大阪の幼稚園で、子供たちに教育勅語を教え暗唱させていた事に、教育基本法違反では、と批判が噴出している中で、事もあろうに安倍政権は、教材に教育勅語を使用することについて「憲法や教育基本法等に反しないような形で教材として用いることまでは否定されることではない」との答弁書を閣議決定した。
文部科学省が3月31日付け官報で告示した新中学校学習指導要領の教科「保険体育」の武道で、選択できる武道の例に「銃剣道」を突然加えた事に、不安や疑問の声が広がりを見せている。「銃剣道」とは銃剣で敵を突きさす訓練の総称である。人間の殺し方を剣道と同じとみなすことは異常で、狙いは自衛隊員を教育現場に派遣することなのだ。
企業の中には新入社員を「研修」と称し、軍隊のような訓練を叩きこみ、きついので途中で研修を辞めた社員を解雇し、「研修のための交通費や宿泊費を返却せよ」と脅迫することまで起きている。
軍隊のように、労働者を死ぬまで働かせ、命令に忠実な人間にして、こき使うことを目指しているのである。こうした企業の方針に、政治が「働き方改革」と称して加担し、月100時間以内の過労死ライン80時間をはるかに超える長時間の時間外労働を上限として決めた。企業競争がし烈な中では、残業を月100時間させないと競争で敗れることになる。これは長時間労働を奨励することと同義であり、過労死が増えることは確実で、我々は絶対に支持できない。
電通の新入社員で過労死した高橋まつりさんのお母さんが、電通の管理職向け研修会で、電通に対し「軍隊のような社風を無くして下さい」と訴えていることは全く正しい。
昨年の「戦争法」の閣議決定に続いて、戦前の治安維持法にあたる「テロ防止」を口実にした共謀罪新設は、日本の国を監視社会にし、いくらでも冤罪を作りだせるようにし、国民を戦争の道に引きづり込む右翼勢力の軍国主義的画策なのだと指摘しなければならない。
カジノ合法化を進める橋下前大阪市長は、カジノで勝負できる子供たちを作らねばならない、という趣旨の発言をしている。何が何でも軍国主義者の言いなりになる国民・社員を作ることが狙いなのである。
新世紀ユニオンは、彼らの逆を主張する。権力の言いなりになるな!反動的命令は拒否する正常な人間になろう。軍隊のような世間の風潮を阻止しなければならない。長時間労働ではなく人間らしい生活をしよう。奴隷労働に反対し、過労死を撲滅しなければならない。労働者は団結して軍国主義的風潮に断固反対しよう。
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