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新世紀ユニオン発行のニュース

新世紀ユニオン第21回定期大会議案 2021年度運動方針(案)

(1)世界情勢の特徴について

 アメリカのトランプ政権は世界中に派遣されている米軍を引き上げる方向で動いている。中東からも、アフガンからも撤兵しつつあり、ドイツからも米軍を削減している。

 これはトランプの「同盟国を守りたくない」との考えにもとづき、「アメリカ第一主義」を追求するものであり、基本的に米産軍複合体と、金融資本に逆らうもので、旧来のアメリカ産業資本などの意向を外交に反映したものである。

 多極化の時代は経済のブロック化を促し、軍事力による国境線の変更の時代でもある。つまり世界は戦争の時代に向かっているといえる。

 こうした政策の結果、戦略的空白が生まれ、それをロシア、中国、イランが地域覇権を追求し始めたのが、今の世界情勢の特徴である。つまり世界はアメリカの一極支配から多極化への流れを生み出している。

 とりわけ新型コロナ感染症が各国の経済危機を増幅しており、どこもが内政上の困難を、外に敵を作ることで内的矛盾を外的矛盾にすり替える手法を取っているのが国際情勢の特徴である。

 冷戦の崩壊以後の動きをみると、中国が官僚独裁の国家資本主義へと変質し、ソ連が崩壊して冷戦が終了したが、ロシアも官僚独裁の国家といえる。

 冷戦の終わりは世界の資本家たちを「社会主義が滅んだ」として歓喜させ、先進国は「平和の配当」と称して、すべて強欲の資本主義へと舵を切った。日本では小泉改革から安倍改革へと続く規制緩和路線となって展開された。

 「規制緩和」として、のちには「働き方改革」として行われた搾取強化策は、パート、派遣などの非正規雇用を拡大し、また外国人労働力の導入で日本の労働条件は急速に悪化した。

 冷戦で保証されていた適度の分配率は急速に低下し、日本経済は個人消費の継続的縮小、すなわちデフレ経済を招くこととなった。強欲の資本主義は各国の格差を拡大し社会的対立を拡大した。

 国民経済の均衡のとれた成長は、適度の分配率が必要であることを、強欲の資本主義の高い利潤への欲望が忘れさせた。日本病が世界の先進資本主義国の成長を押しとどめることとなった。冷戦後のグローバル化は、世界中をエネルギー多消費経済へと推し進め、地球の環境破壊は段階を画して拡大した。

 環境破壊は3つの害悪を人類にもたらした。一つは地球の温暖化による異常気象であり、二つは新型コロナ感染症のパンデミックであり、三つは対立と分断の社会である。

 グローバル経済は感染症にあまりにも脆弱であった。世界は一夜にして鎖国状態と化し、世界経済は大恐慌の前夜を迎えている。冷戦後の繁栄がもたらした観光産業の拡大は世界中で壊滅的打撃をもたらした。

 世界中が経済危機のさなかにあって、世界は戦争の危機を格段に高めた。経済という言葉は日本が作り出したものだ。経世済民という中国の熟語から、経済という言葉が生まれた。その経済が強欲の資本主義へと舵を切ったことが現在の世界の諸困難の原因をなしているのだ。

 世界の各国は、資本家階級の強欲が、格差社会を拡大し、世界は対立と紛争の社会となった。世界は強欲の資本主義が招いた環境破壊の克服、疫病の克服、協調と平和を生み出す新しい社会制度を必要としている。

 それを生み出す力は、世界の商品・富のすべてを生産している労働者階級の団結の力以外ありえない。社会的底辺の労働者階級だけが、強欲の資本主義と闘い、公平で平等な社会を作り上げることができる。

 社会的な被抑圧階級が団結して闘うことで、社会的閉塞を打破できることを信じて労働者は前進しなければならない。人類の歴史を前進させる力は被抑圧階級の闘いからのみ生まれるのである。

 社会主義は決して滅びてはいない、どうすれば官僚独裁を克服できるのか? という新しい社会的課題を提起しているに過ぎない。何事も極まれば反転する。強欲の資本主義は、明かに反転の時を迎えていると思う。



