日本の労働者が会社と交渉しようとすると弁護士に依頼するか労働組合に加入するしかありません。弁護士は代理人になれますが着手金が高額です。労働組合は代理権はありますが、弁護士の仕事と根本的に違います。
組合の交渉権は労働組合法に基づくものです。組合員の中には組合を利用する便利屋のように思っている方がいます。
NHKの受信料を払わない方法を聞いてきたり、遺産相続について質問してきたり、近所の人とのトラブルの解決方法を聞いてきたりする組合員がいます。
この人は弁護士のようなものと組合を考えて全ての法律問題を聞いてきます。労組は団結体であり、組合員は権利と義務があります。規約をきちんと読んで欲しいと思います。
弁護士資格のない組合の役員が労働問題以外で法律相談にのると弁護士法違反になります。このような場合、友人としてできるだけ相談にのりますが、相手がなんでも屋のようにユニオンを見ている事は大問題です。
労働組合は労働者の団結体であり、執行委員会は規約に基づいて組合員を指導します。ところが指導に従わない人もいます。この人はなんで組合に加入したのか?理解出来ない人もいます。
つまりユニオンがどのようなものか知らないまま加入している人がたくさんいます。こうした人達は交流会にも参加しないので、どのような認識上の問題があるのか分かりません。
自分の団体交渉は参加を求めるのに、他の組合員の団体交渉には一切参加しない人もいます。組合員であるなら1年に一回ぐらいは団体交渉に参加してほしいと思います。
自分の事だけでなく、他の組合員のためにも交渉やチラシ配布に参加してほしいと思います。組合員同士助け合うための団結体なのですから、組合員は助けたり、助けられたりすることは当然なのです。
ブログに会社側の人物を名指しで載せてくれと原稿を送り付ける人もいます。ブラック会社相手の場合は会社名を名指しで書きますが、自分で書いておきながら後で「過激なブログを書いたから会社を怒らせた」と因縁を付ける人もいます。
労働組合を自分たち労働者の団結体と認識するか?それとも「なんでも屋に金を払っているから利用するだけ」と考えるかの違いです。この違いが事案が解決するや、すぐに連絡を断ち、脱退届さえ送ってこない事になります。
自分の事案が解決したら、次は他の組合員の事案の解決に参加する、それが組合員としての義務であり、権利でもあります。
新世紀ユニオンに加入する時に加入資料を渡しています。ところがキチンとその資料を読んでいない人が多いのです。自分の義務と権利をキチンとわきまえないと、ユニオンの団結力を強化できません。
ユニオンの組合員は自分のために闘い、同時に他の人のために闘う組織であり、お金で依頼する弁護士とは根本的に異なる組織なのです。自分の組合員としての義務を果たさず、自分のために役立てばよいというのでは団結体とはなりえません。
労働者は立場上では、支配従属関係の下で働くので弱い立場です。しかし労組に団結すれば法律上では対等の法律関係なので、経営者と対等の立場に立てます。労働者にとってユニオン(組合)は命の次に大切なものです。
組合員は2か月に一度ぐらいはユニオンに顔を出して下さい。交流会に顔を出して団結している仲間と意見交換するゆとりを持つことが重要な事です。
別の仕事の仲間と話し合うことは人間として成長する上でも大切な事なのです。毎月の新世紀ユニオンの交流会に出て、違う仕事をする仲間と話しする機会を生かして成長してほしいと切に思います。
スポンサーサイト