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労政審から労使を排除する狙いは何処のあるか?

 厚生労働省は厚生労働大臣の諮問機関である労働政策審議会の構成が、現状では労働者と使用者公益代表で構成されているのを、「総合的・中長期的議論が不足している」として、労使を排除しようとする動きが出ている。労使が入ると論議が硬直化し、制度の見直しができない、と言うのが理由である。

 安倍政権が労働分野の規制緩和を今も進めているが、解雇の自由化や残業代ゼロの「高度プロフェッショナル制度」の導入を進めようとしているが労働組合側の反対で進まないので、労働政策審議会の構成を変え、労使を排除しようとしているのである。

 現状では、労働分野の規制緩和に先行してロックアウト解雇が広がり、ブラック企業の嫌がらせ解雇が広がるなかで、アメリカ並みの解雇の自由化の立法化を進めるうえで労働政策審議会の構成を変えなければならないところに、厚生労働省の規制緩和の遅れに対するいらだちが表れている。

 彼らのいう「総合的・中長期的議論が不足している」とは、解雇の自由化や残業代ゼロ法案を法制化するための議論が反対派がいてはできない事を指している。報道によれば、審議会の小峰法政大学大学院教授は「委員も労使同数である必要はない」と語っており、審議会の構成を変えて、過半数で労働分野の規制緩和を一気に進める意図を明らかにしている。

 日本経済がデフレで、国民経済が縮小を続けている時に、必要なのは労働政策立案者が戦後労働改革の原点に立ち返り、労働組合の力が資本主義の高成長には欠かせない事を社会政策的に理解することである。なぜGHQが労働改革で労働組合の力を強くしたかがまるで理解していない点に、日本の今日のデフレ経済下の長期の経済的停滞が生まれているのである。

 何でもアメリカと同じルールにする対米従属的思考は我々労働者は支持できない。解雇の自由化も残業代ゼロ法案もアメリカルールであり、そのことがアメリカで空前の格差社会につながったことを指摘しなければならない。アメリカにおける保護貿易主義、排外主義、「アメリカ第一主義」のトランプ大統領が自由化の逆転現象として生まれたことが教えているのは、グローバルリズムが反転し始めた事である。今もなを労働分野の規制緩和を進める厚労省の政策的誤りを指摘しなければならない。

 連合総研の調査によれば会社勤めの人の内4人に1人が「うちの会社はブラック」と認識している調査結果が出ている。日本社会に外国人への差別やヘイトスピーチが広がるだけでなく、長時間労働とパワハラによる強制労働化で、労働者のうつ病が急増し、過労自殺や過労死が急増している社会では、必要なのは規制緩和ではなく、規制の強化であることを指摘しなければならない。
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