新世紀ユニオンの今年度の定期大会は、第20回の記念すべき大会でした。つまり今年度は新世紀ユニオンが活動を開始して20年目に当たります。
この19年間、新世紀ユニオンは組合員を裏切らない、裏取引はしない、を旗印にしてきました。私は「労働者として見事に生きる」ことを自らの人生の信条としてきました。
新世紀ユニオンは初め、「反リストラの戦術レベルを上げる」ことを自らの任務として、ネット上で闘い方を全国の労働者に公開してきました。
その後リーマンショック後の景気が長引くと判断して、「雇用を守る活動」に重点を移してきました。無料労働相談では、解雇事案の相談が減り、パワハラの相談が増えてきました。
2年前に、新世紀ユニオンが勝ち取った解決金は年間で●●●●万円を超えていましたが、昨年は●●●万円を上回る程度でした。景気が良くなり解雇事案が減少するということは、ユニオンの財政が厳しくなるということです。
したがって新世紀ユニオンの財政を組合費中心にしていくことが組織を万全にする上で重要なことなのです。
パワハラに反対する闘いが、新世紀ユニオンの重要な課題として浮上してきました。これまでパワハラは金にならないと、他のユニオンが引き受けなかった闘いを、我々はあえて闘いを挑んできました。
それは泣き寝入りしたくないという労働者の気持ちを大事にしたかったからであり、闘うことでパワハラをなくしたかったからでした。いつまでも労働者は泣き寝入りしないことを示すためでした。
日本の司法は精神的暴力に対し消極的であり、行政もパワハラによる精神疾患に労災認定をしないで切り捨ててきました。我々のスローガンに「懲罰的慰謝料の導入」を掲げたのは、それだけ労働者のパワハラの被害が大きいゆえでした。
慰謝料がペイしないほど低額であることが、被害者の泣き寝入りを促してきたのです。
新世紀ユニオンがまだまだ小さいため、闘う力が弱く、大きな成果が挙げられないのは、団結の力が及ばないからです。労働者は自分の闘いが終わったら、今度は仲間の闘いを支援する。
それが労働組合(ユニオン)に団結する組合員の義務でもあり、権利でもあります。
先の定期大会で、組合を脱会したものは再加入を認めないことが決められました。自分の闘いが終わったら組合費を払わず逃げるのは、仲間への裏切りであるとの考えからです。
これまで私達は「去るものは追わず」で脱退は自由でした。今後も辞めるのは自由です。しかし再加入は認めません。ユニオンはたくさんありますから、他のユニオンに行ってください。
今年、新世紀ユニオンは一人ひとりの組合員が、周囲の労働者をオルグして、闘う仲間を増やしていく活動を強化していきます。労組の戦闘力を強化しないと大衆闘争に取り組めないからです。攻撃されている労働者を助けられないからです。
多くの人を助けることが、自分の雇用を守り、権利を守ることにつながるのです。皆さんと一緒に、新世紀ユニオンを「闘いの砦」として大きくする年にしたいと思います。共に団結し闘いましょう。
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