メーデーの起源は、1886年5月1日アメリカの労働者が1日8時間の労働時間を要求して19万人がストライキに決起した事に始まります。当時アメリカの労働者は1日14時間以上働かされていました。今の日本でも長時間労働が問題になっている時でもあり、そのメーデーの意義を学習することは深い意義があります。
1886年5月1日のこの闘いで、アメリカのシカゴでは警察が労働者に発砲し流血となり、さらにはこれに対する抗議集会に対し、経営者と権力は爆弾と発砲で弾圧し、多くの労働者が死亡しました。この事件は、シカゴのヘイマーケット事件と言われて、全世界の労働者階級の8時間労働制を求める国際統一行動へとつながりました。つまり赤い組合旗は労働者の英雄的な流血の闘いを意味しています。
つまり現在の8時間労働制は、全世界の労働者の流血の闘いの中で勝ちとられたのです。「万国の労働者は団結せよ!」のスローガンがこの時に掲げられたのです。こうした歴史から5月1日のメーデーが生まれたため、メーデーには全世界の労働者階級の全般的要求が掲げられるようになりました。
つまり個々の雇い主に対してではなく、現代の支配階級である資本家階級の政治的代理人である政治体制=国家体制への労働者階級の要求が掲げられなければなりません。新世紀ユニオンのメーデースローガンはこうした視点から掲げられています。
労働組合は経営者に飼いならされた「家畜労組」では、労働者大衆のために闘うことはできません。つまり労働組合(ユニオン)は経営者からも政治からも独立・自立した組織でなければなりません。そうでなければ労働組合が働く大衆と全ての社会的弱者の権利を守ることはできません。メーデーは決して政党の選挙運動の場ではありません。あくまでも労働者の国際連帯行動の日なのです。
メーデーは、その起源が示しているように戦闘性と国際統一行動としてのスローガンが掲げられなければなりません。日本では労組が家畜化したために8時間労働制が形骸化し、長時間のサービス労働が当たりまえのようになっています。
労働時間の弾力化とは、8時間労働制を形骸化するためのモノでした。日本における過労死や過労自殺は、こうした野蛮な搾取の結果であり、私達は規制緩和の名で進める労働条件の悪化を決して許してはいけないのです。
私達、労働力以外売るものを持たない労働者は、5月1日が全世界の労働者の国際統一行動の日だということを決して忘れてはいけません。メーデーの歴史が示しているのは資本主義が労働者の血によって、労働者の犠牲によって発展してきたことを示しています。いつの世も労働者は本質的に奴隷であり、国家権力が絶えず労働運動を弾圧してきたことを流血の歴史は示しています。
「物事は極まれば反転する」という言葉があるように、支配階級が労働者の労働を搾取する無法な社会が、いつか平等な搾取のない社会へと必ず変わります。労働者がこの闘いの主人公であることは疑いないことです。
いかなる労働運動への弾圧も、この歴史の流れを変えることはできないのです。全世界の労働者には闘いを通じて偉大な連帯があり、この階級の力が戦争をも押しとどめることができるように、労働者の団結の力を絶えず高め、広げていかねばなりません。
メーデーは労働者の闘いの偉大な記念日なのです。
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