(2)国内情勢の特徴

 新型コロナ感染症がアベノミクスを粉砕した。もともとアベノミクスは日銀と年金機構の資金で株を購入し、株価を吊り上げるのが主要な政策であった。株価が2倍になったことで安倍政権の7年間で日本の金持ちは資産を倍増させた。

 しかし国民経済は依然としてデフレから脱出しておらず、個人消費は低迷し、地方経済は疲弊し、全国の商店街は「シャッター通り」が増えただけとなった。年金資金の株式市場への投入は経済恐慌になれば年金資金が消えてしまうわけで、まさに安倍政権は禁じ手を使ったのである。

 非正規雇用を拡大しただけのアベノミクスは、労働者階級の3分の1を貧困化した。かっては日本の働く世代の9割が中産階級と認識していたのが、今や労働者の3分の1が貯金のない貧困層となった。これに対し大企業の内部留保は約460兆円にも拡大した。

 強欲の資本主義を極限まで行ったアメリカでは深刻な社会的対立・分断が起きている。日本も分断社会の道を進んでいることを指摘しなければならない。

 安倍首相の辞任は森友・家計問題や公文書の改ざん、「桜を見る会」問題や選挙の買収・贈収賄など腐敗した政治の結果であり、安倍政治の継承を掲げる菅政権は国民にとっては引き続き金持ち優先の利権あさり政権というべきである。

 次期首相が政策論議もなく、派閥の談合で決まるのが日本の政治の特徴である。安倍首相は当初イエスマンの岸田を次期総裁に立てようとしたが、各派閥のボスが安倍の黒幕就任を嫌い、菅を立てたという。国民の生活への思いやりからではなく、各派閥ボスの利権から次期首相が決まるのが日本の政治なのである。

 日本には本来の意味での労働者政党がなく、野党の数は多いがバラバラで、政権の受け皿もできないお粗末な事態が、政権の腐敗を許したともいえる。総評・社会党ブロックの解体、すなわち「連合」という反動的上層連合(=家畜労働の連合)が野蛮な搾取化を許したことは疑いがない。

 「働き方改革」という労働の非正規化は、コロナ感染症の広がりでいとも簡単に大量の解雇につながった。非正規化とは「安上がりの使い捨て雇用」のことであった。安倍政権は労働者の3分の1を貧困層に追いやり、社会的弱者の層を生み出したのである。

 今の日本に必要なのは、富の再分配であり、収入の多い層に高い税金をかけ、消費税を廃止することが重要である。約7割の労働者が雇用不安に追い込められている中では個人消費は拡大せず、したがって国民経済の縮小再生産は続くと見なければならない。

 日本はアメリカの従属国であるので、アメリカの大統領選挙の結果で日本の世界の中での役割も違ってくる。とりわけ重要なのは米中覇権争いの中ではアメリカにとっても、中国にとっても、日本の戦略的重要性が増していることである。

 アメリカは中国封じ込めの道具として日本の戦力を利用しようとするであろう。日本の平和主義が危機に直面していることを指摘しなければならない。



(3)新世紀ユニオンを取り巻く情勢と運動の基本方向

 新世紀ユニオンは引き続き全国の労働者に闘いの方法を指し示し、日本の労働運動の前進のために貢献していく。パワハラ防止法が施行されパワハラ訴訟に大きな変化が生まれつつある中で、パワハラ裁判の判例を切り開くことが重要性を持ってきている。

 したがってパワハラの闘いを今後も重視するが、同時に日本の労働者の7割が雇用不安に見舞われている中で、活動の重点を雇用を守る闘いに据えなければならない。

 アベノミクスによる野蛮な搾取に反対する新世紀ユニオンは、階級敵にとっては労働者に闘い方を公開する点で許すことの出来ない存在と認識したようである。

 ダイヤモンド電機が、新世紀ユニオンを被告にした慰謝料請求訴訟は、社長秘書への違法な配置転換と、退職強要の約13万円もの賃下げに対し、団体交渉を行い、争議となった事への反撃の不当労働行為であり、当ユニオンは組織防御のために断固応訴する。

