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◆ユニクロの好業績について

 最近、世間から注目を浴びている経営者の一人に、ユニクロを展開するファーストリテイリングの柳井社長が挙げられる。同社の業績は好調であり、2009年8月期連結営業利益を上方修正している。また、インターネットリサーチでは、企業経営者の投票により、「2008年に最も優れていた”社長”」に選ばれている。

 さらに、米経済誌フォーブス(電子版)が2月に発表した「日本の富豪40人」によると、柳井社長が首位に立っている。柳井社長の保有資産額は61億ドル(約5500億円)とされている。最近のメディアを見ても、柳井社長は、学者・コンサルタント・記者などから高く評価されている記事がほとんどである。

 先日開催された経営倫理シンポジウムにおいて、パネリストのある学者は、「派遣切りが進むなかで、ユニクロの柳井氏は非正規社員を正社員への契約変更を決めており、よくできた経営者である。」とコメントした。

 しかし、それは優秀な社員確保をするという経営戦略の一環であり、倫理感に基づいた意思決定とみなせるものでもない。このような発言をする学者には、一度ユニクロで1週間でも働いて現場を知れと言いたい。学者やコンサルタントは客観的指標に基づいて分析・提言はできるが、現場の境遇までわかっていないのではないだろうか。

 私の家族はファーストリテイリング系列の小売店で店長をしている。彼女を見る限り、同社は決して労働者にとって働きやすい会社であるようには見えない。 20台の女性であるのに、彼女の帰宅は夜12時を過ぎている。

 売上高が、全店舗一位を達成しても、全く褒められず、上司(ユニクロの幹部)からは「全く君の成果ではない。Aさんなら、もっと売っていた。」「君の部下のBさんは、優秀なのに、君の下で働いているから出世できていない。私の部下ならば、とっくに出世している。」などと言われるそうだ。その上司の「指導」によって、私の家族が出世してもよさそうなものだ。

 労働組合もなく、ボーナスすらまともに支給されていない。店長に残業代は支払われることになっているが、人件費の予算は制限され、事実上サービス残業を余儀なくされている。当然、店長に見合った高給が支払われているわけでもない。元々安価な労働力を求めて海外に生産拠点を設けた会社である。これらの点から、同社の好業績の一因が見えてくる。

 過去にも、メディアによってもてはやされ、一世を風靡した経営者が何人もいた。堤、堀江、村上などがそうである。彼らの最期がどうであったか、まだ記憶に新しいことだろう。

 ニュース性を追求するマスコミは、ある人物を一旦持ち上げはするが、不祥事発覚によって一気に叩き潰してきた。とはいえ、ファーストリテイリングには、日本を代表するコンプライアンス経営を実践する会社に成長してほしいと願う。特に、柳井社長の私財を投じれば、何千人もの貧困が解消されるはずである。そのときこそ、彼が真に尊敬される経営者となると期待する。
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