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新世紀ユニオン発行のニュース

新世紀ユニオン2016年度運動方針(案)

(1) 情勢の特徴点

 世界資本主義は依然として消費不況の中で、財政出動の結果である財政危機を深めている。この危機は旧ソ連が崩壊後、先進諸国が企業の高利潤経営を追求した「強欲の資本主義」の結果なのである。社会主義と資本主義の対立の時代には、制御された搾取が、冷戦の崩壊で野蛮な搾取となり、その結果各国内の分配の不均衡を拡大し、国民経済の均衡を崩し、多国籍企業は大儲けしたが労働者の生活は悪化し、労働条件はより劣悪化した。

 そうした中で資本主義の不均等発展で中国やインドやブラジルなどの経済が発展した。しかしこうした新興国の経済は中国のバブル崩壊で資源価格が暴落し、経済危機と停滞の局面を迎えている。世界経済の停滞傾向は中東やアフリカの宗派対立や部族対立を激化させ、内戦と騒乱の事態を拡大している。世界中で5000万人の難民が発生し、豊かな難民の欧米への非難が津波のように襲っている。

 世界経済はTPPのドル圏、欧州のユーロ圏、中国の元圏など経済のブロック化が進行している。経済のブロック化が世界市場を分断し、発展途上国の騒乱が一層世界市場を狭隘化している。資源と市場の囲い込みが中国の「アジアインフラ投資銀行」の設立で一層激化するであろう。

 日本の大企業は世界市場に進出し、世界各地にその経済権益を拡大している。日本企業の海外での活動の拡大に伴い、また世界情勢のカオス化(=混沌化)が進む中で、アルジェリアでのゲリラの攻撃対象に日本人がなる等の出来事が増えてくることになる。つまり日本企業の多国籍化で日本は侵略性を著しく高めていることを見ておかねばならない。

 つまり日本経済が侵略性を強め、世界覇権を握るアメリカが「息継ぎの和平」の局面で非介入主義を取っていることが、安倍政権が「戦争法」制定に突き進む経済的・政治的動機なのである。こうして日本における反戦・平和の闘いが労働運動の重要な課題として浮上しているのある。

 戦争法制定に反対して日本の若者が立ちあがったことは、大衆運動の面で画期的出来事であり、我々はこの若者の闘いに労働戦線から連帯していかねばならない。日本の労働運動は企業内労組が資本に飼いならされ、家畜化している中で、少しでも労働戦線における反戦・平和の闘いを広げていかねばならない。リストラとの闘いの中で新世紀ユニオンは戦術面で先進的役割を切り開いてきたが、反戦平和の闘いへの宣伝戦をより強化していかねばならない。

 安倍政権は、公明党を戦争体制への支柱とし、集団的自衛権の憲法解釈を閣議決定で変え、「戦争法」を強行採決するなど、強権的な手法をとっており、国論の分裂の中での右翼的政治傾向に、労働者はより警戒しなければならない。

 アメリカの世界覇権は揺らいでおり、中国拡張主義はアメリカのオバマに「新型の大国間係」を提案し、世界を米中で分割支配することを提案するまでに侵略的傾向を示している。中国は既に社会帝国主義に成長しており、世界で一番の侵略勢力となっている。何れアメリカと中国拡張主義は覇権をめぐり軍事的対立に突き進むことは避けられない。

 日本は対米自立し、米中の戦争に巻き込まれないようにしなければならない。日本は戦後70年間堅持した平和主義を守るべきであり、同時に中国拡張主義の侵略に備えなければならない。もはや「非武装・中立」等と言う観念的平和主義が通じる時代ではない。日本は自立・武装で平和主義を貫くべきなのである。

 安倍政権の対米従属政治は、日本を「アメリカの番犬国家」にする亡国路線であり、我々はこれに断固反対していく。新世紀ユニオンはあくまでも対米自立・武装による専守防衛の平和主義を掲げて宣伝戦を強化しなければならない。

 世界資本主義は強欲の資本主義から決別する時が来た。そうしなければ、経済のブロック化は次第に軍事ブロックへと進むであろう。世界は戦争の時代に突き進んでいるように見える。日本の労働者は平和ボケを一日も早く克服しなければならない。内に抑圧・外に侵略という政治局面に日本が立たされていることは疑いないことであり、来年には消費税が10%に増税される。その財源は法人税減税と軍事力増強に使われる。労働者階級への搾取と収奪はより強化される。

