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新世紀ユニオン発行のニュース

労働時間についての必要な知識

 労働時間とは、労働者による労働契約の履行として、労務提供がされている時間を言います。労務提供義務の観点から、①上司の指揮命令が存在したか ②業務性・職務性が重要となります。

 労働基準法上の労働時間とは、労働者が使用者の指揮命令下に置かれている時間をいいます。ですから指揮命令下に置かれていたかで客観的に決まります。裁判所は労働者が勝手に業務に従事した時間は労働時間ではない、との判断ですので注意が必要です。

 ですから所定労働時間外の就業に労働時間性が認められるには、上司の指揮命令があったか? あるいは「黙示の指示」が必要となります。

 「黙示の指示」とは、時間外労働が常習化し、使用者がそれを知りながら黙認している場合を言います。残業をするときに会社側が申告を求め、申告がない場合、残業と認めない場合、つまりサービス残業を知っていた場合「黙示の指示」とする判例があります。

<一人勤務の店舗従業員の労働時間>

 この場合、休憩時間なしでの労働であるとして、休憩時間も自由利用が阻害されているので労働時間となります。

<仮眠時間が定められている場合>

 仮眠時間でも労働からの解放が保障されていない場合は、仮眠時間も労働時間となります。

<持ち帰り残業の扱い>

 持ち帰り残業は原則的に労基法上の労働時間とは認められない。ただし上司が持ち帰り残業を指示し、これを承諾し、自宅で仕事をした場合は、例外的に労働時間となる。この場合、パソコンのログアウトの記録、メールの記録だけでは証拠は不十分で、成果物や作成・変更履歴などで具体的に立証しなければなりません。

<会社の研修や行事への参加>

 所定労働時間内に行うべき研修については、それが時間外に行われても労働時間性が認められます。労働安全衛生法59条・60条の安全衛生教育については時間内に行うことを原則とする。ただし研修が時間外で、参加が強制でなく、自由参加である場合は時間外労働とはなりません。

 <待機時間や準備時間は労働時間>

 労働者が実際の労働に参加していない時間でも準備時間、新世紀ユニオンの経験で言えば料亭の中居さんが着物に着替え、化粧する時間は労働時間となりました。会社外での作業で、材料の積み込みや準備に要する時間も労働時間となります。マンションに住み込みの管理員が、時間外の午前7時から午後10時までの職場の待機時間が労働時間と認定した判例があります。

<休憩時間中の来客当番は労働時間>

 休憩時間も来客登板として受付で待機した場合は、休憩時間であっても労働時間となる。

(まとめ)

 労務の提供が、賃金請求をする上での請求原因となる。(ノーワク・ノーペイの原則)したがって労務の提供をした実労働時間は原告である労働者が実証しなければなりません。

 時間外労働の記録(手帳へのメモやタイムカードのコピーや写真)をきちんと残すことが必要です。時間外業務については、上司の指揮・命令があったかも重要なので必ず上司の了解を取る(証拠を残す)ようにしてください。

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