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オバマに失望し始めたアメリカ人民

 オバマ米大統領は4月10日、記者団に対し米経済に「前進の兆しが生まれている」との楽観的な見方を示した。しかしこのオバマ発言は希望的観測というしかなく、実際にはアメリカの景気に回復の兆しはない。
 失業率は増え続けており、景気は追加的な措置が必要と言われている。なにより重要なのは金融機関の救済がAIGの幹部社員に対する高額のボーナス問題で国民の怒りが高まり救済が難しくなっていることである。全米で政府に税金を払わない「納税拒否」の運動が広がっている。
 しかも財政赤字が急速に拡大している。最終的には2兆ドルの財政赤字になると見られている。オバマ政権はこれまでに188の銀行に資本注入しているが貸し渋りは解決していない。金融システムの回復に向けたヘッジファンドの規制も決まってはいない。課題の医療保険制度の立て直しはこれからであるが、この公約実現が一番困難と言われている。
 自動車産業の救済も進んでいない、労組がリストラを受け入れないことなどからGMは倒産もしくは国有化のうえ再建を選ぶ可能性が強い。
 オバマ政権は外交面でも成果は少ない、イラクの治安も悪化の兆しが出ている。アフガンの「戦争のアフガン化」を進める戦略も困難は必至である。イランやタリバンへの対話路線も困難が伴う。
 北朝鮮問題も金正日に足元を読まれて、ミサイル発射で揺さ振られている。このように見てくるとオバマの課題を処理する能力の欠如が目立つのである。とにかく内政も外交もオバマは中途半端なのである。アメリカの直面する課題は、深刻な経済危機と銀行の信用回復と医療保険制度の立て直し、これらはどれも難題であり、簡単に国民の前に成果を示せる課題ではない。
 チェンジ(変化)を掲げて登場したオバマは、国民の自己に対する膨れ上がる希望をつなぎ止めることができず、人々の中に次第に失望が広がり始めているのである。深刻な世界同時不況下で黒人貧困層の暴動を抑制するために初の黒人大統領となったオバマは、戦後最大の難題をいくつも抱えており、しかも目に見える成果を示せずにいる。
 金融危機を克服するには公的資金の注入が必要だが、「マネーゲームでボロ儲けした連中を税金で救済するのか!」との人民の怒りが高まっている。つまりヘッジファンドへのペナルティ無しに税金を注入したことが人民の反発を買うことになった。
 ヘッジファンドの支持で大統領選に勝利したオバマにヘッジファンドの規制ができるだろうか?規制が不十分なら再び同様の信用危機を招くことになる。オバマはアメリカ人民に規制された資本主義の具体的姿を提起できないでいる。
 ノーベル経済学賞を受賞した米プリンストン大のポール・クルーグマン教授は、外国人記者との質疑応答で1990年代の日本のデフレ不況時に、日本政府の対応を批判したことを謝罪した。
 彼は「日本の対応が遅く、根本的な解決を避けていると西欧の識者は批判してきた。だが似たような境遇に直面すると私たちも同じ政策をとっている。」と述べ「上昇する米失業率を見ると失われた10年を経験した日本より悪化している」点を挙げ、経済危機の克服は予想以上に難しいことを認めた。彼は「私たちは日本に謝らなければならない」と語ったのである。
 アメリカ経済の不況の長期化は避けられない状況にある。
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