 階級敵は闘う労組への容赦のない闘い、すなわちユニオンつぶしに着手したと見なければならない。小さな労組であれ、組合員を裏切らず、断固として闘うユニオンは、野蛮な搾取を強める階級敵にとっては重大な脅威なのである。

 新世紀ユニオンには今も多くのブログ荒らし、脅迫が続いており、これは新世紀ユニオンの活動が社会的影響力を持ち出した結果であり、成果を上げている証といえる。

 したがって階級敵の攻撃がより激化しても、新世紀ユニオンは今後も(1)雇用を守り(2)パワハラと闘い(3)違法解雇と闘い続けなければならない。

 あらゆる社会的弱者の闘いを支持し、広範な労働者のために闘い方を今後も適時に公開していくことを堅持しなければならない。

 新型コロナ感染症は全国のユニオンにとっては深刻な財政危機、活動上の困難をもたらした。敵のユニオンつぶしの攻撃も激化している。

 このことは労働者にとってユニオンがいかにその存在意義を発揮しているかを反映しており、組合員は困難であればあるほど、団結して新世紀ユニオンの存続と、闘いの継続のために力を合わせなければならない。

 2020年の新世紀ユニオンにおける大きな成果は、組合員の協力でホームページのスマホ対応ができたことである。

 これまでのホームページは古く、スマホでは見えなかったので新しいホームページを作成できたのは大きな前進である。今後もユニオン・ニュースを、投稿を増やすことで充実させ、全国の労働運動に貢献していきたいと考えている。

 雇用の非正規化は、日本の労働者を無権利にしつつあり、野蛮な搾取を拡大しており、膨大な社会的弱者を作り出している。

 このことは正社員労働者の非正規への切り替えを促し、多くの正規雇用労働者を雇用不安に追い込んでいる。情勢は新世紀ユニオンの雇用を守るノウハウが最大限に生かせる局面が生まれている。

 個別労働紛争においても、解雇事案で大阪地労委で全面勝利し、被申立人が中労委に異議を申し立てたが、コロナ下での当事者和解にこぎつけたことは大きな経験である。争議は公然と闘い、和解交渉はひそかに進める。闘いの柔軟性は、多様な解決方法を生み出すことができる。

 敵が、新世紀ユニオンへの攻撃を激化させている下では、闘いの形態も公然と闘うことと、見えない闘い方、和解の仕方も必要であり、我々は今実践で、その経験を豊富にしているところである。今後も我々は戦術的な方法を実践し、多様な経験を積み重ねなければなりません。

 中国の兵法家孫子は戦術における非公然の重要性を指摘している「微なるかな微なるかな、無形に至る。神なるかな神なるかな、無声に至る。」と表現し、戦術が敵に見えなくすることの重要性を指摘している。

 公然たる闘いと、相互に譲歩し和解にいたるには、公然と非公然を使い分ける必要がある。和解交渉は秘密に進めないと妨害されることが多いのである。この運動の多様性はさらに経験を豊富にしていかねばならない。

 組合員はその居住地域や条件によって組合活動への参加の条件が違うが、組合員の拡大やニュースへの投稿や委員長のブログへの書き込みや拍手など、ユニオンの可能な活動に参加する義務があり、またそれは権利でもある。

 全組合員が積極的に組合活動に参加するよう促していき、活発なユニオンにしていくことを目指していくこととする。



(4)具体的な方針(案)