 日本の労働者は新しい労組に結集して労働条件と雇用を守るために闘わねば生きていけない時代が来ている。新世紀ユニオンはこうした情勢認識の下で、以下に示す「運動の基本方針」と「具体的な方針」を提起する。

(2) 運動の基本方向

<イ>我々は安倍右翼政権の進める「戦争法」制定に続く戦争路線に断固反対していく。また野党間に高まりつつある戦争法廃止の国民連合政権構想を断固支持する。安倍政権は武器輸出を解禁し、日本経済の軍事化を進めつつある。我々は戦争路線を背景とした経済の軍事化に反対し、日本が戦後の大原則である平和主義を堅持するよう、反戦平和の闘いを進めていかねばならない。

 日本が、アメリカの戦争路線に参加することを意味する安倍政権の「軍事的貢献」は対米従属の戦争路線であり、日本がアメリカの戦争・戦略に巻き込まれる「亡国の道」である。日本が平和主義を貫くには対米自立しかないことを広く宣伝していかねばならない。憲法9条は対米従属条項であり、一部の野党が陥っている「9条は日本の宝」とする法的観念論は、日本侵略を画策している中国拡張主義を利するものであり、日本の国民が早急に克服するべき認識上の課題である。

 世界経済がブロック化の道をたどりつつある時、安倍政権の集団的自衛権は経済のブロック化が軍事ブロック化することであり、世界資本主義が資源と市場の囲い込みのために、戦争への道を促すことになる。日本は第2次世界大戦の教訓を忘れるべきではなく、どのような軍事ブロックにも参加すべきではない。新世紀ユニオンは、日本が平和主義を堅持していくよう宣伝戦を強化していかねばならない。
 
<ロ>我々は日本企業が社会的役割を忘れ、利益第一の拝金思想に取りつかれた強欲の資本主義に反対する。大企業と一握りの金持ちだけが巧い汁を吸う「大ブルジョア独裁」が、日本社会を格差社会にし、社会的弱者が踏みつけにされる理不尽な社会とした。来年春には消費税が10%に増税され、合わせて法人税減税が画策されている。我々はこうした格差拡大の政策に反対し、社会的弱者を思いやる民主的で平等な社会の実現のために活動していかねばならない。

 昨年度の大企業の内部留保は約354兆円となった。大企業と大金持ちだけが肥え太る、配分の不平等は日本社会を歪め、格差を拡大して、国民の活力さえ奪うほどに不平等が拡大している。強欲の資本主義が行き過ぎれば個人消費を縮小させ、国民経済を疲弊させ、日本は2流国へと転落しつつある。新世紀ユニオンは強欲の資本主義に反対し宣伝活動を強化していかねばならない。

<ハ>我々は、格差社会の中であらゆる弱者の側に立って格差と差別に反対し闘う。女性や青年を使い捨てにする非正規雇用の廃止のために闘う。「男女同一労働・同一賃金」の原則を罰則付きの強制法として制定するよう求めていく。
 在日の人達やあらゆる外国人労働者への国籍差別に反対する。とりわけ在日の人達へのヘイトスピーチの民族排外主義に断固反対する。職場でのあらゆる国籍差別とパワハラに反対し闘わねばならない。

<ニ>我々は、安倍政権の進める労働分野の規制緩和に引き続き反対する。残業代ゼロ法案や解雇の金銭解決は、戦後の労働改革の骨を抜くに等しく、労働基準法の8時間労働制を破壊し、労働組合法の不当労働行為を廃止するに等しい改悪であり、労働法制の反動的改悪と言えるものである。

 政治が合法的労働運動の枠を狭める行為は、民主主義を守るためにも断じて許してはいけない。同時に新世紀ユニオンは労働組合が企業の手先として行う裏切りに反対し、これと闘う。家畜労組の裏切りを暴露するとともに、個人加入ユニオンの裏切りとも闘い、労組に対する労働者大衆の信頼回復に努めねばならない。

