新世紀ユニオン発行のニュース

労働者の能力・適正の欠如を口実とした解雇

 勤務成績が悪い、能力がない、残業をしない、無断欠勤や遅刻が多い、など労働者の適正欠如を理由とする解雇が増えています。

 これは、労働市場が大量失業ゆえの買い手市場であることから、企業が即戦力を求め、少し能力が劣れば解雇する例が増えているためです。

 勤務成績の不良を理由とする解雇が有効とされるのは、あくまでも不良の程度が著しい場合に限られます。つまり人事考課が相対評価とされている場合は、その評価が低いと言うだけでは解雇事由に該当しないのです。

 一般的に労働者の能力、適正の不足、欠如を理由とする解雇の場合、使用者は教育訓練や、指導を実施し、また配置転換により解雇を回避すべき義務があるのです。

 その解雇が有効性〈合法性〉を持つかどうかは、労働基準法18条の2〈解雇権濫用〉に基づいて判断されます。したがってその有効性は個々の具体的事例ごとに判断しなければなりません。つまり具体的にはケース・バイ・ケースなので不明の場合は新世紀ユニオンまで相談してください。

 この問題で重要なのは、労働者は能力・適正を理由にされると弱く簡単に“泣き寝入り”してしまう傾向があることです。

 企業の側が安い賃金で、社員教育もせずに安価に“即戦力”を求める傾向が見られるのが最近の特徴です。

 しかし経験したことのない仕事であるのに教育・指導をせずに、能力欠如を理由に解雇するなら、初めからその仕事の熟練工を採用条件とすべきなのです。

 なお労働者の無断欠勤・遅刻・業務命令違反等〈これらを「非違行為」と言う〉に対しては就業規則にもとづく懲戒処分や教育がおこなわれたのに、非違行為が正されない場合懲戒解雇が正当となります。

 つぎに労働者が交通事故や病気による後遺症があって、以前の職に復帰するのが困難な場合、能力・適正の欠如を理由に解雇がおこなわれる場合がありますが、このような場合には医師の診断書の内容が重要となります。

 またこの場合も使用者〈会社〉には解雇回避のために配転や教育訓練の機会提供の義務があり、復帰準備の期間を提供する義務もあります。つまり以前の職務に復帰できずとも、他に就労可能な仕事があるにもかかわらず、その配置を検討せず出された傷病解雇・あるいは退職扱いは無効となります。

 傷病休職の場合は、就業規則の休職の項をあらかじめ調べておくことが重要です。

 新世紀ユニオンの経験ではメンタル・ヘルツ傷害で数日休んだ労働者が、就労可能の医師の診断書を提出したのにもかかわらず、会社が復帰を認めず、長期の出勤停止処分とし、その処分中に遠隔地に不当な出向を命令し、それを拒否したことを理由に解雇した例もあります。

 いじめて精神的に追いつめ、病気にしておいて休めば復職させないという悪らつな行為には、断固裁判闘争でその不当を立証し、解雇を撤回させ慰謝料を取らなければなりません。
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