1. リストラに反対し雇用を守る闘いを中心に闘う。リストラ無料相談を引き続き実施する。
2. 職場のパワハラとの闘い、ブラック企業の違法行為と闘う。
3. 家畜労組の裏切りに反対し、労組の信頼回復に努める。
4. 解雇の金銭解決制度の導入に反対し最低賃金の大幅アップと全国一律化を要求していく。
5. アメリカに反対し、日本農業と農民を守り食糧自給率を高めるよう求める。
6. 日本の自立と平和のための運動を進める。
7. 欧米の介入によるシリアの内戦化反対。中東の宗派争いによる武器市場化に反対する。パレスチナ問題の早期解決。
8. 中国の地域覇権主義に反対する。東シナ海と南シナ海での戦争挑発に反対する。
9. 中国人民ならびに香港人民の民主化運動を断固支持する。
10. 日米同盟の強化に反対し、米軍と自衛隊の一体化=集団的自衛権に反対する。
11. 戦争法の廃止を求め、自衛隊の海外派兵に反対する。あらゆる民族排外主義に反対する。
12. 武器輸出に反対する。軍需産業化による経済の軍事化に反対していく。
13. 戦争動員のための愛国教育反対。「日の丸」「君が代」の押し付け反対。
14. 日本の民間資金を奪い取るカジノ解禁に反対していく。
15. 消費税の廃止。法人税減税に反対する。富める者に増税し富の再分配を進める。
16. 「働き方改革」による規制緩和反対。残業代ゼロ法案と長時間労働反対。
17. 非正規労働の原則禁止。真の男女平等の闘いを展開していく。
18. 罰則付きのハラスメント防止法の制定と人権教育の強化を求めていく。
19. 公益通報者保護法の罰則強化を求めていく。
20. 格差社会の解消と真の男女平等を実施せよ。水道事業の外注化に反対する。
21. マイナンバー制度による国民の管理・支配の強化に反対していく。
22. 原発の即時安全装置の設置と自然エネルギーへの転換を求めていく。
23. 災害の無い国作りを求めていく。
24. 労働者への違法解雇等への懲罰的慰謝料を認めよう求めていく。
25. ユニオンつぶしの不当労働行為との闘いを強化する。
26. ホームページとブログを充実して、労働者への権利の拡大のために尽くす。
27. ユニオン・ニュースの充実と投稿の活発化を図る。ホームページへのアクセス数を増やし、ブログへの書き込み、拍手などに参加し、新世紀ユニオンを友人・知人などの知らせる活動に全組合員が積極的に参加していくよう働きかける。
28. 組合員の宣伝・拡大活動・団体交渉・学習会・交流会への積極的参加をうながしていく。
29. コロナ感染症を口実としたあらゆる解雇に反対する。当面、コロナ感染症問題の解決に協力し、ユニオンの活動を 適時縮小・変更することとする。
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習近平は内に抑圧・外に侵略の社会帝国主義!

 中国の習近平走資派指導部は9月25、26日、北京で新彊ウイグル自治区に対する重要会議「中央新彊工作座談会」を6年ぶりに開いた。同会議には李克強(リー・クォーチャン)首相など党最高指導部メンバー全員が出席したという。

 席上習近平主席は「共産党の統治政策は完全に正しく、長期間にわたって必ず堅持すべきだ」「イスラム教の中国化を堅持せよ」「中華民族共同体の意識を心の奥底に根付かせよ」と少数民族同化政策を支持した。

 習近平の中国は、大漢族主義を丸出しにして、多数の漢族を新彊ウイグルに送り込み、力でウイグル族を弾圧し、収容所で無理やり「教育」=洗能し、ウイグル族女性に避妊手術まで行っているとの報道もある。

 中国の香港での独裁的支配は、香港での民主化運動の波及を恐れており、最近では内モンゴル自治区でモンゴル語の学校教育をやめるとして、モンゴル族人民の反発を呼んでいる。明らかに毛沢東がいさめた大漢族主義の誤りである。

 新型コロナ感染症で全世界が鎖国状態になり打撃を受けているのが中国経済だ。習近平はアメリカとの貿易戦争もあって内需主導型の「双循環」モデルの達成を掲げたが、中国の低所得世帯は節約志向を変えておらず、中国政府の内需主導型への転換は前途多難だ。

 今の中国は経済危機、米中貿易戦争、洪水被害、北部の干ばつ被害、コロナによる消費の縮小の中で4重苦にある。内政がボロボロなので、その反作用で外交は強硬一本やりだ。

 習近平の外交を見ると大漢族主義の誤りはさらに明らかとなる。外交では習近平の「偉大な中華民族の復興」のスローガンが周辺国への強硬な外交となって表面化している。

 南シナ海を9段線で囲い込み、岩礁を埋め立てて軍事基地を建設する。台湾や日本の尖閣諸島占領の野心をむき出しにする砲艦外交を展開し、ビルマにパイプラインを敷設し、ブータン東部の領有権を主張し、インドのカシミールを侵略し、パキスタンの港から中国へのパイプライン敷設を画策し、最近ではイランのペルシャ湾の島を租借し軍事基地を建設し始めた。

