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権力争いに利用された中国の反日運動

 中国指導部には胡現主席の系列の共青団出身グループと江前主席系列の太子党グループとの間で権力争いが存在している。
 前主席の江沢民は解放軍の中に影響力を保持しており、中国の青年に反日教育をしたことで知られている。
 解放軍内部には胡現指導部への国家財産の横領など腐敗に対する批判が強いといわれている。
 今年の中国共産党5中全会で次期主席としての地位を確実にした習近平は、昨年9月の4中全会で軍事委員会副主席への選出が内定していたが「時期尚早」との理由で先送りされ、今回の5中全会でも先送りされるとの情報が流れたという。これとの関係で尖閣諸島沖の衝突事件が引きおこされ、中国人船長の逮捕と、その後の中国内陸部での反日デモが画策された。
 明らかに太子党の巻き返しであった。
 5中全会が開会中の学生の反日デモは、中国の主席後継人事をめぐる動きと関連しており、これによって先送りが決まっていた習近平の軍事委員会副主席が決定した。
 ノーベル平和賞を劉暁波氏が授与された時は、中国政府はインターネットを完全に封鎖した。ところが今回の反日デモでは学生達はネットを使って組織的に動員している。
 中国の左派(いわゆる「保守派」)の中には官僚の国家財産の横領など腐敗と格差・不平等への不満が強くあり、毛沢東路線への回帰を訴えるスローガンが今も掲げられる状況がある。
 習近平は、毛沢東賛美の演説をして左派と軍の支持を強固にしたといわれている。つまり先の尖閣問題と反日運動は、太子党の習近平が画策した可能性が強いと見なければならない。
 国内の権力争い(中国は多党制ではないので路線闘争は党派闘争・権力闘争の形態を取ることになる)のたびに反日運動が利用される状況では、日本は中国との「戦略的互恵関係」を続けることは難しい。
 資本主義的経済発展で自信を持ち、地域覇権主義に目覚めた中国は、海底資源の確保のため周辺国に強権的対応を強めている。一党支配の中国は国家の軍ではなく党の軍(解放軍)だという事を周辺国は認識しておくべきである。つまり軍の力が政を左右するほど強いのである。
 江沢民は主席在職中、軍の将軍を多数任命したことで解放軍を掌握した。習近平は反動的民族主義としての反日運動と毛沢東賛美の演説で解放軍の支持を獲得したのである。
 習近平は一党支配堅持であるので彼がナンバー2の地位を確立したことは中国が旧ソ連と同じ道は進まないこと、つまり中国は旧ソ連のように共産党を解散せず、一党支配を堅持することは、左派による反転の可能性を強めることなのである。
 毛沢東の、党官僚支配を大衆運動で打破する予行演習としての文化大革命が実を結ぶかどうかが試される方向へと中国は進むということなのである。
 「もの事は極まれば反転する」とは毛沢東の言葉である。「社会主義」の名で市場経済化をとことん進めた走資派指導部が、大衆運動によって打倒される可能性が生れることを見ておかなければならない。

(ニュース発行日前ですが先に掲載します。2010年10月25日)

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