自民党の右傾化と、その結果としての安倍政権はどのようにして生まれたのか、自民党の右傾化は韓国・中国における反日運動が、たかりゆすり外交となり、日本国民の反発を呼び、自民党の右傾化を促した。
これを「右翼バネ」という。自民党の側から見ると政府の閣僚が靖国参拝をすることで、ことさら中国と韓国を刺激し、「右翼バネ」に利用した。中国と韓国の側から見ると反日=排外主義で政権の支持率を高める利点があった。また自民党を宗教政党が支えることで「安倍一強」といわれる事態が生まれた。
安倍首相の失敗は、政権が長期化するに従い、その恩恵を自分の周りの者に分け与えるというおごりが出たことだ。これが閣僚の「在庫一掃セール」となり、また森友・家計問題であり、桜を見る会や、公文書改ざんとなり、政権の腐敗を招くこととなった。
こうして安倍首相は晩節をけがす事態となり、苦境の中で持病の悪化を招いたのであるから、自業自得の事態というべきだ。
安倍政治は、年金資金や日銀の資金を株式市場に投入し、株価を上げたことであるが、これは金持ちを豊かにするだけであり、経済が良くなる政策ではなかった。経済がよくなれば株価はほっておいても上がるが、株価を上げても経済は良くはならないのである。
しかも消費税を上げたことが経済にはよくなかった。日本のようなデフレ社会で重要なのは富の再分配と、個人消費を継続的に拡大することなのだが、消費税増税はその逆の消費を縮小する政策であった。
安倍一強を招いた反面の理由は、バラバラ野党に責任がある。野党の中で政権の受け皿を組織する統一戦線的発想が皆無であった事が、安倍政権の長期化を許す結果となった。
安倍外交は対米追随だけであり、しかも中国経済への依存を深めたことは米中貿易戦争が深刻化する中では、日本経済は今後中国市場からの撤退で大打撃を受ける可能性がある。
安倍の後継がだれになっても内政も外交も困難にぶつかるのは必至だ。対米追随すれば米中の戦争に巻き込まれる可能性が高く、さりとて国防をアメリカに依存している以上、中国との貿易を縮小していくしかない。
その上にコロナ感染症がある。日本は先進国で検査体制が後進国並みのお粗末さで、事態の悪化が心配される。つまり腐敗した政治の付けは国民が支払わされるということだ。野党はアメリカ追随一辺倒の政治からの転換の一点で団結し、政権の受け皿を作り、新政権の下での総選挙に臨むべきである。
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