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米朝首脳会談と中東は腹背の関係!

 月刊誌「選択」の7月号「情報カプセル」によれば、6月12日の米朝首脳会談に付いてイスラエルが表向きの称賛とは別に、内部では厳しい見方をしていた事を紹介している。それによると、イスラエル外務省が会談直後に作成し、世界各地の大使館に送った文書が、マスコミに漏れニュース番組で紹介された。

 ネタニヤフ首相は米朝首脳会談を「歴史的会談だった」と表向きに称賛したが、漏えい文書では「会談前に米国が説明していた事と、共同声明の間にかなり落差がある」と率直に認め、特に「完全かつ検証可能で不可逆的な非核化(CVID)」の文言が盛り込まれていない事に付いて、強く疑問を呈している、という。

 イスラエルは、北朝鮮とイランが核開発で関係が深い事を把握しており、北朝鮮の非核化が曖昧な解決になることに、極めて強い警戒心を持っている。したがってこの文書はイスラエル政府が意図的にマスコミにリークしたと見られている。

 イスラエルのハッカー部隊は、今年4月イランの秘密施設から大量の資料を手に入れており、ネタニヤフ首相はこれを受けて「イランにはアマド計画という、核兵器開発計画があった」と公表した。イランの核開発は北朝鮮が指導しており、イスラエルはイランの核施設への空爆もあり得る局面を迎えている。

 つまり、トランプ政権の北朝鮮の非核化が失敗に及べば、イランの核開発も現実の問題となり、イスラエルの核の脅威は厳しい局面を迎える。トランプ政権をイスラエルは批判はできないが、イランの核開発問題が深刻な局面にある以上、アメリカの対北朝鮮政策の甘さをイスラエル政府は自国国民に知らせておく必要があったものと見られる。

 今年4月にバクダッドでロシア・シリア・イラク・イランの4カ国の諜報機関が会合を持っている。シリア国内ではイランとイスラエルが既に交戦しており、アメリカのイランへの経済制裁の方針もあり、イスラエルも追いつめられているが、イランも追いつめられている。

 つまりイスラエルのイランの核開発施設への攻撃があり得る局面が生まれている。そのような情勢の時にアメリカの北朝鮮との「ゆるい非核化」の動きは、イスラエルにはいら立ちを強めざるを得ないのである。

 トランプ政権は再選を目指してユダヤロビーとキリスト教右派の支持を得るためにイランに厳しい対応を取っている。イランの核開発を北朝鮮が支援しているので、中東と北東アジア情勢は腹背の関係にある。トランプの北朝鮮への長引く対話路線が中東での戦端につながる可能性も出てくる。今後、イランとイスラエルをめぐる軍事的対立は不可避となったようである。
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