍の砲艦外交がまかり通っている。中国の脅威があるから安倍政権はアメリカの戦争に協力することで守ってもらうという屈従的外交を示すのが今回のガイドライン見直しなのである。

 同盟国に冷淡なオバマの拙劣な外交を見ていると、日本がアメリカの戦争の手伝いをしたからとアメリカが日本を防衛するとは限らないのである。重要なのは日本が自立し、自分の力で中国の侵略に対応できる力を準備することである。主体的備えこそが重要なのであり、日本の防衛を他国に依存することでは日本を防衛できないことを知るべきである。

 アメリカの外交を見ていると経済が拡大しつつある中国と、経済が縮小している日本のどちらに国益を感じるかは明白であり、安倍政権のアメリカ依存の防衛策は何の保証もないことを指摘しなければならない。オバマが2回も「同盟国同士の争いにアメリカは巻き込まれたくない」と語ったことを、日本政府は忘れてはいけない。アメリカは中国社会帝国主義の凶暴性を正しく認識できておらず。未だにロシアを主敵としていることで、オバマの戦略的誤りは明らかなのである。

 信用できないものとの軍事同盟に日本の安全をゆだねることは、危険極まりないことを指摘しておくべきである。アメリカの侵略戦争に協力しても、見返りにアメリカが日本を守るとは限らない。戦後70年がたって、未だに自立できない日本では情けない。対米従属派の右翼政治家(=安倍)の限界というべきである。
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新世紀ユニオン2015年メーデースローガン

* 中国・韓国の「反日」キャンペーンの策動反対!
* 中東の宗派争いを利用した武器市場化糾弾!
* 大国のあらゆる内政干渉反対!空爆を即時中止せよ!
* 中国社会帝国主義の南シナ海での基地建設・軍事挑発糾弾!
* チべット・ウイグル人民の民族自決のための正義の闘争断固支持!
* 集団的自衛権の解釈改憲による米戦略への日本の取り込み反対!
* ガイドライン見直しによる自衛隊と米軍の戦争一体化に反対する。
* PKOによる海外派兵反対!自由と平和・中立の日本を!
* 全世界の労働者階級は親自由主義(=強欲の資本主義)に反対し団結せよ!
* 日本は対米自立せよ、在日米軍は日本から出ていけ!
* 安倍政権の消費税増税策動反対!アベノミクスの円安・インフレ反対!
* TPPによるアメリカのドル支配反対!日本農業の破壊反対!
* 大企業・金持ちへの増税による財政再建!法人税減税反対!
* 収奪機構としての「後期高齢者医療制度」の廃止!
* 「日の丸」君が代の強制反対!戦争動員のための愛国心教育反対!
* 教育基本法の改悪反対!教育の国家統制反対!国立大学の独法化見直し!
* 大学による研究妨害反対!あらゆるハラスメント反対!
* 原発の安全基準の強化と排ガスを出さないエネルギー政策の推進!
* 公益通報者保護法を改正し、企業の報復禁止を強化せよ!
* 最低賃金を1,200円に!現行賃金のまま週30時間労働制の確立!
* 残業代ゼロ法案反対!裁量労働制の規制緩和反対!
* 全ての失業者に仕事を!雇用の流動化と称する非正規労働の拡大反対!
* 派遣法の自由化策動反対!あらゆる非正規雇用の禁止!
* 「同一労働同一賃金」の原則を罰則付きの法律で定めよ!
* 家畜労組の官制春闘の茶番糾弾!労組を強化しデフレを脱却せよ!
* ハラスメント防止法を制定せよ!大学の学問の自由を守れ!
* リストラによる退職強要、解雇、雇止め反対!
* 労働者の「自爆営業」につながるノルマの強制反対!
* 解雇の自由化の策動をゆるすな!非正規労働の無条件正社員化!
* 家畜労組に反対する労働者は新世紀ユニオンに結集せよ!2重加入OK!
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