 野心をむき出しにして、アフリカの資源の略奪を進め、「一対一路」戦略でアジアから欧州に至る巨大な経済圏の形成を策している。こうした習近平の外交を国際社会は「戦狼外交」と表現している。

 問題は、こうした独裁者・習近平の内外政策の完全な誤りと弊害を、李克強首相ら他の指導部が誰も指摘し、正すことを表明できないことである。

 この分では習近平の独裁強化は中国人民の反発を呼び、いずれ動乱が起き、それを弾圧するために、ヒトラーのように少数民族の虐殺と外への侵略に突き進むことが不可避となっている。

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菅新政権の狙いは支持率アップで解散か!

 安倍首相は当初イエスマンの岸田を後釜に据えて、政界の黒幕を目指した。だが他の派閥のボスたちが結託し、菅を担いで安倍の黒幕化を防いだ。つまり菅は派閥を持たないため来年の総裁選までのつなぎとして派閥のボスたちに総理に祭り上げられた。

 そこで菅は閣僚に仕事ができる人物を据えて、携帯料金の値下げや、ハンコの廃止などで支持率を上げ、解散総選挙で勝利して、来年の総裁選での居座りを狙っている。

 この狙いは、野党がバラバラで、政権の受け皿が作れない状況では成功するかもしれない。問題は菅がすでに破たんが明白なアベノミクスを継承するといっていることだ。これではうまくいくはずがない。

 しかも米中の貿易戦争でアメリカとの間もぎくしゃくするであろう。日本は経済では中国市場を放棄できない、さりとて防衛ではアメリカが頼りだ。当然にも菅政権は中国とアメリカの間で2面派の外交を展開することになる。

 コロナと水害などで日本経済は苦境にある。そこに米中貿易戦争のあおりを受けざるを得ない。日本経済は強欲の資本主義で実質賃金の下げが続いたため、消費不況が続いている。菅内閣が最低賃金を大幅に上げることができるかが焦点の一つになる。

 しかし菅新首相は、「安倍政治の継承」を言っているので内需拡大の政策がとれるかはわからない。コロナ渦で外需が期待できず、内需を拡大するために消費税の廃止も必要になるが、菅政権には望めそうもない。せいぜい全国一律の最低賃金の大幅なアップが不可欠な情勢であり、菅政権の対応に注目したい。

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健康保険証を交付しない嫌がらせへの対処法!

 企業が辞めさせたい労働者に対しパワハラを繰り返し、精神疾患にしたうえで健康保険証を交付しないという経営側の嫌がらせが増えています。新世紀ユニオンではこの事例をこれまでに3件経験しています。

 ある会社は、保険証切り替え時に本人に保健証明を交付せず嫌がらせをしました。この点を追求すると、「郵便受けに保険証が入った郵便物が残っていた」ことにし正当化した。

 ある病院は、以前から組合に加入していたAさんを辞めさせるためにパワハラを繰り返し、精神疾患にさせ、「配置転換」と称する実質転籍を一方的に行い、保険証を使えなくしました。

 Aさんは休職中も1年以上も現金で通院しなければなりませんでした。仕方なく簡易裁判所の調停で保険証が交付されましたが、その後すぐにAさんは「自然退職」扱いにされました。

 健康保険法は企業側に保険証の交付義務を定めている。ところが日本は解雇がやりにくい制度になっており、そのため政府がパワハラの防止法の罰則を定めず、嫌がらせでやめさせる手法をなかば容認しているのである。このため労働者の家庭が困る保険証を使えなくする嫌がらせが増えているのです。

 つまり労働者が会社に保険証を使えなくされたとき、どのような対応ができるのか?ということですが、新世紀ユニオンでは一回目は簡易裁判所の調停で解決し、2回目は団体交渉から和解へという方法を取りました。3つ目は裁判の和解調書で厳しい口外禁止規定があり詳しくは書けませんが裁判上の和解で解決している。