<ホ>我々は、温暖化問題を重視して発電の自然エネルギーへの転換を求める。TPP参加による日本農業の破壊に反対し、食糧の自給率を高めていくよう求める。林業を「緑のダム」を育て、守る役割と位置付けて、補助金による林業の再生で治山・治水の強化を求めていく。日本農業と農民を守り、地方の地場産業と中小企業を守り、国民経済を守るため貿易の自由化に反対する。

<へ>新世紀ユニオンは引き続き社会的貢献活動として無料電話労働相談を続ける。労働者のリストラに反対し、精神的暴力であるパワハラと闘い、違法な残業代に不払いや、様々な賃金窃盗に反対して闘う。違法な解雇と退職強要に反対し裁判・労動審判・大衆闘争・宣伝戦を闘う。

<ト>新世紀ユニオンは、日本の労働運動を発展させる立場から引き続き言論活動を強化する。とりわけ雇用を守る闘いの戦術レベルを高めるため理論と実践、再実践と再総括の認識運動を展開する。労働運動の理論と実践の面で先進的役割を果たしていかねばならない。

 以上の2016年度の運動の基本方向を実践するため以下に、新世紀ユニオンの具体的方針を定める事とする。
 
(3) 具体的な方針(案)

1. リストラに反対し雇用を守る闘いを中心に闘う。 リストラ無料相談を引き続き実施する。
2. 職場のパワハラとの闘い、ブラック企業の違法行為と闘う。
3. 労組の裏切りに反対し、労組の信頼回復に努める。
4. 解雇の金銭解決制度の導入に反対し、残業代ゼロ法案に反対する。
5. TPP参加に反対し、日本農業と農民を守り食糧自給率を高めるよう求める。
6. 日本の自立と平和のための運動を進める。日本とロシアの平和友好条約の締結。
7. 欧米の介入によるシリアの内戦化反対。中東の宗派争いによる武器市場化に反対する。
8. 中国の地域覇権主義に反対する。中国人民の民主化運動と土地取り上げ反対の闘争を支持する。
9. 日米同盟の強化に反対し、米軍と自衛隊の一体化=集団的自衛権に反対する。
10. 戦争法の廃止を求め、自衛隊の海外派兵に反対する。
11. 武器輸出に反対する。軍需産業化による経済の軍事化に反対していく。
12. 戦争動員のための愛国教育反対。「日の丸」「君が代」の押し付け反対。
13. 日本の民間資金を奪い取るカジノ解禁に反対していく。
14. 消費税増税に反対する。また法人税減税に反対する。災害の無い国作りを求めていく。
15. 改悪した派遣法の再改正を求めていく。残業代ゼロ法案と解雇の金銭解決に反対する。
16. 非正規労働の原則禁止。男女同一労働・同一賃金の法制化を求めていく。
17. ハラスメント防止法の制定と人権教育の強化を求めていく。
18. 公益通報者保護法の罰則強化を求めていく。
19. 格差社会の解消を求め、強欲の資本主義に反対する。
20. マイナンバー制度による国民の管理・支配の強化に反対していく。
21. 原発の即時安全装置の設置と自然エネルギーへの転換を求めていく。
22. 労働者への違法解雇等への懲罰的慰謝料を認めよう求めていく。
23. ホームページとブログを充実して、労働者への権利の拡大のために尽くす。
24. ユニオン・ニュースの充実と投稿の活発化を図る。
25. 組合員の宣伝・拡大活動・団体交渉・学習会等への積極的参加をうながしていく。
26. 組合員は労働者階級の先進的役割を果たす為、常に学習し自己を高めていく。
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賃金奴隷化する日本の労働者!

