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新世紀ユニオン発行のニュース

闘いはまず証拠を固めることから始めよ!

 新世紀ユニオンでの17年間の無料労働相談の経験から言えることは、労働者の闘いはまず証拠を固めることから始めることもっとも重要だということです。

 パワハラであれ、セクハラ、マタハラ、退職強要、全ての闘いに段階性があります。第一段階は録音等の証拠を(穏密に)集めること。第二段階は質問書面等で証拠書面を残すこと。会社が攻撃をエスカレートさせたら裁判で追いつめること。解決を急ぐ場合には団体交渉で和解を目指すこともできます。

 こうした決定的証拠を残さず、無駄な感性的抵抗で仕事を放棄して退社したりすると、闘いは圧倒的に不利になります。抵抗するということは重要な事ですが、闘いの戦略戦術に基づいて段階性を踏まえないと、出勤率の悪さが解雇裁判では不利になる場合もあるのです。

 また就職時の契約書の交付や雇用形態の確認、就業規則の確認をせず、あいまいな形のままで入職することは後から偽造書面を作成され、裁判で不利になる場合もあります。契約書を交付しないようなブラック企業には初めから就職しないという判断をすることも必要です。

  本来雇用契約は対等の法律関係なのですが、労働力を売るという行為は一定時間、相手の会社で支配従属関係の下で働くことになります。

 知らない間に奴隷根性が身に付き、対等の法律関係であることを忘れ去り、会社幹部が懲戒解雇をちらつかせて「いまなら退職届を書けば自己退職にしてやる」と言われれば、退職届を書いてしまうような例も数多くあります。たとえ働いている時でも労働者としての誇り、対等の法律関係の下で働いていることを忘れないことが重要です。

 労働者は解雇になると食べていけません。立場が弱いので日頃からユニオンに加入して労働者としての必要な知識を身に付けていかねばなりません。

 一度闘いが始まるとユニオンと認識を統一して指導に基づいて行動するようにして下さい。指示されたことを放置するようでは闘いに勝てません。

 ブラック企業との闘いは第一段階でのパワハラや退職強要の「録音」などの証拠が決定的に重要なのです。

 最近の解雇はアメリカ式の即日解雇が多いので、解雇されてから「録音」は不可能です。常日頃から上司の発言や暴言を「録音」に残すように心掛けてください。録音はキチンとメモに日時・誰との対話かをメモしておくようにして下さい。
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大会で承認された組合規約改正についてのご報告

 兵庫県労働委員会の資格審査に置いて、当ユニオンの組合規約について「検討・修正意見」が示されたので、新世紀ユニオン2017年度第18回大会で、修正意見に基づき以下の2点の規約の改正が承認されたのでご報告いたします。

 地労委の資格審査で指摘された点は、「組合員たる資格を人種、宗教、性別、門地又は身分によって資格を奪われないことを明確にする」「会計報告に関する規定を定める」という点である。
<大会で承認された改正点>
(1)組合規約第5条「組合員の権利と義務」の前書きを以下のとおりとする。
「組合員はいかなる場合においても、人種、宗教、性別、門地又は身分によって組合員たる資格を奪われない。組合員は組合の全ての問題に参与する権利、および均等の取り扱いを受ける権利を有する。組合員は会社から解雇されたとしても組合員としての資格を失うことはない。ただし、失業した組合員のうち収入がない場合は、委員長に報告の上、組合費納入の義務を免除される。」
(2)組合規約第6条2項に以下の点を付け加える。
「大会では全ての財源及び使途、主要な寄付者並びに現在の経理状況を示す会計報告は、簿記の資格を有する組合員の監査を受けるとともに、大会の承認を受けることとする。」

 以上の改正した新しい「新世紀ユニオン規約」については、執行委員会はできるだけ早い機会に全組合員に配布することとする。
以上
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ユニオンに戦術の多様性が重要な理由!

 この秋サッカー日本代表の試合をテレビで2度ほど見たが、詰まらない試合だった。攻撃パターンがいつまでも同じで、しかもバックパスが多いのである。いつまでもゴ―ル前までパスをつなごうとするばかりだ。単調な攻めなので守る方は極めて楽だ。

 サッカーはロングシュートあり、センタリングを上げてシュートあり、ロングパスで奇襲あり、セットプレーで攻撃する等様々な戦術があるから面白いし勝てるのである。ところが全日本のチームはいつまでも同じ攻撃を繰り返すのだから、単調で面白くなく、当然決定力もなく弱い。全日本のチームは今回世界ランキングが下がったのである。

