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形骸化している年休の取得権!

 労働基準法39条1項は、使用者はその雇入れの日から起算して6ヶ月間継続勤務し、全労働日の8割以上出勤した労働者に対して継続し、又は分割した10労働日の有給休暇を与えなければならない、と定めています。
 具体的には、年休は雇入れ後2年6ヶ月までは10日に、1年ごとに1日追加した日数を与え、3年6ヶ月目からは2日ずつ追加した日数を付与しなければなりません。また年休の取得は2年間において行使できます。
 新世紀ユニオンの労働相談では、社長に年休の取得の申請をしたら「辞めさせるぞ」と言われた、残業代ももらえない、定時になると社長がかってにタイムカードを打つので証拠もない、という相談や、年休を取りたいと申し出ると「どんな理由か、私用では認められない」と言われた、という相談が少なくありません。
 労働政策研究・研修機構(JILPT)がまとめた「年次有給休暇取得に関する調査」によると、年休取得日数の平均は8.1日で取得率は51.6%で、約半分ぐらいしか取得されていないことがわかりました。
 年休を取り残す理由については「病気や急な用事のために残しておく必要がある」が64.6%で最多であり、次いで「休むと職場の人に迷惑をかける」が60.2%「仕事量が多すぎて休む余裕がない」が52.7%などとなっている。つまり、年休を消化するだけの人員を雇用していないため事実上年休の取得権が制限を受けているのです。
 労働者には年休をいつでも取得できる年休の「時季指定権」がありますが、使用者には事業の正常な運営を妨げる場合には他の時季に年休を変更することができます。(労基法79条9項)これを使用者の時季変更権といいます。
 しかし実際には年休を取る人に「辞めさせるぞ」と脅して年休を取らせない経営者が多いのです。
 日本の労働者が過労死や過労自殺の危険にさらされているのは、長時間労働が存在しているだけでなく、年次有給休暇取得権の形骸化も一因となっていることは明らかです。
 労働基準法第39条5項では年次有給休暇の計画的付与制度が定められています。この制度は労使協定等により一定の要件を満した場合に、労働者が自由に取得できる年休5日間を残し、これを超える分の取得をあらかじめ決めておける制度で、長期休暇を他の労働者や業務を事前に調整できるように設けられているので活用を働きかけて下さい。
 この年休の計画的付与制度も導入されているのはわずか21.8%にしかなりません。
 労働基準法という社会的規制が事実上ザル法となっているため労働者の年休取得権すら形骸化している現状を指摘しなければなりません。
 過労死や過労自殺の急増は、労働者が人間らしく働き、生活できる労働時間と年休の取得が保障されるようにならないと減少させることはできません。
 職場の仲間とともに新世紀ユニオンに加入し、支部を結成して年休や残業代がもらえるように、労働者としての権利を認めさせなければなりません。
 労働者は団結しなければ無力で労基法上の権利すら形骸化されてしまうのです。
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