 一時労働者のことを「社畜」と形容することがはやった。会社の家畜と言う意味だろうが、これは少し違う。家畜は労働の成果を搾取されないのであるから、やはり賃金奴隷という表現がふさわしいのである。

 「ニーズにあった働き方」と称して非正規労働が多様化した。低賃金で使い捨ての労働力が日本の労働者の3分の1を超えるまでに拡大した。

 「労働時間の弾力化」と称して賃金の支払われない長時間労働が拡大した。裁量労働制とはただ働きの拡大であった。

 「能力主義の拡大」と称して過大なノルマが、有休休暇さえ取れない長時間の奴隷労働を拡大した。過労死や過労自殺が増えつつあることを指摘しなければならない。

 「高利潤体質への経営」の名で、違法な搾取が拡大し、ブラック企業が急増した。リストラ経営が労働者の雇用をより不安定なものとした。利潤の減少は経営陣の責任ではなくなり、労働者のリストラの口実となった。

 「残業代ゼロ法案」の名で労働が時間管理ではなく、成果で管理され、労働者のただ働きが一層拡大されようとしている。「解雇の金銭解決」の名で、違法解雇で裁判で負けても金を支払えば解雇できるようにするというのだ。

 「規制緩和」の名で、労働者の労働が次第に奴隷労働化しつつあることを指摘しなければならない。実質賃金は下がり続け、増税が労働者の生活を次第に厳しいものにしつつあるのだ。首相が「女性が活躍できる社会」と言いながら、実際は女性が妊娠したら退職を強要され、職場から追い出される社会なのである。男女平等が何処に存在するというのか?

 日本に一般的な企業内労組は、多くがユニオンショップ協定を結んでいる。解雇されれば、自動的に組合員でなくなるこの組織形態は、リストラされた労働者の雇用のために闘えない。こうした労組を我々は「家畜労組」と呼ぶ。労働者がリストラと闘えないことも奴隷労働化の表れなのである。

 安倍政権の「労働の規制緩和」は搾取の強化を合法化した。労働を奴隷労働化した。その結果食品への異物の混入や、違法な抗議が表面化した。我々は合法的闘いを労働運動として闘うが、事態は非合法的抗議へと流れができつつある。

 強欲の資本主義は労働の奴隷化を促し、闘いの非合法化を促すのは法則かもしれない。日本の労働者は憲法で保障された人格権ですら失いつつある。労働の奴隷化は労働者の「改善」への意欲を削ぎ落す。日本資本主義は労働者の創意・工夫を失うことになった。国民経済の衰退は避けられそうもない。

 新世紀ユニオンは労働者の奴隷化に反対し、雇用を守れる労働組合で有りたいと願っている。
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危険な国民総背番号

 今月になって、マイナンバーが施行されました。当面の目的は、今までばらばらに管理されていた住民票と税金と年金を管理することです。他の国々では、すでにマイナンバーが導入されているそうです。もとは、「消えた年金問題」です。但し、将来はマイナンバーが何に使われるかわかりません。

 マイナンバーが届いたら、4つの注意があります。「見ない」=不要な時に勝手にもらわない、「言わない」=外部に漏えいしない、「聞かない」=不用意に問い合わせない、「扱わない」=決められた範囲以外では使わない、の4つです。マイナンバーに関する罰則では、最高で4年以下の懲役もしくは200万円以下の罰金が適用されます。通常の個人情報に比べてより重い罰則です。そのことからして、とんでもないことに使われるのかなと想像できます。

 労働者の場合、会社員がマイナンバーを通知された後に行わなければならないことが3つあります。
(1)自分と扶養家族のマイナンバーを会社に届け出る。
(2)税や社会保険の書類にマイナンバーを記載して届け出る
(3)役所での手続きで必要な書類にマイナンバーを記載して届け出る(確定申告など)

 そのときに、番号確認(通知カード)のほかに身元確認(免許証など)が必要です。

 税金や社会保障の関係で会社にマイナンバーを届けますが、漏えいや法律に定められた目的以外の利用の心配があります。また、素行の管理など、人事記録までもマイナンバーに紐つけられる可能性があります。

 この文章を書くにあたり、週刊東洋経済2015年10月3日号(690円)を参考にしました。
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大和大学の設備のお粗末さに諦める学生・教員!

