新世紀ユニオン発行のニュース

政府の労働分野の規制緩和に問題あり!

 政府はまず長時間労働から手を付けるようです。検討しているのは残業時間の上限規制で、「月80時間」の線で調整しているそうです。過労死ラインの80時間を決めれば、逆に過労死ラインまで働かせようとする企業が増えそうで、逆効果と言う他ありません。上限規制をするなら月20時間を上限とすべきです。

 「働き方改革」を言うなら残業代を支払わない「サービス残業」を根絶することから始めるべきです。また賃金の未払いが拡大しており、この「賃金窃盗」も刑事事件として本格的に取り締まるべきです。

 政府は企業の労働生産性を上げることを考えているようですが、形だけの残業の上限規制では生産性は高まりません。タイムカードを打った上でサービス残業をやらせる企業が多くあるのに、残業の上限規制80時間には呆れてものが言えない。

 労働生産性は、最低賃金を1,200円に一律に上げ、同時に残業代割増賃金を100%にして、賃金を上げることで企業の省力化投資を促すほかありません。つまり残業させるより、人を雇うより、設備投資で生産性を挙げる方が利益が高い。ということを経営者に認識させるほかありません。

 日本企業の生産性が、アメリカや欧州よりも大幅に下がったのは、労働分野の規制緩和、労働時間の弾力化や、非正規化や、家畜労組化で絶対的剰余価値の獲得に血道を挙げた結果です。企業の高い利潤率は科学技術の利用、すなわち設備投資による生産性の向上、言いかえれば相対的剰余価値の獲得にあることを経営者に教え込むのが先決です。

 強欲の資本主義は一経営者の視点での施策ですが、いま日本に必要なのは国民経済全体の視点での施策であることに気付きもしない愚かさなのである。

 GHQの戦後労働改革の中心は強い労組を誘導することで、継続的賃上げが個人消費市場の継続的拡大となり、急成長を導き、国民経済を拡大再生産の循環にのせることであった。

 ところが労組の家畜化と非正規化・規制緩和で強欲の資本主義を進めた結果、日本の国民経済は縮小再生産のデフレのサイクルに陥った。

 今になって、首相が財界に「賃上げ」を要請しても、それはわずかなもので実質賃金は低下しているのである。資本家と労働者の哲学的関係が「対立面の統一の関係」にある事を理解できないから、愚かにも労組を家畜化し、日経連を解体してしまったのである。

 早急に解決すべきは労働者が働いても対価を貰えないサービス残業や賃金の未払いを摘発することなのである。ノー天気に「残業の上限規制を月80時間」で調整する等は愚劣としか言いようがない。

 安倍政権は一方で「働き方改革」と言いながら、他方で裁量労働制の対象の拡大や労働時間の規制緩和を盛り込んだ労働基準法改正案を成立させようと企んでいる。

 政府の労働時間規制は目くらましか、それとも欺瞞策かいずれかであるようだ。安倍政権が労働分野の規制緩和を未だ進めている点に、政府がデフレの原因を正しく理解していないことを示している。

 一経営者の視点での政策は「百害あって一利なし」であり、安倍政権がやっている事はまるで整合性が取れていないのである。
スポンサーサイト
!!ここに掲載の広告は 当ユニオンとは一切関係ありません!!
コメント
コメントの投稿
管理者にだけ表示を許可する
 ブックマークこのエントリをはてなブックマークに登録 このエントリを del.icio.us に登録 このエントリをlivedoorクリップに登録 この記事をPOOKMARKに登録する このエントリをSaafブックマークへ追加 newsing it!

プロフィール

ユニオンニュース

Author:ユニオンニュース



一人でも入れる労働組合「新世紀ユニオン」が発行するニュースのサイトです。

新世紀ユニオンの組合費、拠出金等に関する高等裁判所の判決文を掲載しました。 拠出金高裁判決

検索フォーム
アーカイブ

カテゴリ

最新コメント
最新トラックバック
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード
  1. 無料アクセス解析