新世紀ユニオン発行のニュース

◆大学入試制度について

 今年は1月15日と16日の土日に全ての国公立と一部の私立の四年制大学への第一関門である大学入試センター試験が行われました。

 今回は、重大な出題ミスがありました。「国語I」において、実際に教科書に掲載されている問題が出題されました。したがって、その教科書を読んでいる高校生とそうでない受験生との間で不公平が生じています。しかも誰がこの教科書を読んでいたか把握するのが困難ということで、得点調整はされません。

 問題を出すにあたって、大手予備校に点検を依頼していると聞いたことがあります。よく、授業で取り上げた問題が「的中した」と言われますが、問題が漏れていると感じます。予備校へ行くだけのお金があるかないかで合否が決まると言っても過言ではないでしょう。

 大学入試は、特に、その人の将来の職業を左右します。確かに、高卒であれば年齢制限はないのですが、四年間(医歯薬は六年間)通うだけの学費と生活費を考えれば、親に授業料を出してもらい、一年でも早く就職した方がよいでしょう。また、就職するときの年齢制限のために、高卒後すぐか長くて一浪で大学へ入るのが普通だと思います。

 生涯学習と称して、仕事を辞めて大学に通うのも見受けられますが、その後の再就職は保証されません。お金がかかるだけです。また、転職して医者になりたい人は、大学医学部(医学科)に入る以外方法がありません。医学部へ入るのに、大学入試センター試験は全ての科目でほぼ満点を取らねばならず、記述式の二次試験は非常に難しいです。

 私達「高齢の」労働者が秀才の高校生(一浪も含む)と同じ試験を受けるのは抵抗があります。負担も大きいです。医歯薬学部にこそ働きながら学べる定時制が欲しいです。

 医歯・歯科医師・薬剤師や弁護士などのように免許があれば即就職可能なものがある反面、教員のように免許があっても採用試験に合格して初めて就職可能なものがあるのは問題だと思います。即就職可能な資格は、手に入れるのが困難です。「教員免許がある」だけで教員採用試験に合格しなければ、せいぜい不安定雇用の一年契約の講師です。

 私は、遅くても高校生の段階で自分の職業を決めなければならないことは反対です。高校の先生は、教科のことはよく分かっていても、経済のことや労働問題のことはよく分かっていないのです。中学校や小学校も同様です。

 秀才(学力試験の優れた人)かどうかを振り分ける制度も反対です。これでは、天才(生まれつき特定の分野で優れた能力のある人。ただし、仕事をして初めて生かされる。)が見つかるはずがありません。

 他の先進国では、高校を卒業すれば(卒業試験がある)、無条件で大学に入学できる国があります。日本や韓国は、入試が難しいという点では発展途上国と同じです。大手予備校などの受験産業が甘い汁を吸っているとも言われています。

 大学入試に限らず転職も厳しい現在では、何らかの形で正社員で働いている以上は下手に動かないで自分の雇用を守るのが優先だと思っています。
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