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新世紀ユニオン拠出金等請求裁判の地裁判決文

新世紀ユニオン拠出金等請求裁判の地裁判決文の重要部分

 昨年9月10日に当ユニオン勝訴の判決が出ましたが、その後、被告が控訴し、現在大阪高裁で係争中です。判決文のうち、以下の部分を公開します。

第3 当裁判所の判断
1 争点1について
 被告が原告を脱退した時期について、原告は、被告の組合費未納を理由に被告からの脱退は認められず、原告からの除名処分があって初めて脱退の効果が生じる旨主張する。
 しかし、そもそも本件規約第8条は、組合員の脱退について、「この組合から脱退しようとする者は所定の脱退届に、理由を明記し支部長を通じて執行委員長宛届ける」と定めるのみで、組合員の脱退についてその他の要件を規程していないし、労働組合は、あくまで自発的な結合に基づく結社であるから、その脱退を組合の承認等に係らせることは認められない。
 以上によれば、前提事実(6)記載のとおり、被告が原告に脱退届けを提出した平成20年11月末までに被告は原告を脱退したと認められる。したがって、被告は原告に対し、平成20年9月から同年11月分までの3か月分の組合費合計9000円を支払う義務がある。
2 争点2について
 原告は、本件規約第6条7項に基づき、被告が別件訴訟で取得した解決金の10%の支払を求めるものであるが、前提事実及び証拠(甲6、乙4から12、17から20)によれば、被告は原告に加入後、別件訴訟を提起していること、別件訴訟が控訴審で和解により終了し、被告は同訴訟において解決全として710万円を取得したこと、被告が原告を脱退したのは別件訴訟が和解により終了した後の平成20年11月であること、別件訴訟に関し、原告は被告に対し助言をするなどの関与をしていることが認められる。以上によれば、被告は原告に対し、本件規約第6条7項に基づき、別件訴訟で取得した解決金710万円の10パーセントである71万円を支払う義務があると認められる。
 この点被告は、本件規約第6条7項の「労働争議」には裁判は含まれない旨主張するが、同条項の内容や本件規約全体の趣旨からすれば、同条項が訴訟における和解全をも対象としていることは明らかである。また、組合による組合員の裁判への支援内容が弁護士による訴訟行為と同視されない限り、組合による支援が直ちに非弁活動に当たるとは認められないところ、本件においては、原告の行為が非弁活動に該当すると認めるに足りる証拠はない。
 以上によれば、被告のこの点の主張は採用できない。
3 争点3について
 原告は、被告が組合費と拠出金を支払わずに逃亡したため、少なくとも合計30万円の損害を被った旨主張するが、本件全証拠によっても原告主張の損害の存在を認めることはできない。
 したがって、原告の上記主張は採用できない。
4 争点4について
 被告は、原告に加入する際、①被告が社会的に認知されている組合であること、大阪での団体交渉が実現すること、②交渉が不調となった場合には組合として大阪府労働委員会の調整を依頼することが可能なこと、③過去に労働委員会の資格審査を受けたことがあり、④労働争議の調整依頼の実績もあることが加入の絶対条件であり、このことは原告にも確認しているにもかかわらず、実際には上記条件は満たされていなかったとして動機の錯誤を主張する。
 しかしながら、資格審査とは、労働組合が労働組合法に規程する手続きに参与する場合、すなわち、労働委員会の労働者委員の推薦、不当労働行為の救済申し立てなどを行う場合、労働委員会が労働組合に対し労組法に規定する救済すなわち不当労働行為の救済を与える場合、労働組合が法人登記をしようとする場合などの限られた場合に労働委員会に証拠を提出して労働組合の定義及び規約の必要記載事項の規定に適合することを立証する手続きであり、労働組合がその活動の前提として資格審査を得ている必要はなく、本件において原告が被告を組合員として支援するに際し、資格審査を得ていることが必要不可欠であったとも認められないから、仮に被告に上記①から④の内容に錯誤があった
としても、その内容は要素の錯誤に当たるとは認められない。
 また、被告の主張する錯誤は、動機の錯誤であるため動機が表示される必要があるところ、上記動機が表示されたことを認めるに足りる的確な証拠はない
 したがって、被告の上記主張は、上記いずれの点からも採用することができない。
5 争点5について
 被告は、原告が「自分の組合は、大阪労働委員会の資格審査を受けたことがあり、労働争議の調整依頼の実績もある」と偽りの回答をした旨主張するが、同事実の存在を認めるに足りる的確な証拠はない。
 したがって、被告の上記主張は採用することができない。
6 争点6について
 被告は、原告の不適切な指導等により望んでもいなかった裁判闘争に強引に導かれ、正規の雇用を失い逸失利益等の損害を被った旨主張するが、本件全証拠を総合しても、被告が解雇された経緯や別件訴訟について原告の被告に対する違法行為、被告が勤務していた会社を解雇されたことと原告の行為との間の因果関係の各存在を認めることはできない。
 以上によれば、被告の上記主張は採用することができない。
7 結論
 以上によれば、本訴請求は、未払の組合費9000円と本件規約第6条7項に基づく拠出金71万円の合計71万9000円及びこれに対する訴状送達の日の翌日から支払済みまで年5分の割合による遅延損害金の支払いを求める限度で理由がある。
   大阪地方裁判所第5民事部
裁判官
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新世紀ユニオンの組合費、拠出金等に関する高等裁判所の判決文を掲載しました。 拠出金高裁判決

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