 今年、罰則はありませんが、パワハラ防止法が施行されました。それゆえもし会社に保険証を使えなくされたら、それはパワハラであるので、メールや書面でその理由を正し、証拠を残すようにしてください。

<争議中の注意点=裏取引は裏切り>

 パワハラは労働者を嫌がらせで排除する手法であるのでユニオンにすぐ相談し、対応策をとることになります。労働事案には解決の段階があります。

 ①証拠を残す段階 ②交渉の段階 ③裁判の段階です。この段階性を踏まずに、会社と争議中に個人が隠れて裏取引するのは組合への裏切りであり、違法な行為となります。ですからもし会社にユニオンに秘密で裏取引を提示されたら、きっぱり断ることが重要です。

 ところが最近争議中に会社が当該組合員を抱き込み、ユニオンに不当労働行為を仕掛けてくる攻撃が激化しています。新世紀ユニオンの経験では団体交渉を申し入れているのに会社が当該組合員と勝手に交渉し「解決した」と主張した事例があり、また違法解雇で解決すべくユニオンが動き出したら、当該組合員が「闘いたくない」といい、会社に抱き込まれ、裏取引を画策した事例があります。

 新世紀ユニオンの組合規約では争議中は組合を脱退することはできません。(組合規約第6条「組織規程」の7項)また労働組合法では争議中の交渉窓口はユニオン(=労組)であり、争議中に当該個人が会社と密約を結ぶのは違法行為となりますので気を付けてください。
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終わりの始まりとポストコロナへの希望

 コロナは否応なしにさまざまなものを変えつつある。というより、世界を、人々の価値観を、根っこから揺さぶり、変えつつあるといった感じだ。「変化」には、何かの「終わり」とそれに代わる新しい何かの「始まり」が伴う。

 コロナ禍そのものの「終わり」はまだまだ見えてこない状況だが、そのなかで、これまで予想もしなかった「当たり前」が「終わり」を迎え始めているように思う。

 満員電車での通勤。ほんの少し前まで、都会で働くチャンスを得たならそれを我慢するのは当たり前だと、誰もが何となく思っていた。が、今は、積極的にリモートワーク化を進めた大手が都心のオフィスを畳んでいっている。またそれにより、都心の地価も下落しているらしい。

 旅行・レジャー。休みには、家族や友人たちとどこか遠くへ出かけるのがリア充だし、頻繁に外国へ行く人がかっこいいという価値観が、やはり漠然とあった。今は、海外はもちろんのこと、国内旅行も現実にはかなり制限されている。

 そして一説には、こうした状況は2021年度いっぱい続くのではないかという。コロナ終息までの道のりがそれほど長くなれば、オリンピック開催がどうなるかといった現実問題よりも、休みは何となく「どこかへ」、できれば「海外へ」といった価値観の見直しが静かに進行する結果、コロナ終息とともに旅行業界が元の活況を取り戻すとはあまり思えない。

 そして私が身を置く大学界では・・・リモート授業への切り替えに学生の経済・精神的困窮にと、われわれ教員が対処を迫られる課題は日ごとに増え、事態は逼迫していっている。

 私は春からリモート授業の準備で週1~2回のペースで徹夜を続け、やっとのことで盆前に授業が終わった後も、毎回提出させてきた何百名分もの課題の採点で、まだ1日も夏休みをとれていない。

 そのうえ学生たちの体調管理まで丸投げされて、コロナの疑いが濃厚だったのに保健所にも病院にも無視された独り暮らしの学生の元へ何週間も飲食料を買って届けたり、高熱・頭痛がなかなか治まらないやはり独り暮らしの学生の診察と転院に1日中、付き添ったりもした。

 その結果、私自身も胃炎、発熱、蕁麻疹(じんましん)、と常に体調不良を抱えている。仕事があるだけまだいいじゃないかと言われるかもしれないが、少し時間差があるだけである。

 秋から本格的に来年度の学生募集(入試)に入るが、都市部の多くの大学は確実に苦戦することになるだろう。そしてやはり、コロナ禍の終息までに、大学進学や「学び」そのものに対するこれまでの価値観はかなり変貌するのではないかと私自身は推測している。すでに地元志向や、国際・観光系学部・学科の回避もしくはレベル低下志向は確実視されているが。

 コロナによる混乱が始まってまだ半年しか経っていないのに、それ以前の生活を振り返ると、もはや懐かしく感じられる。「終わり」が始まっている証だろう。

 しかしそれは同時に新しい時代の「始まり」を意味する。ポストコロナ(コロナ後)の働き方、生き方、「学ぶ」とは何か。それらは私たち自身が創ってもいける。一方でそういう「希望」を絶やさず、この苦境を生き抜き、乗り越えたいものだ。
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組合ニュースを読んで: 腐ったミカンって、人に使うことばなのか?

