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◆賃金は何によって決まるのか?!

 厚生労働省が8月3日に発表した07年度版「労働経済の分析」(労働経済白書)によれば、戦後最長におよぶ景気回復とは裏腹に、実質賃金は減り、労働時間も延びるなど、通常景気回復とともに賃金も上昇するのが、今回は労働者への成果配分がほとんど進んでいないことが明らかになっています。

 こうした現状を白書は非正社員の増加や労働組合の組織率の低下などで「経済成長と労働生産性の上昇を労働条件の改善につなげる従来のメカニズムが働きにくくなった」と分析しています。

 分り易く説明すると、賃金(労働条件)は労使の力関係で決まる側面と政府の政策で決まる側面と需給関係で決まる側面があります。

 労働組合の家畜化と、パートや派遣や請負などの低賃金労働力の増加(政府は「労働力の弾力化」と言っています)で賃金が好景気なのに上昇しなくなっているのです。裁量労働制などで長時間労働化が進み、政府の最低賃金が低く抑えられていることも賃金抑制が狙いです。

 1ヵ月6万円で働く「研修」と称した中国からの安上りの労働力の流入も、賃金低下のテコとなっています。こうした政策の結果日本の労働生産性は上昇しているのに賃金は低下しているのです。

 7月末の参院選の前に厚労省は最低賃金を「大幅に上げ」るとして、時間賃金を13~34円の底上げを発表していました。しかし選挙が終った8月8日厚労省の中央最低賃金審議会の小委員会は、時給6~19円の最低賃金引き上げを目安にすることを決めました。

 これでは労働者の生活苦を解決するどころか、逆に低賃金化を一層うながす役割しか果さないことは明らかです。つまり賃金の低下は政策誘導としてやられているのです。

 お金が1カ所にとどまっていては国民経済の成長はありません。

 日本経済の成長のネックとなっているのは個人消費の低迷なのですから、個人消費アップのテコとして最低賃金を大幅に引き上げることが今求められているのです。

 しかしそれを自民党・公明党の連立政府に求めることは無理だということがよく解ります。

 民主党は3年間で最低賃金を1000円にすると言っています「民主党に一度政権をゆだねて、公約を守るか見とどけたい」と労働者の期待が集まるのは当然だと言えるのです。

<まとめ>

 (1)賃金は雇用市場の需要と供給によって上下し(2)労働組合と会社の力関係によって上下します。さらには(3)政府が政策的に労働力の弾力化としてパート・派遣・請負を増やし、外国人の安上りの労働力を供給すると賃金レベルは市場の力によって低下するのです。

 この賃金の低下を下支えするのが最低賃金なので、これが大幅に上昇すると、賃金が全国規模で上昇するのです。また労働組合を強くしてストライキで闘えば賃金は上昇します。また今年6月に住民税が増税となったように、高負担によっても手取収入は低下します。

 つまり搾取と収奪が政策的に強化されると賃金レベルが低下するのです。

 今日本の労働者が賃下げから脱しようとするなら(1)政府の賃下げの政策誘導をやめさせることと(2)闘う本物の労働組合を大きくすることが不可欠なのです。
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