FC2ブログ

新世紀ユニオン発行のニュース

パワハラ事案を闘う上での注意点!

 厚生労働省の労働政策審議会は昨年12月23日、職場のパワーハラスメント防止に関する指針を決定しました。この指針案には1139件の公募意見が出され、その大半が修正を求めていましたが、「すでに修正済みだ」として修正されずに了承されました。

 つまり今回のパワハラ法とその運用はザル法だということを頭に置いて行動すること。

<パワハラの定義>

 この指針によって職場のパワハラの概念が以下の3点にまとめられ定義されています。
(1)優越的な関係を背景としたに言動であって
(2)業務上必要かつ相当な範囲を超えたものにより
(3)労働者の就業環境が害されるもの

 以上の3つの要素を満たすもの、と定義されました。指針はこの3つの要件に「適正な業務指示や指導はパワハラに該当しない」との文言を明記しました。つまり上司の暴言があったとしても、業務上必要な発言であったり、就業環境が害されると認められないとパワハラにはならないということです。

 ここで注意すべきは、上司の発言がパワハラだと労働者が思っても、会社が売り上げを上げるための業務上必要かつ相当な範囲と判断される可能性があるということです。

 要するに、指針の内容では「処分を受けた労働者に別室で研修を受けさせる」ことや「社会的ルールを欠いた労働者に一定程度強く注意する」ことはパワハラに該当しないことになっています。この「一定程度」というのがどの程度なのか? 恣意的に解釈できるので、果たしてパワハラを減らすことができるのか疑問です。

<具体的な証拠を取った上で告発すること>

 職場でパワハラ行為や言動を問題にする場合次のような証拠を取ってから告発するようにする必要があります。そうしないと上げ足を取られる可能性が高いということを頭に入れておいてください。

①殴る・蹴る、モノを投げつけるなどの行為
②大勢の前で威圧的にしかりつける。「いう通りしないと殺すぞ」「死んでしまえ」など社会的なルールを欠いた言動
③人事部に机を置いたり、別室に隔離するなど
④過大な仕事をやらせ、長時間の残業を強いる。
⑤仕事の取り上げ、草むしりや、業務と関係ない雑用を一人だけやらせる。
⑥性的指向や病歴などの個人情報を了解を得ずにばらす。

<闘いの段階性を常に考慮して動くこと>

 証拠を残せたら、次に相談窓口に告発すること。この時に証拠をすべて開示しないこと。調査委員会が調査を口実に証拠を確認してから隠ぺいしてくることがあるので注意すること。

 相談窓口が問題を解決する能力があるか?ないか?を見届けること。そのあとで裁判もしくは他の方法(団体交渉・労働審判・調停等)に進むこと。

 パワハラの内容が否定しようのない段階まで我慢してください、そのパワハラの証拠を取ってから闘うようにすること。特にパワハラによって精神疾患になった場合は診断書を取り、その内容のとおり休むようにすることが慰謝料請求には重要なことです。労働者の就業環境が害された、ということはパワハラの被害が立証できないといけないのです。

 精神疾患になった場合、心療内科の医師は「厄介に巻き込むな」と言って診断書を書きたがらない例が多くみられます。そのような時はユニオンに相談して診断書を書いてくれる医師を紹介してもらうようにしてください。

 診断書はパワハラの被害を受けた際にはなくてはならない証拠であり、それなしにパワハラの告発をすることは危険だと思ってください。パワハラの闘いで重要なのは段階性を理解することです。

第一に証拠を残す段階(録音・診断書)
第二に救済を求める書面を出す段階(この書面が証拠になる)
第三に交渉の段階
第四に裁判などの段階

 以上の段階を確認して、ユニオン指導部と相談しながら闘いを進めるようにしてください。今回成立したパワハラ法が「ザル法」であるがゆえに、慎重にも慎重に進める必要があります。そうしないと上げ足を取られて反撃を受け。排除の標的になる可能性もありうると思ってください。
スポンサーサイト



!!ここに掲載の広告は 当ユニオンとは一切関係ありません!!
コメント
コメントの投稿
管理者にだけ表示を許可する
 ブックマークこのエントリをはてなブックマークに登録 このエントリを del.icio.us に登録 このエントリをlivedoorクリップに登録 この記事をPOOKMARKに登録する このエントリをSaafブックマークへ追加 newsing it!

プロフィール

ユニオンニュース

Author:ユニオンニュース



一人でも入れる労働組合「新世紀ユニオン」が発行するニュースのサイトです。

新世紀ユニオンの組合費、拠出金等に関する高等裁判所の判決文を掲載しました。 拠出金高裁判決

検索フォーム
アーカイブ

カテゴリ

最新コメント
最新トラックバック
RSSリンクの表示
リンク
QRコード
QRコード
  1. 無料アクセス解析