 ユニオンへ入会すると、毎月「新世紀ユニオンニュース」(以下ニュースとする)とともに労働問題に関する新聞報道や雑誌記事のコピーが送付されてくる。

 2020年9月でニュースは第238号を数えている。毎月、毎月これだけのものをよく発行されてきていると思う。今号ニュースの内容は、アピールに始まり、2020年度活動総括(案)、国際・国内情勢の重要な点、組合員のためのQ&A、組合員からの投稿という構成である。

 いずれも非常に読み応えがある。また、同送される新聞報道のコピーもありがたい。今日はその記事の中から特に気になった大学の研修でのパワハラ問題について私見を述べる。(以下その新聞記事の転載である)

 追手門大学で、2016年8月に行われた職員研修が報じられている。職員研修では「腐ったミカン」などと人格を否定する言葉で執拗に退職を迫ったのは違法だとして、男性職員ら3人が、学院理事長や研修を請け負ったコンサルタント会社「ブレインアカデミー」(東京)などに総額2,200万円の損害賠償などを求め、大阪地裁に提訴した。

 訴状によると、学院は今回訴えた3人を含む職員18人を集め、5日間の研修を実施。その際、講師が「あなたにはチャンスがない」などと17年3月末での退職を迫ったという。研修後の面談でも、川原俊明理事長は原告らに退職を強要したという。

 3人が求めるのは、それぞれ慰謝料500万円を含む一人564万円から998万円の損害賠償と退職強要行為の差し止めなど。うち、一人は「休職期間満了で解雇されたのは不当」として、職員の地位確認も求める。

 この事件は2019年6月に、研修がパワーハラスメントにあたる可能性があると朝日新聞が報じた後、学院はホームページに「外部講師の発言とはいえ、報道された不適切な発言は決してあってはならいと認識し、研修を委託した本学院の責任を強く感じております」と掲載した。

 学院は、今回の取材に、「二度とこのような事態が起こらぬよう努め、学校運営全般についても問題点がないか厳しく点検して進んでまいります」と文書で回答。

 後日、川原理事長の発言に関する取材には、「個別の案件については、係争の可能性があることから回答は差し控えさせていただきます」と文書で回答を寄せた。

 職員研修という名のもとに行われた実質的な退職強要がみえてくる。人に対して「腐ったミカン」という言葉を口にするだけでも、おぞましい。職員として不適切な行いや勤務態度に何らかの問題があるならきちんとその指導をすればいい。大学はこの研修に参加をさせた職員をどうしたかったのか、わからない。こんな目にあわされて労働意欲が高くなるとは思えない。

 コンサルタント会社というのも怪しい。大学は人を教育し、育てる組織ではないのだろうか。職員に研修を受けさせるのには、確たる目的があるはずである。それを自前で行えず、外部機関に任せるあたり、「うちの大学では、人を教育できません」と言ったにも等しいと感じてしまう。

 さらにネット情報によると、追手門学院はこの研修後、ブレインアカデミーに対し、退職を選んだ職員一人当たりに108万円、計700万円あたりを払ったことが文春の報道で明らかになっているとのこと。

 これって何のお金なのか意味不明である。先の研修の実質は退職を目的としたもので、職員のスキルアップや労働意欲の向上などを目的としたものではなかったこととなる。どうりで人格否定のことばのバッシングが毎日くりかえされたわけである。

 人はいかしてこそ価値がある、と思う。いかせないのは、お雇い主側の能力にこそ問題を感じてしまうのだが、そんなことを感じるのは私だけなのだろうか。
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