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労組の家畜化が招いた野蛮な搾取

 日本経団連の御手洗会長と「連合」の高木会長の会談が1月15日に開かれた。両者は雇用安定に向け、政府に対し、雇用の安全網整備を要請するなどの「労使共同宣言」を採択した。日本経団連も「連合」も雇用確保を主張するのは自己矛盾なのだが、経営側の「派遣切り」に対し、世間の批判が厳しいので「雇用確保」を口先だけでも表明せざるを得なかったのである。
 「連合」にしてみれば春闘という賃上げの課題を前にして「雇用確保」を言えば、賃上げは自粛せざるを得ない。経団連の方は「雇用確保」を言えば、今後経済情勢が一段と悪化した時リストラがやりにくい。しかし労使が結託して賃下げ誘導するには「雇用確保」の表明は都合が良いということである。
 御手洗の主張するワークシェアリングも、企業が内部留保(利益余剰金)を使うことなく、労働者に「仕事を分かち合え」というもので、賃下げを狙いとした手前勝手な主張であり、労働者は絶対に受け入れてはならない。まずは内部留保で雇用を確保すべきなのである。したがって労働者は家畜労組がワークシェアリングを受け入れることに反対しなければならない。
 そもそも「連合」という形で企業内労組の幹部の上層連合が、家畜のように飼い馴らされた結果、日本の分配率は70%から60%へと低下したのである。いつでも首を切れる景気の安全弁としての派遣などの非正規雇用が、労働者の約3分の1を占めるまでに拡大したのである。つまり労働条件は、労使の力関係で決まるようになっているため、労組の家畜化が労働条件の悪化に直結したのである。
 「連合」が生み出したものは、日本の労働者にとっては「失われた労働運動」にほかならなかったのである。
 今、日本の労働者の約8割の人が「雇用不安」を抱いて生活している。いつ仕事を失い、収入の道を断たれるかわからない事ほど、働く者にとって不安なことはない。なぜなら一度正社員の地位を失うと、再び正社員になるのは難しいからである。
 雇用契約においては、大量失業は経営者の立場を決定的に有利にする。いつでも安上がりの労働力と取り替えることができるからである。つまり労働者は雇用不安の中で労働条件の悪化と過重で長時間の労働を受け入れざるを得なくなる。労働者がこれまで以上に働くようになれば、人員がその分過剰となり、削減される。この負のサイクルが野蛮な搾取を生み出すのである。今や世界語となった過労死は、より多くの日本の労働者の近未来の姿となる。
 最近新世紀ユニオンの労働相談で、解雇され、退職金も予告手当も受け取れなかった、という相談が増えている。労働者が無知であることから、経営者が安上がり解雇を企む例が多く見られる。新世紀ユニオンに加入しておけば解雇を阻止できたと思える相談が多いのである。
 労働者の約8割が雇用不安にさらされているのに、日本の労組組織率は未だに20%なのである。
 なぜ労働者はユニオンへの加入をためらうのか?加入しておけば雇用を守れる確率は非常に高くなるのにどうしてだろうか?そこには家畜化した企業内組合が労働者の中に労働組合に対する抜き難い不信感を形成していることがある。
 労働者はユニオンと団結しなければ雇用を守ることが困難な時代であることを肝に銘じておくべきである。
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