大和大学からの投稿 (1)

(1)<学食は呆れるほど貧弱>

 新設大学である以上、学生は活き活きとしているだろう、教員も学生生活を支えるため気持ちを合せて努めているだろう、そう考えるのがごく普通だ。「学問研究の自由が保障されている大学」「大学運営が学生・教員の意見を取り入れながら行われている大学」それが、大学のあるべき姿である。

○まず、「食堂」について。学生の不満は、なんと言っても「食堂(学食)」の狭さ。昨年は1期生だけであった。食堂に入ってみると、「エッ、こんなに狭いの?」と驚く。座席は今は44卓(椅子は今年増やして、およそ200脚)、それがぎゅうぎゅう詰めに置かれている。一期生約400人。半分くらいの学生で満杯となる。今は2学年となり、約800人の学生に対して、上のような席しかない。食堂をあきらめた学生は、弁当持参で、2時限の授業が終わるのを待って、講義室で食事をしている。

○食堂と売店の「開店時間」がまた驚きだ。
《食堂》11:00~13:30(2時間半しか営業されない)
《売店》食堂と同じで土曜日は開かない。営業は平日のみで、 8:30~14:00
(午後2時になるとシャッターが降りる。2時間後に再開して) 16:00~18:00

○土曜、日曜日にサークルやオープン・スクールなどで大学に来ても開いていない。現金の取り扱いをしていないため、一般の方も利用できない。講師の教員が利用したくても「職員証明」がないので利用できない。食堂を経営している会社に雇われている従業員の方が「食器が足りない、湯飲みが足りない」と事務当局に申し出ても、補充されない。

 利用できてもメニューが少ないうえ、揚げ物が主で煮物など和食のおかずが見あたらない。その割に値段も結構高い。近くにある先輩大学の「学食」を見学したらどうだろう。それは「学食」のことにかぎらないが。
 
 
(2)<「図書館」は図書室程度のお粗末>

○学生の不満は、それにとどまらない。大学に居られるのは、1年目は6時までだった。授業をおえてサークルなどの「練習」「活動」をしようと思っても、授業後に居残りして勉強したくてもできない。これも中学・高校の発想で「下校時間」を決める、といったことから来ている。さすがに学生もこれでは授業後になにもできないと声をあげ、今年から7時までとなったが(大学の閉門が7時で裏門から帰る阪急組は、閉じられていて、遠回りをしなくてはならない)。

○学食の向かいにある「図書館」は、どうか。入館している学生と話すと「中学校の図書室みたい」と言う。
それもそのはず、1年経った時点で蔵書数は、教育学部と保健医療学部二つ合わせて、1万冊すこし。
さすがに、こんな冊数では大学図書館とはいえないと、文部科学省辺りから指摘を受けたのだろう。今年度になって、いきなり分厚い図書一覧表が教員の机上に置かれ、購入希望図書に印をつけてくださいと、回覧される始末。

 2年目の図書館は、だいぶ冊数が増えたと聞いたが、具体的にどの分野のどんな本が入ったのか、図書館からのニュースなどが届かないので分からない。それとともに驚くのは、文科省に提出された『当初計画』によれば、「図書館専門職員」は、専任1人、兼任2人となっている。

 ところが、その専任は事務所との兼任で、専門の司書資格のある人が常駐していない。その人がいないときは、他の事務職員が「当番」をしている。

 しかしそれでは図書館の重要な業務である「レファランス」など行われていないことになる。専任の司書がいず、図書館司書が「兼任」などという大学がどこにあるだろうか。

 図書館は大学の「心臓部」である。それなのにいつ足を踏み入れても閑散としている、とは学生の言である。「当番」の人が「試験前には学生は来ますけどね」と言う。大学のすぐ近くに商業施設ができるという。それで間に合うと言わんばかりなのは、「人の褌で相撲を取る」類ではないのか。

 
(3)<教員は事務員を兼任次々辞める教員>

○大学では、教務部、学生部、就職支援部その他の部門に事務部が分かれていて、日常的に学生の用件や必要な事柄に対応している。各部には、大学の規模によっても異なるが、相当の人数が配置されていて、必要な打ち合わせなどは、事務職員と教員とが共同で行うのがごく自然な姿である。

 これが大学というものである。「教務センター」「学生会館(そこに学生部の各部署が入っている)」」などに分散し、しかも学部ごとに事務室があり、学部の学生に対応したり、非常勤教員や専任教員の用を足している。

○学生の不利益は、これでとどまらない。保健室があるにはあるが、常駐の看護師ないし養護教員がいない。

 気分が悪くなったり、ケガをしたり、当座の対応をすべき人がいないというのでは、学生の健康を守るべき大学の使命は果たせない。驚くのは、保健医療学部の看護学科の教員を、必要があれば保健室に「行ってもらってます」という。安心安全な大学生活を保障するという考えが「学長」にあるのだろうか。

○教務事務にせよ、学生生活の問題への対応にせよ、大学はさきほど挙げたような体制で臨んでいる。それに対し、大和大学は仕事の多くを教員に丸投げしている。時間割作成しかり、試験監督表作成しかり、授業の欠席のかさむ学生への対応も「担任」しかり・・・。なぜこんなことになるのか?

