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世界同時不況が各国の国内矛盾を激化させる

 今日の世界的不況の発端は昨年秋の米リーマンショックであるが、しかしその本質は旧ソ連崩壊後のサミットにおける「平和の配当」と称した、世界のブルジョアジーの高収益体質への転換がもたらしたものである。
 ソ連崩壊で各国はもはや革命も社会主義も心配する必要がなくなったとして福祉を切り捨て、搾取を強化する政策(自由化・民営化・規制緩和)を推進した。
 この結果巨額の利潤が大企業と金持ちに集中し、この遊休貨幣・蓄積資本がアメリカの投資ファンドに流れ、空前の規模での投機がおこなわれ、このバブルが破綻してアメリカの金融危機・信用不安となり全世界に波及したものである。
 今年7月のイタリア、ラクイラでのサミットは「世界経済に安定化の兆しはあるが状況は依然として不確実で大きなリスクが引き続き存在している」と警告した。
 世界経済は今のところ巨額の公的資金の注入でおさまりつつあるように見える。しかしこれは時価会計の見直しなど、アメリカの会計上の策術によって株価を上昇させたものであり、実体経済は悪化し、失業者は引き続き増加しているのである。
 投機の規制は何ら進んでおらず、このままでは問題の再発は避けられない。
 原油や鉱物資源を対象にした投機は、これらの資源価格を上昇させ実体経済に打撃を与える。
 トウモロコシのバイオエネルギーへの活用は、食料価格を上昇させ発展途上国に少なくない打撃を与えた。このためこれら諸国の国内階級矛盾と民族矛盾はいずれも激化している。
 中国はアメリカ向け輸出の減少の中で内需拡大策として地方とりわけ新疆ウイグルやチベットの資源開発を漢族中心に進めている。このため中国における民族矛盾と階級矛盾は非常に激化している。
 7月初めに起きたウイグル自治区での騒乱と中国武装警察の血の弾圧は、中国指導部が社会ファシストであることをまたも白日の下に示した。チベットやウイグルの少数民族と漢族との民族矛盾は敵対的矛盾となった。これは階級矛盾の激化を民族矛盾に摩り替えようとする中国政府の策動である。
 インドやその他の途上国でも国内矛盾が激化している。こうした階級矛盾・民族矛盾の激化は、各国政府の保護貿易主義を助長する。
 各国がそれぞれに自国の産業を保護すれば、世界貿易は縮小に向かい、世界的不況が深刻化する可能性がある。
 問題は先進各国が新しい産業を発展させ、新しい雇用を生み出せるかどうかにかかっている。しかし自国産業を保護すれば保護貿易化は避けられないのである。
 一般的に経済危機は政治危機に直結する。世界同時不況が世界を騒乱の時代に導きつつある。
 かつて世界大恐慌が世界大戦を招いたことを忘れてはいけない。
 反戦平和運動の重要性を指摘しなければならない時代なのである。
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