 労働運動も同じで戦術の多様性が重要である。団体交渉で解決を目指す。裁判で闘う。労働審判で和解を目指す。地労委で闘う。など闘い方は様々ある。問題はどのような条件の場合、どの戦術がいいか、ということだ。

(1)証拠で決定的な録音等がない場合、裁判はリスクが伴う。
(2)争議をできるだけ早く解決したい時。
(3)早めに和解したい時。
(4)ユニオンが闘争主体として闘う時。
(5)証拠が豊富で裁判等で時間をかけて闘う時。
(6)裁判の資金がない場合。

 これらの諸条件で闘い方が変わってくる。しかし最近はブラック弁護士やブラック社労士がいて、経営側の戦術も高まっているので、証拠が少ない場合は解決が非常に難しい。

 ユニオンの闘い方で、最も難しい事案がパワハラ事案だ。経営側がパワハラを「指導」で偽装すると、労働基準監督署はすぐにだまされる。日本の裁判所や役所は精神的暴力と指導の区別もつかないアホばかりで、未だに多くの労働者が泣き寝入りしている。

 パワハラによる退職強要のための司法や労基は「指導」の名の下に精神的暴力を容認しているのだが、その結果日本の企業や大学や研究機関等の組織は腐敗し続けている。パワハラは人も組織もダメにするのである。パワハラでウツになった事案で、新世紀ユニオンが完全な勝利的和解を勝ち取ったのはわずかである。それど度難しいのである。戦術の面で新しい試みがないとパワハラは勝つのが難しい。何故なら法律がないからだ。

 難しいから、闘いの創意性が求められているのである。戦術の工夫が必要なのである。パワハラは「指導」で隠蔽され、男女差別は職制や雇用形態で隠蔽されて、正当化されているゆえに証拠がより重要となる。ところが精神的暴力でうつになった人は録音を取るのが非常に難しい。これは矛盾である。
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委員長の新年のごあいさつ!

 組合員のみなさん!新年明けましておめでとうございます。先の第18回新世紀ユニオン定期大会では、今後リストラだけでなく、女性差別問題に取り組むための方針を決定し、新執行役員を男女同数にしました。
 
 日本の社会は未だに男社会です。女性に育児・家事・介護を押し付けて福祉を切り捨て、男性の長時間労働を可能にしています。憲法では男女平等が謳われていますが、日本の職場では「総合職・一般職」「正規雇用・非正規雇用」という職制と雇用形態を悪用した形で男女差別が温存されています。

 最近は男性もパワハラに悩まされていますが、女性の場合はパワハラ・セクハラ・性差別がひどく。新世紀ユニオンでもマタハラ事案やパートの雇止め問題等、行政や司法が救済しない深刻な事案を抱えています。女性は格差社会の中で、いつでも切り捨て可能の安上がり労働力なのです。

 これまで新世紀ユニオンはリストラの闘いの戦術レベルを上げるべく闘いの重点を解雇事案に置いてきました。しかし安倍政権が労働分野の規制緩和を進め解雇の金銭解決や解雇の自由化や裁量労働制の拡大を進める中で、今後の闘いの重点をパワハラやセクハラ、男女差別に対する闘いに重点を置いていかねばならない環境にあります。

 したがって今後の新世紀ユニオンの言論戦を女性差別問題に重点を置いていく予定です。今後女性役員の皆さんの活働に期待したいと考えています。新世紀ユニオンでは本年度は女性問題に取り組む初年度であると位置付けています。

 現在新世紀ユニオンの組合員のうち女性組合員は約40%を占めています。今後この比率はさらに高くなるでしょう。これまで女性の場合、解雇事案が解決するとユニオンを辞める傾向が強くあったのが、最近はユニオン活動の大切さを理解する女性組合員が増加してきました。これは大変重要な階級的変化です。女性労働者が階級性・意識性を高めている事は今後の新世紀ユニオンの活働を活発化していくことになるであろうと思っています。

 新しい年が、新世紀ユニオンの一層の発展となることを確信し執行委員会一同努力していく所存です。組合員の皆さんのより一層のご協力をお願いします。
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トランプの「戦略」は中国を喜ばせるだけ!

