新世紀ユニオン発行のニュース

新世紀ユニオン2017年度運動方針(案)

(1)国際情勢の特徴点

 世界経済は先進諸国が押しなべてデフレ経済に陥り、低成長と停滞と縮小のサイクルとなり、このため途上国経済も資源価格の低下を受け何処もが不況に陥っている。

 こうした中でアメリカの「息継ぎの和平」戦略の下でアフガン・イラクでの米軍事会社による「戦争の外注化」が進んでいる。アメリカの軍事会社には60万人を超える兵力を持つ会社さえ出現している。

 こうしてアフガン・イラク・シリアでのアメリカの戦争が続く中で、イスラム原理主義のテロが世界中に拡散し、世界的に観光等が減少している。

 ロシアへの経済制裁と中国経済のバブル崩壊で世界貿易も大きく縮小している。アメリカが覇権を一時放棄したことで、ロシアを地政学に目覚めさせ、イランの地域覇権主義を促し、中国の拡張主義が東シナ海と南シナ海で砲艦外交を展開している。世界は多極化の時代に入りつつあると言える。

 北朝鮮の核・ミサイル開発は北東アジアの戦略関係を一気に覆し、韓国と日本は安全保障上の危機を迎えるようになった。とりわけアメリカ大統領選で「アメリカ第一主義」のトランプが勝てば、日本の安全保障は危機に直面し、日本は対米自立し、自分の国は自分で守らねばならない局面が生まれるであろう。

 安倍首相のアメリカに依存する「集団的自衛権」の解釈変更による安全保障路線は対米従属の安全保障と言ってよく、またこの路線は日本企業の海外権益を守るためのものでもある。自衛隊の海外派遣は、アメリカが内政重視の下では「亡国路線」とも言える軍事的冒険路線であり支持できない。

 アメリカの2人の大統領候補はいずれもTPPに反対しており、自由貿易による世界貿易の拡大路線は破綻し、世界経済は同時不況の可能性を次第に強めつつある。世界の多極化は軍事力による国境線の変更の時代を意味し、世界は大軍拡の時代に入りつつある。

 とりわけ中国社会帝国主義は世界で一番凶暴性を持つ戦争勢力=拡張主義であり、日本は中国軍の侵攻の危険に直面している。中国走資派指導部は内的矛盾の外的矛盾への転嫁で危機を逃れようとあがいている。

 欧米の対ロシア制裁による、ロシアを中国の方に追いやる外交は、日本に危険な2正面を余儀なくさせる可能性があり支持できない。日本政府はロシアとの関係を改善し、経済の相互依存関係を強化し、ロシアを中国から引きはがし、中国の侵攻に戦略的外交で備える必要が出ている。

(2)国内情勢の特徴点

 日本の国民は戦後の70年の平和を実現した真の理由を理解しなければならない。共産党や社民党は平和憲法の9条が戦後の平和を生みだしたかのように言うが、実際には憲法9条は日本を非武装にすることで占領軍としてのアメリカ軍がいつまでも日本に居座るための従属法制なのである。

 ところが野党は憲法9条を「日本の宝」としている。戦後の平和はアメリカ軍が居座る日本に誰も侵略できなかったにすぎない。自民と公明は日本の防衛をアメリカに依存する。しかし憲法が相対的に力を失ったアメリカの、その侵略戦争を日本が補完する上で憲法9条が障害となる局面が生まれている。

 すなわち改憲論は対米従属の親米派の中から生まれている事を理解しなければならない。アメリカの戦争に自衛隊を動員する改憲論に我々は反対する。同時に従属憲法にとらわれず、日本の自立による平和主義の堅持を推し進めるべきと考える。

 日本の労働者は戦争一般を悪とする観念論に反対する。戦争には正義の戦争と不正義の戦争がある。侵略戦争は不正義の戦争なので我々はこれに反対する。しかし当面差し迫った中国拡張主義の侵略から祖国日本を防衛する戦争は正義の戦争であり、日本の労働者は支持しなければならない。つまり新世紀ユニオンは護憲派でもなければ改憲派でもない。どちらかと言えば対米自立で、自分の力で日本を防衛する「対米自立による平和主義堅持」派である。

 安倍政権は自民の右翼親米派の政権であり、これを公明党が支えアメリカの戦争に加担する道を進んでいる。すでにこの自公政権は議会の3分の2を押さえ、危険なアメリカの戦争への加担の道を進んでいる。ただ現在のところアメリカが「息継ぎの和平」に戦略転換しているためその危険性が見えないだけなのだ。

 野党第1党の民進党は、民主党政権時に国民を裏切った菅・野田の政権と言ってよく、党首に女性を据えても国民の支持はあり得ない。したがって現在の野党に対米自立と平和主義の堅持を掲げる政党は無く、我々は地道に対米自立の宣伝活動を続けるほかない。何故なら憲法9条の非武装も、アメリカとの集団的自衛権の路線も、いずれも亡国路線に他ならないからである。

 日本経済のデフレは、主要には分配率の低下による個人消費の減退が原因であり、GHQが創出した戦後労働改革の狙いが、経済成長のためには継続的賃上げが必要であること、冷戦後の強欲の資本主義が分配率を不当に切り下げた結果、日本経済は縮小再生産に落ち込んだのである。

 経済の高い成長には大幅な賃上げが必要なのだが、強欲さに目覚めた独占資本にはできない相談である。彼らの労組の家畜化がデフレを招いたと言っても言い過ぎではない。強い労組は資本主義の成長には不可欠なのである。独占資本家どもはGHQの戦後労働改革の経済的意義を学んだ方がいい。

