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失敗に直面するオバマの反テロ戦争

 米紙ワシントン・ポストは、アフガニスタン駐留米軍のマクリスタル司令官が8月30日にゲーツ国防長官に提出した戦況報告書で「米軍をさらに増派しないと8年に及ぶ戦争が失敗に終わる」と指摘していたことを報じた。
 ワシントン・ポストによると、マクリスタル司令官はタリバンやアルカイダが浸透し、「政府」や国際治安支援部隊が住民の信頼を失いつつあると指摘し「抜本的に新しい手法と適切な人的資源がなければ成功はない」とし、アフガニスタン住民との信頼醸成を主眼とする戦略の練り直しと、早急な追加増派の必要性を訴えていると報じている。
 同司令官は「12ヵ月以内に主導権を回復できなければテロ掃討が不可能になる危険がある」としており、オバマ政権は決断を求められている。
 CNNの世論調査ではアフガンへの追加増派支持は26%にしかすぎず、オバマ大統領は「兵力の問題を戦略の問題に優先させたくはない」と語ったそうである。兵力の問題が戦略的敗北に直結するのが戦争なのである。
 アメリカはイラク戦争の結果、イラクにシーア派政権を作り、イランを戦略的に有利にしてしまった。しかも単独行動主義の戦略は破綻し、結果オバマの「多極協調主義」「国連重視」のイスラム原理主義以外敵を作らない戦略を取らざるを得なくなった。またオバマが「必要な戦争」としたアフガニスタンにおいても、オバマの増派方針が失敗し、追加増派を検討しなければならなくなった。
 アメリカは金融危機の下での大不況の局面にあり、軍事的には「息継ぎのための和平」の局面にある。オバマの意思によるアフガニスタンでの戦争継続が、失敗に終わるとなると、それはオバマ外交の敗北となる。したがってオバマが新たにアフガニスタン戦略の見直しへと動く可能性は強いのである。
 アメリカ軍の空爆の多くが誤爆となり、アフガン民衆の信頼を失わせていることも原因である。
 日本の民主党政権がアフガンの民生支援を主張しているので、これを組み込む形でオバマが信頼回復の新戦略を出す可能性が強い。
 イスラム原理主義のテロを恐れるアメリカはアフガニスタンのタリバン政権を認めることはできないので、アフガニスタンは今後オバマの重荷となる可能性がある。
 タリバンやアルカイダのゲリラ活動への対策は有効な手が無いのが実状であり、イギリス、ドイツ、イタリアでアフガニスタンからの撤兵の声が高まる中、オバマの増派要求への対応が注目される。
 国連決議があったとしても、アフガニスタンへの軍事介入は侵略であり、民族自決権への侵害なのである。しかもアフガニスタンへの増派も勝利は不確かであり、オバマが軍事的に失敗すればアメリカの国際的地位の低下は避けられないであろう。
 リーマンショック後の金融危機でアメリカの金融支配に陰りが見えており、今後超大国アメリカの力は相対的に低下することは避けられない。
 世界はすでに多極化し、合従連衡の外交の時代を迎えたのである。
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