 トランプ大統領は「国家安全保障戦略」を発表した。同戦略は優先する4つの柱として、国民と国土の防衛、アメリカの繁栄の促進、力による平和の維持、アメリカの影響力の拡大を上げた。トランプはまた、中国とロシアを「修正主義の強国」「競合勢力」として警戒しながらも「両国との素晴らしいパートナーシップ」「これらの国ともわれわれの利益を守る形で、関係を築いていく」と矛盾する主張した。
 
 日本にとって注目すべきは「経済的に豊かな国はアメリカが提供する防衛にかかる費用を払い戻す必要があると認めなくてはならない。」と語ったように、武器の購入や思いやり予算の形で同盟国から「国家予算の分捕り」とも言える強欲な方針を示していることだ。トランプの政策は法人税の大幅減税をしながら「強いアメリカ」のため軍事力増強を進め、政治、経済、軍事の面でアメリカの優位を確保しようとするもので、財政的にとても実現できるような内容ではない。中国を「戦略的競争国」と位置付けながら「素晴らしいパートナーシップ」など築けるわけがない。
 
 2国間交渉で優位な貿易ができたとしても産業資本家の利益は守れても、貿易の不均衡の是正は貿易黒字国の黒字幅を狭め、従っでアメリカ国債(=財務省証券)を売り付けられなくなる可能性がある。強いアメリカの財政的保証はなにもない。アメリカは北朝鮮への軍事的解決を図る経済的余裕はなく、したがって強いアメリカを北朝鮮に示せない可能性は強い。アメリカが北朝鮮に軍事介入すれば中国やロシアが北朝鮮を支えれば、アメリカは消耗戦に引きづり込まれる可能性もある。「戦略的競争国」がアメリカに協力するであろうか?はなはだ疑問である。
 
 つまりトランプ米政権の新しい戦略はあまりにも総花的で自分勝手で、財政的な裏付けもない。何よりも同盟国に厳しく、同盟国がアメリカから離れていく可能性が強い。いくら搾取されてもトランプに付いて行くのは日本ぐらいであり、EUが「防衛費の払い戻し」に応じるとも思えない。
 
 トランプ政権が弾劾を逃れるために北朝鮮への軍事力行使に踏み切れば、アメリカの戦略は経済的に崩壊する可能性は強い。今のアメリカは政治、経済、軍事の面でアメリカの優位を確保しようとするのは不可能に近い。その為に同盟国から金を出させるならアメリカは孤立を深めるであろう。トランプの強欲の戦略は孤立の道であり、逆に世界の多極化を促すことになりかねないのである。日本は中国・ロシアのニ正面を強いられ、亡国の危機に直面している。日本は対米自立を選択するほかないであろう。
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野党の流動化と安倍政権の愚策!

 民進党の離島ドミノが止まらない。蓮舫議員と山尾議員が立憲民主党に入党届を出した。蓮舫議員は民進党に離党届を出した上での立憲民主党への入党であり、山尾議員は不倫報道で民進党を解党に追い込み、あげく離党し、無所属で当選し、今回立憲民主党に入党届を出した。立憲民主党への入党者が増えて、同党は野党第一党となった。

 民進党は12月26日の国会議員と地方議員の代表者会議で立憲民主党と「希望の党」に、統一会派の結成を呼び掛けることを決めたが、これは理解しがたいことだ。「希望の党」がリベラルを排除したわけであり、統一会派の結成などありえない事は明らかで、立憲民主党は「希望の党」との統一会派はありえないと決めた。

 民進党がこんなにふらついていたら、ますます離党者が増えるであろう。総選挙後の現象は「希望の党」が排除した方に流れが起きている。これは「希望の党」(の代表者)がリベラルを排除し、自民党の別動隊であることが明らかとなったことから起きている現象である。すなわちリベラル排除からの逆転現象が起きているのだ。

 国民は政権交代可能な政権の受け皿を求めており、野党再編はまだまだ続くと見なければならない。他方自民党の安倍首相は、「生産性革命」のために企業に積極的投資と賃上げを求めている。しかしこの政策も安倍首相が進めてきた労働分野の規制緩和がデフレ経済を生みだしたもので、規制緩和を止めずに設備投資が伸びる訳がない。

 「働き方改革」などと言って、残業月100時間を容認し、長時間労働を誘導しては、企業は省力化投資等不要であり、個々の政策が矛盾しているところに安倍首相の愚かさが出ている。設備投資を促すには最低賃金を1,200円に上げ、残業代割増賃金を100%にするぐらいでないとだめだ。人を雇うより生産性を上げるための設備投資を行う方が利潤アップにつながることを分からせるしかない。賃上げは労組の家畜化を止めないとできない。安倍政権は個々の政策が相反するので「生産性革命」は成功しない。

 設備投資をしない企業には内部留保に新税をかけるぐらいの決意が必要なのだ。企業を、長時間労働容認で絶対的剰余価値獲得に誘導しておいて、生産性を上げるための投資等(相対的剰余価値の獲得)起きるわけがない。安倍政権の政策は一貫性がないし、支離滅裂で愚策としか言いようがない。野党も与党も混迷しているのである。
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