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労働委員会は不当労働行為の推進機関??

 雇い止めを巡る労働審判の内容を口外しないよう労働審判委員会に命じられ、精神的苦痛を受けたとして、長崎県大村市の男性(59)が国に損害賠償を求めた訴訟の判決で、口外禁止条項を付けたのは違法と長崎地裁が判断した。

   参照:口外禁止規定は違法、長崎地裁が初の画期的判断!

   http://shinseikiunion.blog104.fc2.com/blog-entry-3234.html

 この国賠請求は、長崎でプラネットシーアールほか事件(パワハラ&解雇裁判の和解で、未払い賃金の他に、前例ないと思われる金額水準の慰謝料を獲得)、狩野ジャパン事件(長時間労働は、疾患を発症せずとも人格権侵害という判決を得た)など労働者にとって励みになる複数の闘いを続けられる弁護士が担当した。これもまた、大いに勇気づけられた判決であった。

 ところでブラック企業が行う違法行為の一つに、不当労働行為というものがある。

    参照:不当労働行為について!

    http://21cunionnews.blog111.fc2.com/blog-entry-1262.html

 私もその被害に遭って知った事だが、実は労働組合法は労働基準法より制定・施行が古い。まさに労働者を保護するため基本中の基本の法規であり、その適正な運用のために労働委員会そして不当労働行為救済制度が存在している。

 上述の提訴した頃の、担当弁護士による以下のツイートに私は関心を抱いていた。

 『県労委の期日で,審査委員長が,組合に和解を説得しつつ,「世の中は最終的には金と権力のある使用者が勝つ。だから組合は命令で勝ち負けをつけるのではなく,和解で実利を取るべきだ」という趣旨の発言をした』。

 理由は審査委員長いわく、『県労委の命令で勝っても,資金が潤沢な会社は,中労委→地裁→高裁→最高裁と行く。その間に組合の金は尽きる。会社は,人事権等で,明らかに不当労働行為とはわからない形で組合を弱体化することもできる。

 会社が命令を争う間に,組合は先細る一方。(これを「兵糧攻め」というらしい)』だと。つまり、長期化すると困るのは労働者側、だから早期に和解せよという趣旨のようだ。

 私は、個人の信条は尊重しようと努めるが、上記発言は労働委員会の審査委員長という立場として如何なものかと、批判の感情を抱かざるを得ない。

 その審査委員長が述べる通り、確かに「会社は,人事権等で,明らかに不当労働行為とはわからない形で組合を弱体化することもできる」であろう。しかし不当労働行為救済制度は五審制、つまり行政や司法への不服を都道府県労委→ 中労委→ 地裁→ 高裁→ 最高裁の五段階で争う機会が認められている。

 その間そして後にも(新世紀ユニオンでは実施している通り)団体交渉で、労働者への攻撃の再発防止の徹底を求め確認する事も、有りだろう。

 労働者は早期解決や目先の実利ではなく、団結権や名誉のために立ち上がり闘い続けなければならない時がある。にもかかわらず、第一段階の都道府県労委がまるで和解推進機関になっている状況は、情けない限りである。

 そしてここで、中労委をはじめ労働委員会までもが、和解条項に口外避止条項(禁止規定)を入れさせようと画策する事が明らかになっている。
前述の弁護士ほか複数の弁護士が、この事に抗議を続けているが、特に東京都労働委員会が醜い。

 都労委はこの問題につき、「第三者非開示条項を入れるのは、当事者の要望あっての事」「労委が推奨しているものでは、ない」と回答していた。しかしその後、別の事件で、事務局が出来合いの第三者非開示条項を“当事者が求めてもいないのに”挿入して来たようだ。指摘すれば事務局員が謝罪し、撤回した。つまり最初の回答は、嘘だったという事。

 (情報源:労働法連絡会・Aspect in labor law 43号など)

 口外避止条項(禁止規定)とはつまるところ、労組に活動状況また成果を宣伝させない、不当労働行為そのものと言える。もはや絶句するしかない、反動ぶりである。私は今後も、情報収集また発信に努めたいが、読者の皆さんも不当労働行為の推進機関に成り下がったような労働委員会には是非とも注意願いたい。
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