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新世紀ユニオン発行のニュース

世界の戦略的変化に対応できない米政権!

 アメリカは、オバマ時代からアジア重視を言ったが、それは中国に進出しているアメリカ企業からの献金が狙いであり、また台湾や日本にアメリカ製兵器を売りこみ、思いやり予算も増額させられる。バイデン政権もアジア重視といいながら、いまだに対中国戦略を打ち出せてない。

 なぜ対中戦略を打ち出せないのか?それはNATOをめぐる戦略的激変が起きていることと関係がある。NATOの一角を占めるトルコがNATOを裏切り、ロシアやベラルーシと関係を強化しているからだ。原油の高騰は産油国ロシアのプーチンを強気にしている。

 このためNATOの東方への拡大が暗礁に乗り上げ、ウクライナのNATO加盟にロシアが軍事介入をしてでも阻止する決意を示している。黒海の出入り口をトルコが扼しており、地政学的にウクライナをロシア勢力圏からNATOが奪うのは難しいのである。

 バイデン政権がアフガン政府を見殺しにし、タリバン政権の存在を許したことが、この地域でのアメリカへの不信感を増幅した。中央アジアや中東でのアメリカの影響力は失われつつある。

 石油の高騰を増産で抑えることすらできなくなっている。こうした戦略的変化がイラン外交に表れて、イランの強硬派政権が公然と核保有へと進み始めた。

 イスラエルがいつイランの核施設への空爆を行ってもおかしくない事態が生まれている。またサウジとイランの宗派対立も激化している。しかもNATOそのものが機能しない事態も予想される。

 欧州連合(EU)はロシアから天然ガスを購入し、その代金で機械などをロシアに売り込みたいのであるが、アメリカはEUのエネルギーのロシア依存に反対している。ロシアとベラルーシが中東の難民を欧州に送り込み、EUを揺さぶっている。難民問題は欧州を分裂に追い込みかねない事態が生まれている。

 第一次世界大戦も、第二次世界大戦も欧州から始まっていることから、現在の欧州と中東の経済危機と戦略的変化は、第三次世界大戦に発展してもおかしくないのである。ウクライナでの戦火は、中国にとって台湾や日本の南西諸島侵攻の好機となる。

 バイデン政権の失敗は、ロシアを中国側に追いやり、2正面戦略を余儀なくされたことである。いまのアメリカに2正面戦略を維持する力はない。それを示したのがアフガニスタンでの拙劣な撤退に他ならない。

 ロシアからウクライナ問題を見れば、ウクライナは旧ソ連時代の勢力圏であり、ソチオリンピックの最中にCIAがウクライナでクーデターを起こし、NATO加盟を企んだのであり、支持率の低下しているプーチンは、原油高騰の追い風を受けて強気で、ウクライナを取り戻すのに軍事力を使うことにちゅうちょしないであろう。

 中国と欧米日は経済の相互依存関係がある。しかしロシアとはクリミア半島の併合以後経済制裁で相互依存関係は絶たれている。ウクライナと中東は戦争の危機なのである。これは中国の習近平ファシスト政権にとって軍拡の時間を獲得できることを意味している。

 アメリカは対中国戦略どころではないのである。とりわけバイデン政権のチェンバレン化(融和政策)は日本にとって災厄となる危険がある。世界が戦争の危機に直面しているのである。
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