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日本経団連「春季労使交渉」経営側指針の強欲!

 日経新聞によれば、2010年の春闘に向けた日本経団連の交渉指針の原案は、交渉の姿勢として「最大の資源を守るという観点に立ち、引き続き雇用の安定に努めることが求められる」と明記している。
 この原案は日本経団連が来年1月に公表する経営側の春闘指針「経営労働政策委員会報告」のたたき台となるものである。しかも経団連はこの原案で民主党政権が目指す最低賃金の引き上げや派遣制度見直しに反対の立場を表明している。
 政治は民主党連立政権になって変わり始めたが財界の姿勢はかたくなと言うべきである。
 昨年秋以来経営者側が、労働者を大量に解雇してきたことは誰でも知っていることである。それは9月の完全失業者数が前年同月比92万人も多い363万人に達していることを見れば明らかである。
 ここ数年で日本の労働者の平均賃金は年収で100万円以上も低下している。別に不況でなかった時から経団連は賃下げを追求してきたのである。
 つまり経団連は春闘の時期が来ると決まって「賃金よりも雇用」と言うのが最近の特徴なのである。
 実際には雇用(首切り)も賃金(下げ)もと言うのが彼らの本音なのである。
 つまり首切りと賃下げで大企業の内部留保は膨らんだが、国民経済は消費縮小の直撃を受けることになった。国民経済というものは、労働分配率を高めるとともに富の再分配が十分になければ産業と経済の循環がうまくいかず、消費不況に陥るのである。
 つまり今日の不況は、アメリカの金融危機(マネーゲームの破綻)と日本の消費不況が重なったものである。言い換えると日米の経営者の強欲がもたらした不況であり、その結果労働者が賃下げと首切りに直面することになっているのである。
 日本の労働者の現金給与総額は9月までで16ヶ月連続で減少している。アメリカやイギリス、ドイツでは賃金の上昇傾向が続いていることと比べると異常なほど日本の経営者が強欲なのがわかるのである。
 散々「派遣切り」をやり、正社員に対しても退職強要を繰り返しておきながら、賃金交渉の時だけ「雇用安定」を言う経団連は、まさしく強欲の資本主義を未だ追求しているのか?と言いたい。
 つまり経営者が国民経済の発展よりも企業の内部留保増大を優先した結果の消費不況と格差拡大なのである。
 今世界中で強欲の資本主義が批判されているのに、経団連のこの態度は頑迷固陋(がんめいころう)と言うべきものである。ここまでかたくなに強欲ぶりが染みつくと国民経済を破壊しかねないと言うべきである。
 自分の強欲が招いた不況であるのに、その不況でさえ賃金抑制の口実にしようとしているのである。
 経団連の春闘指針には、大企業が自分達の利益のみ追求して、賃下げによって搾取を強化し、輸出主導の経済にして、内需を犠牲にしてきたことへの反省が見えないのである。
 経団連の強欲の資本主義に「連合」が賃上げ自粛で呼応してきたことが、格差の拡大を招いたのである。大銀行が1兆円以上の利益を上げているのに1円の税金も支払っていない事を見ても、経団連がいかに私的利益のために日本の政治を歪めてきたかが分かるのである。
 人員削減の時には倒産を回避するためと言い、賃上げの時になると雇用安定のためと言って利益を積み上げるのは詭弁である。この強欲が彼ら自身にハネ返ることを思い知るべきだ。
 今なら大幅賃上げで内需の拡大を図り、国民経済を活性化すれば経済の縮小再生産に終止符を打てるであろう。経団連は強欲を反省する時だ。
 アメリカ経済が衰退の時だからこそ、対米従属下のドル支配に屈して、アメリカの消費に依存する経営を止めて、内需を重視する経営に転換するべき時なのである。
新世紀ユニオン
   執行委員長  角野 守
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