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新世紀ユニオン発行のニュース

労働裁判では戦略・戦術が重要です

 労働裁判では証拠の後出しが認められています。刑事裁判では検察側は証拠を先にすべて出すことが求められています。じゃんけんでは後出しが勝つのは解りきったことです。地労委では書面と証拠を締め切った後で企業側が書面と証拠をたくさん出してきます。労働側には反論の機会が無いことが多くあります。

 基本的に労働裁判(地労委も含めて)は企業側を優遇します。現在の政府は資本家の権力であるからです。また証拠は労働者を管理している企業側がたくさん持っています。しかし労働者側にも仲間や同僚が裁判の証拠を後から渡してくれる場合があります。

 ですから労働裁判では証拠の後出しが認められています。証拠の後出しが認められているということは、裁判の戦略・戦術が最重要となる、ということです。

 ですから労働裁判では、いかに相手に嘘を書面で語らせるか、それを証拠で崩せば裁判官の心証は労働者側に傾きます。ところがよくあるのは原告本人が「自分は正しい」「間違ったことは嫌いだ」と信じているので、裁判や地労委で初めに自分で書面を書き、手の内を全てさらして、ユニオンの指導を受け入れない人がいます。

 ユニオンが「バカユニオン」を演じて、戦略・戦術を立てて相手におごりを生じさせ、嘘をつかせようとしても、戦術を受け入れない人がいます。これでは会社側に手の内を読まれ、後から「悪い社員だ」という証拠をたくさん捏造されて負けることになります。

 また「辞め検」の弁護士を使い、始めに全ての証拠を開示して、相手側に嘘をねつ造されて負ける人がいます。また労働問題以外が専門の弁護士を使い、始めに全ての証拠を開示して労働審判をして、相手に捏造証拠をつくられて負ける場合もあります。労働審判は和解が確実にできる場合以外はしてはいけません。

 なぜなら、初めに全ての証拠の提示が求められているからです。労働審判で和解が成立せず、裁判に移行した時に、原告(自分)の手の内をさらしている方が負けるのは当然です。

 労働相談に来た労働者が、事案の説明の後で「この裁判は勝てますか?」と聞いてきたので、私が「勝てます」と答えると、その人はユニオンを抜け、かってに弁護士を探してきて闘おうとしました。

 結果は弁護士に負けると言われ見捨てられることになりました。私が「勝てます」と言う意味は、ユニオンが証拠作りを指導して準備をすれば勝てる、という意味なのです。

 つまり裁判闘争は、①証拠を固める段階、②裁判で作戦を立てて証拠を生かす戦術の段階、③裁判で勝利を確定する段階があります。裁判は①の段階から既に戦略が描かれているのです。闘いのこの段階性を理解せず、ユニオンの指導を受け入れない人は裁判で確実に負けます。

 組合規約に書いてあるように「ユニオンの指導を受け入れる」ことができない人は勝てないということです。そのような人に限り「裁判を負けたのはユニオンが悪い」「ブログに書いたからだ」等と理屈に合わない非難をしてきます。

 実際に新世紀ユニオンの指導で、裁判で900万円~500万円を勝ち取った労働者はたくさんいます。ユニオンの指導で雇用を守った人もたくさんいます。逆にユニオンをバカにして、指導に従わないで負けた人もいるのです。

 負ける人は「裁判が公平で、正義が必ず勝つ」と思っているおめでたい人です。しかし裁判で勝っている人は、ユニオンの指導に従い、各段階で戦略・戦術を忠実に実践した人だけです。

 リストラとの闘い、パワハラとの闘いは、会社側が初めから弁護士の指導で攻撃して来るので専門化・高度化した戦略戦術がカギを握っています。素人が考えて勝てるような時代ではありません。
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