アメリカのトランプ政権がメキシコとの国境に壁をつくり、TPPや北米自由貿易圏の再交渉、さらにはアラブ圏からの入国禁止等、矢継ぎ早に保護貿易主義・排外主義的政策の大統領令を出している。
トランプ大統領は2国間交渉でアメリカの車を日本に売り付けるつもりであり、彼の認識は1980年ごろの貿易摩擦の時代の認識だ。
トランプは、日本に対しては在日米軍の費用を全額負担を要求している。防衛省の試算によれば、日本はすでに在日米軍の費用の内86.4%を負担している。今以上負担するとなると米兵の給料まで日本が負担するほかない。
トランプはアメリカの利益しか見ない人物で、こんな考えの国と同盟関係が成り立つわけがない。このままでは日本は「アメリカの捨て石」にされかねない。
安倍首相の露骨な対米屈従姿勢は、トランプの間違いを増幅しかねない危険性を秘めている事を指摘しなければならない。
トランプは「米国債本位制」とも言われるドル支配の仕組みさえも否定しており、そうした意味でトランプ大統領は暗殺されるか?もしくはスキャンダルで追い落としに合う可能性が強い。
トランプ政権が続くと世界は貿易が減少し大経済恐慌になりかねない。いまどき保護貿易主義でアメリカが潤うわけがない。
資本主義の選挙制度はしばしばとんでもない選択をする事になる。イギリスのEU離脱も、アメリカのトランプ政権の保護貿易主義も、いわゆるグローバルリズムの逆転現象であり、長く続く政策ではない。すぐに間違いと気付くであろうから、日本はトランプと一線を引き、同時に中国拡張主義の侵攻に備え防衛力を強化することを先行した方がいい。
「アメリカ第一主義」のトランプ大統領の下で日米の同盟関係が成り立つわけがないのである。すぐに失敗すると分かっているアメリカの政策に、日本は付き合うのは止めて静観した方が利口だ。対米自立の好機が来ていることを指摘しなければならない。
この自立は憲法9条の観念的平和主義ではなく、武装中立の平和主義である。
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