 「大学設置審」に提出した計画では「事務職員」は30人(全員専任)置くことになっている。しかし、実際はどうか。事務所で仕事しているのは10人まで、入試広報の係は10人。2年度に入って事務職員が減ったが補充されたとは聞かない。

 計画通りの「30人」には、とうてい至っていない。だいたい、これから学部を増設し「総合大学」をめざしていこうというのであれば、30人で事務部門全部を回していけると考えているのだろうか。

 教員の方は、初年度に10人以上が辞めているという。なぜそれほど多くの教員が辞めたのか、何一つ「説明」されていない。今年度の4月に文科省に届けた「教員人数」どおり補充されたのかもわからない。

 しかも、この4月以降も辞める教員が出ている。学生の授業に支障が出ているとも聞く。「授業料を返してほしい」との学生の声も聞こえてくる。

 
(4)<政経学部新設も学舎は無し>

○しかも、大々的に宣伝している「政経学部」を新設するのに、新しい学舎を建てる計画はいっさいない。

 その「政経学部」設置も、教員に知らされる前に、すでに大学の外でアナウンスされ、後になって「学長」の「講話」という形で説明会が教員対象に開かれる始末である。

 その上、いったい政経学部の教員の研究室はどこで確保するのか? これまで会議に使っていた場所はこれからも使えるのか?

 3学部の授業が、今ある「講義室」で回していけるのか? 来年度から始まる「ゼミ」を行う場所は確保されるのか?

 研究室は学生が1人入ればそれ以上は入れない(それも学生が1人立っていて)、そんな所で「ゼミ指導」「卒業研究指導」ができるのか?

 考えれば考えるほど、学生にしわ寄せがいくことが目に見えてくる。こうした疑問には、いっさい答えるつもりはないのだろうか。「学生・教員は何も知らなくてもいい、授業に穴さえ空けなければいいのだ」ということだろうか。

○こうしたことを言挙げするのは、学生が日々学問的雰囲気の中で学生生活を送れる場にしたい、そのためにも教員が大学運営に関わっていき、研究・教育にまい進できる条件を確保していくことで、大和大学を真に特色ある大学にし、出口である卒業時に成果を見せられる大学にするためである。

 「野心をまとえ」をキャッチフレーズにしているが、大学には「野心」など要らないのである。不断に研究し、原稿も書き、研究業績をあげ、それが学生や社会に還元されていく、それが大学のあるべき姿ではないのか。

○授業や学生の活動が満足に行えるには、それだけの施設・設備が備わっていなければならない。その上で、どの科目をどの順序で学習し、必要課程を学修させるのか、その全体像(4年間のカリキュラムの見通し)があまりにも杜撰である。

 この点については、学生の時間割のかたよりが生じている現状から、早急に再検討し、本来あるべきカリキュラムにしていくことが緊急の課題である。
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隠蔽体質と独裁体質の非民主的・デタラメ運営!

大和大学からの投稿 (2)

 大和大学は2014年4月開学して、1年半が経った。新設大学ということで、教員は「こういう大学にしていこう」、学生は「1期生として、先輩がいない不安はあるが、自分たちが基礎を築いていこう」と、それなりの意気込みで、開学に臨んだはずだった。

○大学は、言うまでもなく最高学府である。小中を経てほぼ義務教育化した高校を卒業し、いよいよ自分の進路を念頭において、進学する学部・学科を選択して入学してきた学生。大和大学は二つの学部で発足した。一つは、教育学部であり、もう一つは保健医療学部である。それぞれ将来就こうとする「仕事」には、採用試験や国家試験を突破しなくてはならない。

