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地政学的な戦略的発想が必要な時代だ!

 デンマーク領グリーンランドは日本の6倍の大きさの世界最大の島で、85%が氷におおわれている。人口は約5万人の漁業の島である。この島が突然世界ニュースの焦点になったのは、トランプ大統領が本気で買収を考えていたことが報道で明らかとなったことによる。

 トランプ大統領は側近にグリーンランド買収を検討するよう指示を出した事が報道されると、トランプ大統領は8月18日「アメリカにとって戦略的に興味深い」「大きな不動産取引になる」と述べグリーンランド購入構想があることを認めた。

 これに対しデンマークのフレデリクセン首相は「馬鹿げている」「グリーンランドは売り物ではない」と述べた。これを聞いたトランプが「むかつく」と9月に予定していたデンマーク訪問を延期する事態となった。

 トランプ大統領は地球温暖化説に反対している政治家だが、彼は出身が不動産王と言われた人物だ。世界の温暖化が氷の島グリーンランドの経済的価値を高めたことを理解している。

 グリーンランドには豊富な地下資源があり、とりわけ中国が世界のレアアースの80%を輸出しているが、そのレアアースがグリーンランドには豊富にある。石油もあるらしい。

 しかも氷が解けて開発が容易になりつつある。不動産屋の発想から見てもグリーンランドは戦略的価値があるのだ

 グリーンランドは、北米大陸とユーラシア大陸の間にある、この地政学的位置がグリーンランドの戦略的価値を高めた。グリーンランドはロシアからの戦略ミサイル防衛の重要な位置にある。

 中距離ミサイルがロシアに届く位置にある。また中国企業がその戦略的価値に目を付け、過去にグリーンランドの空港や古い基地を買収に動いたこと等から、グリーンランドに米軍基地を置くアメリカは、戦略的に買収する方がいいと判断したと見られる。過去にアメリカは帝政ロシアから25億円でアラスカを買収した先例がある。

 重要な事は、世界が多極化を迎え戦略的思考から、地政学的な領土や基地。の配置を考え始めたことである。日本は南西諸島に移動式の地上発射対艦ミサイルを配備し、アメリカ軍が南シナ海の封鎖に対し地上発射型の艦ミサイルに関心を示し始めたこと、中国政府が南極に多数の基地を設営し、北極海の開発にのりだしたのも戦略的配置を考えてのことである。

 もちろんロシアがクリミヤ半島を併合した事も、黒海から地中海への海軍力の展開を考えた上でのことである。

 日本も南西諸島だけでなく、南鳥島などの南の島々と海底資源の防衛を本気で考えなければ、中国に尖閣だけでなく太平洋の島々と、海底資源を奪い取られる可能性が高いことを考慮しなければならなくなっている。海上防衛力の強化、とりわけ数隻の軽空母の早期の配備が必要だ。

 トランプの「アメリカ第一主義」が、主要国の地政学的戦略思考を強めていることを見逃してはいけないのである。
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