 安倍政権は来年の通常国会で、ユニオン等民主団体を弾圧する「共謀罪」新設を企んでおり、冤罪を拡大し、組織犯罪としての「テロを防ぐ」ことを口実に人民弾圧法の立法化を企んでおり、我々はこれに断固反対していかねばならない。日本資本主義は世界でもトップクラスの資本輸出国であり、経済侵略のための抑圧法制の立法化は侵略戦争の一里塚とも言える策動なのである。

 安倍政権は巧妙にも「働き方改革」と称し、表向き長時間労働をなくすと公言しながら、実は(1)高度プロヘッショナル制度(=残業代ゼロ法案)(2)企画業務型裁量労働制の拡大(3)フレックス制の清算期間を3倍に拡大、などの規制緩和を引き続き追及している。我々はこうした労働条件の改悪に引き続き反対しなければならない。

(3)運動の基本方向

 日本経済は多くの企業が世界中に進出しており、日本独占資本はこれらの海外権益を武力で守らねばならない。つまり既に日本企業は多国籍化しておりこの経済面での侵略性の強化が、国連の名による自衛隊の「駆けつけ警護」の経済的動機なのである。

 安倍首相ら自民党右翼政治家は、歴史教科書の書き換えと靖国参拝、日の丸君が代強制で中国と韓国を挑発し、これら2国の「反日」を利用し、日本国民の世論を右傾化させ、この右翼バネで政権を維持している。安倍は右翼というよりも親米派というべきであるが、中国と韓国の「反日」と日本の領土への野心が安倍政権を支えているというべきである。

 一層きな臭さを増す世界情勢と、戦争の危機を深める北東アジアにおいて、我々の平和を守るための闘いが一層重要性を増していることを自覚して、新世紀ユニオンは日本の対米自立と平和主義の堅持の路線を一層推し進めなければならない。

 安倍政権の労働分野の規制緩和路線は、日本の労働者の労働条件の悪化と、貧困化を一層推し進めた。リストラ経営が労働者の非正規化(パート化、派遣労働化、期間契約化)を一層進めた。

 新世紀ユニオンのリストラとの闘いは、次第にブラック企業との闘いに集約されつつあり、ブラック企業の攻撃を受けている労働者の闘いを断固勝利させていかねばならない。

 政府の愚劣な補助金・助成金がブラック企業の嫌がらせを拡大し、自己退職に追い込む主要な経済的動機となっている。一人嫌がらせで辞めさせて、新たに一人雇用すると150万円の政府助成金がえられるのだから、自己退職に追い込む嫌がらせは増えるばかりなのである。結果全国のうつ病の労働者は40万人を超えるほどに増えている。パワハラとの闘いは新世紀ユニオンの今ひとつの主要な任務となっている。

 新世紀ユニオンは小さな労組ではあるが、日本のナショナルセンターが放棄した、労組の階級的な役割、労働者の階級的教育やリストラとの闘いの戦術的開拓、ブラック企業の違法な攻撃との闘いなど、その理論と戦術についての、ネットを通じた啓もう活動は全国的な評価を得ており、全国の労組活動家の活動指針となっている。

 新世紀ユニオンは引き続き日本の労働戦線、とりわけリストラとの闘いの先駆者としての役割を果たしていかねばならない。

(4)具体的な方針(案)

1. リストラに反対し雇用を守る闘いを中心に闘う。リストラ無料相談を引き続き実施する。
2. 職場のパワハラとの闘い、ブラック企業の違法行為と闘う。
3. 家畜労組の裏切りに反対し、労組の信頼回復に努める。
4. 解雇の金銭解決制度の導入に反対し、残業代ゼロ法案に反対する。
5. TPP参加に反対し、日本農業と農民を守り食糧自給率を高めるよう求める。
6. 日本の自立と平和のための運動を進める。日本とロシアの平和友好条約の締結。
7. 欧米の介入によるシリアの内戦化反対。中東の宗派争いによる武器市場化に反対する。
8. 中国の地域覇権主義に反対する。東シナ海と南シナ海での戦争挑発に反対する。
9. 中国人民の民主化運動と土地取り上げ反対の闘争を支持する。
10. 日米同盟の強化に反対し、米軍と自衛隊の一体化=集団的自衛権に反対する。
11. 戦争法の廃止を求め、自衛隊の海外派兵に反対する。
12. 武器輸出に反対する。軍需産業化による経済の軍事化に反対していく。
13. 戦争動員のための愛国教育反対。「日の丸」「君が代」の押し付け反対。
14. 日本の民間資金を奪い取るカジノ解禁に反対していく。
15. 消費税増税に反対する。また法人税減税に反対する。災害の無い国作りを求めていく。
16. 「働き方改革」の名による規制緩和反対。残業代ゼロ法案と解雇の金銭解決に反対。
17. 非正規労働の原則禁止。男女同一労働・同一賃金の法制化を求めていく。
18. ハラスメント防止法の制定と人権教育の強化を求めていく。
19. 公益通報者保護法の罰則強化を求めていく。
20. 格差社会の解消を求め、強欲の資本主義に反対する。
21. マイナンバー制度による国民の管理・支配の強化に反対していく。
22. 原発の即時安全装置の設置と自然エネルギーへの転換を求めていく。
23. 労働者への違法解雇等への懲罰的慰謝料を認めよう求めていく。
24. ホームページとブログを充実して、労働者への権利の拡大のために尽くす。
25. ユニオン・ニュースの充実と投稿の活発化を図る。
26. 組合員の宣伝・拡大活動・団体交渉・学習会等への積極的参加をうながしていく。
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