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冤罪と郵便不正事件

 1993年のイギリス映画、ジム・シェリダン監督の『父の祈りを』は、冤罪をテーマに実話を基に制作された。アカデミー賞にも7部門ノミネートされた名作である。(同年は『シンドラーのリスト』が7部門受賞)一方、冤罪を扱った映画は日本では流行らない。日本では冤罪事件は非日常的出来事ではないなのためであろう。
 会社組織を見てみると、労働組合の活動家や公益通報者は総じてリストラの対象となりがちである。裁判時の会社側の共通した主張は、「原告に協調性が無い」「客先とトラブルを起こした」などである。
 私は入社1年目に職場のサービス残業の未払い賃金を精算するよう意見したところ、「営業の適性がない」「研修の成果が表れない」などいいがかりを受け、数か月隔離された後、重大災害の多発する現場に配転された。
 さて、郵便不正事件については、冤罪が明らかになり厚生労働省の村木氏の無罪が9月21日に確定した。本事件の捜査で、大阪地検特捜部の前田検事が証拠を改ざんしたとの容疑がかけられている。今回の検察の不祥事で、批判の矛先が検察・官僚組織に向かう前に、最高検察庁は前田容疑者をトカゲのしっぽとする動きがみられるのだ。
 しかし、検察による証拠の捏造を、たった一人の例外とは見てはならなず、閉鎖的な組織ではどこにでも見られる問題と捉えるべきだ。密室の取り調べで容疑者に自白を強要する日本検察の「捜査」手法は昔からである。最近では足利事件、少し前では松本サリン事件が有名である。
 今回の郵便不正事件は大きく報道され、世間の関心もひと際大きいのが特徴である。
 本事件の背景には、
 1. 取り調べの可視化を進めようとした民主党の小沢議員 VS 検察
 2. 国民代表である政治家 VS 官僚組織
 3. 新勢力 VS 旧勢力
  などと、政権交代と関連した権力闘争があると容易に推察できる。
 今後も冤罪または軽微な形式犯により、恣意的に逮捕・起訴される者が続出すると予測できる。
 
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