新世紀ユニオン発行のニュース

◆個別紛争を闘う戦略と戦術について

 日本の労組組織率は現在18%ほどの低率です。また、組合員であっても企業内組合は多くが家畜化して、リストラに協力しています。したがって、解雇や退職強要などのリストラと闘う場合、労働者は個別紛争として闘うほかありません。

 それが現在の日本の実情です。したがって、多くが個人加入のユニオンに加入して闘うことになりますが、この時、戦略(勝利の道筋)と戦術(有利に闘う方法)が重要となります。

 解雇を認めた上で、金銭解決を得意ワザにしている管○職ユニオン関○は、証拠も集めずに団体交渉を申し込みます。団体交渉で解雇が撤回される例はまれで、多くが金銭解決(解雇受け入れ)で処理されることになります。

 団交でない他の方法もあります。勝てるだけの証拠を集めた上で裁判で闘えば、1年ほどかかるが金銭解決の数倍の金額を取り、しかも現職復帰できます。裁判上の和解も可能です。

 つまり、戦略(勝利の道筋)には、

(1) 解雇受け入れ、金銭解決コース
(2) 解雇撤回、現職復帰コース
(3) 会社と本人の和解交渉コース

などがあります。また、新世紀ユニオンの経験でも、経営者によっては団体交渉で解雇が撤回できる場合があります。しかし、この場合は慰謝料までは取れない事が多いのです。

 戦術とは、裁判をどのような証拠をそろえて闘うのか?、団体交渉はどのような創意工夫で進めるのか?、闘いを有利に進める工夫が戦術です。和解交渉も会社に譲歩をせまる“切り札”があれば成果を挙げることができます。

 団交の場合、労働組合法の制約を受けるので、議題も賃金や労働条件や雇用に限られます。会社を“切り札”で脅したり、“取り引き”したりして強要することはできません。しかし、本人と会社との和解交渉では“取り引き”も可能なのです。

 つまり、個別紛争をユニオンが解決しようとすると、経営者の性質や本人の希望を考慮した戦略・戦術が重要となるのです。現職復帰を重視するのか、お金を重視するのか、両方重視するのか、で闘い方が違ってきます。また、証拠が十分にあるのかも戦略と戦術に関係してきます。証拠が無いのに裁判で闘うことはできないのです。

 毛沢東は、闘うに当たって「戦略的には敵を蔑視し、戦術的には敵を重視する」ことを指摘しています。これは、闘いに当っての“心構え”を言ったものです。

 労働者も解雇を闘ったり、雇用を守る闘いでは、社長や人事部長を蔑視しながらも、戦術的には敵を重視し、会社の策戦や欺瞞をよく研究しなければなりません。

 ユニオンが注意しなければならないのは、10の事案があれば、10の闘い方があるという事です。事案の特殊性に応じて、具体的な闘い方(解決の仕方)が違うという点を肝に命じておかないと、経験主義・形式主義の誤りを犯すことになります。裁判だけでなく地労委や人権擁護委員会を必要に応じて利用しなければなりません。

 労働運動を深く研究していないユニオンは、展望もないまま団交を繰り返しています。彼らは、事案の特殊性を研究して、どのような証拠が必要か、どのように証拠を準備するのか解決した上で、交渉にのぞむか、裁判を闘うようにするべきです。

 孫子が「敵を知り、己を知れば百戦して危うからず」と言っているのは労働運動にも当てはまる事なのです。

 解雇を撤回させる戦略と戦術を本人に説明できないようなユニオンは、さっさと脱退して新世紀ユニオンに加入した方がいいのです。

 逆に、戦略と戦術の説明をユニオンに求めもせず、ユニオンにまかせっきりにする主体性の無いことではいけないと言う事です。

 個別労働紛争は、本人が闘いの主体なのです。解雇された労働者が、泣き寝入りせず、勇気を奮い起こして、雇用を守る闘いを決意するなら、新世紀ユニオンは勝利するための戦略と戦術を提起することができます。

 重要な事は、組合員を裏切らないこと、勝利を確実なものとするため雇用を守る闘いを経験主義から科学的闘いに転換することが求められているという事です。
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