 そうしたはっきりした目標をもって入学してくる学生を、どのように迎え入れるか、当然学長はじめ学部教員は早い時期からあつまり、「どのような理念・目標を掲げた大学にしていくか」の検討協議から始まると考えるのが、一般の「新設大学」では当然である。

 今の日本社会にとって「学校教員」「看護師・理学療法士・作業療法士・言語聴覚士」は、不可欠な職種であることは言うまでもない。そうした職種に将来就くことになる学生をどう支えていくか、真剣な議論を通じての対策が必要であることは言を俟たない。

○大学設置については、かなりの長期の見通しをもって計画し、設置案を文部科学省に提出し、審査を受けることになる。

 採用する教員も、文科省の担当部署から依頼された人によって審査を受け、合格しなければいけない。いっぺんに必要な教員が採用とはいかないこともある。現に、申請した教員が業績面で不十分であると審査に合格しない場合もあり、また差し替えて別の人を申請するという手続きがいる。

 そうした経過をたどって開学に備えていくのだが、全教員が決まらない段階であっても認証を受けた教員が必要に応じて、上に書いたように「どんな大学をめざすのか、たくさんある大学の中で、とりわけ大和大学はどういう理念、目標を掲げていき、大学の特色を打ち出していくのか」を、議論する場が必要であることは言うまでもない。

○そういった大学設置に、大和大学の場合、西大和学園の中学・高校の教員だけで準備にあたり、「大学とはどういう場所であり、どのような条件を備えていないといけないか」を知らない人たちばかりで進められた。

 そのため、4年間必要な教科をどの順序で学生が履修していくかを表す「カリキュラム」が、まったく素人の考えで決められ、前期は相当の空き時間があったが、後期になるとぎゅうぎゅう詰めの時間割となり、学生が音を上げる、教員も5時限まで授業があると終了が6時となる。出席表を整理などしていると、優に7時を過ぎる。教員室には誰もいない。その他、いろいろと問題が続出することになっていったのだ。

○それなのに、「学問研究の時間保障」よりは「採用試験に9割合格させる」「そのため週テストを毎週土曜日に実施する」「教員は毎朝8時45分に来て、朝礼をする」といったことがいつの間にか決まっていて、教員の意向はいっさい聞き入れることがない、それが1年半前の出発時点の状態であった。

○学部の責任をになうはずの人が、「教育のためには研究が不可欠」ということが理解できない。「研究なくして大学の大切な使命の一つである社会的貢献も行えない」「社会貢献のために特別支援の公開講座をしたいと企画しても受け入れない(初年度)」と、教員のやる気を落としてしまう。

 3年次から始まる「ゼミ→卒業研究Ⅰ→卒業研究Ⅱ」という、学生がたどるべき学修のことが分かっていない。また、各種「実習」が重なってどれほど学生が大変かに頭が働かず、当初から決めていた吹田市の小中学校に1回生から赴かせる「ヤマトプラン」を先行させ、2回生になって「介護等体験」があってもヤマトプランを続けて実施し、本来いちばん大事な「授業」を欠席せざるを得ない。

 結果、「授業の公欠」が多くなり、抜けた授業の補いが学生にとってどれほど負担となっていても、それは学生がやるべきこととして責任ある対処をしようとしない。

○それもこれも、「大学とはこういうところだ」ということが理解できていない人たちばかりで運営しているために起こってきたことである。しかも、そのことに「学長」という立場の人が、まったく関与していない。(イヤ、「そんな金のかかることはしなくていい」と、関与しすぎているのかも知れない)。どんなに重要なことであるかが「学長」自身理解できない、あるいは理解する必要がないと思っているとしか考えられない。

 1年半経つのに保健医療学部は「教授会」が一度も開かれていない、教育学部は教員の声に押されて開学から4カ月たってようやく開かれるようになったが、「学長」は一度も出席しない。出席要請が出されても、「学部長」にまかせている、その一点ばりで通している。これで学長といえるだろうか。

 それに、「1年経てば大学の収支を保証人(保護者)に示し理解と協力を求める」「そのための場でもある《後援会》をつくる」―これが実行されていない、1年半経つも作ろうとしない。

 すべては内密にことを進める「隠ぺい体質」がもたらす弊害であると、くくることができよう。
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