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未払い残業代の請求について


 私は社員20人ほどの会社の製造工場の工員として働いていますが、人員が不足しているので毎日残業があります。会社は「みなし時間制」だから残業代は払えないといいます。就業規則は見たことがないので「みなし時間制」というのがよくわかりません。私の場合は残業代はもらえないのでしょうか?


 みなし時間性は(1)事業場外労働のみなし時間制と(2)裁量労働のみなし時間制があります。
(1)は、営業職のように工場外で働くため労働時間を算定し難い場合に限られます。
(2)は研究職のように、業務の性質上、仕事の遂行方法を労働者の裁量にゆだねる必要がある業務に限られています。また専門職や企画職の場合もみなし時間制が認められています。
 質問者の場合、製造工場で工員として働いており、したがって労働時間管理が可能であり、みなし時間制の対象ではありません。
 したがって定められた労働時間を超える労働時間分については残業代を請求する権利があります。
 この相談者のように、みなし時間制の対象業務でないのに、会社が「みなし時間制だ」とか「裁量労働制だ」とか「年俸制だから」と言って残業代を払わないケースが近年増えています。
 残業以外にも会社の研修や行事についても参加が強制される場合には労働時間となるのできちんと記録しておいてください。
 労働時間とは、使用者(会社)の指揮命令下で、労働力を提供した時間をいいます。この場合実際に作業した時間だけでなく、作業の準備や後処理の時間や待機している時間も実労働時間となります。
 残業代算出については法外残業(1日8時間を超える部分)に対しては25%以上の、また休日労働に対しては35%以上の割増賃金を請求できます。また深夜労働(午後10時から午前5時まで)は25%以上の割増賃金となります。この割増率については就業規則もしくは賃金規定で確認する必要があります。
 なお割増賃金算定の基礎となる賃金には家族手当、通勤手当などは算入しないので注意してください。
 住宅手当として一定額を支給するものは参入しなければなりません。
 未払い残業代の請求については証拠の確保が必要です。
 会社(使用者)には労働時間を把握する義務があります。(通達基発339号)しかし労働者自身が手帳に退社時間を記入してください(ボールペンで、鉛筆ではだめ)。そうしておかないと会社が実際の残業時間より少なめに記録したものを偽造する場合があるのです。
 残業の記録として、手帳の記録、家族がカレンダーに帰宅時間を書いたもの、パソコンの記録、業務日誌や記録、タイムカード、電子メールの送受信時刻、などが証拠になります。
 請求にあたっては就業規則や給与規定を確保することが必要です。
 未払い賃金の時効は2年ですから、早めにユニオンに加入し請求するか、会社に残業代勤1ケ月分ごとの金額の支払いを内容証明郵便で請求すれば時効は6ケ月停止します。
 残業代についてはユニオンの団体交渉で支払わせることができる例が多いので、あきらめずに残業代を請求する決意をしてください。
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