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日本は個人情報ダダ漏れ社会?

 昨年母親が亡くなった。相続の都合で,今年になってから実家の登記を自分に変更した。あとは相続の手続きを進めるだけだと思った。

 それからしばらくすると,いま住んでいる家の方に,実家の不動産業者からダイレクトメールが届いた。土地を売るならぜひ当社をご利用ください,という内容だった。なるほど,近所のつてで誰かが母親が亡くなったことを伝えたんだな,と思った。
とりあえず無視していたが,事はそれで済まなかった。

 それから次々とダイレクトメールが届けられた。ほとんどが実家の近くで営業している不動産業者だったが,一部は全国チェーンの業者だった。さらに,時々お持ちの不動産(たぶん実家のこと)を売却しないかという電話がかかってくることもあった。

 つまりどこかからか,相続の関係で登記を変更した情報が漏れていることになる。ダイレクトメール攻撃がしばらく続いたので,しつこい業者には返信用葉書や封筒で,送付不要と送った。

 それに加えて,妙なことがあった。たまたま実家にいたときに電話がかかってきた。普通に電話に出てみると,相手は「あれ?」とだけ言って切った。後から考えてみると,不在であることを確認していたのだろう。それが不動産業者かあるいは空き巣ねらいだったのかはわからないが,不信感は募るばかりだった。

 相続手続きの相談に行った会計士さんに話を聞くと,どうも登記簿をまめにチェックしていて,名義が変わったリストを不動産屋に売っている業者があるという。

 そう言えば,『ナニワ金融道』という漫画で,金融業者が登記簿を無料で閲覧できていたことを思い出した。何の資格もなく,登記簿を閲覧できて,それをリスト化して金儲けをしているということは,個人情報保護法がザル法であることを意味している。

 しかも,それが実家の住所・電話番号だけではなく,いま住んでいる住所・電話番号まで知られてしまうことに,ある種恐怖を感じる。それが,個人の死に伴うものであるだけに,ハイエナかハゲタカのような金儲けをしようとしているかのように感じた。

 結局,登記簿が自由に閲覧できる状況にあることが問題である。閲覧できる人間を,不動産関係の有資格者に限定し,しかも個人が所有する不動産は公開しない,というように制度を変えないと,個人情報が漏洩するだけではなく,詐欺や空き巣といった犯罪の種になりかねないと思われる。

 個人情報管理について厳格な運用が求められているが,こうした登記簿の管理制度を見直さない限り,個人情報はダダ漏れであると言わざるを得ない。
 
 
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