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精神障害の労災認定基準と注意点を教えて!



 私は入社後すぐにコロナ禍となり交通が途絶し、仕事ができなくなり、その時から社長のパワハラが始まりました。大幅な賃下げも解雇をちらつかせて受け入れざるを得なくなり、その後もパワハラが続きました。今回主治医から病気療養の診断書が出ました。労災の知識がなくどうすればいいのかわかりません。対応策を教えてください。



 労災保険制度は業務上の理由又は通勤による労働者の負傷、疾病、傷害、又は死亡について被災労働者や家族への保険給付を行う制度です。5人未満の農林水産業を除き、労働者を一人以上雇用する事業所が適用対象となります。

 精神障害の労災認定基準は厚生労働省のサイトで「心理的負荷による精神障害の労災認定基準について」を見ていただけると詳しくわかります。

 労災の認定にあたり、①対象疾病を発症していること、②発症前6か月間の業務による精神的負荷が認められること、③業務以外の心理的負荷が認められないこと、この3点が基準となります。つまり発症前の6か月間に何があり、それが立証できるかが重要となります。

 とりわけ認定で重要なのは発症前6か月間で「特別な出来事」があったかが重要となります。例えば1か月間の時間外労働が160時間を超える場合、それだけで心理的負荷が「強」と認定されます。また、1か月の時間外労働が100時間を超える場合が3か月続いた場合でも「強」と認定されます。

 相談者の「特別な出来事」すなわちパワハラによる退職強要と大幅な賃下げが、心理的負荷の強度をどのように評価するかは労働基準監督署が判断することになります。「特別な出来事」がいくつかあり、それぞれに強度が判定され、総合的に認定がされるかが決められることになります。

 したがって発症前6か月間にあった「特別な出来事」を思い出し、申請書に書くことが重要となります。管轄の労働基準監督署に相談し、申請用紙を受け取り、書き方を教えてもらうといいでしょう。

 労災認定には時間がかかりますので、協会けんぽか健康保険組合に相談し、労災が認定されたら返却するという条件で傷病手当金の受給ができます。この場合労災が認定されたら賃金の8割が給付されますので、その場合は、傷病手当金(賃金の3分の2)は返却することになります。

 相談者は信頼できるユニオンに加入し、団体交渉で退職強要をやめること、労災認定に協力することを求め、また違法な賃下げ分の是正を交渉する必要があります。休職が長引くと、会社側が私病として普通解雇をしてくる場合が多いので、この場合こちらが好まなくとも裁判で争うことは避けられません。

 一般的にうつ病などの精神障害の労災認定の審査は厳しく、よほどのことがないと認定されません。これまでは監督署は「生きているではないか?」と言って普通は認定しませんでした。

 ただしコロナ禍では他の企業は苦しい中、雇用調整助成金を受給して、解雇を回避しているわけであり、その中での退職強要などのパワハラは非難されるべき内容を含んでいます。

 主治医と相談し発症時期前6か月間のパワハラの内容を思い出して、「特別な出来事」の強度を検討する必要があり、発症時期について主治医の診断書をお願いする必要があります。以上参考にして下さい。

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